火星探査車-2004年1月4日

火星探査車



 火星探査車ローバー

目的

マーズ・ローバー・ミッション(Mars Exploration Mission)は、火星の異なる場所にローバーを着地させて、過去の時期に存在したと考えられている液体の水と生命活動の痕跡を探査する。このほか、探査する周囲のパノラマ景色や地形の画像の撮影、岩石の化学組成や土壌に含まれる鉱物を分析する。 1997年のマーズ・パスファインダー・ミッションによるミニローバーの探査を補完するミッションでもある。

ミッション

マーズ・ローバー1号機は南半球の赤道に近いグセフ・クレーターに、2号機も同じ南半球の赤道直下に広がる広大なメリディアニ・プレヌムに着地する。着地方法は、マーズ・パスファインダーと同じエアバッグ方式が採用されるが、ランダーに搭載されるのではなく、ローバーのみの単独着地となる。ローバーは、1火星日(24.37地球時間)あたり100m2 の地域を探査する能力がある。これは、1997年7月から3ヵ月間地表を探査したミニローバー(ソジャーナー)の全面積に相当する。マーズ・ローバーの探査は少なくとも、3ヵ月間続けられる。

探査場所

1号機が探査するグセフ・クレーターは、火星の南緯14.7度、西経184.5度にある地形が複雑に入組んだグセフ・カズマに位置する直径150kmの巨大な衝突クレーターである。 この地域には液体の水が流れ込んだ跡と思われる地形があり、過去の火星が湿潤な時期には湖があった場所で、火星生命の証拠を探す面から、非常に興味深い場所と考えれれている。

2号機が探査するメリディアニ・プレヌムは、南半球の赤道直下の南緯2.2度、西経1.3度に広がる広大な台地である。ここには、過去の時期に液体の水が存在したことを示唆する赤鉄鉱が豊富に分布しているほか、かつて湖底であったことを思わせる物質の堆積層が見られる。

搭載科学機器

双子のマーズ・ローバーは高さ1.5m、幅2.48m、重量130kgで、1997年7月に火星の地表に到着して約3ヵ月間調査を行ったミニローバーのソジャーナー(Sojourner)に比べると、高さと幅は約5倍、重量は12倍以上もある。 マストの上に取付けられたナビゲーション用パノラマカメラと岩石の化学組成や土壌に含まれる鉱物を分析する赤外線放射分光計のほか、マーズ・ローバーにはラット(ネズミ)と呼ばれる岩石の表面を削り取る擦過器、内部の岩石シュツをクローズアップする拡大鏡およびその化学組成を分析するX線カメラの科学機器が搭載されている。

愛称

双子のマーズ・ローバーには、それぞれ愛称がつけられた。1号機はSpirit、2号機はOpportunityと名付けられた。愛称は、米惑星協会と教育玩具の大手であるレゴ社が国内の小・中学生を対象に行なったネーミング・コンテストに寄せられた1万以上の中から選ばれた。 二つの名前を提案したのは、アリゾナ州在住の小学3年生のソフィ・コリンズさん(9歳)である。


火星探査車ローバー

 実際にはこんな探査車に!



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