語りと筆しごと~書家香玉のうずまき帖

語りと筆しごと~書家香玉のうずまき帖

2021年09月07日
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テーマ: ニュース(100320)
カテゴリ: 書家として
昭和の昔は子供の習い事と言えば
習字・そろばんが2大巨頭だったはず。
今の子供はそれこそ多種多様に忙しい。
とはいえ、習字・そろばん塾は決してなくなってはおらず、むしろ選択肢が多すぎる現代だからこそ、やっぱり地道にコレコレと、その面白さ、奥深さを深掘りし、圧倒的な腕前を誇るスーパーキッズも多いと聞く。
情報社会を生きる今の子の頭の柔らかさと言ったら、それはもうとんでもなく進化している。現に、今の普通の高校書道部のクリエイティブさと言ったら、そりゃあもう羨ましい限り。
前衛書道がなんたるや。なんで急にこんなぐちゃぐちゃに書くのをヨシとされるのか。
思えば私の高校時代には、確実にその頭はなかった。
正統派の父を師匠に、幼き折より、コツコツ真面目にひぐらし硯に向かいて、、お習字を頑張り、たくさんのコンクールで数々の賞状やトロフィーを手にしてきたのだが、なんというか書くことは苦にならないし、字も綺麗になったが、楽しくはなかった。

鼻歌歌いながら、音楽聴きながら、字を書くなんぞけしからんのが当たり前。
墨の匂いが立つ静まり返った教室で、コンクールの作品を黙々と書く。
父に褒められたくて、おお!!と言ってもらいたくて。
終わって、暗い冷たい外水道で、筆を洗うのも面倒だったなあ。
そんなこんなで今の私がある。
総体的には、習字をやらせてもらえて最高によかった。父は10年前に他界したが、目には見えない財産を両手に抱えきれないくらい託してくれたと感謝してる。

でも、私は今の子供達には、もっと気楽に楽しくお習字を、字を書く喜びを、心伝わるお手紙を自分の手書きで書けるような子になって欲しいなあと思うのです。
ペーパーレス時代、手書き文字不要とか言われる昨今。ですが、だからこそ、いざというときの隠し刀。
ひらがな、カタカナ、漢字を使い分け、さらさらと筆字に書ける日本人ってやっぱり素敵。と私は思う次第。





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最終更新日  2021年09月07日 19時55分46秒
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