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2006年09月13日
母の事など・・・
(2)
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雨。
一雨ごとに秋になっていく季節。
この雨がやんだら、また、秋の色が濃くなっているのだろうなあ。
スーパーにも、栗やら、松茸やら、梨やらが並ぶ。
昨日は、旬のさんまを夕食のメニューにした。
物凄く脂が乗っていて、大根おろしとポン酢で頂いたら、
ほっぺが落ちそうなくらい美味しかった。
お魚は、あまり好きな方じゃなかったが、
この地に来て、好きになった。
東京にいる頃は、新鮮と言っても、ここほどじゃなかったから、
あまり、好きじゃなかった。
母が東京にお嫁に行った時は、お魚屋さんのお魚が、
気持ち悪くて、買えなかったそうだ。
「みんな死んでる」
東京では当たり前の事なのだが、
浜育ちの母にとって、魚は生きているのが当たり前だったから、
魚屋さんでそう言って、大笑いされたそうだ。
母は面白い人で、お嫁に来るまで、お米を炊いた事も無かった。
お嫁に来た、翌日から、父が、お米の研ぎ方から教えたそう。
だから、八百屋に行き、料理の本に載っているまま言ったそう。
「人参半分、キャベツ3枚、しいたけ2枚」
東京の下町だ、八百屋のおじさんは目が点になったろう。
「・・・・ねーちゃん、良いよ。持ってけどろぼう」
と母が言ったもの全部、くれちゃったそうだ。
後から父に
「東京と言うところは、ただで、くれるのですか」と真面目に聞き、
父が、慌てて、お金を払いに行ったそうだ。
嘘みたいだが、本当の話。
母は両親とも教育者だったが、家庭の事は、全部、お手伝いさんがしていた中で育ち、
据え膳の、勉強だけしていれば良い環境に育った。
そしてそのまま、社会人になることなく、お嫁に来た。
父にしてみれば、大変な人をお嫁に貰っちゃった訳だ。
その代わり、御茶や、お花、裁縫はプロ並に出来た。
祖母が、修身の先生だったから。
今で言う、家庭科か?なのに、お料理は、まるでしたことがなかったのだ。
昔は、女中さんがお料理をしていた家が多かったのだからだろう。
おさんどんをする必要がなかったのだ。
東京の伯母の家にも、お手伝いさんがいた。
ミエちゃんと言う子で、私も小さいとき、可愛がってもらった。
お嫁に行く時も伯母が色色用意をしてあげて、伯母の家からお嫁に行った。
家族と同じ、感覚だった。
事業主の妻だから、結構、苦労もしているはずなのに、
母は、そういうところが全く無い。
以前、聞いたことがあるが、
「これが当たり前って、いつも思っていたから、比べる物が無かったから、
苦労だと思ったことが無い」そうだ。
確かに、母はいつも強くて、明るい人だった。
ずっと声楽をしていて、高校生の頃、何度もNHKのラジオに出て、唄った。
母のアルバムにセーラー服の若い母が、マイクの前で歌う姿が何枚かある。
音大に行きたかったらしいが、父の所にお嫁に来ることが、決まっていて、断念させられたそうだ。
だから、当然のように、私も、ピアノと声楽をやらされた。
正に、「やらされた」のだ。
否応無く。
小さな頃から都電(路面電車)に乗って、1人通った。
今でこそ、当たり前の塾通いだが、
昭和30年代の毎週のレッスンは、結構、珍しかった。
5年通ったが、引越しと共に、解放された。
そんな母の、私の中の若い頃の姿は、いつも歌っていた。
掃除機の物凄い音に負けないくらいの声で、
モーツアルトや、シューベルトの歌曲。
うるさかった。
本当にうるさかった。
父を亡くしてから、暫く元気が無かったが、
今の母の支えは、やはり「歌」。
週に3日、通っている。
そして、最近、母の偉さが解ってきた。
お米も炊けなかったお嬢の母だったが、一旦始めると、根気よく続ける。
一時流行った紅茶きのこなど、とうに皆、辞めているのに続けていたし、
一旦始めると、なかなか挫折しないのだ。
そんな母は、父の健康を考えて、ずっと以前から、毎日30品目を目標に食べていた。
父も母も、少食だったが、
その習慣はいまだに守られていて、
母のご飯時に行くと、必ず、新しいメニューがあるのだ。
だから、娘達は、御祖母ちゃんのところでご飯を食べるのを楽しみにしている。
私が、コンサートで、泊まりになったり、
パパと、京都に出かけていて、子供達の夕飯を母に頼んだりすると、
子ども達は、凄く嬉しそうに母の所に食べに行く。
「だって、おばあちゃんのとこは、食材が豊富だから」
と言われちゃう。
1人暮らしになった、今も、きちんと30品目を守っているから、尊敬。
母は、結構、面白い人だから、話題が尽きない。
最近、私より酷いADHD障害者だなあと、気が付いたが、
もう、あの年だから、通院の必要も無いが、
ずっこけることも多々ある。
また、別の機会に話そう。
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最終更新日 2006年09月13日 20時10分06秒
コメント(2)
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お魚死んでる(笑)
櫻夢中
さん
面白いわ。
私の母が、九州からこちらに来た時に、魚が古くて食べられなくて困ったっという話をよく聞きました。 同じく静岡からきた友達もあまりの魚のまずさにびっくりした!とも言っていました。
私は魚が大好きだから、毎日でも食べたいな。
私のばーちゃんは、大正時代にオルガンがあり、お手伝いさんや、下男さんが女学校までお弁当を届けに来ていたようなお嬢様だったから、そのときの生活態度は死ぬまで優雅だったらしい。(お金は無くなったけど)。
だからいっこさんのお母様の話をきいて、なんだか
ばーちゃんを思い出しましたよ。
私も早く孫がほしいなあ。 (2006年09月13日 19時49分10秒)
返事を書く
Re:お魚死んでる(笑)(09/13)
IKKOtyan
さん
keiちゃん、コメントありがと。
こういう人って、もういないよね。
旧き良き時代の人の最後じゃないかなあ。
廃藩置県やら、農地改革で、庄屋がなくなって、今の時代になったけれど、
確かに世の中、平等の世の中になったけれど、
昔のこういう良い物まで無くなった気がする。
大陸的なのんびりした物の考え方って言うのかな?
だから、母みたいに、苦労した事も「苦労」って解ってない人が居なくなったね。
情報が溢れて、自分の回りがみんな解っちゃうのって、良いことなのかなあって、
母、見てると思います。
今の世の中って、お金がすべてみたいで、優雅な生活もお金がないとできない・・みたいに思うけれど、
実は、気持の問題で、お金の介在しない優雅さの方が、うんと、心が豊かだったりすると思います。
(2006年09月13日 23時15分34秒)
返事を書く
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