Give me a break…休マセテ…

PreciouS







「この辺はもうわかるでしょ?」


あっという間だった。1人でいる時は時間なんてムダに多くて

1日24時間なんていらねーよって思ってたけど。

時間なんてこんなにも早く過ぎるものなんだ。


貴方が笑顔で私を見る。


「うん、知ってる。」


私もつられて笑顔になる。

ほっぺたが痛い…久しぶりに笑ったからかな…笑


貴方は私を近くに駅まで送ってくれた。


「じゃ、気をつけて帰れよ。」

「うん。」


私がそういうと仁は私に背を向けて歩き出した。


「待って!」


突然、私の口から出た言葉。

正直、自分でも驚いた。もちろん仁も。

そして、貴方が振り返る。


「ねぇ、また会える?」


私、何いってんの?


「え?」

「また会えるよね?」


私の言葉が理解できないのか無言の仁。私だって理解できてないもん。

貴方が理解できるはずがないよね。


「ぁ…」


《聞かなかったことにして》

そう言おうとした時、貴方がこっちに向かって歩いてきた。そして


「当たり前じゃん!いつでも会えるって。笑 だってもう他人じゃないだろ?」


貴方の言葉が胸に響いた。


「そうだ、これ。俺のケータイ番号。なんかあったら電話して。笑」

仁は財布から名刺を取り出すと私に渡した。

「好きなときでいいからさ。仕事中は出れないけど。
じゃ、気をつけて帰れよ。おやすみ☆」

「おやすみなさい…。」

貴方はニコッと微笑むとまた背を向けて歩き出した。

私も改札に向かって歩く。



施設に戻ってから、私はずっと部屋で仁の名詞を眺めてた。


「バーで働いてるんだ…」


…すごくうれしかったんだ。自分って存在を認めてもらった気がした。



でもそれと同時に不安にも襲われた。

私、あなたのこと信用できるのかって。

本当に彼は私のことちゃんと見てくれてるのかって。



その日は希望と不安、両方を抱えながら眠りについた。





空

あれから3日経った。

私はまだあなたに電話してない。…てか何話せばいいわけ?

あなたに会いに行きたいけど、仁の働いてるとこバーだし。

高校生入れねーじゃん;笑


そんなことをボーっと考えながらいつもの道を歩く。


「おい!!!」


後ろから私を呼ぶ声。びっくりして振り返る。この声って…


「あぁ!!」


やっぱり。私の勘、的中。っていっても私友達あなたぐらいしかいないから簡単なんだけどね。笑


「何してんの?こんなとこで。」

「あなたこそ、何してんの?」

「俺?俺は…散歩?」

「は?」



「まっ、そんなことはどーでもいいでしょ。笑
てかお前学校は?またサボったの?」

「…」

学校になんか行きたくない…


「学校ぐらいでろって。後で後悔すんぞ。」

「…後悔なんてしないもん…」

「ん?何て?」

「後悔なんてしないもん!」

「どーしたんだよ。何怒ってんの?」


私は…、学校なんか行きたくない。学校なんて…

思い出さないようにしてたのに。

どうしようイライラしてきた…

感情がコントロールできない。



「おぃおぃ、落ち着けよ。そうだ、喫茶店に行こ。」

あなたは私の手を握ると、近くの小さな喫茶店に入った。



「落ち着いた?」

あなたはコーヒーを飲むと、私を覗き込むように見て言った。


「うん…」

「どうしたんだよ、お前。俺の言葉がムカついたんなら誤る。ゴメン。
でもいきなり怒鳴ったりして… 学校でなんかあったのか?」

「……」

「…話したくなかったら話さなくてもいいよ。でも、もし話したくなったらいつでも言えよ。聞くから。笑」

あなたの言葉が胸に響く。こんなこと言われたの初めてだ。


「ゴメンね…」

「何誤ってんだよ。笑 お前は別に悪くねぇって。笑」

「ううん。急に怒鳴ったりしてゴメン。」

「ほら、暗い顔すんな!笑 もうこの話は終わり!
ところでお前さぁ、まだ一度も電話くれてないよな?」

「あっ、…うん」

「いつでもいーって言ったのに。笑」

「何話していいかわかんなくて。それに、私のことなんて忘れてるんじゃないかって…」

「は?何それ?笑 忘れるわけねーじゃん!お前が電話できないなら俺からするよ。笑 番号教えて?」



ケータイ。私には必要なかったもの。

ただなんとなく持ってるだけだった。周りとかみんな持ってるし。

それだけの理由。

ケータイを持ってることに意味はなかった。



「ね、教えてよ☆」

「…うんっ」


これでやっとケータイの使い道ができた。笑 

ケータイって大切なんだって思った。

番号を交換しただけなのにあなたと繋がってるんだって思えた。

それだけで…嬉しかった。


「あっ、そろそろ行かなきゃ。」

「え?」

「バイトだよ。」

「そっか。」

「そーだ、今度の土曜、俺の店にきなよ☆」

「でも、バーなんでしょ?私、入れないよ。」

「大丈夫だって。とにかく来て。9時。OK?」

「わかった。行くよ。笑」

よっしゃ、決まりねwじゃまたな!」

「うん、頑張ってね。」


あなたは私に軽く手を振ると喫茶店を出て行った。

どうしてあなたはここまで私のことを気にかけてくれるの?




私はあなたのこと信用してもいいの?


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