本を読めば『道は開ける』

本を読めば『道は開ける』

ナンバ歩きとは


その技をを修得するとなると、かなりというか結構大変である。

最近は古武術家の甲野善紀氏が話題になっており、本もたくさん出版され、
マスメディアにも多く出演されているが、甲野氏の本は

「捻らない動き」、「平行四辺形が崩れるイメージである井形崩し」、
「魚群の群がいっせいに向きを変える動き」、「体を割る」

など、イメージしやすい比喩が使われていて、言われていることは理解
できるのだが、では、そのような技を使える体になるにはどうすればいいか
というのは、かいもくわからない。

他の武術の先生の所に習いに行き、有る程度わかったことは、
これらの動きは、筋肉をなるべく使わない動きであり、全身の「関節」、「骨」
を連動させることで、現代人が思いもよらない「達人」の技を使えるようになる
ということだ。

つまり古流の達人の体の使い方は、全く現代の私達と違うのである。
さて、そんな中、「ナンバ歩き」という名称も、だんだん普及してきた。

ナンバ歩きとは、一般には、両手両足を同時に出して歩くことを言うが、
昔の日本人は手を振らずに歩いていたようだ。

昔の日本人の歩き(と思われるもの)をとりあえず、ナンバ歩きとすると、
その修得が、古流式の体の使いかたへの第一歩になる。

そして最近本を3冊同時に買った。

「古の武術を知れば動きが変わるカラダが変わる」MCプレス
「ナンバ式骨体操」(光文社 長谷川智監修)
「ナンバ健康法」(三笠書房 金田伸夫)

一番最初の本は、甲野さんの、NHK人間講座のDVDが付録で付いていたので
買ってしまった。

あとの2冊は、甲野さんが桐朋高校バスケットボールに古流武術を教えた関係の
人の本。

昨年に光文社新書から「ナンバ走り」という本を出していたが、
時代が求めているのか、最近になってもこのような本が、ばんばん
出版されている。

「ナンバ式骨体操」は、ナンバを使った「体育」、「健康法」で
武術とは一見関係なさそうだが、古武術的な身体を作るうえでは、
とっつきやすい。

そこでも紹介されていて、前の「ナンバ走り」でも書かれていた、
「骨盤歩き」という方法がある。

座った姿勢で、骨盤を動かしながら進んでいくのだが、これをやった後で
ナンバ(の真似をして)歩くと、足の根本が動きながら歩いているのが
実感できた。まさしく、

骨であるいているのだ! 

ということが体感できた。

「ナンバ式骨体操」は、骨盤、胸骨、肩胛骨、頭蓋骨などを意識しながら
運動を行うというもので、ストレッチやラジオ体操とはちょっと違った視点である。
このような感覚でカラダを視てみるというのも面白いと思う。

「ナンバ健康法」には、ナンバ歩きを初めてダイエットできた、健康になった、
桐朋高校の部員の東大入学者数が何倍にもなった、スタミナがついた、
などの効用もかかれている。

個人的には、このナンバ歩きを取り入れ、今度の「かち歩き大会」という
ウォーキングの大会で、上位入賞を果たしたい。
(前回は自分よりはるかに年上の人に、何人も抜かれていしまったので)

武術関係に興味がある人だけではない拡がりが感じられる。
日本人は再びナンバ歩きを取り戻すことができるのだろうか。


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: