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どんな工程を辿ったのか、自分でやっていないので すとんさんほど詳しい記録
を残すことは出来ないけど、ざっと挙げてみるとこんな感じ;
◯指板の取り外し
ヤスリがけや塗装に入る前に、まず指板を取り外した。これは すとんさんも書いている
とおり、強力な接着剤を使用しているらしく、きれいに外すことを諦めて、力技を使い鋸で切り離したとのこと
◯表面の塗装を丁寧に落とす
紙ヤスリで表面の塗装を丁寧に落とした。この時、縁の部分に接着剤がはみ出した部分があるとか、質の違う塗料が使われていたとかで、縁をきれいにすることにかなり苦労していた。
職人魂に火がついてしまったらしく、「そんな細かいところ気にしないから良いよ」と声を掛けるのもはばかられるくらいにムキになって作業していた。
◯塗装
ガイゲ用のラックセットをインターネットで購入。
水性の着色料と、3種類のLack(ニス?)、手入れ用のオイルが詰め合わせになったセット。
まずは水性の着色用塗料を塗っては乾燥させ、また塗って、を繰り返すこと7~8回。
着色料と言っても、これはうっすらと色のニュアンスがつくものでLackではないとのこと。
着色が終わったらいよいよラックの塗装。
ラックは3種類:
最初のラックは無色で濃い目のラックで表面に厚めにのり、ベースとなる。
二つ目は、色付きで、ガイゲの色がコレで決まるらしい。
三つ目は、無色で光沢が出る仕上げ用。
1層塗るごとに大体2日間乾燥させ、次の層を塗るということを繰り返すこと5~6回。
最後のラックを塗装した後は、4週間かけて完全に乾燥させた。
乾燥させて次の層を重ねる前に、紙やすりで表面を滑らかにしないと、塗装でできる表面の凸凹がどんどん大きくなっていくことに途中で気付き、そこからは次の塗装の前に表面を紙やすりで滑らかにする作業も加わったらしい。
さらに色を塗るのも、最初は塗装用の筆や刷毛を使っていたが、それだと毛の跡が表面に残って凸凹になるということで、2層目からは木綿の薄い布に塗料を染み込ませて使っていた。
◯仕上げ
最後の塗装が終わり、4週間掛けて完全に乾燥させた後、手入れ用のオイルで表面を磨いて出来上がり。この手入れ用の液体は、オイルにごく微粒の研磨剤が入ったモノらしい。
これもラックセットに入っていた。
せっかくなので、記念撮影
室内と屋外のコントラストが強すぎてAFだとフラッシュがもれなく付いてくる。
フラッシュを使って撮影すると、色が赤っぽく写るので、色が分かるように、自然光だけで撮ってみた。
糸巻きの辺りはコントラストで影になってしまったので、胴体の部分だけ。
私だったら絶対に途中で忘れて投げ出してしまうであろう工程を、きっちりとこなしてくれたオットに感謝
やっているうちに愛着も湧いて、なかなか楽しくなってきたみたい
ちなみにこのガイゲ用ラックセット、何と100ユーロもしたらしい
SUZUKI スズキバイオリンキット
よりも ラックセットの方が高い
んですけど~
↑日本からの送料足して同じくらい
とは言っても、着色料やラックはどれも小さな瓶だけど、まだ新たにもう一つのガイゲを塗装するくらいは十分残っている。
これだけ重ね塗りしても、刷毛ではなくて布にタップリと染み込ませて塗装しても、使用する量は微々たるモノであるらしい。
追記:
オットの作業時間はおよそ20時間とのこと。
マイスターではない若い職人の一般的な人件費を40ユーロ/hとすると、作業の人件費が800ユーロこれにキット購入費+日本からの送料、ラックセット購入費のすべてを合わせて、約1000ユーロ(107,000円 2010年12月30日時点)キットには弓や松脂も付いていたので、それを多少考慮して、、、↑ 現時点で楽天で購入できる一番安い弓は1540円( KC/バイオリン弓 VB-25 4/4用
)、松脂は315円( GEWA(ゲバ)バイオリン松脂【メール便不可】
)
10万円くらい(ちょっとどんぶりすぎ?)
そう考えると、馬鹿には出来ない。
真面目に練習して、大切にします。
さて、塗装が出来上がったそのガイゲ、さっそく 他の部品も装着して音を出してみよう