韓国生活&子育て日記

韓国生活&子育て日記

留学2年目-別世界の人との出会い-


ルームメイト3人共韓国人であった。その一人と仲良くなる。が、仲良くなるにしたがって、私が出て行くたびに、どこへいく?何時に帰ってくる?誰とあう??等々質問攻めにあっていた。そのうち、私もなんでいちいち言わなあかんの?と思うようになり、それが態度にもでていたようだ。私もはっきり言えばよかったんやけど。。。ちょっとしたいざこざはあったけど結局話合って、ちょっとした国民性の違いに気付かされた。韓国の人って友達を思いやる気持ちが強いっていうか、おせっかいというか。。。ちょっとだけ韓国の人のことが分かったような気がした。
天津で私の一生でとても大切な経験をしている。それは北朝鮮の人達との出会いである。中国でも北部限定で北朝鮮からの留学生が来ている。留学生といっても私達のように誰でも来れる訳ではなく、国内で厳選された優秀な学生達のみが出てくることができるのである。ある日、私は図書館で辞典を持参して勉強していた。勉強している途中で斜め前に座っていた学生に声をかけられる。あなたは日本人ですか?と。そうです。あなたは?私も留学生です。韓国人が多かったのでてっきり韓国人かと尋ねてみると、なんと北朝鮮というではないか!!はっきり言って北朝鮮と聞くだけで恐かった。。。でも普通を装ってお話した。色々話しているうちに同じ留学生楼に住んでるとのこと。へえ~。同じ留学生楼に北朝鮮の人達が住んでるなんて。。
次の日、留学生楼でたまたまその北朝鮮の人に会って話ししていたら他の北朝鮮の人たちが私とその彼の周りに集まってきた。こわっ!!
でも話しをしていると、いや!笑ってるとか普通の会話してる!とかすっごい些細なことに驚いてしまう。なーんや普通の人らやん!冗談もいう。すっごいすっごい驚き、そして感動した。
その後その中の一人と親しくなり、一緒に食事にいったりした。そしてお互い好きになってしまったのだ。。。その人から現在の北朝鮮の状況、留学生の状況等色んなことを教えてもらった。
自分は中国へ来て、びっくりしたということ。北朝鮮を出て外の世界がこんなに自由で、色んなもので溢れかえっているということ。でも彼らは卒業したら帰らなければならない身。外の世界を知れば知るほど自分が辛い目にあうことを知っているのだ。なんて、なんてかわいそうなんやろう。。。。でも自分は北朝鮮人民に生まれてきて幸せだと言う。
彼ら留学生には監視人がついている。彼ら留学生の行動を監視しているのである。もちろん、日本人との接触が多いということで何かあったのかもしれない。でも、彼は私といる時間を大切にしてくれた。そして、私に本音でなにもかも言ってくれた。そういう時を何ヶ月一緒に過ごしただろう。。
夏休み。何年もの間、北朝鮮の水害の為帰国することができず、この夏休みは帰国するとの事。私も夏休みのために帰国。もちろん、彼が帰ってしまえば連絡の取りようがない。夏休みもおわろうとする頃、友達から電話がきた。そこで友達から聞いたのは。。。彼が帰国する際、私との写真、手紙が税関で見つかりもう出国できないとのこと。最終的にはお別れしなけらばいけないことは分かっていたけど、こんな形で会えなくなるなんて。。。
北朝鮮に対する知識が全くなかった私は日本で北朝鮮に関する本を読みあさった。そこでは日本では全く考えることができない実情があった。
言論の自由がないということ、強制収容所というところがあるということ等々。彼からも多少は聞いていたことだったが、本当に本当だなんて。。
今彼がその地にいるなんて。。考えただけでも胸がつまる思いでいっぱいになった。それから、中国で仕事するってこともあり、彼が帰ってくるのを待った。でも彼は帰って来なかった。2年後に今の旦那と知り合う。旦那も彼の存在は知っている。もうかなり昔の事。が、ニュースで北朝鮮のことが出てくるたびに元気にしてるのかな~とふと気になる。




© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: