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7年戦争の勝因は?
この「七年戦争」(文禄・慶長の役、韓国では壬辰(じんしん)・丁酉倭乱(ていゆうわらん))でどう見ても朝鮮の方が弱そうだったのに、なぜ朝鮮が日本をしのぐ事ができたのか?
考えてみると不思議な事である。
朝鮮は朝鮮王朝の中盤期にあり、内政的には安定していたのに比べ、日本は戦国時代にあり、その兵力は朝鮮とは比較になららいくらい強かった。兵士の数のさる事ながら、兵士個人の質も凄かったのに加え朝鮮にはなかった鉄砲で武装していた。
実際日本がプサンに上陸したときは、朝鮮軍はぶるぶる脅えるだけだったらしい。そして楽々と北上し、ソウルを陥落させた。
しかし、海上においてはそうはいかなかった。
李舜臣の地の利を考えた作戦と、船に差があった。
日本の主力戦艦は安宅船、朝鮮は板屋船というものだった。
日本の海戦の戦法は、敵船に乗り移り、白兵戦を展開するというもので、これでは鉄砲もなく、戦いに不慣れな朝鮮軍はひとたまりもなかったらしい。
それで、李舜臣将軍は板屋船に屋根をかぶせ、敵が乗り移って来られないように「亀甲船」と開発した。
また、板屋船は安宅船よりも頑丈に作ってあったらしい。日本の船は速度を出せるようにそれよりは軽く作ってあり、大砲も乗せられなかった。大砲の衝撃に船が耐えられないからだ。
しかし板屋船には大砲が10ー12門程設置された。それも射程距離500メートルとかのやつを。
日本軍が鉄砲でパンパン撃ってくる前に、大砲で攻撃、亀甲船を突撃させ敵の船団を撹乱し、攻撃した。体当たりを受けると日本の船はもろかったらしい。
さらに安宅船の船底は速度を出せるように「V」字型になっている。これに比べて、板屋船の船底は平たい。これは戦闘海域が主に内海で行われ、潮の満ち干が激しい事、速度を取る変わりに船の安定性をとったためらしい。
李舜臣が水軍統制師に復帰し、残っていた12隻で日本の120隻に勝利した鳴露海戦では、日本の船の特質を利用した作戦を立てた。
朝鮮が数々の海戦を勝利し制海権を押さえると、日本軍は補給路を断たれ、だんだんと不利になっていった。
海戦の結果が日本軍の敗因の原因となった。
現在でも世界の海軍学校では李舜臣の海戦の研究が盛んらしい。
もしも日本軍が船を研究し、朝鮮水軍に対する攻略を深く練っていたら・・・状況はまた違っていたのかもしれない。
歴史に「もしも」はないけれど、韓国という国はそういう滅びるかどうかの中でも生き残ってきた、希有な国のような気がしてきた。
韓国人、日本人を超えて、李舜臣は傑出した人物だと思う。
時代が選んだ人物だという気がする。
こんなすごい人の子孫なんだから、国を超えた大きな民族になって欲しいと願ってやまない・
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