君と僕


【君と僕】

何も持たない僕と


何かを失くした君

知らないうちに僕らは

いつも近くにいたね




「ねぇおっくん」


「ん~なに?」

“なんでアタシヒトリボッチなんかな?”

「えっ…」


「たまにな、ふと思うねん」


止まっていた足を動かし


彼女の乗っているブランコは


ゆっくりと揺れはじめる

「どんだけ廻りに人がおってもな、


 なんかこぉ……上手く言い表せへんのやけど」


“虚しさばかりが駆け巡って


  ちっとも楽しくなんかないんだ”


言葉の出ない僕に

君はうっすら笑みを浮かべ


「おっくんはええね。」

そう言って


ブランコを強くこぎはじめた



「…なにがいいん?」

やっと言葉が口から出た頃

彼女の乗るブランコは

いつの間にかとても高い位置まで上がっていて


そんなハズはないのに、

そのまま高く

遠くに消えちゃうんじゃないかって

なんとなく思い、体が震えた




「おっくんはな、アタシが持ってないもの、全部持ってるんよ」


「持ってないもの…?」

「そ、人に対する優しさも、沢山の笑顔も


 人から信用される信望も……アタシには何1つないけど


 おっくんはちゃんと全部持ってるやろ?」


“やからうらやましいねん”


最後の言葉が

微妙にかすれて聞こえた


風が強く吹き


彼女の少し長い髪がふわっと舞い上がる


日差しが強いせいもあって


彼女の顔がイマイチよく見えない



…君は今、どんな表情をしているの?


「あぁー長いコトブランコ乗ってられへんね。


 気持ち悪うなってまうし……」

彼女の足はこぐのをやめ


またゆっくりとブランコは揺れはじめる


ハッキリと見えた彼女の表情


それは初めて会った頃と同じ

何も期待していない 冷たい顔


彼女は勘違いをしている

僕は決して……


「…何も持ってへんよ」


「ふぇ?」


「俺かて、何も…何1つ持ってなんかない」


「なに言うてるん?おっくんは……」




…ブランコは静かに動きを止める


「……おっくん…?」

「今の俺があるのはな………」

“アナタに出会えたからなんだよ?”


「ア…タシ……?」

「笑うコトが出来るのも、


 こうやって今生きていられるのも、


 いつもソバにいて笑ってくれてたから……」


“だからずっと頑張れてこれたんだ”


廻している腕に

自然と力が入る


「だから……ヒトリボッチやなんて言わんといて?


 これからもずっと…ずっと側にいて欲しいんよ……」

ぎゅっと強く抱き締める


アナタが消えてしまわぬように





「アタシ……ヒトリボッチやない…?」


彼女の肩が少し震えている

「もちろん、俺がずっとソバにいるから……」

「…ウン……」

涙混じりの君の声と


確かにココにある、君の存在に

さっきよりもっと強く……優しく抱き締め

そっと彼女の髪をなでた


何も持たない僕と

何かを失くした君

でも

これからはきっと違う


2人で一緒にいれば


“何か”は 埋まっていくから


だから


ずっとアナタの側に…………

                end

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

えっとですね、みほこ様に4600番を踏んで頂き
そのお礼のNOVELがようやく完成致しまして(大汗)
長らく御待たせしてしまい、申し訳御座いませんでした;;
リクエストがおっくんというコトでよかったですよね?
いつでも24時間返品可ですのでっ(汗)
……エセ関西弁でごめんなさい(><;)


みるくさん素晴らしいNovelぁりがとぅござぃます!!
感激です(><)女の子のセリフまで関西弁にして頂いて・・・
最高です(笑)

みるくさんのサイトAIR コチラ




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