奇跡の母子犬 2

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亡くなった仔を檻から出そうとすると、

飛びつかんばかりの勢いで威嚇する母犬。


口でくわえて、自分の側に置き離れようとしません。

前にも増して、母犬の興奮状態が続きました。


我が子を失った悲しみや辛さは、人間と同じなのです。



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職員さんが、二匹を同じ目にあわせてはいけない・・・

少しでも寒さをしのげるよう、毛布を敷いてくれました。



「母犬を救ってあげて!」という声をたくさん頂きました。

しかし、母犬は凶暴性があり、普通の人には

危険で譲渡ができないとの事でした。



保健所の職員皆さんも、同じ様に胸を痛めていました。



「きっと、人間に怯えながらの野良生活が長かったのでしょう。

致死処分される日までは母犬の好きにやらせてあげたい。」



仔犬だけなら、引き離して保護することも可能です。

でも、命をかけて我が子を守ろうとした

母犬の気持ちを優先したい・・職員さんの辛い選択でした。



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職員さんは、母犬が安心して心穏やかに

残り少ない時間を、仔犬達と過せるようにと

檻をダンボールで囲み、目隠しを作りました。



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おっぱいがいっぱい出るようにと、ご飯にも気配っていました。



2/28、命の期限日まで残り二日・・・

私たちには、この母犬を見守る事しかできないのでしょうか・・・


「奇跡の母子犬 3」


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