日常あるいは乗馬な日々♪

日常あるいは乗馬な日々♪

おギンちゃーん! [前編]




さ,忌々しいホテルをさっさと引き払って,いよいよ外乗でござんすよ。
8時半にはチェックアウト。
朝食は少し歩いたところのジョナサン(だっけ?)にて,とろろごはん(≧∇≦) を食す。
とろろはめっちゃ好きですねん。
とろろごはんとか,とろろそばとか。
やっぱね,体動かすことが分かっているんだから,米のメシを食べないとね。



腹ごしらえを済ませたら,富士吉田の駅までタクシーでGo。
昨日の距離をまた歩く気にはなれん。
と思っていたら,なんかあっと言う間に駅に到着。
意外と近かったのか・・・?

富士吉田から河口湖までは,わずかに2駅。
210円ナリ。
時間にして5分程度なので,これまたあっと言う間に到着。

牧場の人が車で迎えに来てくれて,だいたい15分くらい走ったかねぇ。
ついに到着したですよ,





紅葉台牧場!!





私はいまだに,「もみじ台」なのか「こうよう台」なのか分かりませんが。



今日は朝からあいにくの曇り空。
しかし,晴れ男すえぞぅ。の力を甘く見てはいけない。
某Y氏には負けるが,個人的な旅行先で雨具が必要になったことはないもんね( ̄^ ̄)

あ,そういや道中の車内で,「ノーサイドでの騎乗経験あり!」て言わなかったな。
まぁいいや。





牧場に着くと,そこかしこに馬がいる。
みんなちっこーい!
木曽馬という,日本の在来種らしいが,純血かどーかは分かりまへん。
今回私が乗ったギンゼイ(通称:ギンちゃん)は木曽馬とトロッターのハーフらしいし。
それにしても,なんかこう,愛嬌のある顔立ち。
かわいいねぇ。




2006-09-11 20:01:27





先に電話しておいたとおり,『樹海コース』で。
雨具を持っていくか一瞬迷ったけど,結局雨具なしで。
そして,出発してから気がつく。




ヘルメットしてない。。。




ラングラーランチもそうだったが,外乗ってヘルメットしないものなのかな。
(ノーサイドのときは自分のメットを持っていった)
なんか違和感があるけど,逆に気持ちいいからまぁいいやね。
もし落ちたときは,落ちてから考えるっつーことで。



『景色よりも駈歩』ということで選んだ樹海コース。
が,常歩中心でかっぽ,かっぽと進んでいく。
せっかく富士の裾野まで来たんだから,少しは周囲の様子も見なきゃね。





・・・


・・・・・・



なんか,ふつーな感じ。
樹はたくさん生い茂っていて,一歩コースから外れたら大変なことになるってのは分かるが,思っていたほど暗くない。
ていうかね。
歩いている途中で畑の脇道に出たりして,農作業してるおいちゃん,おばちゃんに

「こんにちはー」(ぺこり)

なんてあいさつしてみたりしてね。
えぇっと・・・




   なんか違ーーーーーう!!(≧□≦)




もっと,こう,不気味~な出来事,例えばそれまで問題なく動いていたデジカメの電源が入らなくなるとか,何枚撮っても真っ白に飛んじゃうとか,首筋を何かにさっと撫でられてギャアアアアアみたいな,そーゆーのを期待してたんだが。
ちぇー。
駈歩もあまりしないしさー。
やっぱりノーサイドが一番かなー。














・・・と,途中までは思ってた。
でもね。
その程度で終わるはずがないじゃない。
なにしろこの私が乗ってるんだし(w












異変は,ある駈歩ポイントで起こった。
農道というかあぜ道というか。
十字路を左に曲がってから駈歩をする地点に着いたときのことだった。

ちょうど農作業の軽トラが通り過ぎ,それが十分遠ざかってから駈歩をしようということになり,しばし道草タイム。
ギンちゃん,そこら中の草をもっしゃもっしゃ食べまくり。
ところが,先導のスタッフの後について十字路を曲がった途端,急に気配が変わり,首を上げてじたばたしだすギンちゃん。
ここに来るまで,そんな気配は微塵もなかったのに。

・・・?

手綱をゆるめたり,脚位置や体重のかけ方なんかを微妙に変えながら,なんとかギンちゃんを落ち着けようと四苦八苦。
駈歩してだいじょうぶなのか?と不安になったが,スタッフは別に何も言わない。
言わないどころか,「駈歩いきまーす」とか言ってるし。
置いてかれちゃ困るので,えいやっと駈歩。
出だしの2,3歩がバタバタしたけど,走り出したらペースも落ち着き,普通に走っている。
なんだろ?

ほんとはそのまましばらく駈歩するはずだったのだが,すぐにスタッフが停止。
見ると,だいぶ前に通過したはずの軽トラがまだいて,道をふさいでいた。
スタッフも「まさかまだ(軽トラが)いるとは思わなかった」と苦笑い。

そこで一旦停止し,再び軽トラが走り去るのを待つ。
待つのだが,やはりギンちゃんの様子がおかしい。
またじたばたし始め,下手をすると立ち上がりかねない雰囲気。
おいおいおい。
メットかぶってないんだけど。
こんなギャラリーのいないところでゾロの真似しても面白くないんだけど。
のんきに「だいじょうぶですかぁ~」などと聞かれ,「はい。」と答えたものの。
背筋を冷たいものが流れていく。
めったに使わないおまじない「ホホー,ホホー」まで駆使するが,一向に落ち着かないギンちゃん。

これはあれですか。
私らには見えないナニかが,ギンちゃんにだけ見えちゃったとかいう,アレですかい?

場所が場所だけに,冷たい汗が止まらない。
マヂで恐いんですけどーーーーー!! 



そんな声にならない悲鳴をよそに,一行は再び駈歩。
ここで振り落とされては命取り,と必死でついていく。

しかし,走り出すとすぐに落ち着くギンちゃん。
やっぱ場所かな。
あの場所にナニかある,またはナニかいるんだ,きっと。
目に見えないものは信じない私だが,このときばかりは内心結構焦った。
ひっそりこっそりチキンハート炸裂。





その後は特に何事もなく,折り返し地点になるちょっとした草むらに到着。
ここでしばし道草タイム。
もしゃもしゃと普通に草を食べているギンちゃんは,どこから見てもやっぱり普通だ。
しかし,帰り道でも同じようなことをされては寿命が縮む。
対処法をスタッフに聞いてみようと思い,「実はさっきの十字路でかくかくしかじか。」と話してみた。
すると,スタッフはにっこり笑ってこう言いました。





「駈歩しようとしているギンちゃんを抑えようとするから,ギンちゃんが嫌がっているだけです。」






原因,俺っ?!







外乗慣れしているので,どこからどこまでが駈歩するところなのか,馬の方がよーく知っているわけだ。
それを,こちらの都合(まだ車が前にいる,とか)で待たせたもんだから,「ここは走るんだってば!!」とギンちゃんがイヤイヤをしてたわけ。

あー・・・
なるほど・・・
だから走り出すとすぐに落ち着くわけね・・・





ビビッて損した。 _| ̄|○lll





まぁ,そういう理由だったら問題ないわな。
帰り道はそのへんを気をつけながら乗ればいいんだし。
よかった,よかった。

そんな小さな不安と大きな勘違いを無事に消化した私は,意気揚々と帰路につくのでありました。










さ,帰り道。
だいたい来た道と同じ道を通るっぽい。
しばらく常歩で進みつつ,来る途中で見かけた赤い木のあたりまで来た。
さっきはこの赤い木まで駈歩して,そこからクールダウンしつつ休憩ポイントに着いたのだった。

この辺りまで来たとき,スタッフが振り向いて「駈歩いきまーす」と言った。
が,アレ?
いま,「駈歩」の前に何か言わなかったか?
「速い駈歩」とかなんとか・・・

よしきた!
とばかりに一斉に駆け出す馬たち。
(あ,速い!)
と思ったときには,先頭のスタッフの馬なんて50メートルくらい先をかっ飛んでいる。
おいおいおい!
これギャロップぢゃん!! ΣΣ( ̄□ ̄;)!!
速ぇーぞ,オイッ!!



これを読んでいるアナタ,クラブの馬場でギャロップされているところを想像しちゃいけない。
なにしろこっちが走っているのは富士の樹海のど真ん中。
道は細いわ,しかも蛇行してるわ,木々が鬱そうと茂って薄暗いわ,もースリル満点ですわ。

とはいえ,いつまでも声にならない悲鳴を上げていたわけではないぞよ。
過去にギャロップの経験がないならいざ知らず,こちとらビジネスやマールーやネギ助で何度もぶっ飛ばれている。
ついていけない速度ではないッ。


ま,デジカメを取り出す余裕はなかったが・・・


文字通り風のように走り抜ける一行。
ギンちゃんがかっ飛び系でなかったこともあり,すぐに慣れて,周囲を見渡したりする余裕も出てきた。
また,このギャロップ,結構長い距離を走らせてくれたのがよかった。
走り終えたときの満腹感。
いやー,走った,走った,みたいな。
最初こそビビッたけど,これは気持ちがいい。
普段ありえない速度をがっつり体感できる。
今までノーサイドが一番だと思っていたけど,このギャロップコースはイイ!!
「気分転換」ではなく,「純粋に楽しい」外乗コースだった。







(その2へつづく。)





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