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MY JOURNEY@イギリス
その4 パリ
2000年1月7日
Nightmare Paris!
地獄のスタート。
駅からトラムで離れていて怖いので、かなり早朝にチェックアウトして
電車にそなえることに。アムスからパリまではタリスで約3時間半。
今日はこの旅行一番の長旅になる。
無事駅に着いて早目にホームで待つ事もで来た。
向かい合わせの座席で5分入り。
悩んだけど早く治したい一心で風邪薬を飲んだ。
寒気と眠気…カバンは足元に、リュックは膝の上にコートをその上にかけて
眠ってしまった。多分薬のせいと、旅の緊張と疲れ、眠りはいつもより深かった。
何度か向かいのロンゲ兄ちゃんが席を立ったのは知ってた。
途中駅で斜め向かいの中近東系の兄ちゃんが降りたのも知ってた。
目が覚めたら…
すぐ確かめたらコートのポケットの中に入れてた財布がない。
死にそうな気分でカバンを何度も何度もさぐる。
でも自分の記憶は正しい。
盗られたんだ…考えても目の前の兄ちゃんか斜め向かいの兄ちゃん、
どっちかでどっちかわからない。
どっちも怪しい行動…何をどうしたらいいのか、不安と恐怖で泣いてしまう。
すると、ロンゲの兄ちゃんが悲しそうな顔で慰めてきた。
「英語わかる?」って言われて「はい」と言うと
「君がもし良かったら僕に話してくれ」って何度も何度も言いながら、
ティッシュを差し出す。嬉しいような、でも私の目は
彼のバックパックにどうしてもいってしまう。
このお兄さんの親切心すら信用できないので
ただ黙ってサンキューと小さく一言言って
しばらく涙をそのテイッシュで拭わせてもらい、あとは黙っていた。
でも、少し落ち着いたらもうのんびりしているわけにもいかない。
カード類を止めないと。
もしあの小さな駅で急に降りたかのようなあの中近東系の男が犯人なら、
パリに着いてからでは遅すぎる。
まずは車掌さんを探して事情を説明すると親切にも携帯を貸してくれる。
何度もかけたのにつながらない。
そうしてるうちにもうすぐパリに着きそうなので仕方なく諦め、待つ事に。
一度座席まで車掌と車掌ではなさそうな制服のおじさんが
二人で話を聞きにきてくれたけど、説明は私の思う通りだった。。
でももっと親身になってもらえないかと思ってた。
今思えば男性トイレのごみ箱を見てもらうべきだった。
でもその頃はまだそこまで知恵はなかった。
コートのポケットに財布入れてるようじゃ。
この頃の私はまだ感覚が日本してた。
パリに到着・・・
目の前が真っ暗になりながら、とにかく電話をしなければと
トラベラーズチェックを換金して公衆電話へ。
後ろが壁になってるブースをわざわざ探す。
今思えばTCも、24時間電話かけられるのも、
ほんとになんてあり難いサービスだと、自分が大変な思いをして改めて知った。
だって結局日本にかけるよう言われたけどその時間で深夜2時半ぐらいだもんな。
親切に対応してもらってまずはほっとする。
電話をして本当に泣きそうだった。でも泣いていても始まらない。
警察に行かなければいけないし、
カードの再発行を現地デスクで受けるよう言われたので、
JTBにも出向かなければならなくなった。
まずはホテルを探して荷物を置こうと歩き出したけど
ノルド駅前は斜めに走る大きな道路が多く、方角がわかりにくい。
せっかく憧れのパリに着いたと言うのに、
どこをみても素敵なのに心は晴れない。
反対を歩いてきたことにやっと気づいてから、
その後も何度も迷ってやっとホットドッグ屋のおじさんに
すぐそこだよと教えてもらってあったかくって嬉しかった。
とっても小さい小さいホテルだったけれども、
テレビもあるし衛星で日本のチャンネルまで見られて、
久しぶりの日本に感激。
休む間もなく・・・
すぐ行かなければ…初めての街で迷うのに地下鉄に乗らなければならない、
そして時間が限られているのがつらい…
おそらく明日も何もできないだろうと諦め、
JTBのあるピラミッド駅へ向かう。
ノルド駅でも券売機で迷っていたらおやじがやって来て
買い方を教えてきたけれども絶対おかしい。
書いてある値段より少し高いのでおやじを振り切って窓口で買った。正しかった。
この手の詐欺は多いらしいけど何でどうやってお金をまきあげたかったのか、
あのおやじに関してはわからなかった。
メトロの改札は危ないのは知ってたのでリュックはずっと前に持つ。
地上に上がったら工事中で幕がかかっていたけど、あのオペラ座通りだった。
地下鉄の駅ですらエルメス風のスカーフ店があったり、
夢にまでみたカフェやブラッセリーが並んでいて、
あのパリだというのに…。
電話で話したおばさんがひとり座っていて準備は整っていた。
警察の盗難届けも和訳されたものを渡してもらえて、
警察署も近いらしいので急いでお礼を言ってそのまま向かう。
パリ警察初体験・・・
警察に着いてたずねると座って待っていろと言われ、
そうしてたけど続々と警察官が帰って来てどうも本日の仕事終了の雰囲気。
しかし男も女も美男美女で制服がメチャメチャきまってて、
フランス語すら美しく聞こえてくる。正直、見とれた…。
かなり待たされてやっと小部屋に通されたら
かわいい女の子のおまわりさんが事情聴取をしてくれた…が、
ほんっとに信じられないほど英語が話せない。
単語だけの会話なのに日本の中学生以下。
何度か通訳がわりのお兄さんに助けてもらって、
トロトロジョークも言い合いながらタイプ、プリントアウト、スタンプ…
盗難届を手にするのに何時間かかったことか。
でも良い経験だった。
何より怖い怖いと緊張してたけどみんなかっこよいわ美人だわ、
そして若いわ、フレンドリーだわ、で。
少しホッとしてきたのもあって楽しい経験をしたと
ポジティブシンキングすることに。
オペラ座通りに日本語のお店がたくさんあった事を思い出し、
今日はもう恐怖で現地のお店に入るのも嫌だし、
少し裏通りを入ったらロンドンのBREWER STのような、
でももっともっとさすがパリというくらいの数の
日本食レストランが立ち並んでいて、そこはもう日本だった。
ラーメン屋に入って日本語の新聞を沢山ゲットし、
あったかーいラーメンを?すすって少し幸せ。
これですべてすべきことは終わったし明日最終日、
ほんの少しでもパリを楽しまなくっちゃ。
人生最悪の一日は暮れて行く。
2000年1月8日
おーパリ!ちらっと見
朝からNHKを堪能して、とにかくひとつだけ、
夕方までの少しの時間パリを見ようと
やはり何よりエッフェル塔に行く事に決めた。
パリは地図で見ると真中にセーヌが蛇行してロンドンに似てるけど、
観光ポイントは点在していてメトロが走りまくってる。
少しロンドンより観光は難しそう。
バスで行くことにしてバスに乗り込んだ。
これが大正解だった。
パリ市内ちらっと観光!
バスは市内の有名な場所を走りまくってくれて、
窓が汚くなければなお良しだったけど、
行かずしてオペラ座も、セーヌ川も、コンコルド広場も、シャンゼリゼ通りも、
小さいけど凱旋門も拝めて大感激だった。
何より何もかもが何てゴージャスで素晴らしいこと!
特にコンコルド広場をグルっと回った時は
ロンドンなんておもちゃみたいなもんだなーって痛感。
すべてがゴージャスで、華やかで、おしゃれで、きれいで、大迫力!
世界の都市、花の都、パリはすっごい!
久しぶりにすごい所に来たってカンジだった。
日本ではとかくパリ・ロンドンって並列で語られるけれども全然違う!
雰囲気も何よりその華やかさ、人のおしゃれさ、
何もかもが群を抜いて洗練されているパリ!すっかり好きになってしまう。
窓からセーヌ川越しにエッフェル塔が目の前にドーンと見えた瞬間は、
ビッグベン初対面の時のように感激で涙が出そうだった。
エッフェル塔とのご対面・・・
少し霧がかって雲に頭を隠してしまっていたエッフェル塔。
でもまたそれが神秘的な感じだった。
バスを降りて足元まで興奮しながら歩き、チケットを買う列に。
並んでいると来るわ来るわビロローンと長いポストカードを掲げ、
大きな輪っかにジャラジャラとキーホルダーを付け、
もう一方の手に置物を手にした土産物売りが!
みんなこういうとこであれを買ってたのかーと納得。
だってほんとにお土産やさんを見かけないから。
斜めにあがってくエレベーターってのと、
そのアンティーク感漂う雰囲気がちょっと怖かったけど(いつか事故る)
展望台は真中までのチケットを買った。
案の定くもり空が遠くの視界を遮ってたけど、
足元に宮殿や公園がくっきり見えてとってもきれいだった。
やっぱりセーヌ川が優雅に流れてるところが素敵だったかな。
帰りはホテルそばの怪しいお土産もどき屋で何とかエッフェル塔と
行けなかったノートルダム寺院の絵葉書を買って、
悩んだけどださださのティータオルも買って、
お店のおじさんたちに日本語教室をしてあげて、
ノルド駅前のブラッセリーで憧れのランチ、いえデジュネ。
フランスの味!!!
緊張の第一歩に超素敵~なフレンチマンのお兄さんが笑顔で案内してくれたので、
値段が違うという事前の勉強をよそに窓際に座ってしまう。
スモークサーモンを食べたかったから唯一の選択肢のサラダにしたら、
これが正解!
すごい量で肉厚のサーモンがこれでもかってぐらいのってて、
本場のフレンチドレッシングがこれまためちゃめちゃおいしい!
もう大満足で食べきれないぐらいで泣く泣く残してしまう。
お兄さんはフランス語しかしゃべらないけど、
かっこいいくせに優しくって何度も様子を見に来て色々話しかけてくる。
帰りはお兄さんが出口まで肩を抱いてお見送りしてくれた。
あまりに陽気なので楽しかった。
悲しい思い出の画像イメージができてしまったノルド駅に入って
ユーロスターのチェックインカウンターを探す。
20分前までにチェックインってのはちょっと早すぎる気がする。
かなりホームで待たされていざ乗車。
帰りは行きよりさらに早い感じ。
特にトンネルを渡ってからは景色もぜーんぶださださイギリスになって
ほっとしたような、がっかりしたような。
今日からまたまっずい食生活いもいもいもの日々と思うと車窓までもが暗い。
緊張のウォータールー駅の入国審査。
羨ましい事にEUパスポートはパスポート出してはいるけど顔パス。
OTHERSはほとんどいなくて
資料を出すのに手こずっていたら審査官の皆様の注目をあびて、
さらに不必要な緊張を高める。
でもヒースローよりスムーズにいって無事半年GET!
初めての滞在延長は大成功でした。
運いいかも~。
パリまで陸続きであんなに何もかもが素敵で洗練された街に
3時間ちょっとで行けちゃうなんてロンドンっていいなぁ・・
どうしてイギリス人って洗練されないのか不思議・・
人も顔もみーんなださい!痛感しつつBAに乗り換え、
我がボーンマスに悲しい知らせを持って帰途についたのでありました。
まぁでも風邪&スリ以外は最高の初一人旅だった♪
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