“やおっち”的電脳広場

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第一部第4話



彼女からの告白の翌日。彼の頭はハイテンションで、まったく仕事が手につかない状態でした。

結局あれから一睡もできずに出勤し、頭があまり回転せず上司や先輩に怒号を浴びせられる始末。

「過去に多少飲み明かしてもこんなことはなかったのに・・・」と、とにかく今日は早く仕事が終わってくれないかな、と午前中から祈り続けてました。
しかし、仕事以上に彼の心と頭の中を占めている存在があったのです。

そう、彼女です。

過去に何度も痛い失恋を経験してきたけど、立ち直りも早い、と自負していたのに今回仕事しててもつい彼女のことを・・・と彼自身も彼女の存在の耐えられない大きさに改めて彼女をどのくらい好きか、を思い知るのでした。

結局、仕事中は彼女の気持ちの大きさを知ることはできたものの、今後どうすべきかを決断できないまま帰宅することに。
たくさんの仕事のミスというおまけをつけて。

そして夜。晩ご飯からお風呂をすませ、部屋に戻って缶ビールを片手に椅子に座り込むと、彼は「ふぅ~っ」と大きなため息をつきました。

そして改めて考え直しました。
彼女のことを。

このまま好きでいて、押しまくって気持ちを変えさせるか。
好きな気持ちに変わりはないが、今の彼女のことを考えると時間をかけて元彼を忘れさせて付き合うか。
このまま中途半端な友達関係にするか。
あきらめて別の女性に美点を見いだすか。

いろんなことが頭の中を駆けめぐり、何をどうするか、という結論の出ないまま時間が過ぎていきました。

そして日付が変わろうかとする時間、彼の携帯にメールが。
相手は・・・彼女でした。

「昨日はありがとう。すごく楽しかったよ。でも、最後に不愉快な思いさせてごめんなさい。過去のことにいつまでもこだわってる私が悪いから、あなたは気にしないで。でも、あなたは本当にいい人で、最高の友達だよ。私みたいな女にはもったいない男だよ。だから、私なんかより早くいい人見つけてね。今度は日帰り温泉に遊びに行こうね。またメールちょうだいね。
じゃあ、おやすみ」

彼は困ってしまいました。

結論、まだ出してないし、気持ちの整理もついてないのに・・・。

その日、彼はメールを送ることが出来ませんでした。

「分からない」

それからというもの、彼女の方からは再び毎日のようにいつもと変わらないメールが送られ続けました。

そして数日、彼は彼女にメールが送れなくなったばかりか、彼女のことでものすごく悩むことになりました。(続く)

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