飲む鬱飼う?いいえ。呑む飲むのむです。陽気な飲兵衛日記

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産婦人科の待合室で、おいらは呆然としておりました。
なんでおいらはここにいるのだろう?
へまをやらかしたわけではありませぬ。
むしろ、喜んでいたはずなのに・・・。

宿った子供は、早々に去っていってしまいました。
「稽留流産」というヤツだそうです。
今日はその手術のつきあいでありました。
今までしみじみと産婦人科なんて来たこと無かったけれど、ここってかなり明暗の分かれるところだよなぁ・・・。それを望んでいる人、望まない人が両方集まる場。そんな中で男が焦燥した表情ではぜぇぇったい

「望まない妊娠中絶」

をしに来た相手だと思われるに違いない。
でもこんな状況で明るく振る舞えるかというとちょっと・・・。
回りを見回してみるとつくづくここは
「新しい生命を授かる場所」
なんだなぁと思う・・。
またちっちゃいちっちゃい赤ちゃんを抱える母親は表情も優しく、それを慈しむ表情で見つめる旦那もしくはパートナー。そんな表情を目の当たりに見られない・・・。

入院するパートナーは気丈に振る舞っていたけれど、その目は赤く、
「産むならサービスの良いこの病院がいい。」
と言って選んだこの場所が地獄であるかのようである。
確かに「産むなら」この病院だろう・・。
食事は美味しいらしいし、赤ちゃんへのもてなしも十分。退院の時には様々な「おみやげ」が付いてくるとか・・・。(ナニが付いてくるかは知らないが・・。)でもそれ以外の流産や中絶の患者は・・・・。

病室は高かったが、個室にしてもらった。だって授乳の時間に一人大部屋にいるなんて切なさ過ぎる。
これは罰なのだろうか?日頃から善人ヅラ下げているつもりはないが・・・。ナニか大罪を犯してしまったのだろうなぁ・・・。
おいらはまだ良い、心配なのは、パートナーの方である。
体の傷が、大きな心の傷とならぬよう・・・。

病院に一人眠る彼女は、何を思うのか・・・・。

04/01/31  


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