徒然

徒然

2012.04.24
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以前、派遣社員の教育係をやりました。
仕事に対して前向きな方も多い中、私の担当した人は

とにかく文句ばかりでした。

何をやっても、

だるい。
こうすれば私楽ですよね?
なんで、こんなめんどくさい仕事してるんですか?

何回も、殴りそうになりました。
が、常に無言でやることをやりぬけました。

この頃、思うことがあります。

何かを示す時に、どう伝えればいいか、どうやったら伝わるか。
要は、方法論ばかり考えていても何も始まりません。

人が心を動かすのは

ここまでやってくれるのか
この人なら間違えない

と自分との対話で確認するからです。

そうであるならば、どう伝えるかは2次的な話です。

以前、こんな話を聞いたことがあります。

ある時、ある映画監督が新作を撮影することになった。

主演を誰にするかは決めていないが、新作ではラーメンを食べるシーンがあるため、監督は二人の俳優に声をかけ、「ラーメンをおいしそうに食べた方を主演に抜擢する」と伝えた。

撮影は二日後。

その時、おいしそうに食べた方が主演の座を勝ち取る。
二人はそれぞれの受け止め方で監督の要望を理解し、早速、準備に取り掛かった。

一人は、審査内容を知るやいなや、すぐにラーメン屋に駆け込み、ラーメンの食べ方を練習することにした。

目つき
麺のすすり方
照明の当て方
箸の使い方
器の持ち方
食後の満腹そうな表情

など、それは経験豊富な俳優の名に恥じない熱心な練習ぶりで、誰もが「おいしそうに見えるよ」と言ってくれた。

彼は何度か同じような練習を繰り返し、鮮明な成功のイメージを持って当日を迎えた。


さてもう一人は。。。。

審査内容を聞いてから、撮影の瞬間まで何をしたか。



彼は断食をしたのである。



別に、これといった対策を練ることも、練習を行うこともせず、ただ、何も食べずに当日を迎えた。


勝負の時が来た。


練習を重ねた俳優の食べ方も、名演技と呼べるものであったが、二日の断食を経て当日の撮影を迎えた俳優にとって、目の前のラーメンは、ラーメンである以前に食べ物であった。

それも、命をつなぐための有り難い食事であった。




人工的に演出した空腹感と、飢えにも近い本物の空腹感とでは、到底勝負にならなかった。
頭で作り出した「おいしそうな食べ方」と、心の底から生まれた「おいしそうな食べ方」を比べた後、監督は断食をして撮影を終えた俳優に「君に主演を任せよう」と言った。



たったこれだけの話。

ちなみに、断食をして撮影に臨んだ俳優が高倉健であることはよく知られていますね。

教育や情報収集において、世の中は「何を言っているか」は大事ではないと考えます。

なぜなら、いつも見られているのは

「誰が言っているか、どんな人が言っているか」

だからです。

私は、シンプルな言葉でも相手を集中させるだけの行動や姿を備えていきたいと思います。

企業経営の世界でも、

立派なことを言うコンサルタントや、
計算や理屈だけにはやたらと強い「貧乏社長」

がいますが、誰もそんな人の正論は聞きません。

頭で分かっているだけの状態など、誰も認めないからです。

経営の世界は「結果論」で、残した結果が全てです。

いくらやる前に意気込んでいようが、立派な正論を吐こうが、結果が出せない人間の

「動機論」

など、誰も相手にしないものです。

ですから、もちろん基礎知識や、技巧も必要です。
しかし、その基盤となる人間性がなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。

どうすれば、営業ができるようになるんですか?
どうすれば、いい人材になれるんですか?
どうすれば、相手の心を動かせるんですかね?

そんなものは、ないと思います。

いい言葉ばかりを並べられる人間になるのではなく

やろうと思って、やった
続ければできるようになる
目標達成に向けて頑張る
毎日の積み重ね

そんなシンプルな言葉が、様になる。

そんな人間になりたいものですね。

方法論は、そのあとです。





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最終更新日  2012.04.24 22:37:41
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