Uo・ェ・oUくりんだよぉ~ん。爺じぃだよぉ~ん。

121~130

どじ丸物語(其の121)どじまるぅ~~!!なかなか振り向いてくれないよぉ~~~

この頃はハウスの壁に向かって考え込むことが多くなっています。
歳を取ったことに悩んでいるんでしょうか・・?
それとも、考えるわんこになってしまったんでしょうか・・?
散歩の時や私が帰宅した時は、
顔が入口のほうを向いているので気が付かなかったんですが、、、、、、
或る日の休日、そう3時頃だったと思います。
何故???の原因が分かるようなことがありました。

“どじ丸ぅ~~~~!!”
“どじ丸ぅ~~~~!!”

聞こえていないのか、振り向きもしません。

“どじ丸ぅ~~~~!!”

耳だけがピクッっと動きました。

“どじ丸ぅ~~~~!!”

やっとのことで振り向いてくれました。

「寝てたの・・?」
「・・・・・・・」
「散歩に行くよ!!」

のそぉ~~~っと出てきたどじ丸は不機嫌そうでした。

「お前・・・お耳が聞こえにくくなっちゃったのかい・・??」
「・・・・・・・」

私が何か言っているのは分かっているようで、
上を向いてじっと私を見つめています。

「おいで、、行くよぉ~~~!!」

聞こえていないようです。
耳が遠くなってきたのでしょうか・・?
鼻と耳はどちらからとも無く悪くなって来るんだと聞いてはいましたが、
とうとう耳まで・・・・・・

“どじ丸ぅ~~~

これからお話しする時は、声を大きくしてしてあげるね”


どじ丸物語(其の122)とうとう足を上げずに・・・・・・

バランスが悪くなってきました。
歩く姿は相変わらず外股テックン歩き・・・・
ちょっとした凹みでガクッと足を盗られてしまうほど、
歩幅も感覚も悪くなっています。

“クンクンクン・・☆”

見つかったみたいです、、、自分の匂い・・・
思いっきりおしっこを・・・シャッシャッシャ~~~!!

あららららら・・足上げないよ・・・・・・・
「どじ丸、、、足上げられないの??」

ちょっと坂になっている所だからくらいにしか思いませんでした。
昨日までは、どうにか足を上げて用足しをしていたのに、
急にどうしたんでしょうか???

次の場所でも足を上げずにシャ~~~!!

振りはするのですが、なにか諦めている様子。
膝を曲げて腰をかがめて、、、そして私の顔を見ながら、、、
その目は恥ずかしそうな、ともすれば寂しそうな、そんな目です。

「いいよ、、、どじまる・・おとうちゃんは分かってるから・・」

おおよそ800メートルの田んぼコースで、
どじ丸のマーキングの場所は5箇所。
家から数えれば10箇所以上もあります。
その内、足を上げて用を足したのは最初の1回だけ、
それも、塀に身体をもたれ掛けて・・・・・・
とうとう足を上げておしっこが出来なくなってしまいそうです。
上目使いで私を見るのも、自分の不甲斐なさを感じてのこと・・?

“どじさん・・違うよ!!
 歳を取ったんだから仕方がないんだよ。”

“自分でおしっこが出来るだけ、いいと思わなくちゃ・・”

それから1週間くらい経った頃です、
家を出てすぐに腰を屈めておしっこをし始めました。

「今日は早いネェ~・・・我慢できなかったの??」
「・・・・・・・・・」

角のブロック塀まで来ました。
頑張って足を上げて用足しをする唯一の場所・・・。

“クンクンクンクン”

匂いを嗅いだだけで通りすぎてしまいました。


どじ丸物語(其の123)土手の階段、、最後の3~4歩でガガガッと転落!!!

春になって、近所の畑仲間に会いました。
どじ丸の大好きな川の土手で・・・・・・

「年取ったなぁ~・・」
「ここの所、腰も弱くなってきたし・・・」
「家のもそうだったよ。」
「でも、折角飼ったんだから最後まで見てやらなくちゃね。」
「でも、、、大変だよ・・我侭だし。。」
「なんか植えた??」
「これから枝豆かな??」

こんな話しをしている隙に、
どじ丸は川に下りようと狙っています。

「下にいっちゃうよ、、大丈夫かい??」
「いいよ、、好きにさしとけば・・・」

どじ丸は聞いていたんでしょう、
ダダダダッと階段を降りて行きました。
残り3~4段目で・・・・・・・・・・
バッサ~~~~~~!!
あらららららっ!!落っこちちゃったよ!!

「大丈夫!!」
「平気平気!!」
「起きてこないよ・・!!」

またまた、まん丸目をして倒れたまま動かなくなっています。

「大丈夫!!どじ丸ぅ~。。。」
「助けに行ったほうが良いんじゃない??」
「そうだね、、」

落っこちてビックリしたんでしょうか、
なかなか起きあがってきません、、
腰を抜かしたような感じです。

「どじ丸・・・一緒に階段上がろうよ、、」

ゆっくりゆっくり、本当に一歩一歩です。
階段を踏みしめながら昇ってくるどじ丸は、
私の手を借りなければ上がってこられないほどに腰が弱っているようです。

頑張れ~~~~~~~☆


どじ丸物語(其の124)もう上がれないね、、、川に降りるのはやめようよ・・

階段から落ちたどじ丸を引き上げるのに一生懸命でした。
首輪を持って一歩一歩・・・・
階段の途中で腕にずしっと重みがかかりました。
振り向くとどじ丸が寝そべっているではありませんか、、、

「なんで急に止まっちゃうの!!首吊っちゃうでしょ!!
 抱っこして上がろうか???」

そう言って抱こうとすると、嫌がって起きあがろうとします。

「いいよいいよ・・ちょっと休んでいれば、、、
 そのかわり下に落ちないようにしてよ・・」

ちょうど階段の真ん中辺で休憩・・・・・

「そんなに悪くなっちゃったのかい・・?」

その方に会う度に様子は話していたのですが、
これほどまで弱っていようとは思ってもいなかったようで、
久しぶりに見るどじ丸の姿にビックリ仰天!!

「散歩にも時間が掛かっちゃって、嫌になっちゃうよ・・。」
「しょうがないね、、飼っちゃったんだから・・なぁ~どじ丸。」

階段の上と下で愚痴と慰めの行ったり来たり、、、

「どじ丸、、もういいかい?上に行くよ・・」

むくっと起き上がったどじ丸、また歩くのかと言いたげ。
一歩、、、、、また一歩、、、、、、
やっと上り切ったどじ丸、土手の草むらにゴロ~ン。

「今日で川は終わりだよ。」
「・・・・・・・・・・・」
「だって、階段上れないじゃん・・!」
「・・・・・・・・・・・」

寝そべっているどじ丸は、私の話しなど聞いてはいません。
聞こえているんでしょうが聞かない振りです、絶対!!!
草の匂いをクンクンクンクン・・・

「聞こえてるんでしょ!!!」

ビックンと耳が動きました。


どじ丸物語(其の125)散歩が終わるとハウスに入ってゴロンと寝転ぶようになっちゃった。

トボトボ散歩が終わって・・・・・・
ハウスに掛けてある綱にカチャンッ、、
のそのそハウスに入ったと思ったら、
毛布の上にゴロンと横になってしまいました。

「どじ丸、、そんなに疲れたの・・??」

足をペロペロ舐めて・・
人間ならトントンと手で叩いて疲れを取れるのに。
お水を取替えて、大好きなドッグフードを目の前に置いても、

“ご飯がきたなぁ~~”と言う顔で見ているだけ。

「どじ、、、食べないの??持って行っちゃうよ・・!!」

のそぉ~~~~~~っと起き上がって、
食べ始めるどじ丸の態度は嫌々食べているようにも見えます。
3分の1ほど食べたのでしょうか、プイッと振り向いたかと思ったら、
そのまま毛布の上にゴロ~~~~~~ン。
夕方の散歩から帰った時は、朝と違って元気ハツラツ。
ご飯もバクバク食べてくれました。

「どじさ~ん、、、良かったネェ~☆」
ホッと一安心です、

このままご飯が食べられなくなってしまったらと心配していたんです。
ところが翌朝の散歩のあと・・・・
また同じ事が起こりました。
ちょっと前まで私より早く起きていて、
待ちきれなくて“わんわんっ”吠えていたどじ丸が、
急にこんなになっちゃうなんて・・・・・・・

「どじ丸、、、前よりご飯少ないのにどうしたの・・?」
「・・・・・・・」
「いいよ、、無理して食べなくても。」
「・・・・・・・」

家に入って私も朝ご飯です。
食後のコーヒーを飲んでいるころ、、

“カランカラン・・コリコリコリコリ”

どじ丸がドッグフードを食べ始めました。
好きな時に食べればいいか・・・??
まぁ~ゆっくりでも食べて栄養が摂れれば、
元気なままで居てくれるだろうし・・・・・

頑張れ頑張れどぉ~じさん!!


どじ丸物語(其の126)今年の夏は大変そう、、、
どじ丸16歳・・・2000年の夏です。

走れなくなったり、
田んぼにはまったり、
階段から転げ落ちたりの散々な前半を過ごして、
とうとう一番嫌いな夏を迎えることになりました。
若い時なら川に入って鯉を追いかけることもできるのに、
今はもう、それも叶わなくなっています。

フィラリアが怖いので、蚊取り線香は絶やせません。

今年も、ハウスの入り口と寝床の近くに、、、、、
葦簾も取り付けて万全です。

後はどじ丸が頑張ってくれる事を祈るだけ・・・・

“頑張ってくれよ~~~夏を無事に越せれば、また1年・・・”

14歳の頃から、毎年こんな事を思いながら、
そしてどじ丸に言い聞かせながら迎えているんです。

“今年はどうかなぁ~~~?”
食が細くなってきているので体力が一夏もってくれるか、、、?
本当に怖い夏が直ぐそこまで来ています。
がんばれ!!
   がんばれ!!
      がんばれ!!!!どし丸!!!!


どじ丸物語(其の127)散歩は当初の3分の1になっちゃった。

段々と散歩の量も少なくなってきて、
田んぼ道へ出ることも少なくなってきました。
プロパン屋さんの敷地を横切って川の土手へ・・・
てくてく歩いて、その土手を往復、、、

30分、、時には40分ほどをかけて散歩します。
行ったり来りのどじ丸は、
私の出勤時間のことなど気にするわけもありません。

「どじ丸、、早くしてよ!!」

綱を引っ張って強引に連れて来ます。
首だけ前に突き出して、体は全然ついてきません。

「いっち、、にっ、、いっち、、にっ、、」

掛け声を掛けながら散歩することもしばしば。
休みを知って気が向くとちょっと遠出?を・・・・
これもどじ丸の足の向くまま、全てどじ丸任せ。
とぼとぼ??てくてく??のっそりのっそり??

何とも言い表せない二人の散歩に、
心配した妻が捜索に来る事もありました。

「なにやってんの!!?」
「散歩だよ・・!」
「遅いじゃない・・!」
「どじ丸が行きたいって言うから、、、なぁ~どじぃ・・」
「どじさん、、、いっぱい歩いたのぉ・・?」
「もうちょっとかかるからね、、先行ってていいよ、、」
「わかったけど、早く帰って来なさいよ。疲れるから、、」

この“疲れる”は、私のことではありません。
全てどじ丸の時間でながれている私達、
心配するのもどじ丸のことが最初なんです。
私達二人はいつも二の次、、、いっかそれでも・・・・
今はどじ丸が一番だもんね・・・☆☆☆


どじ丸物語(其の128)散歩の途中で休憩☆

休日ともなると、どじ丸も判っているようで、
暑い日でもいつもより長く散歩をしたがります。
その散歩も長いのは時間だけで、歩く距離は1.5倍程度。
すたすた歩くどじ丸は土手に着くまで、あとはテレンコテレンコ

「どじぃ、、、匂いばっかり嗅いでないで歩いたら・・?」
“クンクンクンクン”

腰を屈めて、、、、シャァ~~~~~~!!

“クンクンクンクン”

またまた、おしっこです。

「頭暑くなぁ~~~い・・?」
“クンクンクンクン”
またまた腰を屈めたので、おしっこかと思いきや、
ペタンと座りこんでしまいました。

「休憩かい・・?」
「・・・・・・・」
「川にも行けないもんね、、、」
「・・・・・・・」
「いいよ、、好きなだけ休めば、、、」

暫らく休憩して、また散歩を始めました。
舌を出して、ハッ!ハッ!ハッ!・・・・

「暑いんだろ・・?帰ろうよ・・!」
「・・・・・・・・」
「ここ曲がって、おうちに帰ろ、、、」
「・・・・・・・・」

私の言葉を無視して、いつもの角を通り過ぎます。
以前最後の3~4段を踏み外した階段の所まで来ました。
川の方に体を向けて、暫らく眺めていたどじ丸。
またまた、腰を屈めてヨッコラ、、ペッタン、、

「また休むの・・?」
「・・・・・・・」
「ここ、前に落ちたとこだよ、、」
「・・・・・・・」

ハッ!ハッ!ハッ!・・・・と長い舌を出して、
川を眺めている姿を見ていると虚しさが増すばかり。

「か・え・ろ・う・よ・!!!」

よっこらしょと腰を上げて、“判ったよ、、。”

その顔は少々不満げでした。
この時を境に、普段の朝晩の散歩でも休むように、、、、、
そして、そんな時に声をかけないと“話をして・・”と言わんばかりに、
私の顔をジッっと見つめます。

「はいはい、、、判ったよ。お話するよ。」

ちょっと早く起きないと、会社に遅刻しそうです。


どじ丸物語(其の129)呼ぶと寝ぼけ眼で振り向くけど、なかなか起きてこない。

「どじ先生~~~~お・は・よ・~~~~」

“zzzzzzzz・・・・”

「散歩行かないの~~~?」

“zzzzzzzz・・・・”

「起きてぇ~~~~!!」

少しづつ耳が遠くなってきたのは事実なんですが、
急に聞こえなくなるはずがありません。
ハウスの側に行って、もう一度、、、、、、、

「どじっ!!散歩行くよ!!」

ヌゥ~~~っと体を起こして寝ぼけ眼でこちらを見ました。
片方の目は目やにでくっついています。

「寝てたんだぁ~?散歩は??」

また頭を床につけて目をつむりました。

「散歩行こうよ、、、!!」

仕方がないなぁと言う顔をして体を起こしたどじ丸。
でも、まだ後ろを向いたまま・・・・・

「遅刻しちゃうから、頼むから散歩いこうよ、、、」

ティッシュで目やにを拭き取って・・・・・

“キャイ~~~~ン”

「ごめんよぉ~~こんなんじゃ目が開かないでしょうよ!!」

どうにか起こして散歩に出ました。本当に無理矢理です。
3ヶ所でおしっこ、そしてうんち。
約15分の短い散歩でした。
ハウスに戻ったどじ丸は、
奥の寝床にゴロンと横たわって前足をペロペロ・・・

「お水取替えたよ・・・ご飯は・・?」

水をがぶがぶ飲んだどじ丸はドッグフードの前に、、、
カリカリっと二口ほど食べて、またまたゴロ~~~~~ン。
夏バテかなぁ~~~~~?


どじ丸物語(其の130)ハウスに入って、側まで行っても気がつかないよぉ~~~!!

暫らくたっての事、朝の散歩をしようと声を掛けたのですが・・・
寝ているのか聞こえないのか、起きてこようとはしません。

「どじ丸、、、おはよぉ~」
「・・・・・・・」
ハウスの側まで行って、
「散歩だよぉ~~~」
「・・・・・・・」
ハウスに入って、
「起きろぉ~~~!!」
「・・・・・・・」

背中をさわって起こそうと、

「お・は・よ・ぉ・・・・」
   ビックゥ~~~~ンンンン!!

目を真ん丸くしてビックリ顔・・・

「聞こえなかったの??」

のそぉ~~っと起きあがって、散歩かァって顔をしています。
疲れ易くなっているのと、耳が随分遠くなっているのとで、
寝ていることが多くなっているのは判っていますが、
これほどまでになってしまったとは・・・・
大声で話しかけないと、散歩中でも無視をされてしまいます。
私から離れても1メートルの範囲内、、、

急いで歩こうとすると、

“行かないで!!”って顔で私を見つめるようにもなっています。

離れる事を嫌がって、足に絡み付くような散歩の日々、、、

“大丈夫だよ、、どじ先生・・一緒に歩いてあげるよ!!”



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