Uo・ェ・oUくりんだよぉ~ん。爺じぃだよぉ~ん。

161~169

どじ丸物語(其の161)妻の妹にどじ丸の世話を頼んで・・・・

6日は妻も私も出勤の日です。
どじ丸が心配でどうしようかと考えた末、
妻の妹にこの日一日だけの世話をお願いしました。
お正月のどじ丸を見ているので、

“もしも”の時はいつでも職場に電話で連絡しても良いと言う条件付。

ともあれ一安心。。。

事務をしていても、車の運転をしていても、
頭の端っこにはどじ丸のことが付いて離れません。
午前中は何事もなく過ぎて、
“今日は大丈夫だ”と思っていたのですが、
午後2時半頃出先の仕事が済み、
車に乗ろうとしたその時、
携帯電話が鳴りました。

「もしも~し、、、、」
「○○ちゃん・・どじ丸がねぇ~・・・」
「どうした??・・下痢かい??」
「違う、、、おしっこに血が混じっているの。」
「沢山じゃないでしょ、、?」
「少しなんだけど、私初めてだからビックリして・・・」
「大丈夫だよ。お医者さんも
  “少しは残るけど治る”って言ってくれているし。。」
「分かった、、、シートだけ取替えておけばいい??」
「ごめんねぇ、、中くらいのがあるから交換しておいて。」

言っておくべきだったと後悔しました。

私達には普段通りの血尿の様子でも、
何も知らされていない妹は相当ビックリしたようです。
心配のあまり妻が午後3時の定時を待たずに帰宅、
私が帰った7時ころにはもう妹はいませんでした。
ご飯でもご馳走をと思っていたのですが、やはり主婦。。。。
子供達の夕飯や旦那様のお世話が待っていたようです。

「どじ丸ぅ~~~ママちゃんが来てくれてて良かったねぇ~~♪」

この頃のどじ丸は、
妻の使っていた小さなお弁当箱をご飯入れとお水入れにして、
身体を支えて口まで持っていかないと食べれないほど、
身体の自由が利かなくなっていました。

首を持ち上げることはできます。
左の前足を動かすこともできます。
何かを目で訴えることもできます。

ただ、できなかったのは私達に分かってもらうことだけ、、、、

たった一つ、、、やっと分かって上げられたのが、
シッポを振っておしっこを知らせているいること。。

人間って(私達夫婦だけかもしれませんが・・)無力ですね。

毎日毎日こんなことばかり考えていました。


どじ丸物語(其の162)毎日抱っこして川の土手まで用足しに、、、
膝の上でお話聞くのが日課になっちゃった。


腰骨もゴツゴツと見えはじめています。勿論背骨も同じように・・
ほとんど筋肉がなくなって、、、
それ以上に身体の脂肪がぜんぜんありません。
もう歩く事が無理になって、川の土手まで抱っこして行くんです。
そして身体を支えて用足しが済むと、
腰を伸ばすために両腕を持ってブゥ~ランブゥ~ランと2・3回。
腰が伸びるとチョットだけ立てるようになるので、
必ずやっているのですがどじ丸には迷惑だったのかも・・・?
それから私の膝の上に乗せて、、、、
身体を膝に、首と腰は両手で支えてお話の時間です。
何も言わないんですが、静かに聞いているように思えました。

「どじ、、、もう川へ行けないね。。」
「・・・・・・」
「ずっと“ねんね”だからやんなっちゃうね。。」
「・・・・・・」
「もっともっと頑張るんだよ、、
    おとうちゃんとおかあちゃんがついてるからね!!」
「・・・・・・」

毎日毎日、同じ会話が続きます。
暖かい日は土手のコースを話しながら歩きました。
そう、、、ずっと抱っこしたままです。
途中で知り合いに会うと、“どうしたんですか??”と口々に。
毎回同じ返事を、、、

「脳出血で倒れてしまって、右半身が動かなくなっちゃったんですよ。」
「暫らくは良くなって歩いていたんですが、」
「もう老衰が進んで立てなくなって、、、、人間と同じですよ。。。」

どじ丸はどんな風に感じていたんでしょう。

“こんな姿を人に見せるな!!”って思っていたのかも・・?

「ただいまぁ~、、、今日はねぐるっと一周して来たよ。」
「そう、、良かったねぇ~どじ先生!!」
「さぁ~お水とご飯にしよう!!」
「自分で歩いたところの匂いが判るのかしら??」
「どうだろう・・?」
「軽くなった??どじ・・?」
「うん、、、」

妻との会話もいつもこんな調子。。。
言葉を覚えたオウムのようです。

今、どじ丸に言える言葉は“頑張れ!!”しかないんです。

“頑張れ!!どじ丸!!・・・・がんばれ!!”


どじ丸物語(其の163)さくらが来たから歩きたいって!!?
無理でしょぉ~??頑張るのぉ~??


休みの日、、ちょと遅くなって土手に出てみました。
いつもなら朝6時半頃出る散歩、
我家の前でおしっこをさせてちょっとどじ丸とお喋り・・・
ゆっくり土手に出てうんちをさせて、
何時ものごとく膝の上に寝かせて話しをしていると後ろから声がしました。

「さくら、、、!どじさんがいるよ!!」

お兄ちゃんとさくらです。

「どじぃ!!さくらが来たよ!!」
「・・・・・・・」
「さくらだよ。。久しぶりじゃんか??」
「・・・・・・・」
「どじ丸、大丈夫ですか??」
「もう駄目なんだよ。歩けなくなっちゃったし、、、」
「可哀想に・・・・・・」

さくらがどじ丸の周りをクンクンしながら回っています。
どじ丸もさくらだと気が付いたのか、尻尾を振っています。
プルプルではありません、力もなくペッタンペッタンと、、、、。
どじ丸が急に、、、どうにか動かせる左手と首を動かしました。

「どうしたの??」
「・・・・・・・」
「歩くの??」
「・・・・・・・」
「無理だよ!!止めた方がいいよ!!」

さくらの動く方を目が夢中で追いかけています。

「じゃぁ~・・・立ってみるか??」

胸を押さえてとりあえず立たせました。
思えば惨い事だったのかもしれませんが、
どじ丸に判ってもらうためにも手を離しました。
よたよたっとそのまま土の上に倒れ込んだどじ丸。

「ほら、、ダメだろ・・」

倒れ込んだまま身動き一つしません。

“このまま帰ってしまったら、どうなってしまうんだろう”

と、今まで思ってもいなかったことが顔を覗かせました。

本心なのか看病に疲れてきたのか、
今から考えるととても恐ろしい思いだった事には間違いありません。
さくらが戻ってきました。

「さくらぁ~・・どじちゃん立てないでしょ。。
     だから一緒に遊べないんだ。。今までありがとね。。」

さくらの顔も、どことなく寂しそうに見えました。

「さぁっ、、行こうか!!」

どじ丸を抱っこしての帰り道、
本心ではないと云えさっきの思いをどじ丸に謝りました。

「もう、、あんな事絶対に思わないからね。。ごめんね・・」


どじ丸物語(其の164)あっ!!、、、シートがない!!買いに行かなくちゃ。。

朝、家を出る前に取替えたシートも、
妻が仕事から帰ってくる午後4時頃にはびしょ濡れ状態。
そして私の帰る8時頃にも1回はおしっこを・・・・・
寝る前に取替えて朝まで、、、
なんだかんだで一日4回。。。

或る日のこと、
大きなシートがあったので安心していたのですが、
その時に限っておしっこの回数が多く頻繁に取替えるようでした。

「あっ!!中位のシートが無くなっちゃった!!」
「大きいのは??」
「あるけど、そうそう取替えるのは勿体無いよ!!」
「うぅ~~~~~ん・・今何時になる??」
「7時。。。」
「買いに行こう!!ダイ○マなら、まだ開いてるよ!!」

車を飛ばしてダイ○マに行きました。

「何処に売ってるんだ!?」
「ペットのところでしょ!!」
「そりゃそうだけど、ペット売り場の何処よぉ~~~??」
夫婦喧嘩ではありませんが、
他所から見れば喧嘩をしてるも同じような口調でペット売り場に走りました。

「あっっったぁ~~~~☆」
「良かったネェ~・・いつものやつが1個残ってるじゃん☆」

その1個を取ろうとして、

ふっと横を見ると、
安売りの(一袋500円違い)のものが並んでいるではありませんか。。

「どっちが良いのかなぁ~?」
「どっちも同じでしょ。。」
「だって、、、メーカーが・・」
「関係ないの!!安いのでいいの!!」
「はいはい・・・」

閉店時間を知らせる店内放送が流れました。
ダイ○マまで車で15分。
駐車場に入れたりで30分としても、
シート1個買うのに30分近くも店内に居たとは。。。

何をしてたんだろう?????

「どじさ~ん、、、、買ってきたよぉ~・・」

シートを敷こうと、どじ丸のところに行きました。

「あっちゃぁ~、、大きいシートがビチョビチョだよぉ~」
「1時間でしったの??こんなに!?・・・」
「良かったねぇ買いに行ってきて。。」
「うん・・」

大きいのを取替えて、その上に中位のものを敷いてあげました。
新しいシートに取替えて、どじ丸も気持ち良さそうです。

“さぁ・・テレビでも見るかな。。”

どじ丸の頭を擦りながらゴロゴロ。。。
いつのまにかどじ丸も私も眠りこけてしまいました。

「あんたは何時もそうなんだから!!」

起きた時に一喝!!!妻の怒鳴り声!!

「早くお風呂入って!!!」
「はい♪」

“どじ丸はいいなぁ~・・・怒られなくて・・・”


どじ丸物語(其の165)ご飯とお水はおとうちゃんの手を借りて。。前編

「どじ先生!!ご飯だよ。。お水が先かい??」

ちっちゃなお弁当箱にお水をいっぱい入れて、
どじ丸の口元へ持って行ってあげました。
いつもならクイっと首を動かして飲もうとするのですが、
今日に限って寝たまま動きません。

「しょうがないなぁ~・・」首を持って支えました。

全体重が私の手に、、、、、

「どじさん、、?起きれないの、、?」

お弁当箱に入っているお水を半分にして、

「これならいい・・?」

もう、口に付けるくらい近づけないと飲めないようです。
ビチャビチャと音を立てて飲んではいるのですが、
右側の動かない唇からポタポタと水が落ちてきます。

「もう、、いいかい・・?」
「足りないの??半分こぼれてるよぉ~」

またまた半分入れてきました。

「好きなだけ飲んでいいよ♪」

ふぅ~っと溜息をついたどじ丸。

「ご馳走様か??」

首を落として横になってしまいました。
1回1回の行動が疲れてしまうようです。

「今、ご飯持ってくるからね。。」

耳がピクっと動きました。
“聞こえている♪”
それだけで私は安心なんです。
柔らかい生のフードを一握り、、、、
ピンクのお弁当箱に入れて持って行きました。

「どじ丸・・ご飯たべよぅ!!」


どじ丸物語(其の166)ご飯とお水はおとうちゃんの手を借りて。。後編

「どじさ~ん・・・ご飯にしよぉ~~~~♪」

水飲みがあんな状態だったので
“大丈夫かな?”と心配だったのが当ってしまいました?!
(今だから書ける言葉です。)

「どうした??やっぱり起きられないんだ。。」
「・・・・・」
「いいよ、、おとうちゃんが食べさせてあげるよ♪」
「・・・・・」

お弁当箱に入れたドッグフードを手のひらに少しづつ・・・・
どじ丸はむしゃぶりついて食べています。

「おとうちゃんの手を噛まないで!!!」

動物の本能なのでしょうか、食べれる時に食べる。
フードも手も関係無いのです。
目も弱くなってきたどじ丸には匂いのするもの全てが食べ物。

無くなれば次のドッグフードが、
手のひらに乗って口の前にくることを知っています。
余り食べさせると吐いてしまうので、その量は一握り。
元気な頃の四分の一位でしょうか?。

「もう、、ご馳走様だよ!!」

クンクン匂いを嗅いでいます。

「だ~め・・!あんまり食べるとゲェーしちゃうでしょ!!」

物足りない様子のどじ丸、可哀想ですがこれで終わり。。。。
ほとんど鵜呑み状態ですから、消化するはずもありません。
それでも朝晩2食は欠かしません。
高いフードも命を繋いでくれると思えば安いもの!!
食べてるうちは元気でいてくれる☆
それだけが私達の救いです。


どじ丸物語(其の167)妻が風邪をこじらせて喘息になってしまった。

01年1月中旬、、

昨年12月の終わり頃から風邪をひいて
“コンコン”と咳をしていた妻の様子がおかしくなってきました。

する咳が“ゴォンゴォン”と、
奥のほうがゴロゴロ言っているような重たい音に変ってきたのです。

「大丈夫なの??」
「喉の奥が痛くって、苦しいの・・」
「去年お医者さんに行って来いって言ったのに、、
            俺の言う事聞かないからだよ!!」
「うるさいわね!!行って来ればいいんでしょ!!」
「喘息みたいな咳だから、長引くかもよ!?。。」
「どじを家の中に入れてからだよ!!」
「どじのせいじゃないだろうに・・!」
「だって、、あの時鼻炎がひどかったし、
       匂いが嫌だって言ったじゃない!!」
「それは知ってるよ!!でも二人で相談して入れる事に決めたんじゃん。。」
「それは言いっこ無しだよ、、ぜったい!!」
「判ってるよぉ~・・苦しいから言い訳しただけだよ。。
      どじまる、、ごめんね。。もう、言わないよ。」

次の日、妻は休んで病院に。
やはり軽い喘息に罹っていました。

「どじの世話はいいよ。。全部俺がやるから・・」
「それは悪いよ。。わたしもやるけど・・」
「じゃぁ昼のシートだけ面倒見て!?休んでる時だけでいいから」

その時私の頭を過ぎったのは、、、、、、
“どじ丸と妻の二人が寝込んじゃったらどうしよう”ってことだけ
男手で二人を面倒が見れる筈がないでしょう。。。絶対!!
“早く治って、お願い!!”
どじ丸の病気も妻の病気も現在進行中。。。
なんて不幸な与太郎爺。。。泣きたくなりました。。。


どじ丸物語(其の168)どうしたらいいんだろう????困った。。

妻の喘息は薬で治まってはいるものの、
どじ丸の方がだいぶ弱ってきています。
抱っこして散歩に出ても、下に降りようとはしないんです。
用足しで1回土に足を着けるだけ・・・
抱っこされている時も首はダラァ~~~ンと力がありません。
両足を前に出していても、ただ突っ張っているだけ。。
力が入っていないので捉まえていないと落ちてしまいそうです。

そう、、、、もう2ヶ月。。
どじ丸の声を聞いていないなぁ~~。

声を出すのが辛いんだったら出さなくていいんだけれど、
たまには昔のようにお話したいなぁ~~~。

“元気になれそう??”
“ダメ・・・?”
“何でもいいから喋ってくれよぉ~~!!”
“どこか痛いところ、、あるんだろ??”
“もう100才になるんだもの、
  弱ってもおかしくはないけど、でもなぁ~~~。”

どじ丸には頼み事ばかり・・・・
当然聞いているはずはないんだけれど、
独り言でも言っていないと寂しすぎて滅入ってしまいそう・・・。

“生きていたいんだよなぁ~~~?”
“最後まで面倒はみるけど、、、、”
“無理しなくていいよ、痛いときはちゃんと言ってよね。。”

遠くにいても心臓の鼓動が聞こえます。

「頑張れ!!!どじ丸!!」


どじ丸物語(其の169)この頃の3人の生活は。。。

01年1月中旬

この頃の3人の生活パターンが繰り返しの日々に、、、

《妻》私より早く起きている事に間違いはないのですが、起床時間は不明。
〈与〉朝6時半起床
☆どじ丸が生きていることで安心します。
【ど】私が声を掛けて起床。たまに目を覚ましている事も。。
〈与〉【ど】土手まで抱っこして散歩。
用足しが済んでちょっとだけお話をしてきます。
《妻》散歩の間にシートの取替え。
〈与〉【ど】散歩から帰って来て、お水とご飯。
《妻》私と自分のお弁当作り。朝のコーヒーをいれてくれます。
〈与〉朝ご飯は食べません。ここ20年そうなんです。
   7時45分どじ丸に“行ってきまぁ~す♪”を言って会社へ・・・
《妻》8時10分、どじ丸に“お留守番頼むね♪”と。。出勤。
     ☆
     ☆
《妻》午後3時45分から4時に帰宅。どじ丸にお水を・・・
   シート(中のみ)の交換。
〈与〉6時半から7時半に帰宅。お水を一杯、、ゴックン!!
〈与〉【ど】夜の散歩。用足し後、星を見ながらゆっくりお話。
      時間が早ければ抱っこしてちょっと遠くまで歩きます。
《妻》夕食の準備
〈与〉【ど】散歩から帰って食事。もちろんどじ丸のです。
      お水をあげてご飯(フード)を食べて。  
【ど】ごろ~~~~んんん
《妻》〈与〉やっと夕食
〈与〉【ど】どじ丸を撫でながらテレビを・・・
いつのまにかどじ丸は眠りに入ります。
《妻》夕食の片付け。終わると私の横に、、、
〈与〉【ど】《妻》どじ丸の身体を拭いてあげます。
どじ丸が目を覚ますのを待っておちんちんのまわりを拭いてあげます。
寝たままのおしっこでおちんちんのまわりが汚れてしまうので、
お湯でタオルを濡らして優しく優しく拭いてあげます。
〈与〉《妻》最後の確認。シートが汚れていれば取替えます。
【ど】ほとんど眠りっぱなし。。。。
〈与〉《妻》“おやすみぃ~~♪”“また明日ねぇ~~♪”

☆ 明日の朝、また生きて会える事をお願いしながら
★次の日の朝

《妻》私より早く起きている事に間違いはないのですが、起床時間は不明。
〈与〉朝6時半起床

☆どじ丸が生きていることで安心します。


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