とりあえず・・・日記(?)お間抜けかあさんyukidarumaの         バイクな(?)日記

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可能性の芽

『可能性の芽』

3号は何でも自分でやりたがり、それが度を増して生活に支障をきたす程でした。出来なければ泣き、やってあげると、それが嫌で泣いていました。

人の助けを拒否する、そんな子供でしたから、将来どうしても人様の支援を受けて生きていかなくてはならないのに、どうしたものか・・・と悩みました。

・・・だったら、なるべく自分でできる事は自分でして、どうしてもできない事は支援してもらおう、そういう人に育てよう、と決めました。

そして、本人がやりたい、と言う事で、させても良いものはどんどんやらせました。その中で、どうしてもできない時は泣いてパニックになるのではなく、人に頼む事を少しずつ覚えていきました。

自閉の子供に教えると言う事は、並大抵の事ではありません。
忍耐と、工夫と、約束が必要です。約束は色んな問題が起きてあとから付いてくる事もあります。

例えば、3号は鋏に興味を持ち、2歳前から使っていました。それで自分の指を切った事もありましたが、そのお陰で鋏は危ないものだという認識も、ちょっと出来たようでした。鋏も上手になり、折り紙や広告の紙は切っていいよ~と約束をしていましたが、実家に帰った時、祖母がテーブルの上に紙幣を置いておいたのを、見事にチョッキンしてしまったのです。
ここで、お札は切ってはいけないという新たな約束が出来るわけです。

色んな事をさせて、色んな失敗をする事によって、して良い事、悪い事の経験が積まれていくのだと思います。

また、3号は包丁にも興味を持ちました。黙って使われるのは危ないので、いっしょに調理をするようにしました。皮はピーラーを使い剥くことを教えました。
ある人に、包丁を使わせている、と言ったら、とても驚いてました。危ないからかしら、と思っていると、そうではなく、教えるのが手間で面倒くさい、自分でやった方が早いから、というものでした。
確かに、彼女の言い分は当たっています。

けれど、今、3号はごぼうと人参を渡して「きんぴらごぼうね」と言うと、ごぼうの皮をアルミホイルでこそげ落とし、千切りにして水に放し、人参も千切り、唐辛子まで用意します。
最初にごぼうの千切りをさせた時は、なんと1時間以上かかってしまいました。ここで、私が代わってやるのは簡単です。でも、しませんでした。夕食が1時間遅れても、3号に最後までやらせたかったのです。

今ではきんぴらごぼうの下ごしらえは、15分ほどで出来るようになりました。

自閉の子供も、色んな可能性を秘めている、そう思っています。
その芽を摘み取らず、ちょっとした工夫と手助けと、忍耐で伸ばして行きたい、そう思っています。

そうそう、今の3号ですが、とても包丁がうまくなり、千切り、みじん切り、いちょう切り、などなど、指示があればできるようになりました。お米もとぎ、水加減もちゃんとして炊けるようになりました。
お陰で、とっても楽になったハハ。
その他にも、洗濯物干し・取り込み・たたみ、食器洗い、片付け、等、お手伝いの幅を広げていってもらっています。ますます楽をさせてもらってます。

そうそう、ちゃんとお手伝いしたら「ありがとう」も忘れずに(^^)

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