高校1年生 V


高校での1学期が終わり親の居る子達は親元へ戻る
しかし私には戻れる場所がないので
この場所に居なくてはならなかった

そんな私の元へある話が来る
当初の話では高校の寮へ入る予定でここに来ていたので
その入寮の話だ
私自身はお金が欲しいので・・・悩みに悩んで寮に入ることを決めた
私には隠し通帳なる口座がある
その口座は養父が私の高校3年間の為に500万円ほど入れており
管理は3男義兄が預かっていて
そこから高校の入学金・授業料など払っていた
その金を私が養父へ返したいからだ

3男義兄は「子供なんだから親(養父)に甘えろ」と私に説得したが
私は大人と言うか人間を信じていなかった
誰かに頼って生きていく・・・そんな生き方が怖かった
「自分の力だけで生きていく」
「自分に力がなければ・・・人間として生きれない。。。」
そう生まれてから中学生までの間で学んだからだ

私はどれだけ生まれたことを悔やんだだろうか?
「生まれてきてごめん」と誰に向かって謝ってきただろう。。。
孤独でいることがただ一つの自分を守る方法だった
だから自分自身へ近付くモノ全てを傷付けた
そんな過去が蘇ってくるからだ

義兄は私に
養父から預かった金は返せない。
ただ私が養父にお金を返すのは自由
そして寮へ移るのも自由
しかし習い事は今まで通りつづけてもらう
とのことだった
そして何より私の意見を聞いて義兄は私を少し好きになった
と言った

3男義兄はお見合いなどいろいろな話が彼の元に来るが
その全てを断り、一生独身を通し
この場所で骨を埋めることを誓った人だ
義兄は現在でも養父や周りに逆らい
独身を固く通している
業界では彼は人から尊敬されるまでになっており
彼を跡継ぎに迎えたい処は数限りなくある
もし金額で彼の力量を測るのなら
年収が数億円の価値といっても大げさではないだろう
そして彼に会いに来る人も跡を絶たない

ただここで学んだことはある
それは自分が何かをしようと思わなければ
誰も何もしてくれないことだ
食事でも人と話すことさえも
自分から行動しないと誰も何もしてくれないし無視する
それを身に沁みて学ばされた
それを胸に私は寮へ移ることになる


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: