zonommyの国

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「告白」

告白

「告白」

600P以上ある結構厚い本でしたが、一気に読みきりました。

自分で認識している「自分」と言うものと、他人が作る「自分像」のずれに、うなずきながら読みました。
河内弁?で主人公の心理が「うだうだ」と書いてある部分がなんだか妙な現実感がある様な気がしました。

全然違うんだけど、自分でちゃんと動いているはずなのに、なんだか自分の思わぬほうへ思わぬほうへと押しやられていく感じが(そこだけ)、魯迅の「阿Q正伝」を思い出しました。

だめだと思ってやけのやんぱちになってから後悔する心理、自分の最悪な行く末がわかってしまって、妙に静まりかえってしまう心、人から見たらどうしようもなく男らしくなくて未練たらたらな中途半端な、でも自分にとってはこれしかないと思うような正義(と言う言葉でいいのかな?)の行動、どれをとっても、私には切ないお話でした。


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