千獲一金の初心者の為の競馬教室 ~はじめに~ |
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ある日、行きつけのパチンコ屋でスポーツ新聞の競馬欄を読んでいると、「競馬やってるんですよね?今度教えてください」と素敵な女性に声を掛けられた。彼女はこのパチンコ屋の常連さんで、何度か会話をしたことがあったが名前も知らなかった。とても愛想の良い方で、いつも海物語を打っている。歳の頃は20代半ば~後半ぐらいで、ロングヘアが素敵な女性だ。とりあえずここではマリンちゃんと言うことにさせていただく。このマリンちゃんの質問には快く「いいですよ」と答えたのは言うまでも無い。 話を聞くとマリンちゃんは、無類のギャンブル狂でパチンコ、パチスロが大好き、ただ最近チョット飽きてきたので何か他の事をやってみたいと思ったそうだ。土日はパチンコ屋にめったに来ないで、平日たまに来るとパチンコ屋のロビーでまずスポーツ新聞の競馬欄を見ている、そんな私を見て”競馬好き”と推測したらしい。過去に競馬新聞片手にパチンコしてたときもあったな、と思い出してみたりする。福島競馬場や白河WINZからかけ離れたK市のパチンコ屋で競馬新聞握り締めていると異常に目だってしまう。いや浮いてしまう・・・ともあれ、私には魚群リーチみたいな遭遇だった。 競馬を教えると言っても、どこから、何から教えればいいのだろうか?競馬は一言で言い表せるようなものではないし、楽しみ方なんかいくらでもあると、改めて感じながら、マリンちゃんには「競馬場に行ったことある?」と聞いてみた。実際に見るのが一番手っ取り早いと思った。「一度もないわ、レースはTVで見ただけ、実況の人が早口で何言ってるかよく解らなかったわ。」 私はフジテレビの青島アナの肩に力が入ったような実況が好きになれないでいたので、ヘンに納得した。レース実況はたんぱ放送の小林アナか、やっぱり杉山アナがいい。関東のラジオや地方競馬での女性の実況はどうも馴染めない。 とりあえず競馬場に行く約束をした。開催中の中山行きも考えたが、面倒なので福島で勘弁してもらう事にした。競馬場に行く準備として、競馬新聞と赤ペンを買っておくように言った。競馬新聞は見やすければそれでいい。赤ペンは博徒(いきなりヘンな言葉だが・・)の必須アイテムである事を強調した。もちろんどちらも競馬場で購入する事はできるが、気合を入れるためにも事前に新聞を見ておくことを宿題とした。「何が書いてあるかわかんない」という、クレームは軽く無視してみた。 1月6日、福島競馬場で第1回目の教室が開催された。生徒はひとり、私はその日から先生になった。 |