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2010.12.21
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カテゴリ: 銘柄分析
 いよいよ季節も冬らしくなって参りまして、あったかい鍋をつついたり、お風呂に浸かってのんびりするのが楽しみになる時分となってきました。

 ところで、料理をするにもお風呂に沸かすのにも欠かせない燃料といえば「ガス」ですが、近年はオール電化などに押され、ガス業界全体に元気が無いようなイメージがあります。
 そんな空気を反映してなのか、ガス会社の株式は全般的に割安な傾向があります。中でも新潟を地盤とする「北陸ガス(9537)」はPBRが0.27倍という非常に割安な価格まで売り込まれており、思わず1単位ほど購入してしまいました。


 まずは、北陸ガスの基本的なデータを見ていただきたいと思います。
 平成22年12月21日の株価は211円であり、PBRは0.27倍、予想PERは15倍強。また、過去3年間と今期の業績予想は下記の表の通りです。残念なことに今期の予想利益は前年比▲40%という大幅な減益が見込まれています。

北陸ガスの業績推移.png

 それでは、今期の業績低迷の理由は一体どこにあるのでしょうか。円高による国内製造業の流出やオール電化の攻勢によるガス需要の減退などがあったのでしょうか?

 僕は、上記のような構造的要因よりも、一時的な要因の影響が大きいのではないかと考えています。


 では、この「繰延資産」というのは一体何者なのでしょうか?
 詳しい話は北陸ガスさんのHP(http://www.hokurikugas.co.jp/13a/index.html)を参照していただきたいのですが、北陸ガスでは数年前より他の都市ガス会社と同じタイプのガスを供給できるようガス設備を改修しており、その影響でこういうものがバランスシートに乗っかっているのです。

 一連の設備の改修工事は今年度中に終了することが見込まれており、結果として繰延資産とその償却費も今年から来年をピークに減少していくと思われます。すると来年以降は逆に営業利益が徐々に増加していくので、PER等の指標も徐々に改善していくのではないでしょうか。


 以上が、僕が北陸ガスさんを割安だと考えた理由です。

 ただ、それ以外にも、北陸ガスは他地域のガス会社に無い強みを持っていることを忘れてはいけないと思います。その強みとは、日本最大のガス田が存在する新潟県に本拠地を持っているため、原料の調達コストが低いということです。
 その結果、北陸ガスは他地域のガス会社より*安い販価でも黒字を出すことが出来ます。よって、電気など他の熱源に対してもある程度の競争力を備えているのではないでしょうか。

*地域別の都市ガス価格:http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/427db4cb83f7101925fbb8144063cbab


 まあなにぶん地味な銘柄ですので、配当目当てに長いスパンで保有したいと思います。





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最終更新日  2011.04.11 22:37:39
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