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長男妊娠期 編



忘れもしないあの忙しい年末に、私は体調が悪くて2日も仕事を休んだ。
この12月の始めに初めて会社の旅行兼研修で
フロリダのディズニーワールドにいって疲れがでたのだと思っていた。
気分が悪い。そういえば生理がない。
もしかして…
まさかとも思いながらも、初めて妊娠検査薬なるものを試してみた。
結果はポジティブ。どうしよう。それが心に浮かんだことだった。
旅行会社の仕事を始めてまだ半年、社員とはいえ見習いみたいなものだった。
サービス残業はあるし、週末も一丁前に順番で会社の携帯電話を持たされる。
大変だけどやりがいのある仕事、ではあった。
新年になって医者へいってみる事にした。
会社が半分払っていてくれた保険できく日本人の医者を選んだ。
マンハッタンにある日本人にはちょっと有名な産婦人科だ。
結果は妊娠8週目。
仕事は続けたかったが、1月いっぱいで会社は結果的にはやめさせられた。
半人前な妊婦は必要ないのだ。
でも、これで一応専業妊婦になれたのだ。
ハードな仕事を続けていればやっぱり、会社にもお腹の赤ちゃんにも迷惑をかけるのだ。
そう思って、私は妊婦生活を楽しむよう心がけることにした。
20週目くらいで赤ちゃんの様子を見るともう足をばたばた動かしているのがわかった。
性別も男の子だとわかった。ちょっとうれしかった。
私は男の子がいいな~って思っていたから。
このころはもう仕事のことは割り切って、だんなと生まれてくる赤ちゃんを待ち遠しくも、
出産という初めての経験を恐ろしくもあり本など読みあさっていたものだ。
30週目近くになって、NYのアップタウンで開かれている「ラマーズクラス」
に毎週日曜日だんなと通いだした。
ほとんど日本人のカップルで二組くらい国際結婚の方がいたかな?
私たちの時はみかけなけなかったが、実母、義母とくる人や
女性同士のカップルで来る人もめずらしくないという。
赤ちゃんの予定日は8月末。
私たちのクラスには7月8月出産予定のお母さんが集まったから、私は遅いほうだった。
7月に入るとみんなどんどん生まれたという報告が入ってくる。
いよいよ私の番だと思うと、なんだか怖い。
私の母が来てくれる予定だったが、9月だという。
出産にはだんなが立ち会うことになっているけど、
産後も一週間くらいは夫婦だけで乗り切らなくればならない。
だんなの友人数名が助っ人を名乗りでてくれるが、
男の人には産後はあまりきてもらいたくないので、遠慮した。
かわりに当時ルームメイトだった私の友人にはとてもお世話になった。
食事などは彼女が作ってくれたのだった。
結局だんなは出産当日と退院の日と仕事を休んで、それからはランチだけ仕事にいって、
夜は帰ってくるということになったが、正直母が来るまでの間、仕事は休んでもらいたかった。
一緒に住んでた友人がなにからなにまでしてくれたので、だんなも安心していたのかもしれないが。
こんな所が日本人と日本人社会の嫌なところだ。
アメリカ人なら家族を優先するだろうと話したが、結局私もがんばってしまったのだ。
予定日まであと3日というときルームメイトを含む友人数名でビデオカメラをプレゼントしてくれた。
すっごくすっごくうれしかった。
出産は怖いけど、我が子に会えるのはすごく楽しみだとおもった。





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