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2011年07月07日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
2010_0217花0005.JPG






野良にしては 気性がのんびりした人懐こい猫だった


なき声もニャ~と言えず 


内緒話でもするかのように


微かなハスキーな声しかださない


面白い茶色のトラ猫に 私達はチャーと名づけ可愛がった




毎日 ふら~と来て


餌を食べては いつの間にかどこかに消えていく


次第に慣れて ベランダに居座る時間が長くなった


夫が時々話しかけたり なでてやると


ゴロンとお腹を見せるようにもなった




外が寒くなると 部屋にまで入って来ては


絨毯の上に寝転んでいたり


体をさすれと頭を擦り付けてきたり


冷蔵庫が開く音で食べ物を催促するようになり


まるで飼い猫の振る舞いになってきた




窓の外で「ニャ~ン(帰ってきたよ~)」と鳴く声も


私達を意識する鳴き声になった


無視すると ベランダの花鉢の上に乗って背伸びし


部屋の中を覗くようになり 


鉢を幾つもひっくり返して壊した


こうなると 可愛さが増して来て 


夫はチャーやチャーやと話し相手にしていた


「お前は本当は野良なんだよ、お前の家はここじゃないぞ」といいつつ


キャットフードにミルク 時には大好物のサーモンの切り身を


歯がほとんどなく上手く食べられない老猫の口元に 


チャー専用の箸で運んで食べさせていた


お腹が空くと冷蔵庫の前に座り


ニャ~ニャ~と鳴いて催促 


すっかり我が家の猫になってきた




私達が留守にすると


必ず部屋の見える塀の上に座って待っている


こんな生活に 猫も私達もいい家族関係になっていった




ある日 オス猫同士の喧嘩の末に


喉の下に大きな痛々しい傷を作って戻ってきた


傷を消毒して


気分が悪くなるくらい血膿を絞り出し


化膿止めを塗り 抗生物質を飲ませ


首に包帯を巻いて手当てしても 


所詮は野良猫 閉じ込められるのを嫌がって


出て行って また喧嘩をしてくる始末




そんなチャーも歳には勝てないらしく


縄張り争いの頂点から追い落とされたのか


数日姿を見なくなった


心配していると 近所の人が 


チャーが足を引きずってやっと歩いていたと教えてくれた




それから5日後


夕飯を済ませ団欒していると


外で何かがこすれるような音がした


夫が気にして外に目を向けるが何もない


誰もいない




しばらくすると


ホントに微かに聞き慣れた猫の声 


とっさにベランダの引き戸を開けると 


そこに痩せ細ったチャーが・・・


後ろ足を引きずるようにして


やっと部屋に入って来た姿に私達は愕然とした




こんな姿で1メートル半もあるベランダに


足を引きずり 前足だけでやっと登ってきたのだ


体は泥と塵にまみれ


目は血の混じった目やにだらけで


声も微かにしか出ないし また首にも怪我をしている


重症のチャーの姿




何があったの?


水や大好きなサーモンを与えても口にしない


ただ ウロウロしては辛そうに横たわるだけ


夫は こんな傷で外に出たら


今度こそオス猫共に殺されてしまうぞ


お前はここから出てはいけないと諭す




私の側でうずくまり夜を過ごしていたが


野良の習性か チャーは外に出たがり 


ついに 明け方に出て行った 


私達は お別れに来たのかな もう帰って来ないよ 


きっと 死に場所見つけに行ったんだねといって


哀しい気分で朝を迎えた




朝早くに庭を見ると


私の花壇の横にチャーがうずくまっていた 


まるで もう動けない 助けてという風に見えて 


私は思わず外に飛び出し 初めてチャーを抱きしめた


そのまま部屋に連れ戻り


体をなでてやると


足を引きづり フローリングの床に


頭から崩れるように倒れこんだ


どうした チャーしっかりしろと夫が叫ぶ


薄く開けた目はすでにうつろ


鳴くこともなく


足を突っ張り 口を大きく開けたと思ったら


凄い形相になり


黒緑の液体を口からドバァ~と吐き出した




汚物を処理しながら


チャー苦しいね~


もう頑張らなくていいんだよ~


よく ここまで帰ってきてくれたね~


ありがとう


私達夫婦の顔はもう涙でグチャグチャだった




野良猫は自分の死に場所を人に見せないというが


チャーは もう野良猫じゃなかったんです


果物の入っていたバスケットに


水色のバスタオルに包んだチャーを入れ


白い花を添えて私はオイオイ泣きました




今 チャーは


火葬して私の花壇に眠っています


私達の生活に笑いをくれたチャー


雨が静かに「チャー」と書いた墓標を濡らしています






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Last updated  2011年07月08日 23時27分07秒
コメント(18) | コメントを書く


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Re:孫のようだった猫(07/07)  
lanipua  さん
うるうるしてきました。ウチの犬も老齢なので、読むのがつらいです。やっぱり最後に帰るところはmadoさんのところだった。かわいがってくれた人を忘れてなかったのですね。 (2011年07月07日 18時59分46秒)

Re:孫のようだった猫(07/07)  
perroygatos  さん
なんと可愛い穏やかな顔をしたチャーちゃん
優しいご夫妻に知り合えてお世話になって
ぬくもり 愛をしって天国へ旅立っていったのですね。
チャーちゃんのご冥福をお祈りします。
今は争いもない 痛みもない世界でゆっくり毛ヅ黒いでもしているのでしょうか。
でもほんとに猫は壮絶な喧嘩をしますね。
威嚇ですまないのでしょうかねえ。
野良ねこたちにとってテリトリーって生きるために守り抜かねばないからでしょうか。
メスの取り合いでしょうか。
そこまで気づつけあうなんてねえ。
ほんとチャーちゃんは 気の強い猫と遭遇しちゃって可哀そうでした。
でも 優しいご夫妻との出会いは幸せでした。
猫生 いろいろあったんですね。
ほんとゆっくり休んでね。 (2011年07月07日 20時21分11秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado さん
lanipuaさん
>うるうるしてきました。ウチの犬も老齢なので、読むのがつらいです。やっぱり最後に帰るところはmadoさんのところだった。かわいがってくれた人を忘れてなかったのですね。
-----
lanipuaさん
動物の最後は飼い犬で何度も経験していましたが、まさか野良猫が
このような形で、私たちの元に帰ってくるとは想像もしませんでしたので、嬉しさと哀しさを一度に味わいました。ナミちゃんも愛子ちゃんもずっと長生きしてほしいですね。 (2011年07月07日 22時05分46秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado さん
perroygatosさん
>なんと可愛い穏やかな顔をしたチャーちゃん
>優しいご夫妻に知り合えてお世話になって
>ぬくもり 愛をしって天国へ旅立っていったのですね。
>チャーちゃんのご冥福をお祈りします。
>今は争いもない 痛みもない世界でゆっくり毛ヅ黒いでもしているのでしょうか。
>でもほんとに猫は壮絶な喧嘩をしますね。
>威嚇ですまないのでしょうかねえ。
>野良ねこたちにとってテリトリーって生きるために守り抜かねばないからでしょうか。
>メスの取り合いでしょうか。
>そこまで気づつけあうなんてねえ。
>ほんとチャーちゃんは 気の強い猫と遭遇しちゃって可哀そうでした。
>でも 優しいご夫妻との出会いは幸せでした。
>猫生 いろいろあったんですね。
>ほんとゆっくり休んでね。
-----
perroygatosさん
猫にも色々な個性がありますね。チャーは野良猫にしては出来すぎでした。いつまでも男気が強くて、ネス猫の取り合いに破れたのでしょう。若い野良たちに追い出されてしまいました。でも喧嘩している時に、私たちが見ていると、勇気百倍って感じで、戦っていたんですよ。まさか、我が家に戻ってくるとは、思いもしない結果に喜んだり悲しんだり、昨日やっと初七日(笑)すませました。 (2011年07月07日 22時16分42秒)

Re:孫のようだった猫(07/07)  
Mrs. Linda  さん
野良猫として逝かずにすんだのがせめてもの慰めでした。
優しいご夫妻と巡り会えたチャーちゃんは幸せ者でした。
ご冥福をお祈りするばかりです。 

しかし、猫の喧嘩は壮絶ですね。

『犬が死んだ時は、親の時より悲しかった』 と云った友人がいますが、親は年だから仕方ないと思うけど、ペットは
子供と思っているので、余計悲しいのでしょうね。

昨日、薄暗くなった頃、ウサギが山猫に捕まりました。
慌てて外に半分身を乗り出したら、ウサギを咥えてこちらを
見ていたのですが、すぐスロープを下りていきました。

今朝、バニーちゃんとチビちゃんが来たのでほっとしましたが、大きくならないで欲しいです。 (2011年07月08日 14時26分54秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado さん
Mrs. Lindaさん
>野良猫として逝かずにすんだのがせめてもの慰めでした。
>優しいご夫妻と巡り会えたチャーちゃんは幸せ者でした。
>ご冥福をお祈りするばかりです。 

>しかし、猫の喧嘩は壮絶ですね。

>『犬が死んだ時は、親の時より悲しかった』 と云った友人がいますが、親は年だから仕方ないと思うけど、ペットは
>子供と思っているので、余計悲しいのでしょうね。

>昨日、薄暗くなった頃、ウサギが山猫に捕まりました。
>慌てて外に半分身を乗り出したら、ウサギを咥えてこちらを
>見ていたのですが、すぐスロープを下りていきました。

>今朝、バニーちゃんとチビちゃんが来たのでほっとしましたが、大きくならないで欲しいです。
-----
Mrs. Lindaさん
私たちがいかにチャーに癒されてたか、改めて思います。家を留守にして戻ると、いないと分かっていても、ついベランダを覗いてしまいます。私の知っている人も孫を可愛がるより猫か犬の方が良いと言っています(笑)
バニーちゃんたち無事で良かった!!自然の摂理と言えども目の前で痛々しい場面は辛いですね。 (2011年07月08日 17時24分12秒)

幸せな最期  
先代猫のトスティ(享年16歳)の最期を看取った時を思い出しました。
トスティは室内飼いの猫でしたけれど。

心通わせ、大事にされて、看取ってもらったチャーちゃん、
最期は安心して死ぬことが出来た。
madoさんのご夫妻に出会えてよかったね。

肉体が無くなった今では、
逆にmadoさんたちを見守ってくれていることでしょう。 (2011年07月10日 23時56分51秒)

Re:幸せな最期(07/07)  
mado2047  さん
ニャンツーパンチさん
>先代猫のトスティ(享年16歳)の最期を看取った時を思い出しました。
>トスティは室内飼いの猫でしたけれど。

>心通わせ、大事にされて、看取ってもらったチャーちゃん、
>最期は安心して死ぬことが出来た。
>madoさんのご夫妻に出会えてよかったね。

>肉体が無くなった今では、
>逆にmadoさんたちを見守ってくれていることでしょう。
-----
ニャンツーパンチさん
野良でありながら、私たちを慕ってくれた事がうれしかったです。
これが飼い猫であったら、もっともっと寂しい思いなんでしょうね。今更ながら、猫好きな方たちの想いがわかりました。 (2011年07月11日 10時54分09秒)

Re:孫のようだった猫(07/07)  
Takashi さん
特にオスの野良猫は本来天涯孤独で、餌をくれる人にまで警戒の目を向けます。それが、MADOさんを天涯唯一の味方と見て、ひどい怪我をした時、或いは、とても敵わない喧嘩相手に出会ってしまった時など、どうにもチャーの手に負えなくなると加勢を求めに来るというのが微笑ましいですね。
それにしても、最期の死に場所までMADOさんに甘えられるなんて、普通の飼い猫以上にMADOさんを信じ切っていたんですね。
この詩を読んで、チャーは、若しかしたら世界一の幸せ猫じゃなかったのかなと思いました。よかったねェ,チャ=! (2011年07月13日 00時01分05秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado2047  さん
Takashiさん
>特にオスの野良猫は本来天涯孤独で、餌をくれる人にまで警戒の目を向けます。それが、MADOさんを天涯唯一の味方と見て、ひどい怪我をした時、或いは、とても敵わない喧嘩相手に出会ってしまった時など、どうにもチャーの手に負えなくなると加勢を求めに来るというのが微笑ましいですね。
>それにしても、最期の死に場所までMADOさんに甘えられるなんて、普通の飼い猫以上にMADOさんを信じ切っていたんですね。
>この詩を読んで、チャーは、若しかしたら世界一の幸せ猫じゃなかったのかなと思いました。よかったねェ,チャ=!
-----
Takashiさん
ホントにチャーは可愛い猫でした。ドジなところがたくさんあって、ケンカに負けると、すごすご戻ってくるのが何ともね~。最後の日に花壇横に居たチャーの姿が、忘れられないですね。 (2011年07月14日 07時14分18秒)

Re:孫のようだった猫(07/07)  
みっちゃん さん
写真のチャーの寝顔がとても良い.野良とは思えないぐらい安心しきってます.チャーは幸せだった.だから今までのお礼を伝え大好きだったご夫妻の側で最後を迎えたかったのでしょうね.チャーや、よかったねぇ.もうほんとうは野良ではなかったんだ.チャーは分かってたんだよね.ここの建物の中で猫を飼ってはいけないと.だから続けて野良のフリしてたんだ.
賢い猫だったと思う.そのチャーに私は2度会えた. (2011年07月14日 09時44分14秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado2047  さん
みっちゃんさん
>写真のチャーの寝顔がとても良い.野良とは思えないぐらい安心しきってます.チャーは幸せだった.だから今までのお礼を伝え大好きだったご夫妻の側で最後を迎えたかったのでしょうね.チャーや、よかったねぇ.もうほんとうは野良ではなかったんだ.チャーは分かってたんだよね.ここの建物の中で猫を飼ってはいけないと.だから続けて野良のフリしてたんだ.
>賢い猫だったと思う.そのチャーに私は2度会えた.
-----
みっちゃんさん
そうね、みっちゃん達は知ってるんでしたね。この写真がチャーの一番幸せな顔です。今でもチャーが側に居るような気がします。 (2011年07月14日 18時58分07秒)

Re:孫のようだった猫(07/07)  
よっぱ さん
不思議ですね。
子犬も怖がるような犬が我が家に逃げ込んできて、母が我が家の犬として飼いました。
良く他人が来ると吠えたのですが、帰省した私に吠えたことはありませんでした。
その「バク」を思い出しました。
(2011年07月19日 00時11分34秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado さん
よっぱさん
>不思議ですね。
>子犬も怖がるような犬が我が家に逃げ込んできて、母が我が家の犬として飼いました。
>良く他人が来ると吠えたのですが、帰省した私に吠えたことはありませんでした。
>その「バク」を思い出しました。
-----
よっぱさん
動物って可愛がってくれる人とか、自分に危害を与えない人に対して、本能で接してきますね。みんさんそれぞれの思い出を抱えていますね。

(2011年07月19日 13時26分57秒)

Re:孫のようだった猫(07/07)  
しろくま009  さん
チャーは幸せな猫だ
野良猫だったが最後に自分の飼い主を見出すことが出来た
だから必死に会いに来たんだろう。
なくなってかわいそうに思ったが
幸せな「チャー」だったんじゃないかな・・・。 (2011年07月20日 02時45分00秒)

Re[1]:孫のようだった猫(07/07)  
mado さん
しろくま009さん
>チャーは幸せな猫だ
>野良猫だったが最後に自分の飼い主を見出すことが出来た
>だから必死に会いに来たんだろう。
>なくなってかわいそうに思ったが
>幸せな「チャー」だったんじゃないかな・・・。
-----
しろくま009さん
野良猫が、これほど慣れるとは思いませんでした。慣れてくると可愛くて、いつも来る時間に来ないと、今日はどうしたのかと、そわそわします。この日の朝、花壇の端で蹲って、こちらを見ている姿に、涙がこみ上げ、助けに行かなくてはと外に飛び出しました。初めて抱いて最後抱きかかえでした。しろくまさんの猫好きの気持ちがよ~くわかりました。小説家の内田百間の「ノラや」を読み、同じようだなぁ~と思いました。 (2011年07月20日 09時27分23秒)

ありがとう。  
山デジ  さん
チャーが喋れるなら、なんと言ったか聞いてみたい。間違い無く言ってる、

『ありがとう。』

(2011年07月25日 08時07分01秒)

Re:ありがとう。(07/07)  
mado さん
山デジさん
>チャーが喋れるなら、なんと言ったか聞いてみたい。間違い無く言ってる、

>『ありがとう。』
-----
山デジさん
私達がチャーに、ありがとうって感じでした。野良猫でも
心が通じていたと思うんですよ。
(2011年07月25日 15時30分25秒)

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