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2015.04.06
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テーマ: 読書(9646)
カテゴリ: 読書
縁があって、最近は発達障害のことを調べてます。
そしたらまー、私の予想とちょっと違った(^_^;)。


スルーできない脳 [ ニキリンコ ]

私が子どものころは、自閉症は無口な登校拒否児のイメージで語られてたような。
「自閉症」と「ひきこもり」は違うのよーとそれぞれの協会?が怒って「ひきこもり」って言葉が出て来たのが20年くらい前かなー。
ほんで「ADHD」「アスペルガー」って症例が有名になって、

今はそこらへんひっくるめて、「発達障害」「自閉症スペクトラム」というそうな。

まあなんしか「自閉症スペクトラム」は知能が低い人から高い人、自閉度が低い人から高い人までいろいろいて、知能が高い人(いわゆるアスペ)は、自分で文章書いて自分の考えを発信できるんですわー。
当たり前なんだけど、この全人類ブログorツイッター時代、「自閉症スペクトラム」の当人もブログorツイッターするのね。
ちょっと探したらいっぱいあるのよ、アスペ系ブログ。


今まで感じてた「発達障害」のイメージと違って勉強になるわー。

ほんでこの本はブログorツイッター時代よりはちょっと前の、ちゃんと出版した本です。
自閉症の人が出版て、当時としてはかなりハードル高いことをやったんじゃないかしら。
最近こそ、当事者(または奥さんや旦那さん)の本やらマンガやら出版されてるけど、ニキリンコさんが日本における当事者本の先駆けみたい。

読んでみたらですね、いやー、アスペってコミュニケーションていうか性格というか精神的な問題だと思ってたら、感覚過敏とか感覚鈍麻とか身体的特徴もありーの、情報処理の仕方が違いーの、で、「性格の問題」だけじゃなかったんだなー。

姿勢がぐにゃぐにゃしてたり、大きな声で騒いでたら、ふざけてると思うでないですか。
でも気の持ちようというよりはむしろ運動障害なので、いくら口頭で注意しても、できるようになる訳ではないのです。
まっすぐ座るための神経が足りない、あるいは発達不足で、気の持ちようではなかったりする。
足がない人に、歩け、と言っても無理ってなようなもんで。

アスペあるあるを本人が紹介して、定型の人に理解してもらおうって本ですね。


そして読んでるうちに…



ワシも、自閉症?

というorz

極端な運動音痴と方向音痴、物忘れ、これも発達だったのか!
たまに意識が飛ぶとか、お腹減るって感覚を高学年まで気づかなかった、何かというとすぐフラッシュバックとか、書いてることあるある〜なんですけどー(^_^;)。
コミュ障っちゃコミュ障だけど、今まで人間関係なんとかなったから、気にしたことなかったよ。


KYは意識して防げても、なあ…
既にけっこうな大人なんで、もうどうにもできないんですけどorz
(まあ別に断定も診断もしてないんで、そんな気がするっていうレベルの話です)


ま、それはそれとして(^_^;)


んで読んでたら、萩尾望都の一角獣種シリーズってもろアスペだなーって思い出した。


A-A' 小学館文庫 / 萩尾望都 ハギオモト 【文庫】

この「A-A'」に登場する一角獣種って、遺伝子操作で宇宙航行用に産み出された新人類なの(人類が宇宙で暮らしてるくらい未来の話)。
無表情美少女ですよ!

昔から特にSF作品には「無表情萌え」「無感情萌え」ってのがあって、古くは「スタートレック」のスポック、最近なら「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイ(もう最近でもないなー)。
ハルヒシリーズの長門とか、物語シリーズの斧乃木ちゃんとか。
結局、感情がないように見えたけど実は感情があった、もしくは、新たに感情(愛)を獲得した!っていうメデタシメデタシ系な話になりがちな王道モチーフですな。

で、一角獣種はそういう文脈上のキャラかとも思ったんですが、それにしちゃあ描写がリアル。

このシリーズは1980年代の作品で、アスペルガー症候群(知能に問題のない自閉症)が一般的な話題になる前の作品なのに、すごーく的を射てて、なんなんでしょう、この表現力、萩尾望都には先見の明があったのかしら。
いや、wikiによるとハンス・アスペルガーさんがアスペっぽい症例を発表したのが1944年だから、一般認知度は低くても、アンテナするどい萩尾望都さんはそういう人達がいることを知ってたのかもしれない。
(アスペルガー症候群という名前が使われたのが1981年だそう)

例えば、一角獣種のアデラドは、職場の人にもらったプレゼントを突っ返すの、仕事に関係ないものいらないって。
そして、元恋人のようなキャラがいるんだけど、その人が死んでも涙一つこぼさず無表情。
心がないように見える、本人も気づいてない。
で、拒食症になる。
(傷ついてるけど自覚がない)。
馬と友だちだった。
そして運動音痴で、よく転ぶ。

細かいけど、「運動音痴」って要素はスポックにも綾波にもない。
ちょっとした表現なんだけど。
人間よりも動物と仲良しってのも、なんかありそうな話だなー。

なんだろう、あまりに、当てはまりやしないか。
萩尾望都がすごすぎるんかなー。

そして、作中では、感情のない人間を作りたいって博士がいて、感情がない方が、冷静で論理的に判断できてミスがないからいいよってことなんかなあ。
一角獣種の研究してて、でもなんか失敗しちゃって、
「お前なんか死ぬほど後悔しろ!」って言われて、「だから感情なんていらないんだ」と。
そういうのわかるけど、わかるけれども、それじゃサウザーだ(^_^;)。
結局エゴじゃん。
エゴに他人を巻き込まないでいただきたい。

作中明言されてないけど、一角獣種は感情がない訳ではなく、感情を表情や態度や言葉に出せないだけ。
そして多分他人の感情も感じにくい。
結局、「感情のない人間」は作れてなくて、むしろ「自分の感情にも他人の感情にも気づきにくい人間」という生きづらい種だったー!

一角獣種は、既に拒食症で滅んだという悲しい設定。
でも、覚醒遺伝で先祖返りでたまに一角獣種が生まれてくるっていう、設定。
なら、一角獣種もちゃんと子孫を残せた、誰かとペアになれたという希望のある話だな。
(未来の結婚形態がどんなんか知らないけど)






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Last updated  2015.04.06 12:43:57
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