2004年08月09日
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サバイバル・キャンプ講座抜粋

人が生き抜いていくための必須条件とは何でしょうか。その問いに、小野田寛郎さんは, 「生きる目的を持ち、その目的に向けて突き進む強固な意志を持つこと」 と明解に答えてみせます。孤立無援の長い歳月を極限のなかで貫いた小野田さん。凄絶な体験を宿すからこそ、言葉には重みがあります。
 小野田さんは講座で、窮地にあって人は何を考え、いかに対処すればよいかを説き、それが サバイバルを要する状況であればあるほど、「人は秘めた力を発揮する 」ともアドバイスしてくれます。
 講座の底流にあるのは 「人は一人では生きられない」 という道理です。自然を味方に生きた小野田さんは自然の恩恵を知り尽くす人であり、「人間も自然の一部」と言います。講座を通して目指すのは、人間の弱さと強さを知り、自然に対する傲慢さ、尊大さを悔い改めることです。講座に「サバイバル・キャンプの基本」を組み込むのも、身をもってこのことを学ぶためです。併せて小野田さんは、21世紀の価値観や社会のシステムのあり方などを浮き立たせたいとしています。
昭和19年12月中野学校を卒業し、任務でルパングに就いたが、受け身ではなく自分の意志として、命をかけて国を守ることを貫いた。

信念がないと生きることはできない。信念があれば何か道があるはず。



(※便所掃除の神様といわれるイエローハットの鍵山相談役も、できないというのは、できないことをやろうとするからできないのであって、できることをすれば誰でもできる。便所掃除はだれにでもできることである。なにか通じるように感じた。)

食料は、干し牛肉(略奪した牛を解体したもの)・バナナ・ヤシのミルクしかない。バナナだけでは、力がでない。ヤシは油を取るためで食料ではない。限られた食料の中で生き延びて行くには、食べながら自分にあったバランスを見つけるしかなかった。

着たきりの服は破けてくる。島の住民から略奪した服を改造しようとするが、ポケットに入れた縫針は、いざ使おうと思ったときはサビて使えない。穴をあけその後を竹で縫ったが時間がかかりすぎてできない。そこで針の製作に取り掛かったが、困難を極めた。たった10本の針ができたが、ナイフなどいろいろなものを利用してこの程度の本数しかできない。いままでうぬぼれていた。人間は弱いものだと痛感。

苦しい場面にあうと、昔はよかったと思うことがある。これが人間を弱くする。現実をしっかり認識して、どうするか考えることが、生きる上では一番大切。例えばマッチがあれば・・・・など。火を炊く時、煙を出さずに燃やすことは難しい。

「ああ、また雨か・・・。」とマイナスにとらえた時点で、もうすでに雨にくらい負けしている。その時に風邪などひいてしまうことがある。「3日間のとおり雨だ。」とやり通すぐらいの気構えを持つことが大切である。

とにかく人間は自然が無ければ生きられない。また、社会が無ければ生きていけないことが、体験でわかった。

29年間に討伐隊が133回来た。年に3回はやりあったことになる。そのような状況で、どう気持ちを落着かせるかというと。故郷に「感謝」の気持ちを捧げるために手を合わせた。神仏は敬うが、助けて下さいと手を合わせたことは無い。

もし、手を抜いて死の直前に悔いが残るようなことがあったら悔しいと思い、常に精一杯やることをやった。ここまでやったから仕方が無いと、あきらめて死ねる心境を持てるまで努力してきた。苦しいときに不平を言わないこと。また、他人に責任転換をするのはもってのほかである。

医者も薬もないときは、自分の治癒力のみ。毎朝の大便や痛いところはないか、自分を確認し健康管理をしてきた。

最後は自分一人になったが、一人になっても弱い気持ちを自分の中に認めてはいけない。一人には一人の強みがあり、二人には二人の弱みがあった。両方を比較検討して一人でも少しの強みを見つければ、一人でもやっていける自信がでてくる。このように常に冷静に考えることが大切である。

アメリカのサバイバルの教科書の中にも、「生きることの希望を持つこと、あくまでも望みを失わないこと。そして、現状把握をする。いまはどうなっているのか。早く対処する。」とある。





最後に余談ですが、ルパング島から出て来たとき日にちを確認したが、約30年間で6日だけ、ずれていた。記録などはしていないが、どうして記憶したかというと、昨日に1日をたしてその日だけを覚えていた。しかし、苦しい状況になると頭がからっぽになり、そのため日程がずれてしまった

約30年もの間、ルバング島のジャングルにこもって任務を遂行し続けた小野田寛郎さん。カレンダーなどがない環境だったのに、“救出”されたとき、今日が何年何月何日かを4~5日の狂いで指摘したという。

 私たちは今日が何日かさえすぐに思い出せないことがある。それに

比べると驚くべき記憶力である。だが、小野田さんは涼しい顔で言う。

「簡単ですよ。毎日1日ずつ加えていけばいいんですから」。あるとき雨天や徹夜の戦闘が続いたためにズレが出たらしい。「4~5日のズレはうるう年の数よりも少ない。ま、合格でしょう」と笑う。



 長大な計画を前にしたとき、人はその大きさゆえに困難さを見通してしまう癖がある。「無理だ」と最初からあきらめてしまうのだ。しかし、どんな大きな計画も実は小さな行為の積み重ねで形になっていく。巨大さの方ではなく実行段階の一つの行為に着目すれば、決断に際してひるむことは少ない。ちょうど「カレンダー」ではなく「日めくり」を見るように。カレンダーだと日数の多さが目に飛び込んでくるが、日めくりだとその日1日しか見えない。

 全体を見渡す必要のある立案段階ではカレンダー思考、第一歩を踏み出す決断段階では日めくり思考と使い分ければ効果的だろう。





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最終更新日  2004年08月09日 19時58分57秒
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