2003年11月17日
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来訪者をほったらかしで思い出を語る酔っ払いぎがです。長くなるけど昨日の続きを聞いてくれ。

--------------------198×年のある日

幼なじみフーが勤め出したあやしいリゾート会社。そこで出会った仲間たち。


まれに見るハンサム「北大生くん」と交際を始めたフー。
同時にまれに見る美少女「Y子」とも大親友になったフー。

3人の関係が心配で心配でどうしようもない酔っ払いぎが。


胡散臭いリゾート会社が崩壊した後も、上司さん・先輩さん・北大くん・Y子ちゃん・フーの5人+ぎがは仲良し。

フーの部屋で酒盛りが続く日々です。


酒盛りにはS子やフーの親友達も呼びました。


そしてフーのお気に入り可愛いY子ちゃんを見るためです。


「北大くん」への評価はともかく、皆一様に「Y子ちゃん要注意」です。

「ぎが。あんたがしっかりしなさいよ」「フーが泣いた時になだめられるのあんただけなんだから」「変なことにならないようにしっかり見張ってなさいよ」でした。

しかしそんな心配は無用の物でした。


Y子ちゃんとおいらは仲間だったのです。


--------------------とある酒盛りでの会話

「ぎがさんはフーちゃんと幼なじみなんだよね?」
(うんそれ以上だけど 親御さんには嫌われてるけどね)

「良いな~ Y子ももっと早くフーちゃんに出会いたかった」
(これからたくさんたくさん仲良くしなよ)

「フーちゃんY子に合鍵くれたの いつでも来て良いんだよって」


「だからね 北大くんと付き合うって聞いたときショックだったの」
(そりゃー大丈夫。すぐ別れておいらに泣きついてくるから)

「それはダメ!フーちゃんはずっと幸せでいなきゃダメ!」
(そりゃーおいらもそう思うよ)

「Y子ね フーちゃんが大好きなの。今まで出会った女の子の中で一番好き」


「Y子 ぎがさんの気持ち、すごくわかるの。北大くんばっかりズルイよねー?」
(うんズルイな。男前で頭も良いくせにフーを独り占めとは)

「だからぎがさん!二人でがんばろうね!」
(うん!Y子ちゃん! …でもがんばるって…)


1ヶ月経ち、2ヶ月経っても北大くんとフーは一向に別れる気配がありません。

そりゃそうです。


おいらとY子ちゃんがタッグを組んで見張ってましたから。


北大くんは寮で生活していましたが、ひんぱんにフーの部屋に泊まります。そうは問屋が卸しません。

すかさず乱入するY子ちゃんとおいら。二人っきりなんぞさせません。

フーもいい加減切れてきます。

「ぎがはもう帰ってよ!Y子ちゃんは泊まっても良いけど!」
(Y子ちゃん!後は頼んだぞ・・・!)




情け無いことに今だに泣けてくる。もう10年以上も経つのになぁ。ダメだよなぁこんなんじゃ


程なく北大くんとフーは同棲を始めます。Y子ちゃんは二人の引越し祝いにワイングラスを贈りました。


3つ。


もちろん、フーと北大くんの他に自分の分の3つです。あくまで北大くんの邪魔をする勢い。いいぞいいぞY子ちゃん!!

「本当はY子とフーちゃんの分2つだけ買おうと思ったんだけど、それじゃあ北大くんが可哀想でしょ?」


フーとY子ちゃんは本当にラブラブでした。可愛い子同士でいちゃいちゃするなんてもったいない。でも良いかY子ちゃんなら。


この頃フーはやたら情緒不安定になっていました。手首を切ったり薬を飲んだりやらかします。

北大くんとの生活で少しはマシになるかと思ったのですが、あまり状態が芳しく無く入退院を繰り返します。

このことに関しては今でも後悔しています。鬱病なんて当時は今のように正しくとらえられていませんでしたから。

どうしてもっと話を聞いてやらなかったんだろう。どうしてもっと(なんか思い出して涙出てきた)

北大くんは「俺がついているから大丈夫だ」と言って頑張ってくれていたのですが、さすがに疲れて来たのでしょう。


もともと本州出身の北大くん。長年の大学生活も終え某企業に就職しました。

しかし、実家の事情でのんびりできなくなりました。北大くんは長男です。フーと別れて実家に戻るか札幌に残るか瀬戸際です。

どうして「フーを連れて実家に帰る」と言う選択肢が無かったのかはおいらはあえて聞きませんでした。

北大くんは今まで良くやってくれた。

「フーにはおいらもY子ちゃんもS子たちも居るから本州に戻っても良いんだぞ 実家…大変なんしょ?」

北大くんとフーの同棲生活はケンカしたり仲直りしたりの繰り返しでした。思えばこの頃が一番幸せだったんだと思います。


いつかフーは捨てられて泣きついてくると信じてたおいらですが、とうとうそんな時は訪れませんでした。

結果的に北大くんは最後までフーの傍にいてくれたんです。うん。感謝してる。 一年後に結婚したのは納得いかないけどな


---------------------フーは楽園にエスケープしてしまう

悲しいのはみな同じなのですが、一番立ち直れて無いのはおいらです。なんせ今だに泣けてくる。アホだ。


会社の人間はぎがが後を追うんでないかと、腫れ物さわるような扱いです。S子をはじめ友人たちもおいらが一番危ないと心配していたらしい。親は実家に帰って来いと言い出す始末。

この時一番おいらを的確になぐさめてくれたのはY子ちゃんでした。

フーがこよなく愛した女の子Y子ちゃん。

感覚に近いものがあったのでしょう。おいらとフーの間でしか通じなかった事をわかってくれます。

なんだかY子ちゃんといるとフーがそばに居るみたいです。

するとふいに

「Y子ね。ぎがちゃんといるとフーちゃんといるみたいな感じになるの」

と言ったのです。


急に目の前が明るくなったような気がしました。フーが以前

「Y子ちゃんは天使なの」と言っていた意味がこの時わかったんです。

Y子ちゃんは本当に天使だったんです。





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最終更新日  2005年02月03日 20時55分50秒
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