カツオのカッタクリ



何時までも豊な海であることを願います。

僕もそう遠くない未来、自分の息子とカツオを釣る事が出来たら幸せです。


【道具選び】


【縄】
テトロン20号~24号ぐらい10mで色分している物が使いやすい。

50mもあればいい。痛みが激しくなったらそこだけ切って次の

縄を購入したら下糸として使えば良い。おいらは縄にナイロン

リーダを付けます。理由はそのうち書きます。

【枠】
木枠とプラスチックの円枠がある、まさかの大物用に円枠が

おすすめ。理由は丸ければ枠を置いとくだけで糸が出ていくから。

【ステンカン等】 

アミコマセならイナダ用の穴小さい物で沖アミが混じるコマセなら

穴を加工します。めんどうならサニービシのF Lでもいい。50号標準

ですが棚が潮が早ければ80号でやることも、それでも糸がふけるなら

竿に切り替えた方がいいです。縄でやるのは棚が30mより上の場合だと

思ってください。当然ながら鉛の量で次の日の疲れが違います。

カッタクリは体力勝負と持久力なのでいかに力を使わないかも必要なのです。

【天秤】
あんまり気にして無いです。しいて言えば安くて丈夫なもの。天秤に付いて

いるスナップはニッパーなどで切ってトローリングスナップに代えてください。

カツオもでかくなるとスナップを伸ばしたり 出っ張りで怪我したり

しますので。直結するとまつったとき面倒なのでやはりスナップはあった

方が良いです。



【バケ】

白バラフグが無難に釣れます。その他ハモ、ナマズ、シャミ(猫)などあり

ますが、バラフグが丈夫なのでおすすめ。入れ食いの時は仕掛けを変える

時間もままならないので始めはやはり白バラで様子見ですね。メジは

黒ハモが良い時もあります。

イナダ用のバケはハリス八号ぐらいまでなら鉛の穴に通す事ができます。

2キロまでならこれでいいですが、これ以上のハリスにはカニバケを使い

ます。ウイリーも使えると思いますよ。カニバケは高いのでイナダバケの

穴を加工して大きくし、太いハリスを使うのが経済的です。

イシダイの皮も丈夫でいいのですが、売っていないので自分で釣って作る

しかないです。最上級は腹の皮。自分も4年ぐらい前のをなめして持って

いますので今期使ってみようかなぁ?マゴチの皮もあるんだけど・・・

皮については6号のキャプテンSに聞いて下さい。おいらよりずーっと

マニアックなお話が聞けると思います。秘蔵コレクションが見れるかも?

左からバラフグ ナマズ ハモ カニバケ(クロハモ)


【ハリス】

フロロでもナイロンでもいいのですがナイロンならクセを伸ばして真っ

直ぐにしておくこと。1~2kgなら8~10号。2キロ以上は14号

ぐらいあればいいです。

カツオ釣りは細いハリスで釣る必要はないです。カッタクリの場合太さは

関係ありません太い方がブッコ抜けて手返しが良く有利です。

準備、釣り方などは次回に・・・

【準備】

船に乗船してからの準備を中心に・・・ 枠を海水を汲んだバケツに漬けて

縄を十分湿らせておいてください。円枠だとこの作業は容易です。テトロン

は張りがあるので乾いていると枠から糸が出やすく扱い難くなってしまいます

同時にハリスにセットしたバケも海水に漬けといてください。バケを柔らか

くすることで動きを良くします。皮によっては色が変わって反応が良くなる

ともいいますが、良い道具を使っていないせいかあまりおいらにゃ実感はあ

りません。イナダは結構釣果に違いが出るそうです。

カッタクリのやり易い釣座は胴の間です。縄を置くスペースに障害物が少ない

からです。ミヨシまわりでは金具などがあり縄が絡まり易いので濡れタオルなど

をおいたりクーラーなどで平らな部分を作ったりして工夫しましょう。縄を置く

ところは座席の部分です。なので、この釣りは必然的に立って手繰るスタイルと

なるわけです。

なぜ足元に縄を置かないかと言うとカツオの場合足元にホースで水が流れている

ので縄が流され絡まるからです。バケツなどもありこれにも良く挟まります。

コマセの桶はおいらの場合船の外でなく中に入れます。船に対して横向きでしゃく

るようになりますので、海に向かって聞き手と反対側にコマセ桶をセットします。

このようにセットすると船の縁に障害物が無くやりとりが楽になります。

ここまでできたら指サックを右人差し指と中指にはめて仕掛けをセット、コマセ

を詰めて準備は完了です。

カツオは一瞬が勝負です。チャンスは少ないが当たれば大きいギャンブル性の高い

釣りです。だから、いつでもビシを放り込める体制でいることが大切です

【投入】

ナブラを見つけたり、鳥が固まったりしたら船はフルスロットル!コマセを詰めた

ステンカンを持って投入の準備をしておこう.始めて~ 棚15mとかアナウン

スされるからビシを投げ込む。縄が落下しやすいように右ききの場合 左手を

上げて縄を支え手前まつりを防ぎます。右手の手の中で誘導するように棚下ハリス

分くらいまで落とし込む。このあたりはそんなにきっちりしてなくてもよい どうせ

食うのは棚より上なので自分の戦略で縄の色で水深を見ながら。

手繰るリズムは早くても食うが自分の体力に合わせて行う。普通にやるとたまに

縄が滑るが、聞き手の人差し指と中指の指サックの間に縄を通し、シャクル時

だけほんの少し手首を手前に捻るクセをつけると滑らない。おいらは船の縁に縄

を当てながらシャクります。当てない人もいるかと思いますがこの辺は好みで

アタリはグッと重くなるから誰でもわかる。ここで手を止めずに重みを感じるまで

腕を上げて合わせを入れる。この時下を向いたカツオの頭を手前に向けるよう

なイメージを持って欲しい。頭が上に向くと案外素直に上まで寄ってきます。

主導権をカツオに取らせてはいけません。バレてもそのままシャクると再び食う事

も良くあります。 掛かったら、手繰る、ひたすら手繰る。水面に来ると目が冷め

たように走りまくる。この取り込みの瞬間が一番楽しいところ。

いかに暴れたカツオを上手く操れるかが腕の差です。 取り込みについてはまだ

色々書きたいので今度にします。

次回ナイロンリーダを付ける意味がわかるかと思います。

【最終章 取り込み】


ここでカッタクリの利点についてまとめてみます。

*まず、投入が早いこと、投げるだけですから。

*シャクルので棚を広くさぐれること。すなわち魚の反応が早いこと。

*竿に振り回されない。魚を掛けてからの時間が短く、おまつりなどの

 時間ロスに巻き込まれないことです。



*なぜ、ナイロンリーダを付けるかの理由は



天秤までの水深がわかりやすいからです。糸の色を見ないでもリー

ダーと縄のつなぎ目でシャクリを止めればあとはビシ回収してコマセ

を詰めるだけです。縄だけだといちいち縄の色を見てビシまでの距離

を確認しなければなりません。

魚が掛かってている時も同様です。リーダーが出るまでひたすら手繰れば

いいのです。そこから始めて海面に出たカツオの動きを見ながら取り

込みの体制に移れば効率的です。。

まあ、よそ見しながらでも釣りができますんで、船全体の釣れ具合など

他のことにも気を配れますね。



話が長くなりましたがここから本題の取り込みです。

カツオはその他の魚より圧倒的に力が強いので この瞬間はまさに

クライマックスと言えます。

ここで問題になるのはハリスの長さ。ビシ取って一手繰りでブッコ抜く

かタモ入れしなくてはなりません。だからハリスの長さは二ヒロ以内。


魚を誘導して天秤の上を左手で掴みます、その手を後ろに引きます。

指サックを着けた右手の人指しの上に縄を乗せ、右手を竿に見立て

タイミングを見計らい縄を親と人指し指で掴み、ブッコ抜きます。

良型はタモ取りしてもらいましょう。

天秤から 縄を掴んだ右手までが一ヒロ、ラインまでが一ヒロで

これなら一手繰りで抜けます。

船上が混雑している、食いが良い、縄に慣れていない場合はもう

少し短く2Mぐらいの方がやり易いかもしれません。

右手でハリスを掴んでしまえば、カツオの走り回る半径は50cm

前後なので隣の人とおまつりすることは少ないのです。

ここでコツなのですが、天秤本体は掴まないこと、なぜなら急激

な突っ込が多々あるのでラインをちょっと緩めたいとき天秤本体

を掴んでいては、これを離すしかすべはありません。結果、ゆるんだ

ラインで隣の人とおまつり、良く見る光景です。

天秤の上のリーダーを持っていれば、急激な突っ込みの際、縄に付

けているリーダーを手の中で滑らせれば良いのです、カツオが回る

最小減の半径しか広げないので隣の人とのラインの絡みを防げます。

もう、おわかりになりましたか?ナイロンのリーダーを付ける理由

はここにもあるのです。カツオの突っ込みに耐えるようわざとラインを

滑りやすくしているのです。



言葉で書くと難しくなってしまうのですが、とりあえず何も考えずに海に

行きましょう。やっているうちに私の云いたいことがたぶん分かると

思います。かっこ悪くったっていいのです。縄のカツオ釣りは入れ食い

にはまればそんな事を忘れてしまうほど楽しい釣りなんですから

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