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霧の中、野付湾で始まったホッカイシマエビ漁=20日午前7時15分ごろ
【別海】根室管内別海町の野付湾で20日、夏のホッカイシマエビ漁が始まった。濃い霧が立ちこめる中、24隻の打瀬(うたせ)舟の白い帆が海に浮かんだ。
エビが生息する藻を傷めないよう、スクリューを使わずに帆で風を受けながら網を引く明治期からの伝統漁。毎年、夏と秋に行われている。昨年に比べて資源量の減少が見込まれるため、今季の漁獲枠は昨年同期より3・1トン少ない20トンに設定されている。
解禁日は17日だったが、天候不順で3日ずれ込んだ。漁業者たちは午前5時から続々と出漁し、帆の向きを微調整しながら舟を進めた。網を引き揚げると、エビを大きさごとに手早く仕分け、体長9センチ未満は資源保護のため海に戻した。
野付漁協エビ部会の小川幸雄部会長(70)は「出足としては量は少なめだが、エビの大きさはまずまず。今後に期待したい」と話していた。夏の漁期は7月22日まで。(地方紙より)
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