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2006.11.28
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カテゴリ: 820 ごかいの部屋
コ ラ ム ●・  再び私の経験から──不登校

 〔中〕不 登 校 へ の 対 応 へ の あ り 方

● 体験記からの抜粋・要約

※ 不登校の初期、両親は「病院に行ってはどうか」「薬を飲んではどう
 か」などと勧めるだけだったが、県の教育相談機関に相談したときに
 「原因は友人がいないからで、登校すれば友人ができて休まなくなる
 から、無理にでも投稿させるべきだ」と助言されたこともあり「いつ
 登校するのか」「学校に行く気がなければ別の道を」などと、三日に
 あげず私を訪問するようになった。


 腹いせに学校を休んでいる」と誤解していたため、私が母を話し合い
 につきあわせて発言したことの真意を理解することはなかった。

※ 3年目の担任のB先生は、夏休み明けに1対1の「交換ノート」をし
 ようと誘った。そのなかで先生は「進級できるかどうかよりも、君自
 身がどう生きるかのほうがはるかに大切」という趣旨の内容を繰り返
 し書いた。

※ 不登校が始まった1年目の担任だったA先生は、翌2年目と4年目に
 も私の担任を引き受け、特に4年目の終わりには強力に私を弁護し、
 異例ともいえる4年目の留年を実現させた。

※ その年度に私がかかった神経科クリニックは、私に脳波検査を実施し
 たうえ、軽い睡眠薬を処方。またカウンセラーによる週1回のカウン

 「睡眠薬で生活を正して毎日登校を」という話しかなかった。

                ●

 不登校への対応について、体験記には上記の点くらいしか書いていま
せんでしたので、今回は体験記に書かなかったことを追加しながら、不
登校への対応のあり方について提案します。


ありました(カッコ内数字は「入学○年目」という年数)。

☆ 親から
 ※ 登校催促・無理解な言動     ※ 犬をもらって来る(2)

☆ 担任から
 ※ 登校催促・無理解な言動     ※ 交換ノート(3)

☆ クラスメートから
 ※ 連絡・励まし          ※ 連絡・励まし

☆ 専門家から
 ※ 登校催促の指示(1)
 ※ 脳波検査とカウンセリング(4)

☆ 親の知り合いから
 ※私を呼び出して説論(3)    ※ 夏休み子どもキャンプの
                   スタッフとしての参加を勧誘(2)

 以上、それぞれの立場の人からの対応を列挙しましたが、対応を左側
と右側に分けて挙げたのには理由があります。おわかりでしょうか。

 じつは、左側に挙げたのは私にとって不適切だった対応、右側に挙げ
たのはやってくれて良かったと私が思っている対応なのです。
 どちらも、私を登校させるための対応だったにもかかわらず、私にと
って不適切だったものと良かったものとに分かれたのは、なぜでしょう
か。どんな違いがあったのでしょうか。

 それは、左側に挙げた対応は「登校させるため」という本来の目的以
外には、特に意味のないものばかりだったのに対し、右側に挙げた対応
は「登校させるため」という本来の目的以外にも、それぞれ意味のある
ものばかりだった、ということです。

 たとえば「情操が豊かになれば登校できるようになるかもしれない」
と考えた父が、子犬をもらったり、知り合いに頼んで夏休み子どもキャ
ンプのスタッフとして参加を勧誘させたりした対応について言えば、犬
はその後15年間生き、私たち家族に、動物とふれあう楽しさや優しい気
持ちなどに気づかせてくれ、忘れがたい素場らしい思い出を残してくれ
ましたし、子どもキャンプでの、自然のなかでの小学生やスタッフとの
共同生活も、私に大きな感動を与えてくれました。
 また、体験記にも書いた、担任の先生との交換ノートでも、自分の生
き方を変えるきっかけを私に与えてくれました。

 そもそも、犬を飼うことや子どもキャンプでボランティア活動をする
ことは、不登校児でなくても、多くの子どももおとなも経験して、とて
もためになっているでしょうし、担任の先生と濃密な対話を行うことだ
って、不登校児でなくても誰がやっても、いい経験になることです。

 私の場合も、これらの経験は、不登校が終わったあとの高校生活のな
かで、またその後の人生のなかで、大きな財産になっているわけです。
 要するに「登校させるため」という本来の目的を実現させるにはいた
らなくても、本人にとって人生の財産になったものなら、それはそれで
素晴らしい対応だと私は思うのです。

したがって「本来の目的以外にも意味のある、誰が体験してもために
なることをやらせる」という発想に立って、不登校への対応を考えてみ
てはいかがでしょうか。子どもの人生は長いのですから。


:筆者:丸山 康彦(まるさん)
  スクールソーシャルワーカー(訪問子ども援助職)。高校時代、
  不登校と留年の末、入学7年後に卒業。高校講師・ひきこもりを経て、
  1999年4月に個人事務所「教育対策研究所」を開設。2001年10月に
  当ヒューマン・スタジオを設立し代表に。






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Last updated  2006.11.28 18:35:59
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