Try to say Magic Word  ~幸せのおまじない~

Try to say Magic Word ~幸せのおまじない~

PR

プロフィール

ティエラ☆

ティエラ☆

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

フリーページ

January 27, 2008
XML
カテゴリ: 一期一会

衣擦れの音。








パリに着いた当日、

現地の人を介して、

思いつきで予約してしまったディナーショーがふたつ。



そのひとつが、ムーランルージュ。

ずっと観たいと思っていたショーのひとつだ。








実は、ヒトッティー、

以前仲間内でパリを訪れた際に、

一度このディナーショーに申し込んだことがあるそうだ。



ところが、

ショーの当日になって、

どうも乗り気がしないと言って、

土壇場でキャンセルしてしまった。



もともとヒトッティーには、

そういう天の邪鬼なところがあるので、

私としては大して気になることもないが、

今回はドタキャンは、どうぞ勘弁。笑








私はというと、

母と一緒にパリを訪れた際、

コーディネートしてくれた代理店をしている知り合いに、

シャンゼリゼ通りにある、

ヨーロッパ最大といわれるキャバレー「LIDO(リド)」の、



そちらを観たことがあったのだが、

ムーランルージュは初めて。



「LIDO」のディナーショーも、

迫力があってとても面白かったのだけど、

実はムーランルージュも当時から気になっていて、

少し前にニコール・キッドマン主演の映画にもなって、

それを観てからますます、

『機会があったら是非行ってみたい!』と思ったのだ。



ちなみに、

こちらでLIDOのショーの雰囲気を垣間見ることが出来ます。



EARTH NAVI(地球案内)~パリ「LIDO」~




そんなわけで、

このディナーショー、

ヒトッティーはTry Again、

私はずっと観たかったショーを見ることが出来て、

超ラッキー♪









日中、オルセー美術館まで出かけていったのだが、

今夜のショーへ出かけるために、

早めにホテルへ戻ってきた。



もちろん、着替えのために。



ヨーロッパは往々にしてそうなのだろうが、

ご多分に洩れず、

というよりも、特にパリでは、

夜のディナーや観劇の時は、

基本的に正装をしなくてはならない。



とはいっても、最近では、

そんなにかしこまった格好をする必要はないが、

それでも男性は、

ジーンズやスウェット素材のパンツは不可で、

まちがいなくジャケット着用を求められる。



ジャケットといっても、

毛皮などが付いていないものであれば、

わりとどんな形のものでもいいみたいだが。



その点、女性は、

どんな格好でも許される。



私が感じるに、

女性の服装に関しては、

どんな格好も、

それがファッション、

それがオシャレなのだろうと、

こちらの人は受け取ってくれるようで、

男性に対しては、

逆に身だしなみという観点なのかも。



男性のほうが、断然ドレスコードは厳しい。









着替えを済ませ、

待ち合わせの場所から、

車でムーランルージュに向かう。



ムーランルージュのあるモンマルトルは、

サクレ・クール寺院やモンマルトルの丘などで、

有名なところ。



長い間、芸術家の街として、

多くの芸術家が生まれた街だけど、、

最近では、

あまり治安のよろしくない場所のひとつで、

パリで唯一の歓楽街でもあり、

アダルトショップが立ち並ぶ風俗街でもある。



夜の街へと遊びに繰り出した人たちで、

ごった返している通りの真ん中に、

ムーランルージュの明るく輝くネオンがあった。




CIMG1602.JPG




CIMG1603.JPG




歓楽街のシンボルにでもなっているかのような、

堂々たる風車。




CIMG1600.JPG




でも、そんなムーランルージュの看板風車が、

歓楽街とは少々似つかわず、妙に可愛い。



表の通りまで長い行列の出来た入り口の脇から、

滑り込むように中に入った。








ムーランルージュ。



画家のロートレックが通いつめた、

古き良き、キャバレー。



館内は撮影禁止で、

クロークにカメラは預けてしまったので、

食事やショーの内容は、

写真に収めることができなかったのが少々残念。



館内は、

なんというか、昔のパリ、

パリの下町の趣きが残っていて、

ちょっとタイムスリップしたような気分。








約1時間30分~2時間くらいのディナータイムの後、

約2時間のショーが始まる。



長い夜の始まりだ。



食事も、

イベントのお飾りみたいに、

とってつけたようなものではなく、

それなりにちゃんとフルコースで、

シャンパンやワインもふんだんに振舞われて、

美味しくいただくことができた。



更に、出てきた食事のメニューに驚いた。



実は、

夕方前、ホテルへ戻る道すがら、

ヒトッティーと一緒に、

せっかくのパリだから、

この度で食べたいものは?なんて話をしていたのだ。



二人が共通して食べたいと思ったものは、

鴨肉。

子牛肉。

新鮮なシーフード。

クロワッサン。

チーズ。

生牡蠣。

そしてエスカルゴ。



すでに、

生牡蠣も鴨肉も、

そして新鮮な伊勢えびも堪能したし、

朝食では、

美味しいクロワッサンもチーズも、

何度か味わったので、

さて、今夜の食事は何が出てくるのかな、

なんて思っていたら、



なんと、「エスカルゴ」。



これには、ヒトッティーも私も、

お互い顔を見合わせて笑ってしまった。



ガーリックの効いた美味しいエスカルゴに、

魚料理のメインディっシュ、

そして隣に居合わせた、

お酒好きの初老のご夫婦との、

楽しい会話に花が咲いて、

シャンパンを酌み交わし、

大いに盛り上がり、

ショーが始まるまでの時間も、

あっという間に過ぎていった。








館内が暗くなって、

さあ、ショーの始まり始まり。



私たちの座った席は、

相撲で言えば、砂被りのような席。



踊り子さんたちが、

舞台の袖に下がる通り道の、目の前の席。

こちらでは、これが良い席なんだとか。



「LIDO」に比べると随分窮屈な席なのだけど、

これがまた情緒がある。







歌あり、ダンスあり、

あの有名なフレンチカンカンありで、

一瞬にして、ショーに引き込まれた。



途中でベテラン芸人による、

大道芸なども披露されて、

長時間のショーであっても、退屈しない。



それでも、ヒトッティーは、

先ほどのシャンパンが回ってきたのか、

途中で、コクリコクリと居眠りしはじめた。



もともと、

酒は好きでも、強くないヒトッティーは、

飲めば眠くなる性質(たち)なので、

私はそのまま放っておいたのだけど、

隣の老夫婦のご主人は、

せっかくのショーが勿体無いと気を使ってくれたのか、

時折、ヒトッティーの肩をつついてくれる。



その度、ほんの一瞬目を覚ますのだけど、

また再び、コクリコクリ。








一つの演目が終わるたびに、

豪華絢爛な衣装を纏ったダンサーたちが、

流れるように舞台袖に下がっていく。



そのダンサーたちの、

ダンスもさることながら、

容姿の美しいことといったら!



世界中の応募の中から、

厳正な審査を通り抜けて、

晴れてこの舞台に立っている、一流のダンサーたち。



そんなダンサーたちの衣装の羽が、

舟を漕いでいるヒトッティーの頭の上を、

シャラリシャラリと次々に掠めていく。



軽快な足音と衣擦れの音。



こちらまで聴こえてくる、

そんなダンサーと観客の距離感。



それでも、ヒトッティーはお構いなしで、

気持ちよさそうに居眠りをしていた。



きっと、

夢の中でも美しいダンサーが現れていたのかも。笑



クライマックスフィナーレまであと30分ほどになったとき、

ヒトッティーの目が覚めた。



ヒトッティー、

すっかり眠気も飛んで、

最後は一緒にショーを楽しんだ。









ショーが終わって、

表に出る頃には夜も随分深まって、

通りは、いっそう人で溢れていた。



先ほどのショーでの、

感動や興奮の冷め遣らぬ私たちとは裏腹に、

後ろから、

黒人の大きな男性が付いてくる。



といっても、彼はボディガード。



それを知ったヒトッティーは、

彼に気軽に声をかける。



「オヤジギャグ」的なトークだったが、

やはり「笑い」は万国共通だね。

ボディガードの彼も、

ヒトッティーに笑いでツッコミを入れていた。



彼は、

少し離れたところに停めてある迎えの車に、

私たちが安全に乗り込むまで付いていてくれた。



こういうあたりは、

やはり歓楽街、そして風俗街。



夜も更けてくれば、物騒にもなる街。



一瞬にして、街の現実に引き戻された。








ホテルに帰るなり、

二人して着替えもそこそこに、

ベッドに倒れこんだ。



思っていた以上に、

興奮し、疲れてしまったらしい。



お酒もだいぶ飲んだことだし。



さっきまで観ていたショーを思い出しながら、

半分夢心地の中で、

口々に

「よかったよね~♪」

と言いながら、

いつの間にか眠りに付いた。
















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  February 24, 2008 01:09:16 PM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: