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【DJロマネスクの”好き”】

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プログレ/70年代ロック
ラジオ番組制作【Radio Groovus】
写真・カメラ
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時代劇
SF映画(ゴジラ系含む)
花鳥風月
mayla classic
ウルトラホーク1号
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★★好きな人物★★
本城裕二さん
紋次郎さん
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豪栄道関(武隈親方)
宮城鈴菜選手(ボウリング)
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★★もう一度会いたい★★
VELVET PΛW(桐生千弘さん)
LUSHEL
VALKYRE
蛇夢/ALM
林アキオさん
THIRSTYROAD
ウエタマユさん
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伊福部昭さん
冨田勲さん

★★好きなアルバム★★
夢幻『Sinfonia della Luna』
STEVE HACKETT『侍祭の旅』
Jon Anderson『サンヒローのオリアス』
CAMEL『月夜の幻想曲(ファンタジア)』
PINK FLOYD『狂気』
QUEEN『II』
Mr.BIG(英)『Photographic Smile』
IT BITES『THE TALL SHIPS』
A.C.T.『CIRCUS PANDEMONIUM』
CAPTAIN BEYOND『CAPTAIN BEYOND』
PAVLOV'S DOG『禁じられた掟 Pampered Menial』
MAHOGANY RUSH 『Strange Universe 』
KLAATU『Klaatu 謎の宇宙船』
美狂乱『Anthology vol.1』
平山照継『ノイの城』
LUSHEL『奇蹟の城』
KENSO『天鳶絨症綺譚』
Yuka & Chronoship『The 3rd Planetary Chronicles 第三惑星年代記』
WAPPA GAPPA『我破(GAPPA)』
ザ・タイガース『ヒューマン・ルネッサンス』
SARABANDGE『SARABANDGE Ⅰ』
ATOLL『L'Araignee - Mal 組曲「夢魔」』
P.F.M.『Photos Of Ghosts 幻の映像』
PULSAR『Halloween』
映画『小さな恋のメロディ』サウンドトラック
中森明菜『Listen to Me-1991.7.27~28 幕張Messe Live』
Queensrÿche『Operation: Mindcrime』
DREAM THEATER『METROPOLIS PT.2 : Scenes From A Memory』

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2007年04月18日
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カテゴリ: おすすめアルバム
『STROMATOLITE』
(2007年)



昨年から噂になっていたアウターリミッツのニューアルバムがようやくリリースされた。 思えば昨年Mixiを始めて間もない頃にそのアウターリミッツでViolinを担当されている 川口貴さん とマイミクさせていただき、リアルタイムでそのレコーディング状況など知ることができ、待ちに待った発売であった。 なにしろ前作から20年の歳月が経っているのだ。 様式を重んじるプログレの世界で、レコーディング機器や音楽業界の状況は全く変わってしまったこの時代に果たしてどんなサウンドで登場するのか楽しみでもあり不安でもあった。




【STROMATOLITE】
タイトルにこの言葉を選んだのは非常に興味深い。 ストロマトライトとは藍藻類と堆積物が何層にも積み重なって形成される岩石のことで“最も古い化石”と紹介されることが多い。 その多くは化石として見つかったものであるがオーストラリアのシャーク湾では現生するストロマトライトが今でも見られる。

80年代、日本で起こったジャパニーズ・プログレのムーブメントの先駆者でもあったアウターリミッツはその後多くの類似バンドが排出される中、常に第一線で最高レベルの音楽を提供し続けた。 解散から現在に至るまでの間もそれぞれに音楽活動を続け、多くのものを吸収したその成果がこのアルバムに如実に現われている。 このアルバムは正にストロマトライトそのものであると言えよう。 








波の音、そして深海から静かに目覚め甦るかのように動き出す音楽。 1曲目 「Cosmic Velocity」 はいきなりアウターリミッツが健在であることを知らしめてくれた。 圧倒的な演奏力と複雑でありながらもよく練られた構成力は尋常ではない。 この曲は2002年のライブのために書き下ろされたナンバーであるが、川口氏が奏でるリフにバックのコードが変わっていく塚本氏が得意とするパターンである。 ここで聴かれるヴァイオリン・ソロは再び生命を授かった喜びとエネルギーを表すかのように光り輝いている。


今回は10曲中4曲がボーカル入りだが、2曲目 「Consensus」 で聴かれるそのボーカルは今までのアウターリミッツのイメージを覆すものとなっている。 忍び寄るような低音で囁くようなボーカル・スタイルは以前からやや弱いとされるボーカルを逆手に取ったもので、アウターリミッツに新たな息吹を与えたばかりでなく楽曲そのものの魅力を倍増させている。 またこのアルバム全体に言えることだが、荒牧氏の攻撃的なギターサウンドは目を見張るものがある。 なおこの曲でも川口氏のヴァイオリンは切なく儚げで楽曲をドラマチックに演出している。


3曲目 「Lullaby」


さてここからこのアルバム最大の聴きどころである。
4曲目 「algo_rhythm.c」 は1999年の再結成ライブの時に出来上がったナンバー。 メンバーのテンションも上がっていたのだろう、かなりハードな仕上がりで特に荒牧氏のギターは煙が出るほど熱い。 また塚本氏のオルガンもハードロック仕様で聴きものだろう。 各楽器ともキレが鋭く若々しい。 静と動を上手く配分した構成は聴く者を飽きさせることなく次々に襲ってくる。


5曲目は川口氏のヴァイオリン・ソロ 「Caprice」 。 この曲は昨年6月に一旦レコーディングしたものの満足できず、今年の1月に録り直したそうです。 1:30ほどの短い曲だが、このソロにかける川口氏の情熱がひしひしと感じられる逸品です。 なおこの曲では次の「Spiral Motion」のテーマがチラッと顔を出すのもプログレ・ファンの心をくすぐる。


その6曲目 「Spiral Motion」 は8/9拍子を基本ベースとしているが構成がポリリズムになっており一聴した感じよりも複雑で難解である。 しかしそれこそ様式美を愛すプログレ・ファンには堪らなく魅力的でありテンションが上がる瞬間である。 そう言うボクも実はこのナンバーがアルバム中一番好きで何度聴き返したことか。 中近東を思わせるフレーズが出てきたり静と動のコントラストが激しく、狂気を備えた美しさがそこにある。 叙情的なリフとコード進行のはざ間に打って変わって無機質で怒りを押し殺したようなギターリフが繰り返される。 クライマックスは R・フリップ風なギターソロ に続く川口氏の 情念の塊のような激しくも美しい“戦慄のヴァイオリン・ソロ” に尽きる。 本当に鳥肌が立つとはこのことで今までにこんなにも素晴らしいヴァイオリンは聴いたことが無い。 (それにもかかわらず川口氏は「このソロも本当は録り直したかった。」と教えてくれた。 録り直していたら一体どんな凄いソロになっていたか!? 恐ろしい。)


7曲目 「Dahlia」 は再びボーカルが入る往年のアウターリミッツらしいナンバー。 メロディも美しく安心して聴ける。 がその反面、後半での盛り上がりが中途半端でこの曲のポジションがわかりにくい。 いっその事、曲全体をもっと抑えてメロディを際立たせるアレンジにした方が良かったのではないかとさえ思う。


「Pangea」 は壮大なインスト・ナンバー。 ちょっとブラック・ペイジの小川文明氏が好みそうなフレーズがいっぱい出てくる。 ファンファーレ調のバッキングに流れるようなギター・ソロがとても気持ちいい。 最後はティンパニも加わりシンフォニックにエンディングを迎える。 アウターリミッツこそが シンフォニック・ロックの雄 であることを証明する一曲である。


次の 「Organ Small Works No.4」 は塚本氏のパイプオルガン・ソロである。 さすがにご自宅にパイプオルガンを備えているだけあって(!)その本格的な音に驚くほかない。 ただし録音には相当苦労されたようで、400本以上あるパイプ一本一本を441Hzから440Hzに調律しなおしたそうです。 ラストあたりで彼らの名盤『Misty Moon』の感動的なラスト・ナンバー 「すべては風のように」 っぽいフレーズがあって少しだけ懐かしい気分を味わった。


「Constellation」 は10分近い長尺のナンバーだが、全くその長さを感じさせない構成力に脱帽する。 まるで音楽の神様がアウターリミッツの復活を喜んでおられるかのような神々しいオーラがスピーカーから風に乗って吹きつけてくる。 塚本氏の生み出す一つ一つのフレーズがさまざまな形で絡み合って壮大な音楽を構築していく様は感動的でもある。 6曲目で魅せた川口氏の情念のほとばしるソロとは対照的に、こちらでは 天空を翔るかのような晴れ晴れとした美しいソロ を魅せてくれる。 もう言葉にならない素晴らしさである。
またこの一曲の中には今まで日本のプログレを背負ってきた多くのバンドをリスペクトしているかのように所々にその表情を垣間見ることが出来る。 そう、このアルバムは単にアウターリミッツの歴史のみならず 日本のプログレ史を総括した誇り高き作品 なのだということに気付く。 それを感じた瞬間、ボクの目から涙が止まらなくなった。






最後にこんなにも素晴らしい作品を創り上げてくださった

 塚本周成氏 (key,mellotron,pipeorgan,vo)
 桜井信行氏 (ds)
 川口 貴氏 (vln,viola)
 杉本 正氏 (vo,ba,contrabass,cello,grandstick)
 荒牧 隆氏 (gt,vo) 

に心からありがとうと言いたい。




なお、今年の5-6月頃には川口さんの2枚目のソロアルバム『KT VoLume II(Ding-dong)』がリリースされる予定です。 こちらも待ち遠しいですね。








追記 :

後日、川口さんからボクのmixi宛にコメントをいただきましたので転載させていただきます。 ありがとうございました☆



ワォ!
なんてすばらしいレビューなんですか?
こんなことなら発売前にロマネスクさんにCD1枚渡して、アルバムのライナーとして書いていただいてもよかったくらいですね。

作っている当人たちよりも客観的に、しかも深く聴きこんでいるのがよくわかります。

かってながらぼくのmixiの日記にURLのっけさせていただきました。

「KT」の宣伝までしただいてほんとにありがとうございました。
これでミリオンいくかな?






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最終更新日  2007年04月18日 19時57分16秒
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