─ 灼熱 ─

─ 灼熱 ─

PR

2005年08月27日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類


『バビロンの淫婦』ウィリアム・パターソン の続きです。



アメリカの銀行家の手元に100万ドルの預金があるとする。中央銀行の支配下ではそのうちの20パーセント、すなわち20万ドルを払い戻し請求に備えて持っておかねばならない(この率は国民への相談なしにときどき変更になる)。だがそれ以外の金は、自分のものではないにもかかわらず、高い手数料をつけて投資することができる。つまり80万ドルが貸付金になるわけだ。今日ではこの手数料分のことを「利息」といっているが、忘れてはならないのは、名前はどうあれ、このような手数料はキリストも預言者ムハンマドも邪悪、堕落的な罪として禁止しているということだ。

さて、銀行家の帳簿は以下のようになる。手持ちの通貨が20万ドルで貸付金が80万ドル、合計の要求支払い預金が100万ドルだ。アメリカの銀行家は中央銀行制度(連邦準備銀行)に所属している。実はこれは連邦銀行でも準備銀行でもないのだが、とにかくこの銀行に20万ドルを預ける。全国の他の銀行も同じことをするから、中央銀行には要求支払い預金で500万ドルが集まることになる。これは、わたしの言う連邦準備銀行の都合のためだ。これで完全に明白になったと思うが、この制度を通じて20万ドルが500万ドルの預金債務になるわけだから、言い換えれば、連邦準備制度の活動は、加盟各銀行の部分準備による預金債務を集めることで、単一の銀行に可能な範囲をはるかに超えて借金を増やすことができるということだ。

したがって、連邦準備銀行は金を作り出す機械だ。ただし、作られるのは本当の金ではなく、借金による金だ。連邦準備銀行券は、法律で強制的に1ドルということにされているが、実は何の保証もない、債務にほかならない。ちょうど浮浪者からの借用証書がいざ集金というときには何の役にも立たないのとまったく同じで、連邦準備銀行券にも何の保証もありはしない。

このことは1954年に、うかつなことだが連邦準備制度理事会自身が、何と自分たちの出版物である『連邦準備制度・その目的と機能』のなかで認めている。それはわたしが述べた仕組みを確認するものであり、保証のない債務を生み出すものだった。ここで引用してみよう。

各銀行が預金のごく一部だけを準備金として持っておけばよいということは、それ以外の準備資金は銀行制度全体を通じて預金および投資にまわるということであり、したがって、 そこから何倍もの預金を生み出す ことが可能となる。表は、預金残高が準備資金として蓄積されていくようすを示している。この過程を概説すると、加盟銀行は、たとえば100ドルの預金のうち20ドルを準備金として準備銀行に預けなければならないが、残りの80ドルは貸付にまわせる。借り手はただちにその資金を支払いに当て、支払われた方はそれを他の銀行に預金する。2つめの銀行は、新たな預金80ドルに対して16ドルを準備金として持っておかねばならないから、貸付にまわせるのは残りの64ドルとなる。先ほど同様に、ここでも借り手は新たにできた預金をただちに引き下ろすが、その資金は単に第三の銀行に移るだけである。そして今度は64ドルのうちの80パーセントが貸付にまわり、預金が51.20ドル増える。この流れで数々の銀行を通過し、やがて要求支払預金にして500ドルが最初の100ドルの預金から生み出されることになる。帳簿の資産欄には、全銀行で合計100ドルが準備金として、400ドルが貸付または投資した証券のかたちで記載される。借り手はおそらく、この貸付金で生じた要求支払預金を使って小切手を切るだろう。

これでお分かりだろう。連邦準備制度理事会は、自分たちは何もないところから金を作り出しているのだと公に認めているのだ。

このシステムを基本にして、当時のウィリアム王は200万ポンドを手に入れ、臣民を奴隷化した。パターソンの計画は、わたしの考えでは、黙示録に出てくるバビロンという淫婦だ。部分準備に基づいた銀行制度が倒れるときには、「バビロンの淫婦が倒れた」と叫ぶ天使のことばそのままの現実が起こるだろう。イギリス国民を奴隷に引き戻したこの制度と同じものが、1776年に植民地の人々が勝ち取った自由を奪った。奴隷制としての連邦準備制度が法制化されたのは1913年だった。

部分準備による銀行業が積み重なって、大規模な窃盗が行なわれている。アメリカのある政治家が言ったように、「銀行開設の免許をあたえることは盗みの免許をあたえること」なのだ。このバビロン流の詐欺を利用することで、知られざる連中が今、アメリカの運命を支配する力を持っている。彼らは、ただ通貨を「緩和」したり「引き締め」たりするだけで、経済に思い通りの影響をあたえることができる。われわれ国民は、富の本当の生産者でありながら、その決定に異を唱えることはできない。選挙で選ばれた議会代表が、銀行の意思決定過程に関与していないからだ。議会は1913年、わたしたちをバビロン流の現場監督の手にわたした。あのとき、議会はわたしたちの権利をこの顔のない連中に委ねた。そして今、彼らがわたしたちに命令しているのだ。彼らの司祭長であるポール・ヴォルカー(1979~89年の連邦準備制度理事会議長)が上院なり下院なりの委員会に現われようものなら、わたしたちの代表は頭を下げ、膝を屈して、跪く。議員らはヴォルカーを英雄のようにあつかう。だが、この男が担当しているのは、今は亡き偉大な下院議員ルイス・T・マクファーデンが「 史上最大の大ペテン



※ ここで登場したマクファーデンが過去に語った言葉は、深い意味を含んでいるので、トーマス・ジェファーソンとマリンズの言葉と合わせて過去の日記から引用します。ルイス・マクファーデンは、ファースト・ナショナル銀行の頭取となり、銀行通貨委員会の委員長を12年間も務めた人物です。ついでにヴォルカーの経歴も紹介します。


トーマス・ジェファーソン 「民間の中央銀行が公的通貨を発行することは国民の自由に対して常備軍以上の脅威となる」

マクファーデン 「連邦準備銀行が合衆国の政府機関であると思っている人がいる。これらは、政府機関ではない。これらは、みずからの利益と外国の顧客の利益のために、合衆国の国民を食い物にする私的信用独占企業体である。連邦準備銀行は外国の中央銀行の代理人である。『これら金融業者たちの目的は、消滅不可能な債務の創造による世界支配である』とヘンリー・フォードは語ってきた。真実は、連邦準備制度理事会と連邦準備銀行を操作する傲慢な信用独占によって連邦準備制度理事会が合衆国政府を強奪してしまった、ということである」

ユースタス・マリンズ 「連邦準備制度理事会は国民に対して責任を負うことはない。なぜなら、彼らは大統領に任命される公僕ではあるが、給料は連邦準備銀行の民間株主が支払っているからである」


ヴォルカーは、ニューヨーク連邦準備銀行のエコノミスト、チェース・マンハッタン銀行のエコノミスト、財務省通貨担当次官、チェース・マンハッタン銀行副社長、財務次官、ニューヨーク連邦準備銀行総裁を務め、連邦準備制度理事会議長に就任し、グリーンスパンにバトンタッチする87年まで務めた。その後、前世界銀行総裁ジェイムズ・ウォルフェンソンに代わってウォルフェンソン商会の会長に就任しました。

以下、『バビロンの淫婦』に戻ります。



「イージー・マネー」は戦争を促進する。パターソンが作り出したイージー・マネーでウィリアム王が戦争を継続したことを思い出してほしい。さらに、パターソンというこの怪しげな男がイングランド銀行を設立したのだということも。イージー・マネーを作ろうと思えば、財務省に命じて加盟銀行の預金を増やせばよい。政府預金を連邦準備銀行から加盟銀行の口座に移すだけだ(わたしたちの金だ!)。連邦準備制度理事会が「公定歩合」を切り下げたり、準備率を引き上げることによってもイージー・マネーはできる。

覚えておいてほしいのは、わたしたちがこの重要な決定にまったく参加していないということだ。すべては連邦準備銀行の密室内で、わたしたちが名前も聞いたことのない連中によって決定される。にもかかわらず、彼らは巨大なマネーパワーを使って、国家としてのわたしたちを生かすことも殺すこともできる。イージー・マネーを使って加盟銀行が自行の預金を増やすことも可能だ。投資や貸付を増やせばよい。ここで覚えておいてほしいのは、実際には金のやり取りはないということ。つまり、すべて架空の金が帳簿上を、いわゆる一筆書きのマネーとして動いているだけだということだ。わたしたちが個人として同じことをやろうとすれば、まず間違いなく監獄行きだ。わたしたちと銀行との差は決定的だ。彼らは盗みの免許を持っているが、わたしたちにはないということだ。

わたしたち国民が1913年に失った自由を取り戻すためには、重要なステップを踏まねばならない。第一に、借金による貨幣を廃止すること。第二に、貨幣の発行と額の規制をわれわれ国民の手に戻すこと。そして第三に、イングランド銀行と連邦準備銀行を閉鎖することだ。




ルイス・マクファーデン 「政府の委員会である連邦準備制度理事会は、アメリカ合衆国政府とその国民を欺き、国家債務を支払うのに十分なお金の一部をかすめ取っている。連邦準備制度理事会と連邦準備銀行法の共同の略奪と不正行為は国家債務の数倍の費用を国民に押し付けてきた。彼らは民間の信用独占者たちであり、アメリカ合衆国の国民を食い物にし、その利益は、彼ら自身と彼らの外国の顧客、内外の投機家や詐欺師、そして金持ちで略奪的なマネー・リーダーたちにもたらされている。現代は経済的苦痛の時代であり、そのような苦痛の原因として、連邦準備制度理事会と連邦準備銀行はその責を負うべきである。連邦準備制度理事会はその力を隠蔽するためのあらゆる努力を行なってきたが、連邦準備制度理事会がアメリカ合衆国政府を侵害してきたことは事実である。彼らはこの国のすべてをコントロールし、我々のあらゆる国際関係をコントロールしている。思いのままに政府を動かしている。連邦準備制度理事会と連邦準備銀行を運営している傲慢な信用独占者ほど権力に護られているものはない。これらの悪人たちは国家債務以上のお金をこの国から盗んでしまった。政府は連邦準備制度理事会が国民から盗むことを認めてしまった。このことをもう一度国民に取り返す必要がある。12億ドル(いつの金額がわかりません:HEAT)にも上る国民のお金が過去数ヶ月の間に外国に送金され、国債を償還したり、反逆的な連邦準備制度理事会や連邦準備銀行の博打的な債務の支払いに充てられた。我々の金融資産のかなりの部分が外国人のために使用されてきた。外国人の外国人に対する債務を我々が支払う必要などないはずである。アメリカ合衆国の農家や賃金生活者がどうして外国の人々の面倒を見なければならないのであろう。連邦準備制度理事会や連邦準備銀行が世界中の競争相手の資金調達をしてあげなければならない理由もない。連邦準備法は廃止されるべきであり、連邦準備銀行はその責務を逸脱しているので即刻清算すべきである。誓約を違背した不忠な政府官僚は糾弾され、裁判にかけられるべきである」 (議事録12595から12603ページ)





カナン人 (2005年08月20日)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年08月27日 19時37分08秒
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

カレンダー

コメント新着

かめさん7699 @ Re:天皇家の資産や収入について(08/23) 1つ意見と1つお願いです。天皇は自分が…
たつまき2998 @ Re[1]:坂本龍馬はフリーメーソンに操られていた(11/07) ブラックホールから出たガス雲で 2014年中…
DAGA8307 @ ブログ足跡つけます。 こんばんわ、HEAT1836さん、楽しい記事あ…
meilyohh @ 島田紳助 芸能界引退…暴力団との親密交際発覚 原因動画 島田紳助 芸能界引退…暴力団との親密交際…
meilyohh @ 鬼束ちひろ激変?3年ぶり出演の夏フェスで怪演・・・【映像あり】 鬼束ちひろ激変?3年ぶり出演の夏フェスで…

お気に入りブログ

【必見】50%の人が… alex99さん

のどには、はちみつ… 福禄太郎さん

【重要なお知らせ】I… 楽天ブログスタッフさん

現代版攘夷論 アンレッドさん
ガードマンのつづる… 杉山巡さん
アメリカ奮闘記 System of a Downさん

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: