ラッコの映画生活

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2008.02.09
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カテゴリ: フランス映画
CHIMERE

94min
(所有VHS)

CHIMERE00.jpg

DISCASの返送・発送期だったので未見の所有ビデオを見ました。ベアトリス・ダル他の役者を知っている以外は、この映画についても、ドヴェール(より正確ドゥヴェール)という女性監督についても何も知りませんでした。女性監督の作品にありがちな、結局何が言いたいのかイマイチ解らない作品で、「これだからフランス映画は嫌い」と多くの日本の方に言わしめるような作品とでも形容したらよいでしょうか。ベアトリス・ダルって人は、この女優を好きとか嫌いとか、映画で彼女が演じる人物の好感度などとは別に、いつもある種の見応えのある人です。だから映画の構成や描写はやや稚拙ではあるけれど、退屈することなく見せられてしまいます。少し(いやかなり)暗い内容の作品で、でも見終わった後気分として女性の感性や生理のようなものが残る感じで、そのときの精神状態によってはこういうの嫌いではありません。

CHIMERE01.jpg

ワインで有名なボルドーから遠からぬ、フランスの大西洋岸。若いアリス(ベアトリス・ダル)は気象観測所勤めで、海辺の観測所に夜泊まり込みで気圧とか気温等の情報を報告するのが仕事。そんなある種一人で孤独な仕事の毎日なんですが、彼女は兄弟で建築設計業を営む弟のレオと一緒に暮らして1年ぐらい。ボルドーに住む彼女の両親のもとにはミミという妹がいてしばしば二人の住む家に遊びに来ていた。姉アリスとレオの両方をミミは好きで、二人が一緒という関係にも思い入れのようなものを持っていた。ところがある日アリスがレオに妊娠したと告げたことで、二人の関係はギクシャクし始める。一つには子供を持って、家庭を作るということに踏み出せないレオなのだろうけれど、すべてを結局自分の思いだけで進めるミミに対する不満もある。男に合わせる女っていうのもあるけれど、究極的に女は自分の生理的感覚の好嫌で物事を進め、決して譲らないという、男にはどうすることもできない度し難さのようなものを女は持っている。アリスはレオと別れて、一人で子供を生み育てようとするのだが・・・。

CHIMERE02.jpg

(以下ややネタバレ含む)
ネタバレと言ってもビデオジャケットの解説に書いてあるのだが、姉アリスとレオの破局という、自分のことではない大人の世界のことなのだけれど、ミミはそれを受け入れること、消化することが出来ない。それで自殺してしまうんですね。単なる思いつきなのか、生理的に何か感じるものがあるのか、それとも監督なりの理屈があるのか、飼い猫の首を縄で縛って一緒に道連れに入水心中(?)する。これ以外にも猟をやる人たちが田舎にあるアリスの家の周辺の森でも猟をしているのだけれど、犬が誤射(あるいは意図的?)されてケガをしたのをアリス、レオ、ミミの3人が救おうというシーンがあったり。アリスのお腹の中に育つ新しい生命との対比ならばあまりにも安易なのだけれど。荒れた海でレオと波乗りをするシーンでは、単に生命の危険というのではなく、実存の不安をも感じさせる。最後の方で気分的にスッキリとした彼女が港に停泊する外国船の2人の若い船員にロシア語か何か解らない言葉で声をかけられるシーンとか。女性生理の感覚を感じさせるものではあって、ベアトリス・ダルが(ミミを演じた子役も)その雰囲気を良く出していた。映画を見終わった後に、直接その映画のことでなくても一つのキッカケに、一緒に見た人と語り合うことの多い映画というのは一種の名作だと思うのだけれど、この映画は感性と知性のある、また何でも語り合える女性とお酒でも飲みながら語り合いたいような作品ですね。(ちなみに原題の意味は、もともとはギリシア神話の怪物「キマイラ」のことで、転じてフランス語では「夢想」とか「妄想」の意味があります。)

CHIMERE03.jpg




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Last updated  2008.02.11 00:56:08
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