ジョニのニコ生とかの日記載せるところ

ジョニのニコ生とかの日記載せるところ

Energy&Ability-第3話

第3話



 蓮はやはり箱の中が気になった。途中で何回かあけそうになったが、「―たまには約束も守ってみよう。」と思いながら家へ帰った。

家へ着いた蓮は「ただいまぁー」と言って階段を駆け上がって自分の部屋へ入っていった。

沙奈は何時もなら帰ってきて1番に台所へきて「腹減ったぁー」と言うのにすぐに部屋へ入っていってしまった蓮を見てなにかあったのかと首を傾げるている。

蓮は鞄を自分の机に置いてケンからもらった箱を出した。

「―なにはいってるんだ?あいつが初めてくれたものだしな。あいつがどんなものを送るやつかはいまいち分かってないし、まぁとりあえず開けてみるか。」

貼ってあるテープを剥がして中を開けた蓮は目を疑った。

「え?」

箱の中は空だった。

「あいつ何がしたいんだ?こんな空の箱誕生日に渡して俺が喜ぶとでも思ってんのか?」

蓮はこの箱にとても期待をしていたらしく、空の箱を見ながらムスッとした顔をしてブツブツしていた。

そうしていたら沙奈が1階の台所から話しかけてきた。

「レンーー!今日の夜なに食べたいー?今日誕生日でしょー。食べたいもの何でも言ってみてぇー!」

「えぇー!何でも良いよぉー。」

蓮はムスッとしたまま受け答えをした。

「なによぉー遠慮しないで言ってみなさいよぉー。」

「えぇー。じゃあ、トリュフとキャビアとフォアグラが食べたい。」

「ん!・・・。」

予想していなかった三大珍味の要望に沙奈は黙ってしまう。

蓮は自分があまりよくないことをしたと思い言い直した。

「うそだよ、うそ!んじゃあ、アレが食べたい!鶏肉!」

沙奈はあまりにアバウトな注文にも普通に答えた。

「わかったぁー。ローストチキンねぇー!他に何か食べたい?」

「後はいいやぁー。母さんの美味しいと思うものがいい!」

「わかったぁー。」

大声で夕食の話を終えた蓮は何か変な感じが部屋に漂っているのがわかった。

「なんだ?この嫌な感じ・・・。」

その時ガラスの割れるような音と同時に目の前の空間に何かが現れた。一般に言うブラックホールのような物が。

「え?え!?何?これ。」

どんどん大きくなっていくそれを見ながら立ち尽くしていた。

「そ・・ら・げて」

「え?何?」

「そこ・ら・げて」

途切れ途切れ聞こえたその声は沙奈の声では無かった。その時。

「来い!」

部屋の天井くらいまで届くかというくらいまで大きくなったブラックホール状のものから何かが出てきた。

「手!?」

そう、手だ。何かの手がそれから出てきた。

「え?え?え?何これ!なんなんだよ!かぁーさーん!」

勇気を出して叫んでも沙奈には聞こえていないようだった。

そうしているうちに手はどんどんこっちへ伸びてくる。

「う、うわぁぁぁーーーーー!」

大声を上げたその時。

「ここだったか!」

誰かの声が聞こえたかと思ったその次の瞬間蓮は押されすごい勢いで部屋の端に飛ばされた。

「うわっ!」

「ドカッ」

目を開けるとそこには映画か何かを見ているような光景だった。

黒い影から伸びた手と黒と白のコートを身にまとった男から気のようなものが出ていた

「ここに来ていたんだな、バッドキルアーム!」

「何度聞いてもその呼び方は好めないなぁ。私の名前にバッドをつけるなんて。ねぇクライングアイムの追手クン。」

「そっちこそその呼び方をやめろ!気高きアイム様にクライングなどと!」

「―なんだよ。なんなんだよ!」

蓮は突然の出来事に全く対応できないでいる。そんな蓮は居ないかのように話が勝手に進んでいく。

「とりあえず、あなたが来たということはアイムも近くに来ているということですか?楽しみですねぇ。久しぶりの再会ですか。ハハハハハ。」

「お前などとの再会は待ってはいないんだよ!」

コートを着た男は黒い影に向かって何かを投げた。次の瞬間に雷が落ちたような大きな音が部屋に鳴り響いた。

「うっ!俺が居ない間にこの世でも結構なものが出来ていたようだな。」

「私たちが何もしないでお前が出てくるのを待っていたとでも?」

「くっ!・・・」

コートの男が投げた物のおかげか黒い影は小さくなっていく。

「あいつが出てくることは予想済みだった。」

コートの男は呟いた。

放置状態だった蓮にその人物は近づいてくる。

「なんなんだよ!」

蓮はもうパニック状態だった。

「こっちを見ろ。」

「え?」

いきなりの言葉に蓮はその男の顔を見た。その男が蓮の額に手袋をつけた手を当てた。

「え?」

「これはあまり好きじゃないが、しょうがない。」

次の瞬間、蓮の目の前が白く染まった。


「題名未定」第3話完

第4話

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