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カテゴリ: 和全般
日本橋三越 新館7Fギャラリー 原安三郎秘蔵 浮世絵風景画コレクション 北斎と広重展 」(~6/19日(日)迄)を観てきました。

前回の日記 の続きです。

参考: 出品作品一部

まずは北斎ものがズラリ。
自らを画狂人と称する通り、北斎は私の中で「天才」の殿堂入りしています。
(余談ですがこの人、当時の浮世絵師の多くがそうであるように、実は春画も沢山手がけている・・・)

北斎って、風景の中にほとんどすべて、働く庶民が描きこまれているのですが、その人々の動きが実に生き生きとしているのです。
(有名な波の絵「神奈川沖浪裏」にも、しっかりと船に揺られる人々が描きこまれているでしょう!?)

顔の表情も、たいへんに豊かで面白い。
働く人々の、筋肉が線描きできちんと描きこまれています。

昔の日本人は日常の生活の中で、ずっとたくさんの筋肉を使っていたといいますが、絵の中の女性たちの物を持つ力にも驚かされました。

田んぼのあぜ道を、赤ん坊をおぶって、インドなどの女性のように頭には物を入れた籠を乗せて片手で支え、もう片方の手には鍬を水平に持ち、鍬の柄にはどう見ても鉄瓶らしきものがぶら下がっている!
また、手すりがまったくないつり橋を人が渡っているだけでも驚異なのですが、その中でも女性がやはり大荷物を持って渡っているのです。す、すごい・・・!!

絵の中の馬や牛も、活き活きとして動きがあります。
馬のたてがみや尻尾が、細い線で丹念に描きこまれており、馬の尻尾などは左右にくねって美しい様相。
牛も大八車に山と積んだ俵を乗せて引っ張ったりと、当時は人と共に牛馬も働き手として生活に密着していたんだなぁ、と感じさせられます。

北斎の「諸国滝廻り」、これすごく面白い!
高い崖の上から一気に垂直に落ちる水、その切り立った崖の高さまで感じさせます。
あるいは高いところから、緩やかな弧を描いて流れ落ちる水。

砕け散りる波飛沫、水の泡・・。
日光の華厳の滝のように、広い斜面を幾重にも枝分かれして流れ落ちていく水。

滝と一口に言っても、さまざまな表情があります。
こんな綺麗な滝があるの!?見てみたい!と思わせるものも。

そして傍らには、その絶景を愛でて、一服して休息する旅人たちの姿。

この先の峠の急坂を前に、絶景を肴に一息入れる、いつの世も変わらぬ人々の姿。

「諸国名橋奇覧」の八橋の図では、北斎は橋の上の人々に焦点を当てており、橋の下の杜若は単なる点々の程度で済まされている。
(橋の大きさや役割も違うのだろうけど、)尾形光琳は画中に人を入れず、杜若の美しさを描き込んだことと対比して、両者の視点の違いが対照的で面白いと思ってしまった。


そぉんな北斎をたっぷり満喫した後は、またまたこれでもか!というくらい広重が連綿と続いています。

(次の日記につづく・・)





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Last updated  2005/06/16 02:45:44 AM コメントを書く


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