猫の道草

猫の道草

ニャンツーの また別のうたい方♪


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http://ameblo.jp/nyanpan/

1.風の隠れ家

留まれば淀んでしまうから
どこまでも流れ続けている

触れるもの全てと
魂を交わしつつ

触れれば君を揺らし
私は音を奏でる

君の響きで
私は君を知る

そうしてまた私は
自分があることを知る

ここは風の隠れ家

誰も訪れることができるが
誰もが気付きはしない

そして君は気付くのだろうか
私と響いた
ただひとつの音楽に

(2008年05月28日(水) 01時29分04秒)

2.パンの笛

君が差し出す パンの笛
戯(ざ)れて奏でる 午後の日に

君は鳥に似たり
軽やかに いつか立ち去りぬ

その日が来たれば
ただひとり 

静かに光の中に立ちて
くちずさむであろう
君が教えしビリティスの歌

(2008年05月29日(木) 21時10分16秒)

3.雨の日の歌

その日は 雨の朝

黙して その時を待ち

煙る空
うつむく君

白い息
開く扉

触れる指
離れ行く 銀のレール

あの時
その心は
何をつぶやいたのか

私は知っている
語られる事がなくとも

そうして 今日も
その日の歌を歌っている

(2008年05月30日(金) 21時13分45秒 )

4.L’absent

空仰ぎ
目を閉じて
君を思えば

風運ぶ
微かな香りは
君の庭の 花に似て

忘れ得ぬ
憂いの瞳
今も尚 胸に刻みて

密やかに
今も夢見ん
再びの 交わす心を

(2008年05月31日(土) 23時32分53秒 )


5.道

慟哭の夢の果て
涙に目覚め

省みる 現し世の
在りし 我が身を

転生の夢の果て
僅かな真理を得

ただ君を信ずるを
存生の道とす

(2008年06月02日(月) 11時26分28秒 )


6.Aquamour

その瞳は 人知れぬ湖

数知れぬ 苦い涙に さざめきながらも
深い水底まで 透きとおる

その心は 罅(ひび)入りの水晶
闇にあれば 静かに光り
光にあれば 眩(まばゆ)く魅する

ただならぬ君ゆえに
ただ 君を愛す

(2008年06月03日(火) 21時23分23秒)

7.Green

光の方角へ
ただひたすらに向かい
どこまでも歩いてゆく

何一つ持たぬ身でも
豊かに芽吹き
花は咲き
実を結ぶ

求めるものを得ることが無くとも
淀まぬ水に身を浸し
ただひたすらに

どんな痛みも
どんな嘆きも
すべて
私を育ててゆく

私が光の方角を
見失わない限り

幸福は
いつもここにある

(2008年06月09日(月) 01時02分45秒)

8.Le Soleil

滅び行く 世界の片隅で
滅び行かぬ道を ひたすら探し
生きるため 生きている
生かすため 生きている

光無き世界と言うなら
この身を燃やし
照らせばいい

燃え尽きるまで 燃えたなら
闇もまた 楽しかろう

(2008年06月27日(金) 00時56分07秒)

9.Chansons de la vie

夏の夕暮れ
祈りの如く 静けさに満ち
微かな風音に 思いを留(とど)め

佇めば 遠く儚い蝉時雨
束の間の 仮の世の
命を 絶え間無く歌う

私も歌おう
いつか土に還るまで
夏の日の光にも似た
眩いばかりの命の歌を

風に刻んだ歌は
風と共に生き続けていく

そうして誰かが
再び 思いを留めて
歌い継ぐであろう
命を愛おしむ この歌を

(2008年07月21日(月) 18時05分45秒 )

10.Notre amour

狂おしく 夢に求めた
彷徨の 旅の果て
辿り着きし君ゆえに
一切の言葉は軽(かろ)く
時に交わしても 
心の上を空しく踊る

ただ黙し
その眼を見つめる時
暖かきものに包まれて
ひたすらに安堵する

そうして私は
自己を貶(おとし)めることの愚かさに気づき
いつしか心は
求めるより与えることに悦ぶ

愛とは
そういうものか

(2008年08月10日(日) 01時32分14秒)


11.Mon reve

海を思い続けていた
ひたすらに歩き続けていた

そして
むせ返るような潮混じりの空気に
立ち止まる

顔を上げてみれば
目の前に広がる
眩(まばゆ)い青のさざめき

叶えばまた
次の道が見える

水平線は遥か彼方

そうして今は
水平線を思い
ひたすらに泳ぎ続けている

(2008年08月13日(水) 00時57分49秒)



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