日本全国よーへいが行く

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京都祇園編 後編



 中に入ると小さな通路と階段があり、私は階段の方へエスコート
 された。


 階段を上ると、そこには12畳ぐらいの部屋がありテーブルは
 全部で5つあった。


 その中で一番小さなテーブルへ通されたのだが、緊張していた
 私は席に座ってもウロウロしてるばかり・・・。


 ふと目の前に目をやると、コースターが2つ置いてあることに
 気付く!


 「この1つは酒を置くためのものとして、もう一つのコースター
  は何なんだろう?


 キャバクラでコースターを二つ使うの事は、まず無いに等しい
 のでこの異様な光景は聊か驚いた。


 すぐさま一世に聞いてみると


 ・一つはウェルカム様のドリンクのコースター
 ・もう一つは通常のコースター


 である事が分かった。 


 ちなみに、ウエルカムドリンクはノンアルコールな物を出すらしい


 緊張してると、ホステスさんが隣へと付く。


 「初めましてミチルです」と


 「どうも、どうも。こんにちワンワン」


 と自らの緊張を解すために軽いジャブを入れたつもりの挨拶だった
 のだが


 ・・・言った後、逆に自分が硬直してしまった。


 何故かって?


 そりゃ、あんまり面白くなかったから。


 それでもミチルちゃんは「ウフフフ」と軽く笑ってくれたのが
 せめてもの救いである。


 いつものトークを始めようと思ったが、場の雰囲気とミチル
 ちゃんのあまりの落ち着き振りにスタートダッシュをかまし
 たくてもかませない!


 感じだったので


 とりあえずテーブルの対面居る一世を混ぜつつ三人での会
話がスタートした。


とは言っても未だに場に慣れきっていない私が話せる事は
 二人の会話に頷くことだけ。


 話してる間ミチルちゃんを見て気が付いたのは


 ・背筋が良い
 ・背もたれに一度もよっかかってない
 ・話すときは必ず目を見て話す
 ・手は女の子座り
 ・常に気を配ってる

 とさすがは「プロ」ならではの行動。


 それに、最初私が緊張して話せなかった時は向こうからの途切れ
 ない程度に喋ってくれていた(話し手)が、私の緊張の糸が解け
 て会話がスムーズに出てくるようになったら(聞き手)に回って
 くれるという


 ・常に場の流れを読みながら会話をしている


 彼女には恐れいった。


 さすがは「クラブ」と名が付くだけのことはある。


 30分程経過した時だろうか・・・


 突然、一世から

「ちょっと今から大人数の客が入るらしいので、知り合いのキャバ
 クラ紹介するから移動してくれないかな? 勿論、ここは俺がも
 つからさぁ~。」


 流石にこう言われたらOKと言わざる得ない。
 彼も仕事ですしね。


 ミチルちゃんに別れを言い、一世に連れられ私は近
 くにあるキャバクラへと向かった。



 それにしても何にも喋れなかったわ~!!



 ~終~



 その後、キャバに3時間居たが・・・


 やっぱこっちのが落ち着くよ




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