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典子ママのヘアスタイル真似っこ

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2002.08.02

　いつから我が家にあったのか記憶は定かではないが、中学生の頃、深夜放送を聞くのに、そのトランジスタラジオを愛用していた、勉強机に置かれたり、寝床の枕元に置かれたり、酷使されながらも、忠実に働いてくれた。

　大きさはビデオテープを一回り大きくしたくらいだったと思う。スイッチは、小さなギザギザの入ったダイアル式のもので、指で少し回すとスイッチが入り、そのまま回すとボリュームが大きくなるタイプ。あーいうのを何というのか、機械ものに詳しい夫に尋ねてみたが、イマイチいい表現が得られない。結局、スイッチ付きボリュームダイアルとでも言えば・・・とのアドバイスを得た。（夫よ、ありがとう。）

　当時としては、ごく一般的なラジオだったと思う。作りとしては、単純なもの。局をあわすのは、やはりダイヤルで、数字を見ながらそろそろと針を動かし、雑音が最低限となるポイントを見つけていた。

　「ヤングリクエスト」、「ヒットでヒット、バチョンと行こう」「ヤングタウン」「チャチャヤン」「走れ歌謡曲」などを流し続けたそのラジオは、いつしかすっかり老いていた。

　音が断続的に途切れるようになり、そのうち、反応がなくなってしまった。ついに壊れたか・・・。が、前述の「オンオフスイッチ付きボリュームダイアル」の回し加減、力の入れる方向次第で、音が復活する。母も私も機械の理屈がわかってないので「接触の悪くなった所が、ここが押されることで、うまいことくっついたんやろなぁ。」と適当に納得して、まー、復活するのだから使い続けようということになった。きわめて単純な、結果オーライだ。

　しかし、ダイアルを指で押さえ続けていないとまた途切れてしまうからこのままでは、実用に値しない。そのダイヤルの下に何かをはさんでおけばいいだろうと、またもや単純な発想。そこで、使ったのが爪楊枝だった。これが実にいい！　ダイヤルの下にくわえさせると、以前のようにちゃんと聞ける。が、くわえさせ加減ではダメなこともある。爪楊枝の角度や押し込む長さをあれこれ調節しながらスイッチオンするラジオ生活が始まった。

　我が家では、それ以後、その壊れかけラジオを「紋次郎」と呼ぶようになった。今にも「あっしにはかかわりあいのないことでござんす」と言いだしそうな楊枝をくわえたラジオ。

　母は、今でも、ラジオのことを「紋次郎」と言う。あの頃、紋次郎を演じた中村敦夫氏は、一俳優さんから、今や、押しも押されもせぬ永田町の住人。世の中は移り変わっても、トランジスタではなく、もちろん、真空管でもない多機能な最新機になっても、我が実家のラジオは紋次郎の名のままである。

　古きよき昭和４０年代のお話。

　と、ここまで書いて、思い出した！ホムペをオープンしてまだ何日も経ってない頃書いた日記のことを。同じような理由で、携帯カイロ（ホカロンやきりばいはるのようなカイロ）のことを、母は、ずっと「中曽根さん」と呼んでいる。誰にも家族だけに通じる言葉はあろうが、どっちも、政治家さんとからんでるのは面白いなと思った。「カイロと中曽根さん」のことを書いた日記はこちら。
http://plaza.rakuten.co.jp/agehatyo/diary/200207060000/

　次回予告・・・あの紋次郎ラジオで聞いたショックな実況ニュースと怪談話

　PS　ケイさんの日記を読ませていただき、ラジオの思い出がよみがえりました。感謝です。

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