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大災害のたびに繰り返される光景。能登半島地震による道路の寸断、停電、断水などのライフラインの混乱で、その影響が深刻化している災害地。とくに人的被害にニュースの大半が費やされているなかにあって、避けて通れない状況にあると推測されるが農業、なかでも畜産業です。ということで2011年東日本震災時の当ブログ記事の再録となります。外国産飼料に頼っている日本の畜産の現状と自給率に関する話ですので、よろしかったらご参考に。↓農作物には土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、ご説明してきました[こちら]。そのうえで最近なにかと話題となることが多い日本の食料自給率の表し方を取り上げ、カロリーや生産額やさらに重量で表した自給率もあったたほうがベターだと述べました[こちら]。そして本日は、続編となります。はじめに新聞記事のご紹介です。 農業新聞第一面のこの写真です。こちらは2011年7月12日の『飼料詰み大型船入港』と言う見出しのついた日本農業新聞の第一面の写真となります。この記事のおおまかな内容ですが・・・『津波により甚大な被害を受けた宮城県石巻港に11日、震災後初となる大型外航船が到着した。石巻市は東北地方の飼料380万トンの3割を占める飼料基地。大型船での仕入れが再開したことで、安定的な飼料供給体制が整った』と、いうものです。東北地方は有数の畜産基地ですからね。この日に入港した5万トン級の大型貨物船で運ばれた米国産トウモロコシ2万5000トンは、飼われている家畜への安定的な飼料供給に対して大いに役にたったはずです。ちなみに今後は震災前と同様に〔トウモロコシだけでも〕1ケ月に一回の割合でこのような大型船による輸送が行われることになります。いやー、よかったですね。と、ここまでは新聞による単なるニュース。これから先を考えるのが現場に居るものとしてのつとめですが・・・そうなんです。ご存じの方も多いとは思いますが有数の畜産基地である東北の家畜の餌もまた、新聞記事にあるようにそのほとんどは外国産なのです。この事実が、 カロリベースや重量ベースの自給率が必要な理由となります。そして飼料ならまだまし。 この写真の横断幕をもって入港を歓迎する方々が、もし仮に家畜のエサではなくわれわれ日本人の食料を歓迎する人々であったとしたら、どうでしょう。今回ご紹介した新聞記事の『飼料詰み大型船入港』の飼料という言葉を『食料』という言葉に置き換えたとしたら、どうでしょう。 外国産飼料に頼っている日本の畜産ってだいじょうぶなのかなと思ってしまうのはわたしだけではないはずです。脅かすわけではありませんが、あと数日もたては8月15日の終戦記念日。この終戦記念日にまつわる話として・・・私の出会ったたくさんの農業界の先輩たちから 終戦前後の日本のイネの収量は悲惨といってもよいほどの不作であったというという言葉を、〔わたくしは〕何度も職場で聞かされてきた過去があるのです[終戦の年の食料不足はいくつもの朝ドラでも描かれてきてますし]。その言葉を思い出しながら、この新聞記事を眺めていると、どうしても『飼料』が『食料』という言葉に見えてしまって こまっちゃうというわけです。・・・さてさて。そのような個人的な感想はさておいて、震災前後のとある東北の畜産農家さんについての時事通信 4月30日号に掲載された『岩手の養鶏農家も大打撃、えさ不足で大量殺処分』という記事をご紹介して今回のおはなしを終りにしようと思います。よろしかったらご参考に。↓東日本大震災は、津波被害を免れた岩手県の養鶏農家にも大きな打撃を与えた。地震に伴う停電や津波で、飼料工場などが操業停止に陥り、農家は弱ったニワトリを大量に殺処分。同県の鶏肉生産高は国内3位で、高病原性鳥インフルエンザ問題に揺れる日本の鶏肉産業にとっても痛手となった。陸前高田市の高台で「タカハシファーム」を運営するTさん。生まれたばかりのひよこを仕入れ、60日程度かけて育てた後、大船渡市の食肉メーカーに出荷していた。「子供たちが安心して食べられるものをつくりたい」と、抗生物質を使わずに育てたニワトリが自慢だった。津波で市役所などが流された市中心部とは違い、5万羽を飼っていた養鶏場に大きな被害はなかった。だが、宮城県石巻市や青森県八戸市など沿岸部にある飼料工場が被災して、えさが入手できなくなった上、出荷先のメーカーの工場も停止。1週間は様子を見たが、えさ不足で弱ったニワトリは病気にかかりやすいため、全て処分して埋めた。ひよこの購入代や飼育に使ったえさ代など被害は2000万円に上る。岩手県畜産課によると、震災の影響で養鶏農家のニワトリは4月下旬までに約270万羽が死んだ。。以上、参考としての新聞記事でした。 ほめ殺しという言葉。経済界の方々の“日本農業は強い論”を 聞かされると、わたくしは、このほめ殺しという言葉を連想 してしまうというのが正直なところです。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの<
Jan 6, 2024
パレスチナ人抑圧への「見て見ぬふり」を批判したのは。イスラエルは「一方的に攻撃された」わけではない・・・・とパレスチナ人抑圧への「見て見ぬふり」を批判したのが、米国の米ユダヤ人団体であったという記事。その記事いわく・・・『イスラエルのパレスチナ人に対する「アパルトヘイト(隔離して差別すること)」に反対する アメリカのユダヤ人団体「IfNotNow」は、「我々は愛する人々――イスラエル人とパレスチナ人の両方とも同じように――を次々と襲う恐怖を、悲しみと恐れとともに見ています」と7日付の声明で述べた。同団体は声明で「今日のパレスチナ武装勢力による行動は、言われのない一方的なものとは言えない」と主張している。「イスラエルのアパルトヘイト制度のもとでは、毎日が挑発です。ガザを窒息させるような包囲が挑発です。イスラエル入植者がパレスチナの村全体を恐怖に陥れ、兵士がパレスチナ人の家を襲撃・破壊し、街中で殺し、イスラエルの大臣がジェノサイドと追放を呼びかけているのです』とのこと。ハマスをテロ組織に認定しているアメリカとEU系のニュース が氾濫しているなかにあってなかなか考えさせられる記事だと、そう思わされました。ハフポスト日本版が紹介したその記事はこちら。よろしかったら。 おりしもジョージア国の日本大使であるレジャバ大使の こんなはなし もありましたし・・ね。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
Oct 10, 2023
続・食料自給率にも多様性があっていい。農作物には土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、ご説明してきました[こちら]。そのうえで最近なにかと話題となることが多い日本の食料自給率の表し方を取り上げ、カロリーや生産額やさらに重量で表した自給率もあったたほうがベターだと述べました[こちら]。そして本日は、続編となります。はじめに2011年の新聞記事のご紹介です。 ↓ 農業新聞第一面のこの写真です。こちらは7月12日の『飼料詰み大型船入港』と言う見出しのついた日本農業新聞の第一面のトップ記事に使われた写真となります。この記事のおおまかな内容ですが・・・『津波により甚大な被害を受けた宮城県石巻港に11日、震災後初となる大型外航船が到着した。石巻市は東北地方の飼料380万トンの3割を占める飼料基地。大型船での仕入れが再開したことで、安定的な飼料供給体制が整った』と、いうものです。東北地方は有数の畜産基地ですからね。この日に入港した5万トン級の大型貨物船で運ばれた米国産トウモロコシ2万5000トンは、飼われている家畜への安定的な飼料供給に対して大いに役にたったはずです。ちなみに今後は震災前と同様に〔トウモロコシだけでも〕1ケ月に一回の割合でこのような大型船による輸送が行われることになります。いやー、よかったですね。と、ここまでは新聞による単なるニュース。これから先を考えるのが現場に居るものとしてのつとめですが・・・そうなんです。ご存じの方も多いとは思いますが有数の畜産基地である東北の家畜の餌もまた、新聞記事にあるようにそのほとんどは外国産なのです。この事実が、 カロリベースや重量ベースの自給率が必要な理由となります。そして飼料ならまだまし。 この写真の横断幕をもって入港を歓迎する方々が、もし仮に家畜のエサではなくわれわれ日本人の食料を歓迎する人々であったとしたら、どうでしょう。今回ご紹介した新聞記事の『飼料詰み大型船入港』の飼料という言葉を『食料』という言葉に置き換えたとしたら、どうでしょう。 外国産飼料に頼っている日本の畜産ってだいじょうぶなのかなと思ってしまうのはわたしだけではないはずです。脅かすわけではありませんが、あと数日もたては8月15日の終戦記念日。この終戦記念日にまつわる話として・・・私の出会ったたくさんの農業界の先輩たちから 終戦前後の日本のイネの収量は悲惨といってもよいほどの不作であったというという言葉を、〔わたくしは〕何度も職場で聞かされてきた過去があるのです[終戦の年の食料不足はいくつもの朝ドラでも描かれてきてますし]。その言葉を思い出しながら、この新聞記事を眺めていると、どうしても『飼料』が『食料』という言葉に見えてしまって こまっちゃうというわけです。・・・さてさて。そのような個人的な感想はさておいて、震災前後のとある東北の畜産農家さんについての時事通信 4月30日号に掲載された『岩手の養鶏農家も大打撃、えさ不足で大量殺処分』という記事をご紹介して今回のおはなしを終りにしようと思います。よろしかったらご参考に。↓東日本大震災は、津波被害を免れた岩手県の養鶏農家にも大きな打撃を与えた。地震に伴う停電や津波で、飼料工場などが操業停止に陥り、農家は弱ったニワトリを大量に殺処分。同県の鶏肉生産高は国内3位で、高病原性鳥インフルエンザ問題に揺れる日本の鶏肉産業にとっても痛手となった。陸前高田市の高台で「タカハシファーム」を運営するTさん。生まれたばかりのひよこを仕入れ、60日程度かけて育てた後、大船渡市の食肉メーカーに出荷していた。「子供たちが安心して食べられるものをつくりたい」と、抗生物質を使わずに育てたニワトリが自慢だった。津波で市役所などが流された市中心部とは違い、5万羽を飼っていた養鶏場に大きな被害はなかった。だが、宮城県石巻市や青森県八戸市など沿岸部にある飼料工場が被災して、えさが入手できなくなった上、出荷先のメーカーの工場も停止。1週間は様子を見たが、えさ不足で弱ったニワトリは病気にかかりやすいため、全て処分して埋めた。ひよこの購入代や飼育に使ったえさ代など被害は2000万円に上る。岩手県畜産課によると、震災の影響で養鶏農家のニワトリは4月下旬までに約270万羽が死んだ。。以上、参考としての新聞記事でした。 ほめ殺しという言葉。経済界の方々の“日本農業は強い論”を 聞かされると、わたくしは、このほめ殺しという言葉を連想 してしまうというのが正直なところです。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの<
Aug 10, 2023
食料自給率にも多様性があっていい。発表された食料自給率についての2011年8月分の回となります。過去分ですが、ご参考までによろしかったら。↓農作物には、土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、前回ご説明しました。そこで最近なにかと話題となることが多い日本の食料自給率です。カロリーで表したり、生産額で表したり、さらに重量で表した自給率もありますが・・・結論から言えば、いろいろな自給率があってもいいと私は思います。その理由は以下のようになります。たとえば労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励するとしたら少ない面積でも生産額はあがるわけですから、当然生産額で計算する食料自給率は跳ね上がります。平成21年は70パーセントということですので、今後の奨励政策いかんによっては、8割近くになることもあっていいことになります。 国内で労働集約型農業を奨励+土地利用型作物は輸入増やむなしという農業のやり方になりますね 〔反対に土地利用型作物を使った土地利用型作物を奨励していったとすれば、土地利用型作物作物の価格は、労働集約型作物よりも格段に安いのが現実なのですから、生産額で計算する食料自給率は減少していくことになります〕。さて、そこでです。ここで 人の食べるものの種類の問題というものが、でてきます。労働集約型作物の代表とされることの多いネギやイチゴなどを食べることだけで、土地利用型作物の代表であるコメやムギ、大豆をたべなくてもやっていけるのだろうかという基本的なヒトの食に関する問題です。世界的に食料が潤沢であった時代がこれからもつづいていくのであれば、労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励することで、生産額で計算する食料自給率を上げていくのも良いでしょう。しかし考えておかねばならないのは、とくにコメやムギそして大豆の供給不安が おこったときにどうなるのかという問題なのです。実際のところ、身近なパンや豆腐の値段がじわじわと値上がりしていることからもわかるように、数年前よりも格段にコメやムギ、そして大豆の価格は上昇しているという現実があります。そのような可能性が高い時代に〔一般の方には目新しいために注目されがちな〕生産額でみた自給率ばかりを最重要視するというのもいかがなものかと思うのです。そして、ここまで説明し終えたところで、最初にお伝えした いろいろな面から算出したものがあっても良いとした食料自給率の表し方についてです。話題になっている生産額で表すという自給率もあるべきだし、従来からのカロリーベースの自給率も大事なものだと思うのです。さらにいえば重量で表した自給率なども、けして不必要なものではない。大事な国民の食料に関する安全保障の基になる数字なのですから、どれが正しくてどれがまちがっている・・・などという議論に終始せず、いろいろな角度から慎重に検討するという意味で、いろいろな自給率を検討する道具としてつかっていけばよいのです。『食料自給率の表し方には多様性があってしかるべき』だと考えていきたい。それは日本の農業の方向性を見定める指針になり得ますから。ちなみに農水省の食料自給率に関するページですが・・・カロリーベースの自給率の話しばかりではなく、生産額でみた自給率に関してももちろんきちんと明示してあることをお知せして、今回の話しはおしまいです。 今回の話に興味を持たれた方、そのページは こちらとなりますよ 。 むしろ問題は・・・〔自給率の表し方よりも〕農業には 土地利用型作物型農業と労働集約型農業があるという現実を 理解していないフリをして話をしている論者や政府のお偉い さんがいることなのだと思うのですよね。はい。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Aug 7, 2023
農作物には土地利用型作物と労働集約型作物がある。2011年分ですが、自給率関連ということでよろしかったら。↓作物には 土地利用型作物と、労働集約型作物があります。たとえば米・小麦・大豆といった作物が典型的な土地利用型作物です。機械化の面からいえば、栽培に関する作業のほとんどが農業機械で行える作物だといえるでしょう。だたし収益をだすためには、いろいろな農業機械と採算に合うための広い土地が必要になります。反対に、栽培に関する作業の大部分が機械化するのが困難な作物があります。たとえば葉もの類であればホウレンソウ・ネギといった葉もの類、果菜類であればキュウリ・大玉トマト・イチゴにメロン、そしてお花などです。これらを労働集約型作物といいます。こちらは農業機械はさほど必要ありませんが、機械化出来ない部分に投入する労働力が必要となります。そしてこの2つのタイプの作物のうちの平均な年の価格を例にとり、数字で表すと、次のようになります。作物 労働時間/10a 農業所得/10a 労働農業所得/1時間 コメ 29.2時間 32067円 1100円 大豆 10.1時間 1595円 176円 ↑↓ ネギ 1254.3時間 885000円 706円 メロン 3100時間 3546000円 1278円どうでしょう、農業で生産する作物というくくりでは同じ作物なのですが、その実態はまるっきり正反対なものだということが、おわかりになりませんか?このような作物の栽培の実態と、その経営の実態を認識したうえでなければ農業改革論を論じられません。どの作物を扱うかで方法論も結論も、理想とする農業の姿が変わるわけですから。そして・・・なぜ日本には土地利用型作物を使った農業や労働集約型作物をつかった農業といった、いろいろな農業が存在するのかを説明してお話はおしまいです。 日本は南北にながーい山国。それゆえに地形も気象も多種多様 これが日本にいろいろな農業〔と、いろいろな自給率〕が要る理由です。 土地利用型と労働集約型。この作物の違いが、カロリー ベースでみる自給率と金額べースでみる自給率の違いの 話につながっていくというはなしが 次回へ。。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」kk
Aug 7, 2023
漢[おとこ]をあげたね、ジョコ大統領。。アメリカのバイデン大統領や 中国の習近平国家主席など先進国と新興国の首脳に加え、当初は出席予定であったロシアのプーチン大統領の代理として ラブロフ外相などが参加して、インドネシアのバリ島で11月15日から2日間開かれた主要20カ国・地域首脳会議。このG20サミット会議では当然のように、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や、欧米日によるロシアへの経済制裁をめぐり欧米とロシアが激しく対立し紛糾・・・一時は会議の首脳宣言が出せるのかどうかさえ危ぶまれる事態となっていたのですが、各国間の調整の末15日深夜に全参加国が首脳宣言の内容に合意し、16日に首脳宣言を採択する運びとなりました。その宣言の主要な内容ですが、宣言では「ウクライナでの戦争についてほとんどの国が強く非難するとともに、人々に多大な苦痛をもたらし世界経済のぜい弱性を悪化させている、と強調した」などと明記されています。一方、ロシアに対する経済制裁やウクライナ情勢について「ほかの見解や異なる評価があった」として、ロシアや経済制裁を行っていない国の立場も踏まえています。もちろん宣言は出したというものの、当然のことながら今後もウクライナ侵攻やロシアへの経済制裁をめぐる各国の対立や世界の分断は今後も続いていくのが現実ではあるのですが・・・そのような混沌な情勢のなかにあっても、会議が開催され、主要国が会議に参加し、議論によって懸案が話し合われ、まがりなりにも宣言が採択されたのですから、会議を取りまとめた議長国のインドネシア、そして同国のジョコ大統領の努力が会議を成功に導いたといえるのではないでしょうか。それはロシアの反応でもわかります。ロシア大統領府のペスコフ報道官が、「G20サミットで採択された首脳宣言に、ウクライナ情勢をめぐるロシアの立場が盛り込まれたことについて満足している」と16日に発表してもいるのですから。ということで今回は、会議の始まる前からウクライナのゼレンスキーさんとロシアのプーチン大統領を直接訪問し直談判もやるといった根回しもおこなったうえで[こちら]、 ウクライナ侵攻後の初めての開催となった首脳会議を成功させた議長国インドネシアそして同国のジョコ大統領は漢[おとこ]をあげたというおはなしでした。 ちなみに、エリートでも軍人でもないというインドネシア で初めての 庶民出身の大統領であるというジョコ大統領。 趣味はヘヴィメタル鑑賞と歌唱で、レッド・ツェッペリン、 メタリカ、ナパーム・デス、ラム・オブ・ゴッドが好きな バンドだということで、これは歌ってるとこ見てみたい~。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Nov 18, 2022
肥料不足なんだから、ここはひとつ。岸田文雄首相は23日、対ロ制裁を継続するように指示した・・というニュース関連で、7月5日の採録です。・・日本の肥料使用量は世界全体の0.5%にしか過ぎないという統計[2018年]もあるのですから、制裁参加に免じて何とかしてもらえそうな気がするのですけれどねー。ということで よろしかったら、ご参考に。↓世界的に 肥料の品不足と価格高騰がつづいています。 その原因は化成肥料の原料となる リン鉱石ならびにカリ鉱石の不足によるもの。 ちなみにこちらがリン鉱石。こちらがカリ鉱石由来のカリ肥料となります。 さて・・・・なぜに鉱石が不足&高騰してきたのかといえば、まずはやっぱり新型コロナウイルス蔓延の影響。採掘場での人手不足からはじまって、その後の巣籠り需要によるコンテナ船の不足や港湾作業の遅れなどの物量停滞、さらには原油の値上がりによる輸送コストの上昇といった要因があげられるのですが・・・・それに前後するかたちで ■ 中国による日本向け肥料輸出の制限 ■ ロシアのウクライナ侵攻による欧米日の制裁 ■ 制裁国に対するロシアの肥料輸出規制といった最近よくニュース報道される事象がおこったためであります。そこで先日開催された G7、先進国首脳会議です。このG7のメンバーのなかには、不足している原料鉱石を豊富にもってる国がある。そう リン鉱石の米国、そして カリ鉱石のカナダです。そこで、それを踏まえてのわが自民党総裁・岸田文雄首相へのお願いです[唐突ですけれど]。『G7のよしみ、今回は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議にも出 席したのに加えアジアにおける数少ないロシア制裁にもわが日本 は組みしているのだから、せめてこの非常時のあいだだけでも、 我が国に鉱石/いしを融通していただけませんかね。バイデンさん、 トルドーさん、よろしく頼むよ』なんてかんじで[角さんふうに]申し入れていただきたい。もともと2000年以前は 米国とカナダの両国から鉱石ズを輸入していた過去のある日本なのだから、昔取った杵柄、それほど無茶なお願いであるともおもえないのですけれども。国民政党として国民のために働くとおっしゃっている岸田首相です。ここはひとつ日本の農業、ひいては日本国民の食のためにも、お骨折りよろしくおねがいいたします。ということで今回は、せっかくの外交の岸田、じょうずにつかわない手はない・・というおはなしでした。 ちなみにゼレンスキーさんとプーチン大統領に直接あって きたジョコ大統領のはなしはこちら。かっこよかったー。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」
Aug 24, 2022
肥料不足なんだから頼まないなんてもったいない。世界的に 肥料の品不足と価格高騰がつづいています。 その原因は化成肥料の原料となる リン鉱石ならびにカリ鉱石の不足によるもの。 ちなみにこちらがリン鉱石。こちらがカリ鉱石由来のカリ肥料となります。 さて・・・・なぜに鉱石が不足&高騰してきたのかといえば、まずはやっぱり新型コロナウイルス蔓延の影響。採掘場での人手不足からはじまって、その後の巣籠り需要によるコンテナ船の不足や港湾作業の遅れなどの物量停滞、さらには原油の値上がりによる輸送コストの上昇といった要因があげられるのですが・・・・それに前後するかたちで ■ 中国による日本向け肥料輸出の制限 ■ ロシアのウクライナ侵攻による欧米日の制裁 ■ 制裁国に対するロシアの肥料輸出規制といった最近よくニュース報道される事象がおこったためであります。そこで先日開催された G7、先進国首脳会議です。このG7のメンバーのなかには、不足している原料鉱石を豊富にもってる国がある。そう リン鉱石の米国、そして カリ鉱石のカナダです。そこで、それを踏まえてのわが自民党総裁・岸田文雄首相へのお願いです[唐突ですけれど]。『G7のよしみ、今回は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議にも出 席したのに加えアジアにおける数少ないロシア制裁にもわが日本 は組みしているのだから、せめてこの非常時のあいだだけでも、 我が国に鉱石/いしを融通していただけませんかね。バイデンさん、 トルドーさん、よろしく頼むよ』なんてかんじで[角さんふうに]申し入れていただきたい。もともと2000年以前は、米国とカナダの両国から、鉱石ズを輸入していた日本uのだから、昔取った杵柄、それほど無茶なお願いであるともおもえないのですけれども。国民政党として国民のために働くとおっしゃっている岸田首相です。ここはひとつ日本の農業、ひいては日本国民の食のためにも、お骨折りよろしくおねがいいたします。ということで今回は、せっかくの外交の岸田、じょうずにつかわない手はない・・というおはなしでした。 ちなみにゼレンスキーさんとプーチン大統領に直接あって きたジョコ大統領のはなしはこちら。かっこよかったー。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」
Jul 5, 2022
漢だと思うよ、ジョコ大統領。歴史問題や民族問題、あるいはバイデン氏の長男によるウクライナ疑惑などなどをよくよく理解せずに、ロシア=悪として欧米追従の制裁強化をとるのではなく、あくまで日本は今回のウクライナ問題に関する停戦の条件作りや、できうれば停戦の仲介役を担えるのではないのか・・・などといった期待を[ウクライナでの戦争がはじまったときに]日本の政府に抱いていた方もおられるのではないでしょうか。かくいうわたくしも そんな一人。「もとより喧嘩両成敗、公平さを欠く一方的な制裁は赤穂浪士のむかしより軋轢を生むにきまっている。松の廊下じゃあるまいし」などとおもって、4月にマイケルムーア監督の談話[こちら]や、ゼレンスキーさんのおかしな面[こちらとこちら]、そしていまやなつかしのカダフィ大佐の話など[こちら]をブログにあげてきたたところです。なんといっても わが国日本は、エネルギー資源と食糧の両方を輸入にたよる弱小な国。ブッシュ元大統領のはなし[こちら]にもあるように、国のかじ取りの判断を誤ったとすれば たちまち日本の国益を大きく損なうことは必至な状態であるからです。そんななか、インドネシアのジョコ大統領です。次回のG20の議長国を務めるインドネシアの責任として、調整役を果たすねらいからウクライナのゼレンスキー大統領と会談した翌日にロシアプーチン大統領と会談してこられたというではありませんか[こちら]。漢だなあ。と、おもいましたよ。来年G7の議長国をつとめるということで、欧米各国のつかいっぱしり[ATMともいわれちゃってる?]に終始しているようにもみえるかの国の首相とはえらいちがいだな・・・とおもってしまわずにはおられませんでした。 残念なのは、アントニオ猪木さんがご病気なこと。もしなお 元気であるのならば、イラク戦争時に人間の盾となっていた 日本人を現地にとんで交渉し解放されたみたいに とんでい かれたにちがいない。ロシアのアマレスラーをしてレッドブル 軍団を仕立てられた経緯もあって、ロシアにも顔が効かれるの であろうに。。かえすがえすも残念です。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」
Jul 3, 2022
食料を自給できない国なんて想像できない・・と語った男。世界の食料や資源の高騰による食料不足が心配されはじめているという現在の時節がら・・・ということで2009年の回の再掲載ですが、よろしかったら ご参考に。↓『食料を自給できない国なんて想像できない・・と語った男。』1968年から1972年にかけて、家畜や鶏から熱帯植物などまでを扱っていたヒューストンの農業会社に勤務し、米国各地や中米諸国に出かけて、買収対象となる苗木畑を探す仕事を経験していた米国大統領経験者がいます。それが米国内の輸出型の大型企業農業に肩入れし、日本に米国産牛肉の再輸出を迫った前米国大統領・・・ジョージ・ブッシュ氏です。 離任間際では評判が良いとは言えない大統領でしたが、彼の農業に関する演説のなかで、実にみごとだと思ったものがあります。曰く、「食料を自給できない国を想像できるか。そうなった国は、国際的な圧力と危険にさらされている国だ。食料自給は国家安全保障の問題である。アメリカ国民の健康を守るために輸入食品に頼らなくて良いのは、何とありがたいことか」というものです。 この演説は、これから日本国民が考えねばならないであろう大切なことを訴えています。その背景には、2008年の穀物暴騰時に世界の農産物輸出国で『農産物の輸出規制や禁輸といった措置がとられた』という大きな事実があります。 ちなみにそのときに主な農産物輸出国によるの、各国国内供給確保のため輸出規制例は ウクライナ 小麦、コーン、大麦、ライ麦に輸出枠設定 セルビア 過剰輸出回避のため小麦、大豆等の輸出規制 カザフスタン 輸出業者に国内販売義務付け発表 インド インフレ抑制でコメ、小麦、乳製品の輸出禁止 ベトナム コメの新規輸出等禁止 アルゼンチン コーンや小麦の輸出規制、06年牛肉の輸出枠設定 ロシア 国内の穀物需給緩和でも 小麦、大麦の輸出税導入 中国 穀物とその加工品に輸出関税の導入 穀物等の輸出促進のための輸出還付金の廃止 といったものがあります。そうなんです、お金があっても穀物が買えなくなる事態が、このとき現実に起こっていたのです。そして心配しておかねばならないのは、そう次の穀物の高騰が起きたとき、さらにはその次の次に穀物の高騰が起きたときなのです。農産物輸出国が輸出規制や禁輸をしないという保証はないのですから。さきのジョージ・ブッシュ前大統領の演説は、米国国民よりも、むしろ自給率が低い国こそが、より真剣に考えるべき課題であるはずなのです。さて、そんな自給率の低い国の代表といってもよい国であるわが日本。わが国の政治家の目指す国の進路の行先は 何処へ。↑は2009年分ですが、ちなみに日本の農業政策の典型が こちら。種子の国内生産にかんする、いわゆる農政改革と いう名の農政改悪とも思われる事例です。・・・新電力を 推し進めた結果が表れ始めている今、つぎは種が悩みの種 となるかもですね。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」
Jun 16, 2022
国民から非難されない政治家になる方法。政治指導者がなにをやっても批判されないようにするはどうすればよいのか。それは独裁国家となり、独裁政治をおこなうことで達成されます。ちなみに一般的な定義によれば・・・ 独裁国家とは独裁政治を敷いている国を指す言葉。また独裁政治とは、一個人や少数者または一党派が、絶対的な政治権力を独占している政治体制を指します。さて、そこでです。現在のところで、いま世界でもっとも有名な独裁国家と独裁者といえば、いったいどの国で、いったい誰になるのだろうと思われますか?と問われたら、やっぱりこの国とこの方になるかと思われます。そう、独裁国家はウクライナ。そして 独裁者となるのは かのゼレンスキー大統領。 上記の定義からいえば そうなります。ゼレンスキー大統領は3月20日、「分裂を目指す政治家のいかなる活動も成功しない」との声明を出し、国内の複数の政党の活動を禁止しました。このため同国最大の野党である「プラットフォーム―生活党」をはじめとする11の政党の活動が一切禁じられてしまいました。これによりウクライナの国会は、実質的に一党独裁状態になり、大統領の独断よって全てが決定されることとなっているのです。もちろん、ご存じのように現在のウクライナは2月24日からはじまったロシア連邦による軍事侵攻の真っただ中の非常事態にある。だから仕方のない措置であったのだ・・といわれれば、それはそうかもしれません。ただ現地から発信されるニュースのなかで、たとえば “国土が焼野原になってしまったじゃないか” とか、“家も財産もすべて灰になってしまったじゃないか” などという、政府の舵取りに抗議するウクライナ国民の声がまったくないといってよいほどに伝えられてこないという事態は、これはこれで問題じゃないかなあとも思えてしまうんですよ。そのような国民から非難されない政治家になる方法を取り上げた米国の番組『タッカー・カールソン・トゥナイト』は こちら。明日は我が身、転ばぬ先のつえ。もし日本が侵略されたら、その間隙をついて、日本がウクライナのような独裁国家にされてしまわないともかぎりません。ということでよろしかったら、ご参考に。 ちなみに 関連の回は こちら と こちら 。 ウクライナのニュースをみるたびに、朝ドラのカムカム エブリバディでの岡山空襲の場面をいつもおもいだして ますよ。そう、安子のお母さんとおばあさんが防空壕で なくなったあの回です。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」
Apr 22, 2022
では、バイデンさんは。ゼレンスキーさんが 山姥/やまんばに見えてしまって・・という回[こちら]から10日ほどたちましたが、それではウクライナにまたまた武器を供与すると発表した ジョーバイデンさんは どうなのよ と問われたら、それは やっぱり 職務に忠実なセールスマンというのが言いえて妙な話なのかもしれません。 その理由はこちら。ご参考までに よろしかったら。 上記の話の、そんなウクライナのはなしが こちら。 山姥ばなしでも紹介したマイケル・ムーア監督による、 ゼレンスキーさんの米国議会での演説前の談話のはな し[こちら]と併せて よろしかったら。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」
Apr 19, 2022
限りなく迫ってくるって怖すぎ。どなたもいちどは聞いたことがあるとはおもいますが、 山に棲む 山姥/やまんば の 話です。 ある牛引きが沢山の干し魚を牛に背負わせ、ひと山を超えて 自分の村へ帰る途中、危険な山姥/やまんばに出会う。 何か食べるものをよこせ、まずはその牛の背中にある魚を食 わせろとじりじり詰め寄ってくる山姥。まずい、ひょっとし たら自分が食われちまうと、命の危険を感じた牛引き。そこ で牛引きは一計を案じ、積み荷の魚を一匹づつ投げて[山姥が 魚を食べている間の]時間を稼ぐことで、なんとか逃げおおせ ることにした。 しかし、そこは山姥。 魚を食べる速度はとてつもなく早く、 魚を投げても魚を投げても、 あっという間に山姥はこれを 平らげ もっとくれ・もっとくれと叫びつつ、どこまでもい つまでも牛と牛引きを追いかけてくる。とうとう積み荷の魚 の残りが一匹となり、そこで山姥は牛引きににやりと笑って 言い放つ。 これを喰ったら、つぎはべこ(牛)かお前か。 どちらかを食わせろと迫ってくる。 牛がいなくなれば、 これからの仕事はできくなる。しかし 命には変えられない。 牛引きは、相棒である牛を見捨てて 一目散に逃げに逃げた。というようなお話。・・・怖い怖すぎる話ですよね。ルックスもでしょうけれど、いつまでも追いかけてくる執念と、尽きることもない山姥の欲というもの、それがまた輪をかけて怖い。そんな山姥の話、この人を見ると連想してしまっちゃって。国民の命と安全、そして財産を守る責任があると思う職についておられながら、すべてを相手の責任として、際限なく武器を欲しがるその姿勢や怖すぎ。 2002年の『ボウリング・フォー・コロンバイン』でアカデミ ー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したマイケル・ムーア 監督による、かの人の米国議会での演説前の談話が こちら。 ムーア監督といえば、レイジアゲンストザマシーンの♪スリープ・ インザ・ファイア、かっこいい~[こちら]。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」
Apr 11, 2022
今思い返す、カダフィ大佐の思い出。 2009年11月の過去分です。 「喧嘩は両成敗が定法のはず、松の廊下でもあるまいに」と、一方だけを異常ともいえるほどの英雄視をする海外からのニュースばかり配信される様子を見て思う今日この頃。 当たるとも遠からずかなと思ったこの風刺画も添えて、よろしかったらご参考に。 ⇩ 『ありがとう。アフリカを思う皆様に感謝します』 「砂漠の狂犬」とか、「アラブの暴れん坊」とよばれたこともある、リビアのガタフィ大佐です。 実質的なリビアの元首にして、大佐。 受け取る側のこちらとしても、本名の ムアンマル・ムハンマド・アル=カッザーフィーっていうよりも、 やはり、カダフィ大佐 のほうがしっくりきます。最近のニュースでは、2009年9月の国連での演説で約15分間という予定を無視して1時間36分にわたり安保理批判などを繰り広げたニュースが伝えられたばかりですよね。 そんなカダフィ大佐の実像はどんなものなのか・・・それを知る貴重な機会に恵まれたのは、2009年12月15日。明治大学の駿河台キャンパス・アカデミーホールで開かれたサテライト対話集会のことでした。 「テレビでは横暴なイメージだったが、質問に一生懸命答えようとしていて親近感があった」という学生のコメントがあります。そのコメントに代表されるように、(西側メディアを通じて伝えられている氏のイメージとはうらはらに)非常に真摯な氏の姿勢の一面と人間性を窺い知ることができたのは貴重な体験となりました。本日のブログタイトルである、「今日はありがとう。アフリカの事を大事に思う皆様に感謝します」という冒頭の氏の言葉は、現在はアフリカ連合(AU)議長でもあるという現在の氏の立場と、アフリカの現状を如実に表したものだと感じました。 主催者となった明治大学の集会に関する広報は こちら 。集会を一般公開してくださった明治大学には感謝申しあげます。 12月といえば・・・じつは大量破壊兵器はなかったと、 物議をかもしていたイラクの サダム・フセイン元 大統領の 軍事裁判による刑の執行 から、ちょうど3年。その意味でも、 今回の対話集会は意義深いものととらえずにはおられませ んでした。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」
Apr 8, 2022
かっこよかった“ハチの一刺し”。ハチは一度人を刺したら死ぬと言われています。今のわたしはハチと同じ心境です」・・・と発言し、田中元首相側が必死に 無罪を主張している最中、検察側証人の切り札として東京地裁に出廷し、次々と重大発言を繰りだした榎本三恵子氏は 当時なんだかすごくかっこいいなと個人的には思ったものですが・・・もしも巷間言われているような こんな疑惑が、当たらずとも遠からずなことであるならば、そしてその件に関してなにか発言したいことが案里氏ご本人におありになるとするならば・・・ ここはひとつ、案里氏にも榎本三恵子さんばりのご発言を 期待したい。と、そう思ってしまうのは、おなじ宮崎県生まれのわたくしだけではなく、もちろん案里氏の選挙区の方々にかぎらず、国会議員の皆様、とりわけ自民党の議員の皆様にも共通する思い[こちら]なのではないのでしょうか。2020年の01月15日の夜。東京都内の議員宿舎において記者団の取材に応じ捜査中を理由に事件の説明を避ける一方で、「日本を変えるためです」などと訴え、国会議員を続ける意向を示した案里氏[こちら]。そんな案里氏ののたまわれること、とにもかくにも きいてみたーい。 のちにペントハウス誌にも登場された榎本三恵子 さん。お似合いのショートカット&スタイルの良 さで、ご発言同様のかっこよさでした。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Feb 4, 2021
サツマイモの病気、拡大中。その1。1705年に琉球から薩摩にイモをもちかえって広めた前田利右衛門のはなし[こちら]や、1862年に島津久光上京の先遣隊として上京を控えた西郷隆盛のもとを、“上洛の共に加わりたい一心で自作のサツマイモ3本を持って訪ねたといわれる中村半次郎のはなしのつづきです。そのようなサツマイモ生産量の約4割・・年間約50万トンものサツマイモを生産するという日本一のさつまいも王国、鹿児島県では、サツマイモの病気である、サツマイモ基腐[もとぐされ]病の発生が相次いで問題となっています。対策に大わらわとなっている様子がこの新聞記事↓。20年11月の新聞 → そのサツマイモ基腐[もとぐされ]病の症状ですが・・・ 基腐病に感染したサツマイモはまず生育不良になり、そのう ち株全体が萎れ出し、そのご枯死する激しい症状を示す。 茎は地際部が褐色~黒色に腐敗し、地上部が早期に枯死した 場合は当然のことながら塊根が形成されず収穫が皆無となる。 なんとか収穫期まで株が生き残った場合でも、土壌中の実が 褐色のスポンジ状となって腐敗し、その部分が乾燥すると収 縮して固くなる。というものです。さらにこの病気にはつづきがあって、外見上は羅病した形跡が見られずに収穫されたにもかかわらず、収穫されたイモが貯蔵中に腐敗してくることもあるというのですから、始末に負えません[イモの生産販売者としては信用問題にもなってきますし]。そしてなによりも問題となるのは・・この病気が広がること。肥沃な土地よりやせた荒地を好み、灌漑設備がいらない[農村の灌漑設備維持活動は年々低下してきています]乾燥畑のほうがよくとれるといった作物であり、国の食料安全保障面でも緊急時のカロリー供給源に位置付けられているサツマイモの栽培がこの病気の広がりによって仮に日本中でできなくなっていくものだとすれば、島国であることに加え 先進国のなかで極端に食料時給率が低い日本にとっての遠からず致命的な問題になる、と思いますよ。そう思えるこの病気の特徴の回につづく。 江戸時代にたびたびおこった大飢饉時、サツマイモが 栽培されていた西日本では、餓死者が出なかったどこ ろかむしろ人口が増加したともいわれています。また 維新時の薩長土肥の諸藩の戦争動員兵力が、他の藩に 比べて格段に多かったのもサツマイモのおかげといわ れることも[いゆところのカライモざむらいですね]。。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Dec 7, 2020
たいした議員でもないわりには。自民党幹事長の二階さんに、「たいした議員でもない」と評された河井夫妻ですが、その割に昨年の案里議員の選挙の折には安倍首相をはじめとして、管さんや当の二階さんなどの政権幹部がそろって応援にいかれているというのは、はなしとしておもしろいかぎりですね。 →そんな安倍事務所の秘書さん4人まで選挙の手伝いにいっていたという話は こちらと こちら。しかも党からでたとされる“たいした人ではない“案里さんへの選挙資金が普通の議員さんの10倍にもなるという話ですし。 →そんな選挙資金に関する石破さんのはなしは こちら。世渡りが危険なことのたとえとして、泥で作った船で川を渡るという意味の 泥船渡河 という言葉がありますが、 この泥船に乗ったかのような状態で、河井夫妻という危険な河を渡りきることができるのでしょうかね、安倍さんは。これから1週間ばかりの、安倍さんの言動には 興味津々です。→ 安倍さんにつかってみたい器械の話は こちら。そしてなんといっても二階さんです。何食わぬ顔で、逆に話を煽っておられるかのような、そんな話ぶりには含蓄がありありで、こちらも目が離せません。 小沢さんがはじめた、安倍さんの対応予想ごっこ [こちら]、こちらもまたおもしろいですよね。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jun 17, 2020
スピード感をもってウソがばれる前々回の 安倍さんにつかってみたい機械[こちら]関連ということで、その内容が よりわかるサイトは こちら。 題して❝スピード感をもってウソがばれる❞ です。 よろしかったら。ちなみにこちらもよくわかった がんばれ広島地検は こちら。 もちろん農業の分野でいえば、政権に復帰してからの 自民党に関していえば、ずっとウソつかれてきたよう な話ばっかりではあったんですけれど そんな関連の 当ブログの記事は こちら ↓です。よろしかったら。 種子法については こちら。 TPP地方公聴会については こちら。 TPP正式合意文書に日本語がないという現実はこちら。 伸びているという輸出農産物の実情は こちら。 輸出農産物のなかの生鮮農産物の割合は こちら。 食の安全については こちら。 TPP反対を唱えて参加したときのはなしは こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
May 26, 2020
安倍さんに使ってみたい機械といえば。『フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたし ます。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影 響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼす ことはありません。 さらに申し上げます。ほかのどんな競技場とも似ていない真 新しいスタジアムから、確かな財政措置に至るまで、2020年 東京大会は、その確実な実行が確証されたものとなります。』と、アルゼンチン・ブエノスアイレスIOC総会における招致プレゼンテーションで述べられた安倍総理[映像はこちら]。2013年9月7日のことでした。で、そんな安倍さんの演説を受けて当時の海外メディアが掲載した風刺漫画がこちら。 ガイガーカウンター? いえ、ウソ発見器です。当時は 面白い図だなとおもって、それだけのことで保存していたんです。が・・・先般からの検察官の定年延長問題に関して、法案が先延ばしになったあたりから ❝黒川さんにはお会いしたことはない❞ とか ❝黒川氏の定年延長は法務省が持ち出した❞ というような説明を、安倍首相がなされはじめたという話をニュースで耳にし始めたあたりから この漫画って未来を予見していたのかなって思い始めた次第です。ということで今回は、いま安倍さんにつかってみたい機械の画 についての おはなしでした。 とはいったものの、まあもちろん農業の分野でいえば、 政権に復帰してからの自民党に関していえば、ずっと ウソつかれてきたような話ばっかりではあったんです けれど/苦笑。 ちなみにそんな話ズの例として 招致演説後のフクシマを訪れた 安倍さんのお姿とともに よろしかったらご参考に。 種子法については こちら。 TPP地方公聴会については こちら。 TPP正式合意文書に日本語がないという現実はこちら。 伸びているという輸出農産物の実情は こちら。 輸出農産物のなかの生鮮農産物の割合は こちら。 食の安全については こちら。 TPP反対を唱えて参加したときのはなしは こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
May 19, 2020
こんなときこそしっかり仕事して、そして。想定外に 新型コロナウイルスの感染がひろがり、世の中から落ち着きがなくなっているとかんじるいま。そんなときおもいだすのが、東日本大震災時にあっての当宮崎のとあるベテラン農家さんの言葉です。おすそわけということでよろしかったら。 ↓『こんなときこそしっかり仕事して、そして。』大地震、そして津波とそれに関連した原発事故が連日ニュースで報道され世の中が騒然としているなかにあっても、もくもくと、忙しく農作業をされていたベテラン農家のMさんの言葉。❝東北で災害に遭われた方のためにも、しっかり仕事しなきゃ。 そして 税金をしっかりと払って。 ・・・そのお金でしっかりと、東北で災害に遭われた方たち を 援助してあげてほしい。 政府にも、余分なお金は無いだろうしな・・・。❞さすがに大戦をはじめとするさまざまな世の中の変化のなかで、みごとに今日まで農業一筋で働き続けてこられた方だけのことはある。なるほどそうかと、思わせられるお言葉でした。 さあ、植え付けの春は もうすぐ。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Mar 5, 2020
なるほどと合点がいったコロナ対策のニュース。「丁寧な説明をしていく]といいつつ、いきなりの種子法廃止強行しかり、[いつのまにかTPPによる市場開放度合いが基準とされていていたうえでの]日欧EPA締結によるかってない市場開放もしかり。当時のTPP担当大臣だつたはずの甘利さんの辞任説明もしかり、伸びているとされる農産物の輸出の内訳さえじつは説明しないという政治手法。さらには国会での議論ではなく現場を知るはずもないと思われる委員たちによる規制改革推進会議で農業の方向性を決めていく強引ぶりさに加えて、おもえばもともとはTPP反対を唱えて政権を奪還したというのに、その舌の根も乾かぬうちにいきなりTPP参加を決められちゃったんだよなあ・・などととくに農業の分野でにおいて、丁寧な説明をしたこともなしの政治運営をくりひろげられてきた安倍首相。そんな首相の言動にはすでに慣れっこになっちゃって今回のコロナ対策についての記者会見も、農業関係者としては まあいつものやり口であるなと、ついついおもってあまり気にしてもいなかったのですが、さすがに農業問題でない話だと 詳しい解説のニュースが出るものだなあと、読んでみて自分なりに納得がいったのが、この3つのニュースです。よろしかったらご参考に ↓ 。その1 新型コロナウイルス対策の日本の緊急対策費は少なすぎその2 学童保育拡充へ教員動員とは・・「授業とどう違う」その3 危機管理を看板にしてきた首相がこんなに混乱した謎 TPP参加反対を表明して大統領になり、ほんとに離脱 しちゃったトランプ大統領。米国農民が、そのような ブレない政治姿勢に共感するのも分かる気がするんで すよね。こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Mar 3, 2020
日本の水を管理してきたもの が。水田周りの野焼きや水路掃除がおこなわれていた先週の週末。南九州の海岸部地方では3月下旬から早期水稲の田植が始まりますからこういった集落を中心とした共同作業は、水稲作には欠かせない作業となっているのです。ただ最近気づくのは、こういった作業に参加する参加人員の少なさ。年々農家戸数が減少しているのですからまあ当たり前の話ではあるのですが、はたしていつまでこういった共同作業が続けられるのかと不安になっている昨今です。・・・よくとりあげられる最先端の農業技術として、いわゆるドローンや水田の水回りの自動かん水装置などが取り上げられますが、このまま農家の戸数が減少していくものならば、そういった最新技術が普及する前に、水田の水供給そのものがままならずイネ栽培そのものが続けられない事態になってしまうのではないかと、けっこう本気で心配しています。ということで今回は2008年前後の水管理についての回の再掲載です。農業以外の職業に就かれている方や都市部にお住まいの方のなかで、『日本の用水路・排水路の水管理の問題と、農家は無関係である』と、思われている方もおおいのではないか、と思います。しかし実際はちがいます。日本の農業用水は、〔主として〕土地土地の農家によって構成される水利組合の手によって守られてきたという歴史があります。そのような“水”の問題に関する、昔からの約束事についてのお話となります。この前置きのほうが長くなってしまいましたが/笑、ご参考までによろしかったら。↓『春の小川は用水路』なにげなく見過ごしてしまいがちなのですが、冬の時期に枯れていた田畑地帯にある小川が春になると流れていることに気づかれたことはありませんか。じつはこれ、自然な小川ではなく農家の手によって人為的に流されている用排水路の場合が多いんですよ。農家を主体にした水利組合の管理のもと、計画的にながされている農業用水なんです。田の水を管理する水利組合は、農業生産を行う上で欠かせない用排水施設の整備・管理や農地の整備いわゆる土地改良を目的として設立された農家の人たちの組織です。この土地改良区は全国に約7,000・関係する農家は約300万人・関係する農地は約300万haといわれています。そんな日本の農業用用排水路の総延長は なんと 約22万km!この距離は、ほぼ地球5.5周にも達っするのだそうです。現場にいるわたくしなども、この話しを聞いたときにはさすがにびっくりしました。いや、すごいものですね。今回はそのような、まるで網の目のように、毛細血管のように張り巡らされた日本の用排水路についてのおはなしです。田植えに先立つ2ケ月前、水稲農家の苗づくりと並行してこなわれるのが、集落ごと・水の流れる系統ごとの用水路の清掃です。イネの栽培がおわってからおよそ半年、繁茂した草や、その後の増水などで埋まった土砂などが用水路から除去されます。もちろん投げ込まれたゴミの処理も、当然あります。。この用水路清掃には、その水利を利用する方たちが参加するわけですが、かなりな時間と労力がかかります。自分の経験では、ひとつの水利系統で半日くらいの出役となります。規模を拡大したり・高齢化の農家の農地を借りたりして田畑を耕作する方は、この共同清掃に何らかの形での参加が義務付けされますので、これがなかなかに大変。耕作規模が大きくなるほど、水路を多く利用するほど、出役は増えるわけですから、その負担も大きくなっていくわけです。ですから、これもまた日本の耕地面積の土地集積がおこなわれにくい大きな原因のひとつにあげられますね。余談ですが・・・農外から農業に進出しようとする企業や、現場を知らない農業評論家の方には、農業を行うに当たってどうしても必要となる このような作業に関する認識が欠けているようにおもえてなりません。そうそう、新規就農された方などもまた、こういった就農前には分からなかった地域の共同作業の多さに驚かれる場合も・・・多々あるんですよねぇ。さて話を戻して、そのように管理された水関係の上に成り立っているイネ栽培をはじめとする農業活動なのですから・・・その水関係の作業を担っている形の農家の絶対数が減ると、当然ながら農業の生産活動そのものに支障がでるようになっていきます。そしてこの支障というものは農業活動だけには限りませんよ、それ以上に水に関する災害がまちがいなく増加していきます。だって、管理不足の用排水路がうまく流れないようなら、行き場を失った水はあっという間に水路から溢れだしてしまいますから。いま、日本の農家さんの戸数の減少や高齢化のスピードは予想以上に進んでいる。そしてそれは日本の水に関する災害をまちがいなく助長していくものと考えられますよ。・・わたくしはそうみています〔経営効率ばかりを重視する“先進的農家”や企業が、前述の集落の共同作業による管理を喜んで肩代わりしてくれるとは思えない気がするものですから〕。ということで 今回は『春の小川は用水なのだ』ということ、そしてその用排水の管理が 限界近くに達していますよ、というお話でした。 バインダーで刈られた長いままのワラの場合は、大雨などで 田から流出すれば、排水路を詰まらせることにもなりかねま せん。獣害を防止するという点[こちら]でも、水害を予防す るという観点からも、田起しは重要になります。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Feb 4, 2020
アフリカ豚コレラウイルスが国内で発見されたのは。高い感染力を持つ アフリカ豚コレラウイルスの生きたウイルスが、日本国内で初めて確認されたのは、昨年2019年1月下旬に中国から愛知県の中部国際空港に持ち込まれた豚肉のソーセージからでした。こんなかんじ。 この事態を重く受け止めた農水省は感染源となりうる違法な畜産物の持ち込みを防ぐため、それまで33頭だった検疫探知犬を7頭増やして40頭態勢とし全国の空港などに配備、派遣していますが・・・ 違法な持ち込みが 確認された例は、2018年の1年間だけでも 93957件にも及んだ ということで、現場では万全な対策が取られているとは言えない状況[その後アフリカ豚コレラウイルスが確認されたケースは2019年12月までで86件]が継続しています。ちなみに[ウイルスが存在しているかもしれない]違法な農産物持ち込みに関する国別・地域別違反件数のグラフは こちら。中国に関する違反件数が半数近くに上ることがみてとれます。そしてそのような綱渡り状態ともいえる ある意味危機的な状況のなかで、本日1月24日から始まるのが40日間で延べ30億人が全世界を移動すると予想されている春節における中華系民族大移動です。日本国内で働いている中国系の実習生や労働者が本土に里帰りするのに加え[再び訪日されるときが問題になります]、より注意しなければなのが 最近増えている中国からの観光客のみなさん。中国最大手の旅行社のランキングによれば、昨年はタイ国についで2位の人気であった日本が 今年は1位。昨年の春節と比較すると日本への旅行を希望する人が51%も増加しているといわれる中国からの観光客の移動[2019年は75万人]がはじまるのです。 ● ヒトの移動とともに違法に持ち込まれるかもしれない肉製品 に含まれるアフリカ豚コレラウイルス ● 日本国内のブタやイノシシが、その肉製品を口にすれば感染 してしまう恐れのあるアフリカ豚コレラウイルス ● 日本で発生中の豚コレラとはちがって]有効なワクチンの存在 しないアフリカ豚コレラウイルスこのウイルスの国内侵入を、訪日客急増という状況のなかにあって昨年の春節シーズンと同様に今年も水際で阻止できるのか・・現場では、ぎりぎりの対応がつづいています。惜しむらくは 検疫探知犬の増頭計画。20年度中に140頭まで増やすという発表されましたが、スピードアップが望まれるところ。なにせ急がないと 8月にはもっともっとヒトとものがやってくるオリンピック・パラリンピックが開催されるのですからね。 わたくし、昨日1月23日に成田空港の第三ターミナル にいたので、国際線の第二ターミナルにもいってみたの ですが、すでに かなりの人出が ありました。ちなみ にセコムの対テロのロボットふうの機械はみましたが、 「肉製品持ち込み禁止」関係の 検疫探知犬キャラの 「クンくん」 は みつけられなかったです。残念。。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Jan 24, 2020
増え続ける野生イノシシの豚コレラ感染。岐阜市の野生イノシシの豚コレラウイルス感染頭数が確認されているだけでも50頭に達したということで、この問題の参考として10月12日の当ブログ記事の採録です。よろしかったら、ご参考に。 ↓『イノシシが県境からでないのなら話はべつですけれど。』10月10日の日経の新聞記事によると・・・県議会の答弁で「拡散範囲はかぎられているのではないか」と、野生イノシシの行動範囲について強調されて答弁されたという古田肇岐阜県知事。記事は こちら。しかし岐阜で発生した豚コレラウイルスに感染した野生イノシシについての農水省資料を見れば、 野生イノシシの調査捕獲区域[地図はこちら]が限られているという現実があり、また実際に感染したことが確認されたイノシシの頭数も12日時点でいまや20頭に増えているわけなのですから、その知事発言はあまりに希望的観測すぎる[はっきりいえば甘すぎ!] といえます。それはそうでしょう、研究者によれば豚コレラウイルスは ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場に出入りする小動物からも感染する ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染するというのはもとより ● 生肉類はもちろん、ハムやソーセージの加工品からも感染すると まるで妖怪のようにも[こちら] いわれているのですから。したがって前述の封じ込めのリーダーであるはずの知事発言は、せめて 農場に出入りする野生イノシシを防ぐために岐阜県内で貸し出しをは じめていたという柵だけではなく、小動物の侵入を防ぐメッシュの金 網を岐阜県内のすべての養豚場に設置するなどといった対策が終わったあと[もちろん調査捕獲区域も広げたうえで]に言ってほしかったな と思うのです。なんといっても発病がおこっていた段階での初動対応にミスがあったと 岐阜県自らが認めてもいたはず[こちら]なのですから。まあ、[むかし話にでてくる鳥と話せる聞耳頭巾のような]野生のイノシシに向かって県境からはでないでねなんて話せる頭巾を、古田知事がお持ちでしたらば話はもちろんべつになるのですけれどね。 届け出伝染病であるPEDこと豚流行性下痢でさえ、いまだに 克服できていない現実[こちら]があるのですから、よけいに 豚コレラは 心配にもなります。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Nov 26, 2018
性急すぎる農政改革をとめるためには。寝耳に水というか、寝耳にバケツ水みたいに 唐突に廃案に持ち込まれた 食と農に関する法律があります。それが種子法・・・「主要農作物種子法」のいきなりの廃案でした。これまで 種子の安定供給や品質を守り、もともと日本の食料を確保することを目的に制定されていたはずの種子法が イネ・ムギ・大豆の種子の生産を都道府県に義務付けてきた法律 を廃止する。そのうえで、その業務を民間に委託する。とされたのです。 この決定に対して、廃案に懸念をもった地方議会などからの意見書が相次いで国会に提出された[50超]ことからも、この政策決定のなされようが、いかに通常とは異なる異常なものであったことかがわかります。それはそうですよね、 ■ 優良な種子は農家にとっての大事な生産資材であると、同時に ■ コメ・麦・小麦などの種子は国家にとっての戦略物資である ■ 主要農作物の種子生産は主権国家の食料安全保障につながることであるのは、穀物争奪の時代にあっての基本・基礎ともいえる事柄であるのですから。いったいなぜにこのような事態となってしまったのか。タイムテーブル順に列記すれば官邸直轄の会議体である規制改革推進会議のだしてきた廃止論を振りかざすように、廃止法案が閣議決定されたのが2017年2月。3月から衆議院の農林水産委員会に付託さた廃止法案は、約5時間の審議を経て衆議院を通過、参議院でも5時間の審議と2時間の参考人質疑を経て、2017年4月11日に参議院本会議で可決、成立しました。つまり 衆参あわせてわずか合計12時間の国会審議で廃案が成立したというのですから、これはまさに異常事態、それも すさまじいスピードをもっておこなわれた政治劇だったといえるでしょう。この決定に対して、廃案に懸念をもった地方議会などからの意見書が相次いで国会に提出された[50超]ことからも、この政策決定のなされようが、いかに通常とは異なるものであったことかがわかります。さて、そこで 自民党の総裁選です。経済界や規制緩和論者が中心のひとにぎりの官邸に選ばれし有識者が主体となっておこなう、このような食と農そして国家主権を脅かすような官製農政改革、 つまりはどこがどうちがうのかさえ一般人には判然としにくい「未来投資会議」や「規制改革推進会議」「国家戦略特区諮問会議」といった官邸直轄の会議体に頼らないという修正が必要です。そう、地元を歩き、農業者と話をし、同時に農学に課する関する論文も読んだうえで選挙で選ばれた農林系議員や、試験に受かり採用された官僚が[農林議員とタッグを組んで]政策を立案し法律を作り予算を組むといった本来の姿に、いちど立ち返ることが、いまは望ましいのではないでしょうか。そのためにも、 農業関係者や農業団体の自民党党員のみなさまには性急すぎる農政改革をとめるためにも、熟慮・熟考をお願いしたい。でないと、官邸に選ばれし有識者が種子法のづぎに狙うのは、あなたの大事な●●なのかもしれませんからね。 問答無用と一刀両断! それは気持ちの良いことかも しれませんが・・・なぜ今なのか、なぜいきなり廃止 なのか、廃止せずとも修正でもよいのではないのか・ ・・などといった議論の時間さえ持たされないという のは・・考えてみれば理不尽きわまりないことだとそ う思うのですよ。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Sep 19, 2018
豚コレラ。防疫措置の問題点は。。『岐阜県の養豚場で国内26年ぶりの豚(とん)コレラウイルスが検出 された問題で、岐阜県は9日早朝の感染確定後、飼育豚546頭の殺 処分を10日朝に完了した。豚コレラで死んだ疑いのある約140頭 を含め計約690頭を11日午前までに養豚場の敷地内に埋却した。 汚染物処理や消毒も終えた。』という報道が9月12日に出された岐阜県の豚コレラの防疫措置。これで新たな発生などの問題がなければ、国の指針に基づき防疫措置完了17日後と28日後に決められた移動制限をそれぞれ解除し、そのあとに終息宣言を出す見通しとされています。けれど・・・ご存じの方も多数おられることとはおもいますが、防疫措置とはいっても[そんな72時間内の埋設処理については こちら] ウイルスに対する基本対策は発生した農場内の敷地に埋設するということなのです。そして、ここで当然問題となってくるのは・・・発生した農場近辺に住まわれている住民にふりかかってくる問題、そう処理した患畜が移動できないために埋設地にならざるを得ない地域の問題です。その地域に住んで、日々の生活を暮らしている住民の問題です。そんな現実について、ここからは2010年におこった宮崎県での口蹄疫大発生時の埋設の現実を、当ブログの記事からご紹介してみましょう。 ↓ ↓ ↓ 引用はじめもちろん畜産農家もある。農家であっても畜産農家ではない野菜栽培農家もある。そしてサラリーマン家庭もあるでしょう、商店もある、年金暮らしの家庭もある・・・その土地・地域に住んでいるのは、畜産農家だけではないという現実があるのです。自分の身に置き換えて考えると、ことの重大さに気付きますよ。たとえばあなたが、その土地・地域に住まわれている農業以外で生計を立てている会社員のご家庭だとします。そのご家庭に、 『あなたのお宅のとなりの土地に、処理した患畜を埋めることになりま したので、同意をお願いします』と係員が尋ねてこられたとしたらどう でしょう。1頭や2頭ではないのです。映像をご覧になればおわかりの ように かなりの頭数が、生のまま埋められることについての同意なのです。そんなとき書類を目の当たりにして、とりあえず判子を握ったあなたの脳裏に浮かぶのは次のような近未来の情景です。 暑い夏は これから これだけの頭数を埋めるとすれば、たとえば 臭気の問題はないのか、自慢してきたおいしい井戸水に例えば微生物 汚染や硝酸態チッソの影響は絶対に心配ないものなのか、衛生害虫は 発生しないのか、就学して間もないわが子がいままでのようにとなり の空き地で遊ぶなといってもいいつけを守ることはできるのか、などといった問題の数々です。あなたは、そのような状況の中にあっても、近所のよしみだ、農業のためだ、日本国のためだという理由で、快くポンと埋却承諾の印鑑を書類に押すことはできますか。極端でもなんでもなく、↑ のような場面が、現地では日夜展開されているです。ちなみに家畜伝染病予防法では、伝染病のまん延防止のため迅速な死体の処理(基本的に埋却)をおこなうために、埋却の場所を つぎのような場所に定めていまます。埋設地は、「人家、飲料水、河川及び道路に近接しない場所であって日 常人及び家畜が接近しない場所」、と。 ↑ ↑ ↑ 引用終わりいかがなものでしょう。ちなみに当時宮崎県知事だった東国原知さんは『埋却地選定に関しては、農家の方々や周囲の同意の問題、土地集約の確保、環境の問題、地下水や岩盤の問題、地権者の問題、平等性の問題・・・・・・・・そもそも土地自体が無い等々、様々な課題がある。担当者や関係者は懸命に頑張っているのだけれど・・・』という趣旨 を、埋設を急がせる国に対してたびたび発言しておられました。ということで、今回は 豚コレラはヒトに感染しないから大丈夫 というひとことだけですまされるにはどうにも忍びない、豚コレラ対策がおこなわれるばあいの埋設処理のあれこれについてのご紹介でした。 あまり発言できないことですけれど、たとえば これから ヒトにも感染するかもしれない人畜共通感染症が発生して くるものだとしたら、そのときは 映画『アウトブレイク』 みたいな顛末になるのでしようか、ね。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Sep 14, 2018
ウイルスを封じ込めるにはスピードが命。次回関連で2011年01月の当ブログの採録です。前回・前々回と併せて よろしかったら ご参考に。 ↓『ウイルスを封じ込めるにはスピードが命/2011年1月』早期発見とすばやい対応・・・ウイルスを封じ込めるにはこれが最も効果的です。簡易検査だけであっても、現場の患畜の状況によって判断し、感染防いだ好事例を再度 掲載してみました 。 『島根・安来市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザへの感染が疑われ る鶏が見つかった問題で、島根県は30日、農水省の決定に基づき、 飼育されている 2万3000羽余りの鶏の殺処分を始めた。 県によると、ウイルスに感染したかどうか確認する前に殺処分の対応 を取るのは、全国で初めてだという。』これは、11月30日・19時のニュースです。英断だと思います。 飼われていた鶏には気の毒ですが、『ウイルスを封じ込める』には、な によりスピードが肝要だからです。そう思うに至った好事例があります。宮崎県で本年おこった口蹄疫被害において、2006年度の肉用牛とブタで農業生産額が日本一である都 城市における6月の口蹄疫の『飛び火感染』を、処理のスピードで押さ え込んだケースです。 『発生を予測して動いた』という対ウイルス防疫処理体制作りの好事例というべき、この都城市でのケースは次のようなものでした。 【1日目】15時00分 飼養者が牛の異常を発見。家畜保健所へ通報。 15時15分 家畜保健所が立ち入り検査開始 15時55分 検査終了 16時00分 家畜保健所が確認した異常を市へ連絡。採血は衛生研究所へ。 17時30分 農場処理用の消石灰の配送。人員20名。 18時00分 現地の総合支所に対策本部が設置される。 19時00分 農場に至る道路の両側を封鎖。 21時30分 対策本部にて対策会議。 22時00分 都城市職員50名が殺処分のために農場へ。 23時00分 獣医師12名と追加の職員50名も農場入り。埋却地用意開始。 【2日目】00時00分 陸自30名に、知事の出動要請。 00時40分 殺処分開始。 02時00分 陸自10名が現場へ。 02時50分 208頭の処分終了。 04時36分 処分した牛を、牛舎から埋却地への移送開始。 05時00分 陸自20名が農場へ。 05時39分 採血した検体すべてが陽性の連絡が現場へはいる。 05時45分 208頭の牛すべての評価が終了 10時00分 対策本部にて対策会議。 14時45分 全頭の埋却が終了 15時00分 現地対策本部長・篠原農水副大臣が表敬。 15時35分 副大臣と都城市長が市役所で意見交換。 以上、ほぼ24時間以内で防疫処理を完了したことが、感染の拡大を阻 止することにつながったという事例のご紹介でした。そして今回の高病原性鳥インフルエンザ発生をスピードで押さえ込もう としている島根・安来市の養鶏場のケースです。あえてこれ以上のことを心配するとするならば・・・それはフン処理の問題でしょう。感染鶏を出した養鶏場の、感染していなかったという検 査日時以後からの 鶏のフン処理の方法とフンの行方・・・ 。こんな話し も あるのですから。 農林水産業の実態に詳しい農水大臣と副大臣の存在は重要ですね。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Sep 14, 2018
あわてふためいておられるのかどうかは、ご自分でご判断を。3月8日分の当ブログの『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』 の回のつづきとなります。 ↓あれこれ論じるよりも証拠を示すことで物事は明らかになるということを論より証拠・・・といいますが、2015年09月03日から3日間の安倍首相の動きには興味深いものがあるのですね。そんな話が展開されてるのが、リテラの記事[こちら]のこの部分。『この3日間は安倍夫妻が非常に怪しげな動きを見せている。というのも、 2015年9月3日に、安倍首相は国有地払い下げの“責任者”である当時の 理財局長である迫田英典氏と面談。そして、翌日4日には国会をサボっ て大阪入りし読売テレビの『情報ライブ ミヤネ屋』に生出演したあと、 冬柴鉄三・元公明党幹事長の次男の料理店「かき鐵」で食事。この日、 一方では、小学校建設工事を請け負った設計会社所長ら森友学園関係者 が近畿財務局を訪ね、近畿財務局の統括管理官と大阪航空局調査係と 話し合いをおこなったことがわかっている。さらに5日には、昭恵夫人 が森友学園の経営する塚本幼稚園で講演をおこない、その場で小学校の 名誉校長に就任しているのだ。』さらには、そんな2015年9月3日〜5日の動きについての質問を昨日の26日に民進党の増子輝彦議員からなされた安倍首相の、“あわてふためく”とリテラで形容された様子です。 さあ、はたして。首相は記事のとうりにあわてふためいているのか・否か。ご判断するためには、まずはご視聴。→動画は こちら、28分前後に問題のシーンがはじまります。 なんといっても 本日27日は 佐川さんの証人喚問。 そんな喚問の内容にも関連するだけに、2015年の 09月03日から3日間には興味津々なのであります。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Mar 27, 2018
奇しくも公開の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』政府が隠している機密文書流出事件をもとにした米国映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。政府が隠している真実を明らかにするため立ち上がった新聞社の物語をあのスピルバーグが監督し、トム・ハンクスと メリル・ストリープが演じる という話題作です[映画のサイトはこちら]。おりしも 現在/いま。朝日新聞が報道したくだんの“森友の文書書き換え疑惑”について財務省関連の問題文書が話題の焦点になっている観のある わが日本。そもそもの文書の存在をリークしたのは財務省内のだれかとの話[こちら]もありますし、いまその犯人探しに血眼になっているとのアベちゃんの話もありますし[こちら]・・そんな状況のなかで[ついつい連想しちゃって/笑]3月末に公開になるというこの映画の公開先倒しを願うのは私だけ? 今回の“森友の文書書き換え疑惑”を映画にするなら “しんぶんのきしゃはこのひとで、あきえさんはあの ひと。もりともふさいはあのひとたちで、さがわさ んはこのひとしかないでしょ”なんて妄想が こまっ たことにとまりませーん/笑。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Mar 8, 2018
自民党のなかからも やっと安倍批判。「今までの問題とは質が違う。与党としての自浄能力も試されている」という発言。これは6日午前、自民党が国会内で開いた副幹事長会議での“森友の文書書き換え疑惑”についての小泉進次郎さんの発言[こちら]。ということで・・・ようやっとはじまってきた安倍批判に期待しつつ、みじかにせまった農業問題に対する安倍農政の理不尽さをあらわした回の再録です。その強引すぎる手法に対する地方の反応のいち例ということで[宮崎選出の議員さんたちのこれからの姿勢にも期待しながら]よろしかったら ご参考に。↓『農政でも、もっと「丁寧な説明」をしてほしい。2017.10』いきなりの種子法廃止強行しかり、 [いつのまにかTPPによる市場開放度合いが基準とされていていたうえでの]日欧EPA締結によるかってない市場開放もしかり。 甘利さんの辞任時の説明や伸びているとされる農産物の輸出の内訳の説明されないという現状。国会での議論ではなく現場を知るはずもないと思われる委員たちによる規制改革推進会議で農業の方向性を決めていく強引ぶり。そんな安倍政権下の「丁寧な説明をしていく]とはとてもいえない農政の典型の一例として、ほんの一年前の宮崎でのTPP地方公聴会の様子です。 様子は 以下のように・・・環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案を審議する衆院特別委員会が、26日に開いた高千穂町での地方公聴会。発効後の影響や審議の進め方などについて、地元の農林漁業関係者や有識者らから意見を聞いたのですが 意見を述べた本県側の4人の陳述人からの質問さえみとめられないといった会の進行と内容に 地元からは「地方の声はとりあえず聞いた・・というたんなる実績づくり」「表面的な・形ばかりの会議であった」との公聴会の内容に対する不満に加えて、「採決するのはまだ早い」という これからの特別委での継続した審議を求める声が相次ぎました。 こちら。けっきょくのところ、今回の宮崎での公聴会では[TPPによって和牛などのブランド農産物の輸出が増えるなどといったこれまでの政府からの説明があったにもかかわらず]日本の代表的な畜産県である宮崎県においてもTPPへの慎重論が多数を占める・・・という事実が浮き彫りになったことになります。 → 輸出の実態は こちら。 以上、TPP宮崎地方公聴会に対する宮崎県民の反応に関する お知らせでした。 参考資料として陳述したひとりである 藤原宏志・宮崎大学元学長のこの会における陳述要旨はつぎのとおり。『TPPには反対。公聴会の意見陳述人も少なく、公表資料もよくわからない部分が多い。国の将来を左右しかねない協定がこんな形で審理されるのが不安。また農産物については補助金が多いアメリカとは競争にならない。安全性も問題で遺伝子組換えなど自然にはない食物は人間にどう影響するのかわかっていない。国民は安全性に問題のある農産物をたべることになり、日本農業は壊滅的な打撃を受ける。』 それにしてもの 地元選出の国会議員さんたち です。 TPP反対を謳って政権をとっておきながら、地元の不安 をよそにしての、この自民党擁護の姿勢・立ち位置。ひと りくらいは、TPP反対っていってほしいのになとつくづ く。それにしてもそんなにかぶりごこちがよいのでしょう かね、陣笠は。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Mar 8, 2018
安倍農政を理解するための行政用語変換表。『ご意見をお聞かせください』という、安倍首相による自民党のラジオCMに遅ればせながら反応/笑。それではと・・東京大学の鈴木宣弘教授による安倍農政を理解するための行政用語変換表のご紹介です。農業そして水産や林業の現場において、本来とは異なっている使い方をされているよなと感じていた方にはうってつけの変換表です。そして 意見をいっても“暖簾に腕押し”な現場の状況を[TPP地方説明会のようすはこちら]一般の方々に すこしでもわかっていただきたいなとおもったうえでのご紹介となります。よろしかったらご参考に。 ↓『安倍農政を理解するための行政用語変換表。』●国益を守る 米国の要求に忠実に従い、政権と結びつく企業の利益を守ることで、 国民の命や暮らしを犠牲にしても、自身の政治生命を守ること。●自由貿易 米国(発のグローバル企業)が自由に儲けられる貿易。●自主的に 米国の要求どおりに。●規制緩和 地域の均衡ある発展のために長年かけて築いてきた相互扶助的ルールや 組織を壊して、ないしは改変して地域のビジネスとお金を一部企業に集 中させること。規制緩和の名目で実質的な規制強化を行う場合もある。 いわば「国家の私物化」。この国際版がTPP(環太平洋連携協定)型の 協定で「世界の私物化」。●規制緩和が皆にチャンスを広げる 規制緩和すれば多くの国民は苦しむが、巨大企業の経営陣がさらに儲け られる●幅広い視点からの諮問会議の委員構成 利益相反的な賛成派、あるいは、素人で純粋に短絡的な規制緩和論者だ けを入れること。●道半ば 経済政策(アベノミクス、物価2%上昇目標など)の破綻のこと。●1%の農業を守るために残り99%の利益を犠牲にするな 1%の企業利益のために99%の国民は犠牲にする。●農業所得向上 農協を解体して、地域のビジネスとお金を一部企業が奪うための名目。 (1)信用・共済マネーの剥奪に加えて、(2)共販を崩して農産物を もっと安く買いたたきたい企業、(3)共同購入を崩して生産資材価格 をつり上げたい企業、(4)JAと既存農家が潰れたら農業参入したい 企業が控える。規制改革推進会議の答申はそのとおりになっている。●地方創生 なぜ、そんなところに無理して住むのか。無理して住んで農業やって、 税金使って、行政もやらねばならぬ。これを非効率という。地域の伝統、 文化、コミュニティもどうでもよい。非効率なのだ。早く引っ越して、 原野に戻せ。●農業所得倍増 貿易自由化と規制改革で既存の農家が大量に廃業したら、全国の1%で も平場の条件の良い農地だけ、大手流通企業などが参入して儲けられる 条件を整備し、一部企業の利益が倍増すればよい。儲からなければ転用 すればよい。●改革の総仕上げ 延長された所管官庁のトップの在任中に、一連の農林水産業の家族経営 の崩壊、協同組合と所管官庁などの関連組織の崩壊に「とどめを刺し」、 国内外の特定企業などへの便宜供与を貫徹するという強い意思表示。といったところが代表的な意味となります。実際にはもっとつづきますがご興味のある方は↓へ。 ちなみに、鈴木宣弘東京大学教授による新コラム「食料・農業問題 本質と裏側」のアドレスは こちらです。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Oct 16, 2017
農政でも、もっと「丁寧な説明」をしてほしい。いきなりの種子法廃止強行しかり、 [いつのまにかTPPによる市場開放度合いが基準とされていていたうえでの]日欧EPA締結によるかってない市場開放もしかり。 甘利さんの辞任時の説明や伸びているとされる農産物の輸出の内訳の説明されないという現状。国会での議論ではなく現場を知るはずもないと思われる委員たちによる規制改革推進会議で農業の方向性を決めていく強引ぶり。そんな安倍政権下の「丁寧な説明をしていく]とはとてもいえない農政の典型の一例として、ほんの一年前の宮崎でのTPP地方公聴会の様子の採録です。 農家・農業関係者の有権者のみなさま、衆院選投票先の事例のひとつして よろしかったらご参考に。。 ↓『宮崎での地方公聴会の反応は。』環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案を審議する衆院特別委員会が、26日に開いた高千穂町での地方公聴会。発効後の影響や審議の進め方などについて、地元の農林漁業関係者や有識者らから意見を聞いたのですが 意見を述べた本県側の4人の陳述人からの質問さえみとめられないといった会の進行と内容に 地元からは「地方の声はとりあえず聞いた・・というたんなる実績づくり」「表面的な・形ばかりの会議であった」との公聴会の内容に対する不満に加えて、「採決するのはまだ早い」という これからの特別委での継続した審議を求める声が相次ぎました。 こちら。けっきょくのところ、今回の宮崎での公聴会では[TPPによって和牛などのブランド農産物の輸出が増えるなどといったこれまでの政府からの説明があったにもかかわらず]日本の代表的な畜産県である宮崎県においてもTPPへの慎重論が多数を占める・・・という事実が浮き彫りになったことになります。 → 輸出の実態は こちら。 以上、TPP宮崎地方公聴会に対する宮崎県民の反応に関する お知らせでした。 参考資料として陳述したひとりである 藤原宏志・宮崎大学元学長のこの会における陳述要旨はつぎのとおり。『TPPには反対。公聴会の意見陳述人も少なく、公表資料もよくわからない部分が多い。国の将来を左右しかねない協定がこんな形で審理されるのが不安。また農産物については補助金が多いアメリカとは競争にならない。安全性も問題で遺伝子組換えなど自然にはない食物は人間にどう影響するのかわかっていない。国民は安全性に問題のある農産物をたべることになり、日本農業は壊滅的な打撃を受ける。』 それにしてもの 地元選出の国会議員さんたち です。 TPP反対を謳って政権をとっておきながら、地元の不安 をよそにしての、この自民党擁護の姿勢・立ち位置。ひと りくらいは、TPP反対っていってほしいのになとつくづ く。それにしてもそんなにかぶりごこちがよいのでしょう かね、陣笠は。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Oct 12, 2017
GAPが必要なのは・・・むしろ政府なのでは。農業界とくにJA全農に向かって、ことあるごとに GAP取得を力説・強調される 自民党の小泉進次郎自民党農林部長。ここででてくる GAP とは、「Good Agricultural Practiceの略であり、いわゆる生産者が栽培から出荷までに守るべき認証で、農業生産工程管理 といわれているものです。この GAP/農業生産工程管理。農業生産工程管理というと、なんだかむずかしそうなものに考えてしまいがちですが、実際には ■ 農薬を使うときは使用基準を守る ■ 生産する場合の衛生管理に気をつける ■ 収穫物物は清潔な水で洗う ■ 出荷物への異物混入などを防止する ■ 生産する場所の環境を保全する ■ 使う機械類は洗浄し、整理整頓するなどといった、生産物を作り出す実際の農作業にとっては[小泉農林部長にいわれるまでもない]当たり前のことともいうべき基本的な事柄から成り立っているだけの簡単なルールの集合体となります。ただし。ここで大切なのは・・・やはり記録です。[生産工程ごとに想定されるハザードとそれに対応したリスク管理措置をリストアップし、リストに従って着実にリスク管理措置を実施したうえで]実施した取り組みを記録する。記録することで、栽培から出荷までに到る 第三者の理解と信用をえることができるのです。さてそこで・・・昨今の大問題となっている森友・加計問題。ここで大問題となっているのは、なんといっても記録がない・記憶にないと政府側が繰り返していること。“そもそも今回の森友・加計問題は、通常とは異なる権力の行使が 行われ、その結果として普通では降りないはずの許認可が降りた と同時に相当額の税金が投入されているにもかかわらず、その 権力行使の正当性を裏付ける記録が何も残っていないところに 問題の核心がある“と、されていることです。・・・さあ ここで。思い出されるのは自民党農林部長さま の凛々しいお姿。[農業界を叱咤激励する]いつもの調子で、 政府にも、いや政府にこそはGAPが必要だっと、たまには/笑 安倍さんに向かって いってやってくださいな[そうしたら農業界のGAP取得もぐぐっと加速度的に進むにちがいないし]。ということで今回は、「ジミーがんばれよ」と 振られたあとに「お前もがんばれよ!」と答える、そんなジミー大西の名人ギャグみたいなおはなしでした。 さて、農家で話題になることも多い、税務調査。そんな 調査がはいった日には、やっぱりやってみたいですよね、 新国税庁長官に栄転された佐川さんふうの「資料はすべ て廃棄しちゃったので」などという発言ごっこ。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jul 18, 2017
韓国・・・“家畜ホロコースト”がひきおこす環境汚染 政治と伝染病の関係性を示す例として、2011年の記事ですがよろしかったら ご参考に。 ↓『韓国・・・“家畜ホロコースト”がひきおこす環境汚染』 隣国・韓国を襲った未曾有の口蹄疫と鳥インフルエンザ被害。その口蹄疫拡大を防ぐために韓国の国土には、300万頭を超える牛・豚が、さらに鳥インフルエンザを防ぐために、鶏・鴨・ウズラ545万羽が、全国およそ4200カ所に埋設されたといわれています。 そして春をまじかに控えた今、埋却地の周辺で心配されているのは、埋却地から発生する有機物や窒素など汚染物質が多く含まれる浸出水が原因となる飲料水源の汚染と、河川や臭気の問題を含む住環境全体の汚染です。 青瓦台の関係者が「この問題はいまや畜産問題や畜産農家の問題にとどまらず、いまや私たち全員の問題となった」と口をそろえるという、この環境汚染に関するニュース〔2月13日から15日分〕を集めてみました。 ご参考に。 ● 2月13日中央日報 「口蹄疫、李明博政権最大の汚点になりかねない」 ● 2月15日中央日報 「春になれば土からにおいが・・・青瓦台が超緊張」 ● 2月15日中央日報 「埋却地から発生する浸出水対策に数百億ウォン」 ● 2月14日朝鮮日報 「口蹄疫:農水部長官、ずさんな浸出水処理に困惑」 有機物汚染がおこると河川の生物層が ↓ 変化します。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Feb 1, 2017
花粉症に思う、山林の所有者責任。好転してきた木材価格と山の問題の資料として、好転する前の2005年11月当時のブログ記事の採録です。内容は当時のままですが、よろしかったらご参考に。 ↓『森林は私たちの生活に欠かすことのできない大切な財産です』といったよ うな文言をよく聞かせられますか、この森林に持ち主がいるのはご存知です か。こう聞くと、山は国民一人一人のもの、つまり国の財産である国有林だ けだと思いがちですけれど、実際はちがいます。このあたりが『海』や『川』といったものとは ちがっているのです。 例えば、海。「ここの海はうちの海だ」とか、「あそこはこの地区の漁業協 同組合の海」・・なんて話は聞いたこともありませんし、またありえない話です。ところが山、山林には所有権があるのです〔個人的に考えると、海よりも、山のほうが、より国民の生活に関係しているはずなのに〕。 現実には 我が国の森林のうち約3割を占めているのが国有林、残りの7割は民有林ということになります。もちろん、ここでいう個人のなかには、国以外の都 道府県・市町村等が所有する森林も含まれてはいますが、おおまかにいえば民有林のうちの約8割が 林家や会社・社寺・団体等の、いわゆる個人の所 有ということになっております。ちょっと乱暴ないい方かもしれませんが、この説明を簡単にいえば つまり日本の山のうち過半数以上が団体や個人の持ち物ということになるわけです。 前置きが長くなりましたが、この個人の持ち物である山の荒廃が、いま問題になっているのです。 個人所有林の荒廃を具体的にいうと、 ○ 天然の広葉樹林の伐採 ○ 密植されたスギ・ヒノキの管理〔枝打ち・間伐〕不足 ○ スギ・ヒノキ伐採後の未植林 ○ 台風後の風倒木の未処理 ○ 山林の境界が不明確 ○ 不在地主の増加などが挙げられているということですね。たとえば2000年の資料でみると、3ヘクタール以上の森林経営者でさえ、 作業実施状況間伐を実施したと回答しているのは、わずか17.7%!にし かならないということが報告されています。もちろん、残りの8割の山では、間伐しなくてはならないにもかかわらず、 実際の間伐作業はおこなわれていないということになります〔当然枝打ち作 業は、もっと実施されていないことになります〕。さらに樹木伐採後3年以上も造林が行われずに放置されている民有林は、 2003年3月末で2万5000ヘクタール。その面積は実際に伐採される山林面積の約4分の1にもなり、4年前の調査と比較して12%も増えてい ることが明らかになっています。なぜにこうも管理がされていないのか・管理しないのかと思いますよね。そういった点を所有者に問い詰めると、個人所有林の管理不足の原因や理由として、「木材価格の低迷」 のひとことで終わらせられることがおおいの です。つまり「手入れの経費もでない」・・。さらに「山を売却しようにも買い手がいない」・・という答えがつづきます。 「そんなこといっても、しょうがないじゃないか」と、まるで えなりかずき くんのセリフ状態。ここ数年来、花粉症の患者の増加が毎年報告され、さらには日本各地で頻発する大雨による土砂崩れや台風による洪水、河川やダム湖への風倒木の流れ込み被害。これらの事象はけして偶然などではなく、放置された民有林による影響が かなりの割合を占めてきているのではないかと、花粉症の方をみるたびに、そして山の管理の作業実施状況の資料を見るたびに思います。そして思うのです。。山林の管理は、災害の防止機能や水源かん養機能と いった国民の生活に密接に関連している重大事項なのですから、ことここ にいたっては『山の所有者に対して、山の管理に関するなんらかの法規制』 や『持ち山にたいする所有者の管理責任』 を 考えべき時期にきている のではないのか、と。たとえば 車です。 自動車を運転するには運転免許を持ち定期整備や始業点検をすることが義 務付けられています。それは自動車事故を起こすと、自分が困るからという よりも、他人に損害を与える危険があるからです。同じように自分の所有す る山林が、自分の管理不足により他者の生命や他者〔社会〕の所有する財 産に対して害を与える危険があると予想される、または明らかに害を与えた と判断される場合は、法による罰則があってしかるべきだと思うのです。このまま個人所有林の荒廃がすすみ、その荒廃に対する所有者責任が問わ れない状態が続いていくものとすれば、日本における風水害や土砂災害は、 年とともに拡大し続けていくに違いありません。なにせ国土面積の7割以 上が『山』という、日本はりっぱな山地国 なのですから。 木材価格の低迷という環境下でも、きちんと山林管理を実施している 山林所有者もいらっしゃいます。この方たちの努力に報いるためにも、 「管理不足に対する罰則制」は必要だと思います。それが公平という ものではないでしょうか。 そのような現状のか、一部の都道府県では、「水源の森林づくりとし て私有林への公的管理・支援」が実際におこなわれ、さらに「森林環 境税の新設」などといった新税論まで唱えられる始末。この『山林所 有者へ優遇体制』って、いったいなぜ? 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jan 8, 2017
いまこそTPP大筋合意文書の正文に日本語を。「米国が政権交代期にある今、わが国こそが早期発効を主導しなければならない」「決して終わってはいない。保護主義がまん延しようとしている今こそ(TPPが)必要だ。」「結果を出す力を世界に示す」などといった[域内2位の経済規模を持つ日本の実力を背景にしたとおもわれる]安倍首相の力強い発言のもとで、さきの国会で採決されたTPP交渉。米国の参加で危ぶまれるなかで[この首相のご発言どうりに]日本が残った参加国のなかでそれほどまでのリーダーシップがとれるものであるのなれば・・・ここはひとつ 大筋合意文書の正文に日本語を採用させるという提案 も なされてはいかがでしょう。 もともと交渉の終盤にあたっては “会議をリードしたのは日本”などと 甘利さんも豪語していたのですから、けして無理なことには思えないのですけれど。想像ではありますが・・・日本の努力のおかげでめでたく発効した各国の公文書上に堂々と日本語の文章が並ぶっていうのは、 なかなかに壮観なことだとは思われませんか。そしてそれこそが早期発効主導のメリット/国益を守ることだ ともおもえるんですけれど。ということで、採決前の大筋合意文書の正文に日本語がないというTPPのおはなしの再録は こちら。 ↓ 『あなたの職への、TPPの影響は?』大筋合意文書の正文に日本語がないというTPP[英、仏、スペイン語のみ]。交渉の終盤にあたっては “会議をリードしたのは日本”などと豪語していた甘利さんにしては、またTPP経済圏の中で米国に次ぐ経済規模を誇る国であるはずの日本の扱いにしては、あまりに軽んじられた扱いを受けているようにおもえてなりません。そんな日本語訳がないTPPの大筋合意文書において心配になる のは、5月下旬に発表された米国と日本との農業分野でのTPPの影響試算の違いなのですが、それ以上に心配されるのが 医療や投資や金融、サービス貿易全般 さらには国有企業や電子商取引などこれまで貿易協定になかった分野の国別の試算や解釈のちがいです。そのうちのひとつ「国民皆保険は守る」と政府が繰り返し発言している医療についてですが、 TPP発効後は、政府が薬価を取り仕切る今の制度は障壁だといわれ る可能性は否定できない。「医薬品の償還価格(日本では薬価)」の 決定ルールについて将来、協議を行うといった内容が、じつはしっかりと日米間の英文の交換文書に記されているともいわれています[甘利さんの説明をききたいところですよね]。さて、そんな英文のTPP大筋合意文書の日本語訳+問題点の分析報告書が TPPテキスト分析チーム により発表されています。いろいろな業種にたずさわれているみなさまの職業や専門分野だけでもいちどご覧になったらいかがでしょうか・・・ひょっとすると、 ある程度の補助や対策のある農業分野よりも、むしろ影響大といった可能性があるかもしれませんからね。TPPテキスト分析チーム のページは こちら です。ちなみに農業の実際の試算と解釈の違いの例となった5月20日の新聞記事は こちら。ののののの → 参考資料として 「実際の法案処理は前途多難に」は こちら。 交渉分野である「政府調達」。TPP発効後はこの入札手続 きにも英語での公示文書を作ることが努力義務として課せら れるといいますから・・大筋合意文書の正文に日本語がない というのは、その予行練習だったりして。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 28, 2016
鳥インフルがおこると、車だって困る。 宮崎で鳥インフルが連続したときのおはなしです。過去分の再録になりますが、家畜伝染病が[新型インフル誕生といった大きな話ばかりではなく]一般市民生活全般にも影響を及ぼす例としてご参考までによろしかったら。↓『悪夢ふたたび・・・それは1枚の回覧板からはじまった。』車を大切になさっている方も多いと思います。大切な車に、たとえば鳥のフンがついた場合は、どうなさいますか? ほっとくという方や、直ぐに洗うという方など、対処方法は個人個人で違うとは思いますが、たとえば車の販売会社のホームページでは、つぎのような対処方法を指導しているようです。 「知っている方は多いと思いますが鳥の糞は強い酸性です。そして、 車の塗装は基本的にアルカリには強いのですが酸性には極端に弱 い特性があります。」「鳥のフンには塗装を傷めるアルカリ成分が含まれているので、放っ ておくとシミやくぼみができてしまいます。乾く前なら水で流し、 乾いてる場合は無理に取ろうとせずに、水分をたっぷり含ませ柔 らかくしてから水で洗い流しましょう。」と、このように鳥のフンが酸性かアルカリかという問題がありそうですが、車の塗装を傷める可能性はありということになりましょう。それでは・・これが鳥のフンではなく同じくアルカリ性や塩素系の液体であれば、どうでしょう。大切にしている車に塩素系やアルカリ性の液体がかかった場合の影響はどのような作用を車体に及ぼすものなのでしょう。 と、書くと、「車に塩素系やアルカリ性の液体がかかる」なんてことがあるのかなと思われる方が大半であると思いますが・・・畜産県に住んでいる場合は、そんな場面もいまや大アリなのですよ。そう、口蹄疫や鳥インフルエンザの蔓延を防ぐために、こういった家畜伝染病の発生した道府県では一定区域内で消毒が実施されるからなんです。 ちなみに口蹄疫被害のおこった宮崎県の自動車販売会社によると、消毒液に関しての対処法は〔問い合わせが多かったということで〕つぎのような説明がなされていました。 「塗装がはげた部分やタイヤのホイール内側はさびやすいです。塩素 系やアルカリ性の消毒薬をかけた車両を放置すると、白い斑点がで きる恐れもあります。そうしたことを防ぐには、なるべく早く洗車 するのが一番。消毒の前に車用ワックスをかけるとより効果的です」 ということで・・・回数にもよりますが、1日に数回も消毒液がかかるとやはり影響がある。そしてそのような状況を踏まえて、このおはなしは 宮崎県のお花農家である私の友人のYくんのケースにつづきます。 車を人一倍大切にするYくんにとっての大問題となったのは、彼のお家の場所にありました。お花を栽培している関係上、 彼の家のまわりは養鶏場や牛舎が点在する田園地帯にあったのです。 そのために愛車が、消毒漬けになった。 通常の町への買い物はもちろん、こどもさんの送り迎え、作っているお花の出荷に、車でいちど出ていくたびに最低でも2回、往復で4回も車が消毒される道を通らねばならないのです〔1日のうちに3回通ると12回となりますよね〕。 最初のうちは、家にかえるたび、まめに洗車していたYくんですが、さすがに4ケ月もこの状態が続くと、次第に洗車をするのが億劫になっていったといいます。そして7月に口蹄疫被害がようやく収まったのをよしとしたYくんは、昨年の10月に愛車を買い換えたのです。 そんな昨日、鳥インフルエンザ発生を伝える新聞と前後して新車にしたYくん宅の郵便受けに入っていたのは、非情にもこの回覧板の文面でした。 なんと、口蹄疫発生時と同様にYくん宅に関係する生活道路における消毒が、 鳥インフルの発生を告げるこの通達と同時にすぐに再開されてしまったというわけなのです。 ということでいま わたくしは・・・車好きで新車に買い換えたばかりのYくんのためにも、そしてもちろん畜産農家さんのためにも、そして飼われているトリたちのためにも、1日でも早い事態の収束を願っております。 家畜伝染病は農業界ばかりでなく、いまやまわりの市民生活 全般にも多大な影響を及ぼす・・・ということでもありますね。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 8, 2016
“食の安全”と TPPの強行採決。新しい米国大統領が選ばれるまえに衆議院を通過させておけば米国議会が批准手続きを進める「後押し」になる とか、いま ここで決めておけば米国からの要望があったとしても見直し協議に応じなくてよいとか という理由で急ぎに急がれたTPPの強行採決。しかし。そのように急いだのは、もうひとつ別のところに理由がある。それは食の安全性に対して国民に知られたくないTPPの問題点[国会での審議をつづけていけばその点が明らかにされてしまう]があるからだ・・・とした玉木雄一郎さんのブログは こちら。グラフや表をうまく使われていて、問題点がよくわかる と思いました。 そういった国会審議の場での質問に対する与党側の興味深い答弁も併せて、ご参考までによろしかったら。 ええっと、こういったホルモン剤関係は、アーミテイジ・ナイ レポートの工程表の何番目にかいてあるんだっけかと、つい思 ってしまったのは、自分だけ? 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Nov 8, 2016
TPP。今後の法案処理は前途多難に?衆院TPP特別委員会は4日[TPP条約が単なる農業問題であると多くの国民に認識させるようなかたちで]承認案・関連法案を与党と日本維新の会の賛成多数で可決しました。さて、そしてこれからです。このまま与党と日本維新の会の思惑どおりにことがはこんでいきTPP条約が発効していくとすれば・・・いろいろと問題点がうかびあがってくるものと思われます[秘密協定で5000ページもあって日本語は正式ではなく・付帯文書が山とついているというのですからFTAどころのはなしではとてもすまないのですから]。そんななかの代表的なものが2011年ころから問題視されていた「制度変更で混乱もおこってくるのでは」という問題です。 そのときになって困っても これは自業自得なのですが、ひょっとするといま条約の締結に熱心な経済同友会や経団連関係のみなさまが頭を抱える可能性もなきにしもあらず・・ですよね、きっと。ということで、今回は2011年当時の当ブログの再掲載 になります。TPPでおこることは推して知るべし・・・ということで よろしかったら、ご参考に。 ↓『韓国FTAだって、こんなに法律が変わるのですね』2010年の12月には、韓国の中小企業の68%が、望んだという「韓米FTAの早期批准」 。 こちら 。その念願が叶って、米国で韓米FTA実施法案が可決され、韓国国内の政界や中小企業も、ほっとしているのかとおもいきや・・・実際には、韓米FTAを実施するための韓国の関連法案処理が前途多難 な状態にあるのだといいます。報道されている状況のは つぎのとおり。「韓米FTA発効に伴い改正しなければならない関連法は25件ある。この うち、公認会計士法、税務士法など9件はすでに改正を終え、14件は 国会で協議が続いている。2件は発効後3年内に改正する。2009年9月 に上程された乗用車個別消費税の排気量別に異なる税率を一致、単一 化させる個別消費税法改正案をはじめ、地方税法、FTA関税特例法、 郵便法、郵便局預金保険法、独占規制・公正取引法、デザイン保護法 などの手続きが残っている。これらの付随法案が国会を通過したとし ても施行令、施行規則など下位法令をFTA協定文と一致するよう修正 しなければならない。」ということですが、これっていわゆる『国のかたちが変わりそうな事態』そのものではないですか。 報道のひとつは、 こちら 。またそんな事態を受けて、韓国最大野党である民主党の孫鶴圭(ソン・ハクキュ)代表は、米国議会で実施法案が可決されたはずの韓米FTAについて、あらためて交渉のやり直しを求める意向までしめしているというでは ありませんか。 こちら 。韓国FTAオバケですら、こんなにも怖いとしたらですよ、日本が加盟するか検討しているというTPPオバケの強さって、どんなに強いのでしょう。『オバケをこわがるんじゃない!』と、前原さんはおっしゃいますが、この〔韓国の〕状況を目の当たりにしちゃうと怖いモンはやっぱり怖いですよ。・・・TPPオバケの正体を見極める為にも、今後の韓国発のニュースには、要要・要注意ですね。そしていっぽう「民主論議、なぜ米国の顔色をうかがう」とした、琉球新報は、 こちら 。 韓国FTAでは、むしろ農業以外の分野の法律改正が多い気がする のは、私がオバケに化かされているから??? 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Nov 6, 2016
けっきょくのところTPP交渉とは。先の通常国会での継続審議にあたり、今回の臨時国会での参考人質疑や地方公聴会さらには中央公聴会に加えて テーマ別の集中審議を おこなうことで一致していたはずのTPPに関する国会審議。それはそうですよね、なんといっても TPPとは農業だけの交渉ではなく、知財電子・商取引・国有企業・金融などなど全30章にもわたるという膨大な内容の包括協定なんですから。もとよりその協定内容について時間をじっくりかけて審議せねばならないのは当然のはなし。しかし、しかし。その国会審議が、すでに本日10月31日時点で 衆院TPP特別委員会は31日午前に参考人質疑、午後には安倍 晋三首相が出席して集中質疑を行う。与党は早ければ同日中 にも特別委で採決し、11月1日の衆院本会議で可決、衆院を 通過させたい考え。という、重大局面をむかえているだそうです。と国会での審議が農業分野だけで、しかもその農業分野にしても協定本体の論戦がとても深まっているとはいえない状態で、情報開示と国民理解が進まない現状での強行採決ということになれば・・けっきょくのところTPP交渉とは、日本と日本国民のためというよりも、いわゆる米国[いやむしろ多国籍企業か]のための取り決めと思わざるを得ないようですね。ということで、いわゆる アーミテージ・レポートの回の再掲載分[2015年8月分]は こちら。 ↓『TPP交渉参加に熱心な理由[わけ]』「聖域なき関税撤廃を前提とするTPP参加は反対」としながら国会決議に反して「聖域のない条約に参加する」ことに、いまだに熱心な・熱心すぎる安倍首相。その理由のひとつとして、いや最大の理由ではないかといわれはじめているのが、これ。 いわゆるアーミテージ・レポートの存在です。その真偽はともかく、またご存じの方も多いかとはおもいましたが、とりあえず掲載した次第です。ご参考までによろしかったら。・・・アーミテージさんご一行に対して「(前略)アーミテージさん、ありがとうございます。グリーン さん、ありがとうございました。そして皆さんがたが本日は、 おいでくださいましてありがとうございます。 昨年、リチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、マイケル・ グリーンやほかのいろんな人たちが、日本についての報告を出 しました。 そこで彼らが問うたのは、日本はもしかして、二級国家になっ てしまうのだろうかということでした。 アーミテージさん、わたしからお答えします。 …日本は今も、これからも、二級国家にはなりません。それが、 ここでわたしがいちばん言いたかったことであります。繰り返 して申します。わたしは、カムバックをいたしました。日本も、 そうでなくてはなりません」と述べたといわれる安倍首相であるだけに、ちょっと信じゃったり。 そんな質問を堂々と国会でおこなった山本議員の ページは こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Oct 31, 2016
TPP。宮崎での地方公聴会の反応は。環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案を審議する衆院特別委員会が、26日に開いた高千穂町での地方公聴会。発効後の影響や審議の進め方などについて、地元の農林漁業関係者や有識者らから意見を聞いたのですが 意見を述べた本県側の4人の陳述人からの質問さえみとめられないといった会の進行と内容に 地元からは「地方の声はとりあえず聞いた・・というたんなる実績づくり」「表面的な・形ばかりの会議であった」との公聴会の内容に対する不満に加えて、「採決するのはまだ早い」という これからの特別委での継続した審議を求める声が相次ぎました。 こちら。けっきょくのところ、今回の宮崎での公聴会では[TPPによって和牛などのブランド農産物の輸出が増えるなどといったこれまでの政府からの説明があったにもかかわらず]日本の代表的な畜産県である宮崎県においてもTPPへの慎重論が多数を占める・・・という事実が浮き彫りになったことになります。 → 輸出の実態は こちら。 以上、TPP宮崎地方公聴会に対する宮崎県民の反応に関する お知らせでした。 参考資料として陳述したひとりである 藤原宏志・宮崎大学元学長のこの会における陳述要旨はつぎのとおり。『TPPには反対。公聴会の意見陳述人も少なく、公表資料もよくわからない部分が多い。国の将来を左右しかねない協定がこんな形で審理されるのが不安。また農産物については補助金が多いアメリカとは競争にならない。安全性も問題で遺伝子組換えなど自然にはない食物は人間にどう影響するのかわかっていない。国民は安全性に問題のある農産物をたべることになり、日本農業は壊滅的な打撃を受ける。』 それにしてもの 地元選出の国会議員さんたち です。 TPP反対を謳って政権をとっておきながら、地元の不安 をよそにしての、この自民党擁護の姿勢・立ち位置。ひと りくらいは、TPP反対っていってほしいのになとつくづ く。それにしてもそんなにかぶりごこちがよいのでしょう かね、陣笠は。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Oct 27, 2016
トランプ氏の指名受諾演説のなかで。2016年7月22日。『米共和党の大統領候補に指名されたトランプ氏(70)は21日夜 (日本時間22日昼)、オハイオ州で開かれた党全国大会で指名受 諾演説を行った。外交・安全保障、経済政策とも米国益を最優先す る「米国第一主義」が「我々の信条になる」と強調。環太平洋経済 連携協定(TPP)に反対する姿勢を打ち出した。』というニュースが米国から発信されました。そのようなトランプ氏のニュースを前にしていて気にしなければならないのは[農業関係者としては]ニュースの主題となっているTPPに関するニュースのはずだったのですが・・・個人的に興味深かったのは、前回のこのブログで再掲載したカダフィ大佐に関連しているくだりでした。そう、11月の本選で対決する民主党のクリントン氏に対する ●「彼女が達成したのは、ひどい犯罪に関与し、その罪から逃れ たこと」と、民主党のクリントン前国務長官時代に過激派組織「イスラム国」(IS)が勢いを増し、リビアやエジプトが崩壊したとして、その外交手腕を疑問視したという部分です。ということで。日本では「国務長官時代に公務で私用メールアドレスを使った問題」とだけしか報道されない傾向にある いわゆるベンガジ事件関連 のはなしは、 こちら、そしてカダフィ大佐自身が、生前に「アメリカはいずれ近いうちに私達の首を吊るだろう」と発言していた ユーチューブの映像は こちら です。ご参考までに、よろしかったら。 これかな?と思う、例の写真が こちら ↓ 。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」
Jul 24, 2016
カダフィ大佐の思い出。 2009年11月の記事。TPPにも大きくかかわってくる米国大統領選関連として、よろしかったらご参考に。 ↓ 『ありがとう。アフリカを思う皆様に感謝します』 「砂漠の狂犬」とか、「アラブの暴れん坊」とよばれたこともある、リビアのガタフィ大佐です。 実質的なリビアの元首にして、大佐。 受け取る側のこちらとしても、本名の ムアンマル・ムハンマド・アル=カッザーフィーっていうよりも、 やはり、カダフィ大佐 のほうがしっくりきます。最近のニュースでは、2009年9月の国連での演説で約15分間という予定を無視して1時間36分にわたり安保理批判などを繰り広げたニュースが伝えられたばかりですよね。 そんなカダフィ大佐の実像はどんなものなのか・・・それを知る貴重な機会に恵まれたのは、2009年12月15日。明治大学の駿河台キャンパス・アカデミーホールで開かれたサテライト対話集会のことでした。 「テレビでは横暴なイメージだったが、質問に一生懸命答えようとしていて親近感があった」という学生のコメントがあります。そのコメントに代表されるように、(西側メディアを通じて伝えられている氏のイメージとはうらはらに)非常に真摯な氏の姿勢の一面と人間性を窺い知ることができたのは貴重な体験となりました。本日のブログタイトルである、「今日はありがとう。アフリカの事を大事に思う皆様に感謝します」という冒頭の氏の言葉は、現在はアフリカ連合(AU)議長でもあるという現在の氏の立場と、アフリカの現状を如実に表したものだと感じました。 主催者となった明治大学の集会に関する広報は こちら 。集会を一般公開してくださった明治大学には感謝申しあげます。 12月といえば・・・ じつは大量破壊兵器はなかったと、 物議をかもしていたイラクの サダム・フセイン元 大統領の 軍事裁判による刑の執行 から、ちょうど3年。その意味でも、 今回の対話集会は意義深いものととらえずにはおられませ んでした。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」
Jul 24, 2016
この時期だから、読みたい本。 2。。前回の2015年版『いま この時期だから、読みたい本。』につけくわえて、2016年分の『この時期だから、読みたい本。』です。・・・いやぁ、こんな本もだされていたんですねぇと、隔世感ありあり。 山口なっちゃんも よんでたのかな? 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jul 10, 2016
いま この時期だから、読みたい本。戦後70年の昨年の同時期の記事ですが次回分の、参考資料として再掲載です。 ↓ 水木せんせい の 「総員玉砕せよ!」 と 大友克洋 の 「気分はもう戦争」 の 2冊。 個人的な、自分なりの戦争ものの定番 として、 この2冊を折にふれて読み返してきた のですが、 今回、この本も加えねば と、強く思わされました。 いま、いまなら 試し読みできる ということで よろしかったら。 こちら です。 安倍さんは無条件で若者好きなんだな と おもわされていた だけに、 なんだか この話 には びっくり。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jul 10, 2016
『TPPはNAFTAよりひどくなりますね。』 ● 北米自由貿易協定(NAFTA)は我が国を破壊した。TPP(環太 平洋経済連携協定)はもっとひどくなりますね ● みなさん、昔より2倍も頑張って働いているのに、稼ぎが減るなんて ウンザリでしょう。その気持ち、わかりますよなんていう話しをしたのは、米国大統領選において共和党候補の座を決定づけたドナルド・トランプさん。インディアナ州の予備選挙の前日、5月09日の集会ではこの発言のみならず、超満員の聴衆をまえに自由貿易体制を口撃しつづけて喝采を浴びるという集会の様子が報道されています。そのうえで ● 安い賃金を求めて海外に拠点を移した企業を米国に取り戻しますよなんて話が続いたら、自由貿易によって富裕層だけが恩恵を受けているとかんじている労働者そして農民は、それはうれしいことでしょう。そんな自国第一[アメリカ・ファースト]の候補者が 日本でも現れたら、まずは経済の地盤沈下が著しい農村部から支持がひろがっていくのではないでしょうか。 → 参考記事は こちら。ちなみにトランプさんが批判している北米自由貿易協定(NAFTA)締結時の署名式の様子が取り扱われている映画、『自由貿易に抗う人々』の予告が こちら[ヒラリーのご主人であるクリントンさんが当時の大統領だったというのも因縁じみててなんだかおもしろい]。 『自由貿易に抗う人々』のNAFTA 締結時の署名式のクリントン さんとゴアさんの役どころが安倍さんと甘利さんっていうことになる のでしょうね、日本でのTPPの合意にあてはめたとしたら。 「しっかりと日本の成長に、そして国民の豊かさにつなげていきたい」 との、そのときの安倍さんのご発言は、これからどうなっていくの でしょう・・・。 → NAFTAから推測するTPPは こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Jun 23, 2016
あなたの職への、TPPの影響は?大筋合意文書の正文に日本語がないというTPP[英、仏、スペイン語のみ]。交渉の終盤にあたっては “会議をリードしたのは日本”などと豪語していた甘利さんにしては、またTPP経済圏の中で米国に次ぐ経済規模を誇る国であるはずの日本の扱いにしては、あまりに軽んじられた扱いを受けているようにおもえてなりません。そんな日本語訳がないTPPの大筋合意文書において心配になる のは、5月下旬に発表された米国と日本との農業分野でのTPPの影響試算の違いなのですが、それ以上に心配されるのが 医療や投資や金融、サービス貿易全般 さらには国有企業や電子商取引などこれまで貿易協定になかった分野の国別の試算や解釈のちがいです。そのうちのひとつ「国民皆保険は守る」と政府が繰り返し発言している医療についてですが、 TPP発効後は、政府が薬価を取り仕切る今の制度は障壁だといわれ る可能性は否定できない。「医薬品の償還価格(日本では薬価)」の 決定ルールについて将来、協議を行うといった内容が、じつはしっかりと日米間の英文の交換文書に記されているともいわれています[甘利さんの説明をききたいところですよね]。さて、そんな英文のTPP大筋合意文書の日本語訳+問題点の分析報告書が TPPテキスト分析チーム により発表されています。いろいろな業種にたずさわれているみなさまの職業や専門分野だけでもいちどご覧になったらいかがでしょうか・・・ひょっとすると、 ある程度の補助や対策のある農業分野よりも、むしろ影響大といった可能性があるかもしれませんからね。TPPテキスト分析チーム のページは こちら です。ちなみに農業の実際の試算と解釈の違いの例となった5月20日の新聞記事は こちら 。ののののの → 参考資料として 「実際の法案処理は前途多難に」は こちら。 交渉分野である「政府調達」。TPP発効後はこの入札手続 きにも英語での公示文書を作ることが努力義務として課せら れるといいますから・・大筋合意文書の正文に日本語がない というのは、その予行練習だったりして。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
May 28, 2016
「TPPは悪しき協定」とも言ったスティグリッツ米コロンビア大教授。「来年4月の消費増税は延期すべきだ」と、ノーベル経済学賞受賞者・スティグリッツ米コロンビア大教授が 安倍首相にそう進言したのは3月16日のこと。まさにこの瞬間、スティグリッツ教授は安倍首相にとって福の神となっていたわけです。口にしたくても言い出せない「消費増税延期」を熱心に代弁し[当時おそらく安倍さんの頭にあった]衆参同日選の地ならしまでしてくれたというわけですから。しかし、その一方で、安倍政権が徹底的に無視を決め込んむことになったスティグリッツ教授のいまひとつの主張がありました。それが同教授による「TPPは社会正義に反し、格差を広げる悪しき協定」という批判だったのです。ということで、[大新聞のほとんどが伝えなかった]そんなTPPに関するスティグリッツ教授の記事が こちら 。ののののの 消費税問題が議論される今が、この話の絶好のおさらいの時期だなと思いましたもので。 → ベトナムのカメが死んだ日に は こちら。 日米が描いていたシナリオ。それは「TPPを16年内中 に批准し17年には発効する」というもの。しかし大統領 選挙の混沌から、いまやその目論見も実現が不安視されて いるのが現状。そんななかで日本が旗振り役を続けている のは、なんとも不可思議観、ありあり。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
May 18, 2016
TPP署名式に関するニュースのなかで。本日2月04日にニュージーランドで開催されたTPPの署名式に関するニュースのなかでは、このFNSのニュースが個人的にはいちばん興味深いものとなりました。アドレスは こちら 。ちなみに 2012年の状況に関しては こちら 。かつて「聖域なき関税撤廃を前提とする以上、断固反対をしてまいります」と述べておられた高鳥副大臣です。したがって今回の交渉内容については、 高鳥副大臣的には満足している と、いうことなのでしょうね、きっと。 それにしてもの署名式です。年明けにわざわざ こんな “儀式”を持ってこなければならなかった背景には、各国 においての、これからの国会批准の困難さを物語ってい るように思われます。 これは暗示なのかもの、ベトナムのカメの話は こちら。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 4日、TPP(環太平洋経済連携協定)の署名式に、和装姿で現れた高鳥修一内閣府副大臣。高鳥内閣副大臣は「緊張もしましたが、無事に署名できて、また、署名式ができて、ほっとしています」と述べた。TPPが大きな節目を迎えたことに、胸をなで下ろした高鳥副大臣だが、実は過去に、TPP交渉参加への反対を主張していた。2013年3月、高鳥内閣副大臣は「TPP交渉、聖域なき関税撤廃を前提とする以上、断固反対をしてまいります」と述べていた。驚きの過去と和装姿。さまざまな顔を見せる高鳥副大臣、これ以外にも、意外な姿を見せていた。4日、ニュージーランドで行われたTPPの署名式。和装姿で出席した高鳥内閣府副大臣は、以前から、なぜ日本人は、国際会合の場などで和装をしないのか、疑問を感じていた。日本の文化の発信のため、迷うことなく和装を選んだという。その高鳥副大臣、実は過去に、こんな発言をしていた。2013年、高鳥内閣副大臣は、「TPP交渉、聖域なき関税撤廃を前提とする以上、断固反対をしてまいります」、「日本にとっては死活的な利益。これが守れなければ、即時撤退すべき」などと述べていた。米どころ、新潟出身の高鳥副大臣は3年前、TPP交渉参加に反対を主張していた。4日、高鳥内閣副大臣は「無事に署名できて、また、署名式ができてほっとしています」と述べた。甘利前TPP担当相が、金銭授受問題で辞任したため、今回、皮肉にも、署名式に出席することとなった高鳥副大臣。実は、「ものまね」の特技も持っていた。2014年、高鳥内閣副大臣は「安倍晋三でございますって、いうふうにやったら、『お、なかなか似てるね』と言われました」、「安倍先生公認のものまねです」と話した。そんなものまねを受けてか、出発前、「日本の代表として頑張ってこい」と、安倍首相から直接、激励を受けたという。TPPは、署名から2年以内に、あわせて12カ国が国内手続きの完了を目指し、3月には関連法案を国会に提出する方針。 (新潟総合テレビ)
Feb 4, 2016
ベトナムのカメが死んだ日に。TPPが発効すれば、参加国のなかにあって“もっとも伸びる国”だといわれてきたベトナム[たとえばこちら]。しかし順風満帆だと思われていたそんなベトナムで 異変が起こったのは、1月20日のことでした。・・・そう、ベトナムという国家が大事な局面にはいると必ず現れてきたという、ある種の精神的支柱というか・守り神的な役割を担っているかのような ホアンキエム湖の巨大カメが死亡したのです。 これはなにかおこるのかもねと思っていた矢先、まさにその日に伝えられたのは[2国間協議をほとんどおこなわず自主的に行事役に徹して漂流しかけていた条約を締結させたともいわれている]日本のTPP担当大臣である甘利さんのスキャンダルでした[こちら]。それから1週間。28日の本日辞任を表明された甘利さん。[それぞれの国にあっての批准も済まないうちにやるというある意味不可思議な]TPP署名式には出席されるのか、いやいやそれだけではなく[ウワサがほんとうだったとしたら]これから推進役を失ったTPPはどうなっていくのか、そしてこちらもまた[甘利さんという鉄人を操る正太郎少年のように]順調かと思われていた安倍さんのカレンダーに狂いが生じてくるのか、などなどいち農業関係者として2016年のこれからの展開には興味津々です。 ところで伝説のカメの死亡原因。この巨大なシャンハイ ハナスッポンを攻撃し弱らせていたのは、なんと無数に 繁殖していた小さなミドリガメたちという説もあります。 このカメの正式名称はミシシッピアカミミガメ。そう、 米国生まれなのですね。このカメたちを米国の企業とみ たほうがいいのか・はたしてどうなのかは、これは数年 後のお楽しみっていうところですカメ/笑。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jan 28, 2016
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