キリスト誕生前の紀元前1世紀
ローマは並ぶものなき世界の覇者として
栄華を極めていましたが
各地から征服され集めた奴隷の問題が
危険を孕んで弱点となっていました
さて、ギリシアのトラキア地方で
ひとりの女奴隷が主人の子供を産み
その男の子は、12才になると
奴隷としてリビアの鉱山に売られました
これが、後にローマを震撼させる
反乱の首謀者スパルタカスです
彼は使い捨ての奴隷として生きながら
いつかは自由になる夢を持って居ましたが
反骨精神が災いをして
剣闘士養成所へと送られます
剣闘士は闘技場に出されれば
向かい合った相手が友であっても
殺さなければ殺されます
殺伐とした生活のなかで
スパルタカスの唯一の慰めは
女奴隷バリニアの可憐な姿でした
そのバリニアが売られたのがきっかけで
訓練所から逃亡したスパルタカスと仲間の奴隷は
ベスヴィオス山を本拠地として反乱を起こしました
農場や牧場で働いていた奴隷達を吸収して
数千人の規模になった奴隷達は
海を越えて故国に帰るために
世界に誇るローマ軍と勇敢に戦いますが
所詮は奴隷の寄せ集めです
ついには敗れて、捕らえられ
アッピア街道に十字架で晒されました
彼らは敗れましたが
家族や子孫が自由に生きられる道に
1歩近づいたと思います
「グイン・サーガ」栗本 薫を読み続けて
いま111巻目です
豹頭王グインが剣闘士になっていて
快楽の都で勇猛さを発揮しているところですが
その戦いぶりを文章で読んでいますと
「クオヴァデイス」
「聖衣」
「デミトリアスと闘士」
「ローマ帝国の滅亡」
「グラディエータ」
「スパルタカス」などが
思い出されたので見直してみました
オリヴィエが脇役
なんともスゴイ配役ですし
186分のハリウッドが誇る大作です
「クオヴァデイス」で暴君ネロを
印象深く演じたピーター・ユスティノフが
この作品では剣闘士養成所を持つ男
バタイアタスを演じて
アカデミー助演男優賞を受けていますが
名探偵ポワロシリーズも素敵ですし
個性的で好きな俳優です
「グイン・サーガ」の著者も
絶対これらの作品を見ていると思います
読んでいて映画のシーンが思い浮かびますから
何にしろカーク・ダグラスは良い俳優です
息子さんのマイケル・ダグラスのほうが
都会的で洗練されているとは思いますが
割れた顎と眼力で父に負けますね