
その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこで、この連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームを遊ぶプロである渡邉卓也が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
『カップヘッド』の魅力を紹介する方法はいくつかあるのですが、やはりプレイ映像を見てもらうのが最も手早いと思います。
本作は1930年代のカートゥーンアニメを強く意識したグラフィックが特徴で、ゲーム全編がこの映像で表現されているのです。しかも手描きで制作されているというこだわりっぷりで、実際に遊べば「とんでもないところまで動くぞ!?」と驚かされること間違いなしでしょう。
フィルムや映写機のノイズまで再現されており、BGMは1930年代のビッグバンド・ジャズのスタイルで制作。ファンアイテムとしてアナログレコードまで発売されています。
本作は全世界で600万本を超える売り上げを記録しており、評論家からも高い評価を受けています。やはりアニメーションとサウンドはこだわられているだけあってとくに優れており、もはや見て聴くだけでも楽しめるゲームといえるでしょう。
では続いて、実際にどういうゲームなのかを紹介していきましょう。本作は頭がカップになっているカップヘッドもしくはマグマンを操作し、さまざまな敵と戦う2Dアクションシューティングゲームです。なお、本作はカナダを拠点とする「StudioMDHR」によって制作されました。
デビルとの賭けに負けてしまった2人は、自分たちの魂を守るためほかの債務者全員の魂を回収する必要に駆られます。債務者たちは素直に従ってくれるはずもなく、戦わなければならないわけですね。
本作は「王道横スクロールアクションゲーム」と表現されることがあるように、『ロックマン』や『魂斗羅』などのレトロゲームを彷彿とさせるような内容になっています。つまり端的に言うと、かなり難しいアクションゲームなのです。死ぬのも一度や二度ではなく、何度も挑戦してようやく敵に勝てるような調整になっています。
令和に残るファミコン文化3選 「死んだら… 2022年06月05日
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