SHINOBI.帝国-おむらいすの里

第十三話



ピコラは思いっきりくしゃみをした。
ピーカプ、ヴァルボーグ、コートニー、ピコラの4人は
北の森へ向かっていた。

「あとどれくらいだ?寒くて死にそうなんだが・・・。」

ピコラが問いかけた。

「あと2時間です。」

コートニーが答えた。
吹雪は一層強くなっていく。

「あと2時間もこの状態なのか・・・。」

ピコラは鼻水を凍らせながら言った。

「おいおい、そんなに寒がりなら来なきゃよかったのに。」
「仕方ねぇだろ!軍長の命令なんだからよ!」

ピコラが怒鳴った。
体はぶるぶると震えていて、戦えそうもない。

ヴァルボーグは「こんなに寒がりならジージョを連れてくるべきだった・・・。」
と悔やんだが、言葉には出さなかった。

「我慢してください。最北端なので、寒さはつきものなんです。
それに、北の森に行けば吹雪は治まりますし、少しは楽になります。」
「そうだ。早くしなければ手遅れになってしまう。我慢をして、先を急ぐんだ。」

そういって一行は先を急いだ。

出発から、約5時間が経過した。すっかり夜になってしまった。

「やっとついたぁ・・・。」

ピコラは到着したと同時に地面に倒れてしまった。
しかし、他の者は言葉を失ってしまった。

「・・・そんな・・・。」

コートニーは気が抜けたのか、尻もちをついてしまった。

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