2年ぶりの再会



カレを最後に見たのは、2002年のこと。
大学のメンバーで東京集合ということで、みんなで集まった時だった。

もうこれでカレを見るのは最後だろう。
私にだって、時間が経てば他に好きな人だってできるはずだから。
あの時はそんな風に思っていた。

だけど、私はまたカレに会いに行くことを選んでいた。
幼なじみを好きになっているのか、カレから逃げたかっただけなのか。
それがわからなくなった時に、カレに会えば全ての答えが出る気がした。

でも、もしかしたら、私はただ、
カレに会いたくて仕方なかっただけなのかもしれない。

久しぶりに会ったカレは、少しだけ落ち着いた雰囲気をかもし出していた。
社会人になって、社会にもまれて、少し、何かが変わったのかもしれないね。

2年ぶりの私はカレにどう映ったんだろう?
すごく気になったけど、怖くて聞けなかった。

カレと一緒にいると話ができなくなる。
それが苦痛なわけじゃなくて、一緒にいるだけで妙に満足してる自分がいる。

カレとの久しぶりのドライブには、やっぱりゆずの曲がついてきた。
相変わらずのイヤミ口調は健在だった。あの歩き方も、食べ方も。

2年間という時間は確実にカレと私の何かを変えたし、
変わらなかったものもある。

でも確かなのは、2年という時間が、私達2人の関係に変化をもたらした事。
身体的な距離が離れている間に、心の距離も自然と離れていっていた。

今からこの心の距離が縮まってくれるのか。
それは全くもってわからないし、縮まらないかもしれないとも思うけど、
それでもカレに会って一つだけClearになったことは、
私はまだカレが好きだということ。


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