先ほどの記事
の続き。
になった 亀谷信吾
(法政大4年、中京大中京高)。この亀谷、ほかの選手と違う
大きな特徴がある。
それは打席に入る前、必ずヘルメットを完全に脱いで深々と頭を下げること。
ヘルメットのツバに軽く手を当てる仕草はよく見かけるけれど、亀谷ほどキッチリ
とお辞儀する選手は、高校野球の世界でもあまり見ることがない。それほどに
稀有な選手なのだ。
■書籍『伝説のプロ野球選手に会いに行く』(高橋安幸著、白夜書房刊)の中で、
ミュージシャンであり「大」の野球ファンとしても知られる 大瀧詠一
さんが
「打席に入る前の一礼」
について面白いことを仰っていた。
要約すると次のようになる。
「昔の選手は川上哲治さんにしろ誰にしろ、打席に入る時は必ず打席に対して
一礼をしていた。決して審判に対してではない。これは神道なのか何なのか
分からないけれど、たぶんアニミズム的 (※)
な『場に神がいるんだ』という考え方」
「今でもグラウンドに入る時は帽子をとって一礼するのが普通に行われている。
それはグラウンドという『場に神がいるんだ』という考え方の反映であり、昔は打席
もそれと同じと考えられていた。審判にお辞儀するのであれば、それは『対人』と
いえる。試合開始前に挨拶をして対人は済ませているわけだから、試合中に
あらためて対人の挨拶をする必要はない
」
「さらに昔の選手たちには、打席に入った以上、結果が出るまでの間はそこを
出てはいけないという教えもあった。だから、投球の間に滅多なことで打席から
出ることを良しとしなかった。それは上記と同様、打席という『場には神がいるんだ』
という意識が根底にあったからこそ」
(※)「アニミズム」とは、自然崇拝・精霊信仰という意味。
◇ 亀谷信吾
の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。
「東京六大学のベストナイン」
(2009.6.1) →
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