あめりの小部屋

看護過程演習



各看護学ごとに看護過程の演習という授業がありました。

ある事例が提示され、それについて情報収集・関連図・アセスメント・全体像・期待される結果及び長期目標、短期目標設定・看護計画立案という看護過程の一連の流れをやってみるというものです。

実習に行ったらこれを実際の患者さんに対してすすめていくのですが、その練習みたいな感じですね。一見、そんなに大変でもないんじゃない?と思った方。

これはとても大変かつ孤独な作業の始まりでもあるのです・・・。

まずは

1、情報収集

情報収集したデータを書く紙があります。四隅に枠があるだけのただのB4の紙なんですが。

そこにただ、もらった情報を羅列して書くだけでは意味がないし、時間と労力の無駄です。

大きく3つに分けて情報を書いていきます。

1.身体面(年齢、既往歴、疾病の経過、病態像、検査データなど)

2.精神面(ご本人の病気に対する考え方、趣味、信仰、宗教の有無など)

3.社会面(家族構成、家族の病気に対する考え方、サポート状況、結婚の有無など)

看護過程演習では先生からもらった患者情報をもとに書いていきます。実際の実習ではカルテや患者さん・ご家族などからお話を聞くなどして書いていきます。

カルテみたいに○をつけていったり、既往歴や現在の病歴など書く欄が設けられていればもっと書きやすいのに・・・と何度思ったことか。真っ白な紙に書いていくというのはとても大変。

私たちの下の学年からはカルテのように書き込んでいけるタイプの記録用紙になっていました。いーなぁ・・・。

2、関連図

これまたB4の真っ白な紙です。はじっこに関連図という文字と学校名、氏名欄があるのみ。

この真っ白な紙に患者さんの病態・精神面・社会面をすべてミックスして図式化します。

これがまた時間がかかる!

病態の1つ1つの科学的根拠を細かく矢印でつないでいって1つの図にしていくわけです。

えらく時間がかかる上に非常に頭を使うんです・・・。

私は字が大きいのか紙の使い方が下手なのかいつもいつも1枚では収まらず、紙をはりつけて大きくして書いていました。

でもこれを書くと患者さんの病態とか今、問題なこととかがよく見えてくるんですよね~。

3、アセスメント

さて、得られた情報をカテゴリーに分けてアセスメントしていきます。

うちの学校はヘンダーソンの14項目+学校独自の項目2項目があり、計16項目でした。

これを書くのが大変!

特に急性・回復期なんかだと、術前・術後(傷害期・転換期・筋力回復期)とそれぞれの期にこの16項目でアセスメントしていかなければならないわけです(--;

・発達段階→ハビガースト、発達課題を達成できているか

・呼吸、循環、体温→ホメオスターシスが保たれているか、V.Sは正常か

・食事、栄養→適切な食事摂取ができているか、栄養摂取状況

・排泄→あらゆる排泄物について(尿・便・汗・体液など)

・望ましい姿勢、体位→姿勢、体位の保持能力

・活動と休息→活動と休息のバランスがとれているか

・衣服の着脱→衣服の着脱に際してのセルフケア能力

・身体の清潔→清潔を保持できているか

・身体的、精神的安楽→患者さんの全体を通して身体的精神的安楽が得られているか

・感染への抵抗力→感染徴候はないか、それに対する抵抗力の有無

・知覚、認知→知覚、認知能力

・コミュニケーション→コミュニケーション能力、他患者や家族とのコミュニケーション

・価値観、信念→宗教や信念、その方の考え方

・生きがい、楽しみ→趣味、生きがい活動

・社会的な役割の遂行、達成感→入院前の仕事、生活、入院生活上においての弊害

・コーピング行動→コーピング行動がとれているか

これを受け持ち患者さんが決まってから3~4日以内に提出でした。

学内での演習の間はいいけど、実習中ってどーなるの??無理っぽい。


4、全体像の把握・期待される結果

16項目アセスメントした結果を要約して、この患者さんは一体どういう状態なのか・・・ということをB5の紙に書いていきます。大事なことは、物語調に書くこと!(と言われました)

病院の記録で言ういわゆるサマリーみたいなものですね。

そして、この患者さんを看護していくにあたっての長期目標と短期目標を設定していきます。

5、看護計画・評価

そして、各問題点ごとに看護計画をo-p,t-p,e-pで立てていきます。

o-plan・・・観察

t-plan・・・援助

e-plan・・・指導

そして、その看護計画を実施していき、その結果を評価していき、修正が必要な所は修正、解決したところは解決、というように段階を踏んでいきます。

この過程がとてうもなく長く大変なんですよ~。
しかもこの看護過程演習は全ての領域をパスしないと、各論実習にいけないという・・・。
成人・老年・精神・母性・小児・在宅、とこれら全てをやらなければならない。
か・な・り!!!大変でしたから~。
提出が3つとか同じ日になったりして、本当に無理だってば!!
それでも何とか死に物狂いで終わらせて合格。
無事実習に行けました。。。よかったぁ。

tomato

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: