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本多 孝好著 at Home を読了した。4つの短編が収録された短編集で以下の4作品「at Home」(角川書店「野性時代」2009年12月号)「日曜日のヤドカリ」(新潮社「Story Seller2」小説新潮 2009年5月号別冊)「リバイバル」(書き下ろし)「共犯者たち」(書き下ろし)解説:[日本経済新聞夕刊2010年11月10日付]引用父親は空き巣、母親は結婚詐欺師、そして「僕」が働くのは偽造屋。家族は他に妹と弟がいて、つまり5人家族だが、まともな職についている者は一人もいないという空前絶後の一家である。 しかもこの5人、血がつながっていない。まったくの他人なのだ。この絶妙な設定がキモといっていい。なぜその他人である5人が本当の家族のように一緒に暮らしているかは、おいおい明らかになる。 それが表題作だが、不動産屋のバカ息子を騙(だま)そうとした母親が逆に拉致されて脅迫電話がかかってくるところから、ストーリーは動きだす。 この巧妙な物語の背後から伝わってくるのは、一緒に暮らすだけでは家族と言えず、困ったときには全力で助け合うことこそ本物の家族なのだという真実だ。あえて疑似家族を登場させたのはそのメッセージを効果的に伝えるためにほかならない。空き巣に結婚詐欺師に偽造屋という極端な設定が効いている。 他に3編の短編を収録しているが、個人的にはひたすら後ろ向きの男を描く「リバイバル」がいい。センチメンタルな気分のときに読むと身体に染みてくる。★★★★(文芸評論家 北上次郎) 感 想この設定で感動作を書かせたら右に出る者はいないかも知れないな!どの作品も型破りの設定なんだけど,最後には主人公達が悪者にならず,善人に思えて来るのが不思議だ! 本多孝好さんの技法の特長なんだろうなぁ~!4作品ともラストに感動した・・・ その感動が一種独特の爽やかを感じさせる! 章が終わる事に,ウルウル・アハハ状態になる事間違いない!重いテーマだが,ジメジメ感がないのが良いし,心がホンワカとなるのが良い!!!ではでは,各短編ごとの感想へ・・・その前にこれから先はネタバレ注意! 未読の方はご遠慮くださいな(笑ネタバレ無くして感想なし!!!と言う私なりの持論だからご勘弁を・・・・at Home血の繋がりのない家族が,血の繋がった家族以上の信頼関係を築こうと,切磋琢磨している様子が伺える事が嬉しく思える!ラストは感動したよ! タイトルに相応しい終わり方に拍手!!!・日曜日のヤドカリ少しばかり大人びた小学5年生の弥生さんとの会話が敬語調なのが笑えた・・・!設定は異なるが,原田知世さんのネスカフェのCMを想像させる(笑敬語調の会話のせいかノホホンとしてて,お互いの信頼関係がより一層伝わって来るから不思議!自分もこんな父親になりたかったなぁ・・・絶対に無理だけど(笑・リバイバルこの短編はそんなに感動しなかったが,×1の方は「そんな事もあるのかなぁ??」と思って読んでみるも善し!私の性格からして,自分の過去を反省しながら生きて行く事って出来ないよ! 無理!無理!(笑ラストに,明日への希望を感じ取れたのがせめてもの救いかな・・・・共犯者たち少々暗い設定で,この短編集の中で唯一,本当に血の繋がった家族を描いた作品!心が繋がっている人達を家族と呼べるのかなぁ?? と考えさせられた!同じ屋根の下に暮らすだけが家族じゃないような気がする!お互いのリスペクトの大切さを感じ取れる作品だった!家族の有り方を再認識させてくれる作品だった! これからも大切にしたいなぁ~!と。ホンワカしたい方や家族の事をネガティブに考えている方に是非読んで貰いたいなぁ~また,1年にそう何冊も読まない方に 今年の1冊! として推奨!!!超!推奨作品です!!!
2013年01月09日
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伊坂幸太郎著 SOSの猿 を読了した。内容(「BOOK」データベースより)三百億円の損害を出した株の誤発注事件を調べる男と、ひきこもりを悪魔秡いで治そうとする男。奮闘する二人の男のあいだを孫悟空が自在に飛び回り、問いを投げかける。「本当に悪いのは誰?」はてさて、答えを知るのは猿か悪魔か?そもそも答えは存在するの?面白くて考えさせられる、伊坂エンターテインメントの集大成。感 想あれれ・・・どこか違う方向に進んでいる! ってのが第一印象だった。伊坂ワールドは姿を消しつつあるのかなぁ・・・??著者の文庫版あとがきにあった,『SARU』を読まなきゃ楽しめない作品だとしたら,疑問符が沸き出てても仕方ないのかなぁ??伊坂さん! 寓話だけど現実味を帯びた何とも言えない世界はどこに行ったのでしょうか??栗原裕一郎氏の解説を読めば,著者が作品に対して悩んでいるようにも受け止められる!そして,この解説こそが この作品の全貌 なのかも知れない。未読の方は解説から読まない様に! 作品だけを知りたい方は解説だけを読む!その程度の作品だったのかなぁ?? 期待した分,ハードルが上がったのだろうか??展開について・・・私の話と猿の話が交互に繰り返され,最後に2つの話が繋がるのはさすがだ! と,言いたい所だが,それを評価されても著者は喜ばないし,読者もそんな事では満足しない!2つの話を無理やり結び付けた感 があるのが??な訳だと思う。中途半端な 未来への希望 では満足しない!この作品で印象に残ったフレーズ(救急車のお話)どこかで,誰かが痛い痛い,って泣いてるんだよ。だから,助けに行くんだよ!このフレーズが本来(私が考える)の伊坂ワールドだと感じた!シュールさを表現したかったのかなぁ?? とも感じたが,若干違う感覚・・・で,自分なりに 著者が何を表現したかったのだろう?? を考えたら,この救急車のフレーズだけだった・・・かな。伊坂作品の中で,酷評の魔王は未読だが,魔王もこの作品の様な感じなんだろうか??あるキングはどちらかと言えばこの作品に近い物を感じたので,冒頭に述べたように,伊坂作品は 私が期待しているベクトルとは違う方向へと進んで行っているのかなぁ??次の作品に期待したいなぁ・・・
2012年12月31日
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きょうから3連休・・・やる事が沢山あってコツコツとこなして行くぞ~!チョッとばかり早いけど,そのご褒美として駅前の本屋さんで買って来たよ(笑伊坂幸太郎著 SOSの猿楽しみにしていた作品だ!ちょとネットを徘徊してから・・・読むぞ~~~! (笑ではでは・・・
2012年12月22日
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午前中,さよなら、そしてこんにちは を返納するために駅前図書館へ・・・次に読む本も借りて来たのだが・・・短編よりは長いが長編よりは短い中編文字サイズも我々世代には優しい大きさだったので,一気に読んでしまった(笑荻原 浩 著 誰にも書ける一冊の本 内容紹介(密林のデータを引用)「私」は、アルバイトと自分を含めて五人の広告制作会社を営んでいる。広告業のかたわら小説を書き、二冊の本を出している。会議中に、母親から電話があった。入院している父親の容態が悪くなり、医者から、会わせたい人は今のうち呼ぶように言われたという。函館に飛ぶ。父は、生体情報モニタという機械に繋がれていた。父とは不仲だったわけではないが、男同士で腹を割った話をした経験も、二人きりの親密な体験をした記憶もない。母から原稿用紙の束を渡された。父が書いていたものだという。本にしたくて、専門家のお前に意見を聞きたいんじゃないかと。父は八十年間、北海道で暮らしていた。出世したとは言い難い会社員、見合い結婚、子どもは「私」と妹の二人。平凡な人生を綴ったであろう厚さ四、五センチの原稿を息子以外の誰が読みたがるだろう。読み始めた。少年時代に羆の一撃を食らい、祖父とのニシン漁で学資を稼ぎ、北大文学部の英文科を目指すところまで読んだ時点で、父は事切れた。すべて初めて知ることばかりであった。最初は、素人が陥りやすい自慢話と思ったが、その後創作と思うようになる。葬儀まで暦の関係で日にちが空き、物言わぬ父の傍らで読み終えた。そして葬儀の日、すべては明らかになった……。 一人の人間が死した後に厳然と残り、鮮やかに浮かび上がってくるものとは。感 想父親の人生を知る事が出来ると言う事は実に羨ましい・・・と。私の父親は既に他界しているので,この設定には感動したよ!最初は主人公の父親への不信感を感じていた学生時代から今までの話・・・危篤を知らされて帰郷・・・母親から渡された父親の自伝(??)・・・時間と共に,父親の残した自伝を読む主人公の心の変化・・・この心の変化を巧みに表現しているよなぁ~~~!読んでいる内に,自伝に創作の影があるように感じ取る主人公・・・そして葬式の当日・・・雪の影響で告別式に出席するには困難な状況の中・・・自宅の坂の下から現れる自伝の中の登場人物達・・・初めて会うのに知っている人達だ!この表現方法が荻原さんらしいと思ったよ! 荻原浩!恐るべし!!!そう!この中編は最後に感動する作品だったね!
2012年12月02日
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荻原 浩著 さよなら、そしてこんにちは を読了した。内容(「BOOK」データベースより)笑い上戸で泣き上戸の営業マン・陽介の勤め先は葬儀会社だ。出産直前で入院した妻がいるがライバル社を出し抜いた葬儀があり、なかなか病院にも行けない。生まれてくる子どもの顔を葬儀の最中に思い浮かべ、笑顔が出そうになって慌てる。無事仕事を終え、病院に向かう陽介にまた厄介な案件が…(表題作)。―人生の悲喜こもごもをユーモラスに描く傑作短編集。感想電車の中で もう少しで読み終る状態 だったので帰宅してから読了したよ・・・トホホ読み終わったら,明日のブログじゃなくて,きょう中に感想を書かなくっちゃ!って事で。ホントに・・・夜な夜な何をやっているのか解らなくなる自分が怖い!(笑で,感想・・・短編なんだけど,荻原ワールドが随所に炸裂!!!悲しかったり辛かったりするのだけど,持ち前のユーモアで最後には光を感じる作品!その光を感じた取った瞬間が何とも言えない! カ・イ・カ・ン!(薬師丸ひろ子風に!この作品に出て来る主人公が経験する結末を頻繁に経験出来たら良いなぁ~と感じた。この短編集の特長は豪華脇役陣だ!と思った。さよなら、そしてこんにちはの社長,ビューティフルライフの主人公の家族や疎開先のおばあさん,スーパーマンの憂鬱の山崎さん&やだやだやだやだやだの娘,美獣戦隊ナイトレンジャーズの息子,寿し辰のいちばん長い日の常連客達,スローライフの主人公の娘,長福寺のメリークリスマスのご近所の坂本さんや和尚・・・何処にでもいそうだけど,自分の身近に居たら迷惑だよなぁ~!でも,憎めないのが荻原作品だ! 荻原 浩!恐るべし!!!詳細な感想は以下の通り・・・さよなら、そしてこんにちは葬儀屋に勤める尾崎陽介が冷静さを装うために色んな妄想(笑)をするが,もうじき生まれて来る女の子の成長過程を想像しながらユーモアたっぷりのお話。生と死の重たいテーマを明るく表現していたなぁ・・・色々な妄想・・・中学生の時に観た11PMを想い出したぞ!(笑ビューティフルライフラストが良いねぇ・・・晴也の将来に明るい光が灯ったので何より!何より!!!スーパーマンの憂鬱スーパーの仕入れ担当者の主人公・・・だから,スーパーマン(笑やだやだやだやだやだには笑わせて貰ったよ!美獣戦隊ナイトレンジャーズ戦隊ヒーローに登場するイケメン君に恋い焦がれた主婦のお話・・・。この短編だけは伝わって来るものがなかったよ・・・トホホ寿し辰のいちばん長い日小憎らしい寿し辰の面々(常連客含)・・・この結末で,許してやりたくなった!(笑自分に自信を持つ事は素晴らしい事だとは思うのだけれど,過剰は行けないね!人の振り見て我が振り直せ!って著者がささやいているように感じた(反省スローライフあはは・・・の結末! この皮肉さがたまんねぇ~~~!(爆さすがだね!荻原さん!!!長福寺のメリークリスマスえっ?? 住職の家族がクリスマスを祝うのは宗教上不味い事なのかなぁ?? 知らなかったよ!愛娘の頼みとあらばそんな事も関係ない! 解る気がするぞ~~~!この住職,結構ナウイ(死語)よなぁ~~~!(笑そして,男のオイラから見ても可愛い気がしてならない!!!超!推奨作品です!気持ちが晴々する事間違いない!!!
2012年11月28日
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本多孝好著 チェーン・ポイズン を読了した。内容(「BOOK」データベースより)本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか?人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。三つの自殺に不思議な関連性を見出した週刊誌記者・原田は、“死のセールスマン”が運んだらしき、謎のメッセージの存在を知る。「命の取り引き」がもたらす意外な結末とは?心揺さぶるミステリアス長編。感 想あっ!また本の表紙が黒だったか・・・最近読了した本は黒表紙が多かったなぁ・・・と,ブログの背景で気付いた!(笑ここからが,本当の感想だが,その前に・・・未読の方は絶対に読まないで欲しいなぁ・・・これは私の足跡としてネタバレ含みで載せるのでそこら辺を充分理解してくださいな!では・・・相当気合いが入っているが,何から書こうか非常に悩む所だ!(笑まずは構成の良さに拍手だ!高野章子=おばちゃん と信じたまま全体の2/3辺りまで読んで・・・あれれ??何か違うなぁ??と感じたので,再度最初から読み直した!見事に著者に嵌められた気がした!・・・心地良い裏切られ方だった!再度よ~く読んでいると,付箋も沢山貼ってあったなぁ・・・恐るべし!本多さん!!!この本はそれを何処で気が付くかを試されているんだね!読了された方は何処で気付いたか教えて欲しいなぁ~!(笑ミステリーのジャンルだがこのトリックこそがこの本のミステリーだったのかな??高野章子=おばちゃんだと思って,最後まで読んでいればどんでん返しが待っていたはず!残念な事をしてしまった!とも取れるぞ!(笑途中で気付いて,再度読み直しをすれば,高野章子≠おばちゃんな訳だから,どんな結末になるかを楽しむだけだった!無事,感動のフィナーレを迎える事が出来た!もし,気付かなければ,W感動だったのかなぁ??だから,このネタバレを知ってから読んでも全然面白くない!と思った次第!(笑この著者は生と死などの重いテーマを表現させたら上手いよなぁ~途中,生への未練があるのに,死ぬ事が他人の役に立つと言った死の美徳化をしていたが,そうじゃなくてホッとしたよ!そんな事を許してたまるか!!!今回もラストに明日への希望みたいなものを感じさせてくれた。手の届かなかった高野章子だったけれど,槇村悦子と挨拶出来て良かった~!前回この著者の作品を読んだ時も同様だった! ここ参照如月俊の母親の毒物に対しての考え方や高野章子の元同僚・竹下さんの涙なんかは,著者が表現したかった事だと思う!ヒシヒシと伝わって来るものがあったよ!進行の仕方&組み立て方が上手いなぁ~!このフラッシュバック効果が有効だったね!いつの間にか高野章子=おばちゃんになってしまった。気付かせないために,原田の視点や他の登場人物の視点で話は次から次へと進んで行く!ひょっとすると,気付かないで最後まで読んでしまう人もいるんじゃないかなぁ~??(笑高野悦子著 二十歳の原点 を読んでみようかなぁ・・・??(笑今回のキーワードはこれだろう~!(笑この作品,映画化は出来ないだろう~!高野章子と槇村悦子の二人が出て来たら,その場でミステリーは終了!!!同じ人物に思わせて話を進めて行かなくちゃ,ドンデン返しがなくなってしまう!(笑推奨作品 です!
2012年11月13日
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先週,図書館で借りたハードカバー・・・最近,文庫本も発売されている話題作。 誉田哲也著 ハング を読了した。内容(「BOOK」データベースより)いったんは迷宮入りした宝飾店オーナー殺しに新事実が浮かび上がった。再捜査にあたった警視庁捜査一課特捜一係「堀田班」は一気に犯人にたどり着き、自供も得るが―。初公判で犯人は、堀田班メンバーに自供を強要されたと言い出し、名指されたメンバーは首を吊った。さらに一人、また一人と積み上がる死体とともに、巨大な闇が姿を現す。感 想ネタバレ内容がてんこ盛りなので未読の方は了承の上読んでくださいな(笑まずは,タイトルのハングの意味・・・他動詞で かける,吊るすと言った意味を持っている。どんな意味なのかを解らずに読んでいたが,吊るし屋の事が出て来たので理解できたぞ!なかなか,著者らしいタイトルの付け方だなぁ~・・・と。そんな感じなので,当然,この本は 黒誉田作品!(笑個性の強い登場人物を設定してくれた誉田さんに拍手!次々と仲間を失う津原・・・比例するように膨れ上がって行く敵対心!時間が経過する毎に現れる協力者(??)・・・設定が解りやすくて良かったぁ~!個性が強すぎる分,名前と性格が一致するので読み易かったのが本音だ!(笑今まで読んだ黒誉田作品は仲間たちと真犯人を探り当てる作品だったが,この作品は登場人物を徐々に少なくして主人公自らの力に委ねる展開・・・恐るべし!誉田哲也!!!バイオレンス作品と一言で片付けられない作品に仕上がっていた様な気がする。その代表的な物は,津原と馳の戦友的感覚が伝わってきた事!多分,オイラだけの感覚かも知れないが・・・!小沢とのやり取りも男臭さがプンプンで封建的な所が大好きだ!学生時代を想い出したぞ~!消費税の事は勉強になったなぁ~・・・(笑不満が残るのは,長編にしては結末がなぁ??・・・と。あんなオチでは読者は納得しないよ!誉田さん!!!堀田が絡んでいた方が悲惨さが伝わって来たのになぁ~~~!(笑そして最後に,この後津原はどんな人生を歩んで行くのかが心残りな終わり方も愚問!もっと希望が沸き上がる様な終わり方にして欲しかったなぁ~!今後,ニュースで自殺の事が放送された場合,この小説を思い出すだろうな(怖推奨作には今一歩!さ~てと,図書館に本を返しに行ってくるぞ~!次はどんな作品を読もうかな?? ワクワク・・・
2012年11月04日
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荻原浩著 月の上の観覧車 を読了した。内容:新潮社書籍詳細引用もし人生が二度あれば、自分は許しを乞うのだろうか。逃げ出したかった寂しい故郷、守れるはずなどない約束。彼女が隠していた悲しみに、あのころも気付かぬわけではなかったのに……。月光の差し込む観覧車の中で、愛する人々と束の間の再会を遂げる老いた男を描く表題作ほか、もう取り戻せない時間の哀歓が胸を打つ八篇。感 想この本を読む事になった経緯は ここ参照 やはり 棚からぼた餅 は不発だったかなぁ~・・・事前に調べて,これが読みたい!と思うべき物を読む方が良かったかなぁ??短篇集だったから,物足りなさを感じたのかも知れないけど・・・人生のターニングポイントでその個人がどのような判断をしたか・・・それが後悔した事なのか,満足した事なのか・・・結論は読者が判断する様に!と,著者からの挑戦状の様に感じ取った。各短編を読み終えてからも,その短編の訴えたい事が伝わって来ない・・・トホホ何故なんだろう?? 回想の世界でのお話の様な感覚がそのように薄ボケているのかなぁ??やはり,荻原浩さんは長編向きの作者なんだろうか??荻原作品にしては笑いが少ないし,ホロっとする場面があるにはあるが薄い感じがした。各編の感想トンネル鏡トンネルに入ると自然にガラス窓は鏡となる・・・人生における色々なポイントを回想するが,鏡に映った自分とのやり取りのように感じた。トンネルを出たり入ったりする事で人生にも陽と影がある事を表現したかったのかなぁ??金魚人情と言うか妻への愛情が伝わって来る作品だが,少女の存在が気になって,最後までファンタジー感が抜けなかった・・・上海租界の魔術師ラストに感動・・・コテコテのお涙頂戴シーンだけど,かなめの優しさに心を撃たれた。この編だけは主人公は魔術師の祖父じゃなくて,少女から大人になったかなめだろう!レシピ自分のレシピノートを見ながら過去の男どもを振返る里瑠子・・・怖すぎる!(笑レシピノートの副題は過去の男達 かな??胡瓜の馬シュールだよなぁ~・・・沙那の自殺の原因が今一つ解り辛い・・・って,オイラには解らなかったよ!その謎が切なさをより一層感じさせたよ!チョコチップミントをダブルでこれも・・・,後悔日記に思えてならない(笑年に1回だけ12月の娘の誕生日に逢う事が出来るので,その計画を立てるのだが・・・シュミレーションする時の楽しそうな主人公が許せない!(笑ゴミ屋敷モノクロームこの作品の登場人物,コメディタッチ,テンポが一番著者らしい作品かなぁ と,感じた。若き日の照子の写真・・・街の灯(チャップリン)の盲目の花売り娘を思い浮かべたよ!この作品もシュールだなぁ・・・月の上の観覧車人生に二周目があればいいのに・・・それを言っちゃぁ,お終いよ~!井上陽水じゃないんだからさ~!文中,妻が死んでいる事を知らされた時には鳥肌が立ったぞ!チョッとホラーな匂いがする作品だった!(笑総 評物足りなさを感じた作品だったが,シュールな作品を好きな方には受け入れられるかも知れないな!荻原浩という作家さんの違う一面を垣間見た感じがする作品だった!
2012年10月28日
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図書館に本を返しに行って来た。次に読む本を借りようと, 誉田哲也 コーナーに行ったのだが,面白そうな本がない!「白」誉田作品は沢山あったのだが,「黒」誉田作品は皆無・・・彼の作品は「黒」の方が人気があるのかなぁ・・・??温サポ さんもそんな事を仰っていた様な・・・仕方がないので, 伊坂幸太郎 コーナーへ・・・ここもほとんど読んでいるので,残っているのは読了作品ばかり・・・たまには 東野圭吾 でも・・・と思って覗いてはみたが,読了作品ばかり!久々に 横山秀夫 作品でも・・・と思っていたら,係員の方が昨日の返却本を棚に整理している所だった。そのワゴンの中に,丁度 荻原浩 の文字が見えた・・・あはは荻原コーナーの棚へ入れるまで,お行儀よく待って・・・あははハードカバーの月の上の観覧車この本は未読だったので絶妙のタイミング・・・(笑棚からぼた餅 とはこの事か??さ~てと,ネットを徘徊したら読むとするか・・・
2012年10月21日
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誉田 哲也 著 世界でいちばん長い写真 を読了した。内容(「BOOK」データベースより)親友の洋輔が転校してしまい、宏伸は元気がない。クラスでも冴えないし、クラブ活動の写真部でも、部長の三好にきつくあたられる。そんなある日、宏伸は不思議なカメラと出合う。それは、長い、長~い写真が撮れるカメラだった…。感 想この作品は「白」誉田作品・・・透き通るほどの透明感が心地良い!少々照れ臭いが,読了後は気分爽快にさせてくれる。青春真っ只中ってな感じ!今回の一押しキャラは従姉の温子! 申し分のない存在だ!登場人物に恋するのも久しぶりかも・・・(笑読みながら,土屋アンナさんをイメージしたよ!(笑その他にも個性の強い脇役が沢山登場・・・宏伸の祖父,写真部部長の三好,中途半端な小悪魔に感じた安藤エリカ・・・最後まで疑問だったのが,洋輔・・・誉田さん,何を表現したかったのだろう??今回誉田さんが読者に伝えたかった事は・・・単に360度のパノラマ写真が撮影できるカメラを使ってのギネス挑戦のお話ではなく,そこまで辿り着く過程を半人前の主人公が色々な経験をする事が大切なんだ!・・・。カメラの被写体がみんな笑顔なのは素敵な事なんだよ!・・・。人の為に何が出来るか??どんな人を笑顔にしたいか??・・・。 と,受け止めた!テンポも良いし,どんな写真かも想像できるよな表現力・・・さすがだなぁ,誉田さん!でも,オイラにはチョッピリ若すぎたかなぁ・・・中・高生に読んで貰いたい作品でした・・・とさ。次は「黒」誉田作品に挑戦しようかなぁ?? 一旦,荻原さんか伊坂さんに戻ろうかなぁ??
2012年10月17日
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誉田哲也著 レイジ を読了した。解説:文藝春秋 「担当編集者から一言」を引用音楽の才能は普通だが世渡り上手なワタルと、才能に恵まれるも、孤独に苦しみ続ける礼二。2人は中学最後の文化祭でバンドを組み、大成功を収めるが、礼二の突然の脱退宣言によりバンドは空中分解する。その後2人はお互いを意識しつつも相容れないまま別々の道へ。紆余曲折を経て、礼二がようやく巡り合った理想のバンドがある事件に巻き込まれてしまい……。武士道シリーズで女子を描いた著者が、今度はロックする2人の男を時代の変遷とともに描いた音楽青春小説です。(SY)2週間前に図書館で借りたので返却日は土曜日いっぱい・・・私の判断で,日曜日の開館前までに夜間返却口に投入すれば良いかな・・・と。で,完徹になったが,読了して,返却して来た(確信犯(笑感 想誉田作品を2つに別けた場合,青春ものを白誉田,サスペンスものを黒誉田と言う・・・らしい。だったらこの作品は白誉田だね!(笑オヤジ世代の青春グラフティ(バンド編)のお話で,著者の自叙伝的小説が同年代としては懐かしく感じたし,微笑ましくも思えた!ワタルと礼二の視点で同じような時間帯を交互に書いているので比較しやすい。ワタルは外交的,礼二は内交的・・・但し礼二は才能もあり,曲へのポリシーを持っていた。設定的には,どこにでもある様な構図だったが大満足!礼二の孤独の苦しみが,ワタルの世渡り上手な所との相乗効果で,痛いほど伝わってきた。これも著者の技法のひとつだろう・・・恐るべし!!!梨央の設定も好きだなぁ・・・礼二とワタルの架け橋的存在なのだが,2人にとって影響力が強いのがたまらなかった!オイラが梨央だったら礼二を選択するのになぁ・・・爽快に裏切られた・・・あはは最後まで気になっていたのが友哉の行方・・・井戸掘りの地で礼二や友哉が見付かった設定にしたら大なしになっていた所だ!読んでて,一瞬,そうかなぁ?? と考えたオイラをお許しくださいませ!!!(笑読了後の後味も良い作品だった!礼二と中学校時代の仲間達との再開&復活・・・そしてRAGEの再活動オイラの場合,本を読んでいる間,登場人物を芸能人に設定しながら読んでいる。今回の場合はSMAPのメンバーが頭に浮かんできた(笑礼二:キムタク ワタル:中居くん 友哉:稲垣吾郎さん 均ちゃん:香取慎吾さんそして梨央は綾瀬はるかさん・・・あはは風の彼方に を聞いてみたくなった Andy でした・・・とさ。推奨作品です!
2012年10月14日
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図書館より予約してた本の貸出し連絡が入った・・・明日の当日抽選は13時からなので時間的な余裕は充分にあるぞ~!誉田哲也著 レイジ超ミーハー??(笑
2012年10月05日
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荻原浩著 ママの狙撃銃 を読了した。出版社 / 著者からの内容紹介:双葉文庫より引用福田陽子は一見ふつうの主婦。ある時、「もう一度仕事をしてみないか」??25年ぶりのKからの電話。幼い頃米国に住む祖父の元で暮らした陽子は、祖父からあらゆることを教わった。射撃や格闘技、銃の組み立て・分解。そう、祖父の職業は「暗殺者」だったのだ。感 想やっぱり,これはないでしょ!(笑) 贔屓目に見たってどこのジャンルか解らないし・・・荻原ワールドは確かにこれといった世界を確立してるとは思わないが,それはそれでユーモアや人情だったり,はたまた理系の理屈を取り入れたものだったり,誰もが経験したの事のある青春時代の心を擽る想い出を思い起こさせてくれたり・・・著者の好奇心と経験から得た社会風刺を楽しみに読んでいた。とまぁ,オイラにとっては肌の合う著者と思っていたのになぁ~~~でもさ,この作品はダメだよ!何がダメだって言うと・・・設定!所詮,本は空想の世界で良いのだが,内容が内容だもんね!どんなに著者のユーモアでオブラートに包んでも,この設定は笑えないぞ!後は,狙撃する時のハラハラ感が伝わって来なかった事かなぁ・・・多少の予期せぬ事は発生したが,万事順調過ぎたのかなぁ??実はこの作品,発刊当初に読もうかなぁ??と思ったのだが,余りにも酷評だったので読むのを止めてたんだよね!たまたま,図書館に行った時に荻原作品で残っていたのがこの本だったので借りて来た。借りてから,その事を思い出した! それで,読んでみるか!って事になった次第・・・で,この作品の誉める所を考えた!(笑ユーモア&人情&専門知識への追及心を考えればまさに荻原ワールド!だらしない亭主,いじめから克服した長女,奇想天外で可愛らし息子・・・主人公の生い立ちやエドとの想い出,クライマックスのKとの会話にはホロっと来た~!設定を度外視にすると,母としてどう生きるかを諭した作品かも知れない!ゴルゴ13で研究したのかは定かではないが,銃についての知識も凄いなぁ~!まっ,設定がオイラの趣味じゃなかったって事で・・・トホホでもさ,よくよく考えたら全体的な悲しさは伝わって来たのかなぁ~~~!・・・と。あんな終わり方で,今後,曜子が幸せになれるかどうか心配になる Andy でした とさ。著者がそこまで考えて作った作品だとすれば,まんまとハマった訳なんだけど・・・(笑
2012年10月03日
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荻原 浩著 四度目の氷河期 を読了。小学五年生の夏休みは、秘密の夏だった。あの日、ぼくは母さんの書斎で(彼女は遺伝子研究者だ)、「死んだ」父親に関する重大なデータを発見した。彼は身長173cm、推定体重65kg、脳容量は約1400cc。そして何より、約1万年前の第四氷河期の過酷な時代を生き抜いていた――じゃあ、なぜぼくが今生きているのかって? これは、その謎が解けるまでの、17年と11ヶ月の、ぼくの物語だ。(新潮文庫より引用)感 想荻原浩氏は同じ歳からなのか,育って来た環境が近いように思われる。そして何より,同じ感覚がある事を感じるから好きな著者の一人でもある!善意と言うのは悪意の兄弟みたいなものだ! という感覚も・・・(本文より引用)どの本にも悪者が登場するが憎めない! 所も・・・。そんな色んな所が,私にとっての彼の魅力!で,この本の感想だが・・・サチの登場までは単なる「自分は普通じゃない!」と思い続ける子供の回想話かと思ったが,彼女の登場から,読む速度に加速を付けてくれる・・・(笑青春小説と片付ければそれまでだが,著者ならではの表現が散りばめてある!そう!そう!と何度頷いたかを著者が読者に問質しているかの様に・・・!それがこの本のポイントだったのかも知れないぞ!(笑さて,読了してから思いの中で・・・ふと,著者は何を訴えたかったのかを考えてしまう!これも著者ならではの読者への挑戦だろう~!(笑今回のは・・・筋道を立てて子供に解るように話す母の言葉 かなぁ??特に印象に残ったのが,大切な人は少ないから大切なんだよ!という言葉!この母の言葉が要所要所に出て来るので,自分探しの小説に飢えている人には良いかもね!俺の事かぁ??(笑今回も遊び心が満載!(笑読者をデジャブ気分にさせてくれる!(俺だけだったかも知れないが・・・(爆アイスマンの博物館での事・・・どこかで感じた雰囲気だが??と思わせて,読者を混乱させる(俺だけかも??ネタバレ注意!で,読み終わって気が付いたのだけど,冒頭のシーンだった!(笑ネタバレ注意!白白白白白白白白白白白白白白白白 にも笑ったぞ!設定云々の話は無し!にしましょう~~~!青春小説ですから~~~!(笑さよなら,バースディ 同様,荻原ワールド満載の作品だった!推奨作品です!
2012年09月16日
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土曜日の深夜から日曜日に掛けて読んだけど,読み切れなかった・・・トホホ体力が持たないよ~~~! 歳のせいかなぁ・・・??で,本日無事読了出来た・・・沼田まほかる著 痺れる十二年前、敬愛していた姑が失踪した。その日、何があったのか。老年を迎えつつある女性が、心の奥底にしまい続けてきた瞑い秘密を独白する「林檎曼荼羅」。別荘地で一人暮らす中年女性の家に、ある日迷い込んできた、息子のような歳の青年。彼女の心の中で次第に育ってゆく不穏な衝動を描く「ヤモリ」。いつまでも心に取り憑いて離れない、悪夢のような九編を収録。(光文社より引用)感 想どう例えれば良いか解らいが・・・山崎ハコ,森田童子,中島みゆきの曲をアルバムにしてエンドレスで聞いた感じ!(笑でもね,途中で読むのを辞めたくはなるが,最後まで読んでしまう・・・なんだろうなぁ?? 怖いもの見たさ! に,若干似ている所があるのかなぁ??(笑この作品は,各編で最後に「オチ」がある。その「オチ」を予想できないのが悔しかった・・・その部分が,著者の茶目っ気ぶりであり,読者が裏切られる快感なのだろうか?? 各編の感想林檎曼陀羅この編を読み終わった瞬間に鳥肌が立った!もしかして?? なんだけど・・・肉片を林檎に置き換えて想像してしまったオイラは異常なのかなぁ??怖かった~~~!レイピスト気が狂ってる!としか言いようのない結末だが,その原因を作ったのは男だけかな??物事には何でも原因があるからね!ヤモリ近くに登場人物の二人の様な人がいないからこの恐怖が解らいのだろうか??近くに住んでいて危害を加えられるようだったらホントに迷惑だなぁ・・・沼毛虫この「オチ」も鳥肌が立ったぞ~~~! 遺伝かぁ?? そう来たか!予想も着かなかった!!! 恐るべし!まほかる!!!ギッツァンの嫁さんの取った態度が自然に見えて来るのが怖い!(笑テンガロンハット『九月が永遠に続けば』に出て来た同級生の父親へのオマージュか??(笑憎めないなぁ・・・このオヤジ!TAKOこの「オチ」は予想通りだったぞ!そもそも,この編はいらなかったのかなぁ・・・と。普通じゃないはい!普通ではありませんね! じゃぁ,「普通」って何なんだろう??ご近所付き合いでも,そんな事を考えさせられる作品だった。それだけで,殺意を抱くかなぁ・・・コロンボに悪い気がしてならない(笑クモキリソウシュールだなぁ・・・私には理解できないなぁ・・・そう言う世界が存在するんだなぁ~・・・程度に留めておこう!(笑エトワール敢えて順番を付けるとすれば,この作品が一番読み易かった!(笑グロテスクさが一番少なかったように思えたからか・・・でもなぁ・・・なぜ,吉澤は奈緒子の存在を「私」に植え付けたのだろう??解らん!!!この本のサブタイトルは 恋は盲目 だな!愛しすぎると闇に落ちてしまう!闇に落ちる前に一線が有るはずだ!その境を越えた作品を集めたように思えてならない!以前読んだ,『彼女がその名を知らない鳥たち』『九月が永遠に続けば』『猫鳴り』は,その境をまだ越えてなかったと思うんだけどなぁ・・・
2012年08月27日
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誉田哲也著 インビジブルレインを読了した。【内容情報】(「BOOK」データベースより)姫川班が捜査に加わったチンピラ惨殺事件。暴力団同士の抗争も視野に入れて捜査が進む中、「犯人は柳井健斗」というタレ込みが入る。ところが、上層部から奇妙な指示が下った。捜査線上に柳井の名が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだ。隠蔽されようとする真実ー。警察組織の壁に玲子はどう立ち向かうのか?シリーズ中もっとも切なく熱い結末。感 想チョッとミーハーですが・・・(笑) 読みたかった一冊だった。この著者の作品は何冊かは読んでいるが,どれもブログに書くほどのものではなかった(笑が,しかし・・・今回は玲子の推理を楽しむのではなく,登場人物の視点・・・玲子だけの視点じゃなくて色々な登場人物の視点を楽しむ作品に仕上がっていた。視点が変われば,思い込み・勘違い・不安が伴う・・・そこのスレスレの境界での心の葛藤&他人との言葉の駆け引き・・・面白かったぞ~!玲子が恋をした!(笑とは言うものの,終わってみれば恋をしてた的表現が余計に はかなさ を感じたぞ~!タダなぁ・・・あの場面で携帯が掛かって来なかったら,どうなっていたんだろう?? 興味津々(笑最終的に和田課長の取った態度がベストだったのかは賛否両論あるだろう・・・これは著者の意向だから仕方がないが,何らかの抵抗 を感じて潔かったなぁ・・・こんな生き方もあるんだなぁ・・・と。この作品,映画化が決定しているとの事・・・で,映画ではどんな表現をしてくれるかが楽しみなシーン1.柳井健斗が小林を姉殺人の容疑者だと確信した会話のシーン2.謎の女のメイク・・・(笑3.駐車場での牧田と玲子の××シーン(爆4.謎の女がメイクを落とした顔5.井岡巡査部長は誰が演じるのだろう~??(笑) 「玲子しゃん・・・」(爆配役は決まっているので云々言えないが・・・牧田役が大沢たかおさんだそうな・・・学級委員長のイメージが強すぎるが・・・大丈夫かなぁ??読んでてイメージしたのは,若い頃の大杉漣さん・・・(笑イメージついでで・・・貴代:いとうあさこ さんが頭の中に浮かんできて離れてくれなかった(ゴメン久々の 推奨作品 です!今,思ったけど,この著者と伊坂幸太郎さん・・・同じ匂いがするなぁ~!(笑
2012年08月14日
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本多孝好著 WILL を読了した内容:累計30万部超のベストセラー『MOMENT』の待望の姉妹編。『MOMENT』の主人公・神田の幼馴染の女性、葬儀屋・森野の視点で描かれる本作は、前作のラストから7年後の物語。18歳のときに両親を事故で亡くし、家業の葬儀屋を継いだ森野。29歳になった現在も、古株の竹井と新人の桑田、2人の従業員とともに、寂れた商店街の片隅で店を経営する。アメリカに住む幼馴染の神田とは、時折電話で話をする。かつて甘美な関係を築いた彼との今後については、彼女自身が結論を先送りにしたままだ。日々淡々と、社長としての務めを果たす森野のもとに、仕事で関わった「死者」を媒介にした、数々の不思議な話が持ち込まれてくる――。森野葬儀店に依頼された、高校の同級生・杏奈の父親の葬儀。その直後に安奈のもとに届いた“死者からのメッセージ”。一度家族のもとで執り行われた老人の葬儀を「自分を喪主にしてやり直して欲しい」と要求する女。十数年前に森野の両親が葬儀を行った男性の妻の元に通いつめる“夫の生まれ変わり”の少年――「死者」たちが語ろうとするものは何なのか? それぞれに潜む「真実」を、森野は探っていく…。 内容(「BOOK」データベースより)感想:MOMENTから7年!と言うウタイ文句だが,内容的な7年の経過よりも著者の成長を表現した作品だと感じた!タイトルが物語たっているように,考え方が前向きになった様にも感じた!どうしてもMOMENTと比較したくなるなぁ・・・(笑前作は死ぬ前の最後の願いの話だったのが今回は仏様(??)に対してのお話!死人に口なし!なので生存者の推理がベクトルを生み出す!神田から森野へと視点が変わった!あの神田がチョコマカと出て来るが良い色を出している!最後は感動したぞ~~~!竹内・・・最近,見かけなくなったよなぁ・・・高倉健さんや北大路欣也さんを連想する!本多孝好さん・・・茶目っ気たっぷりな所が肩が凝らない理由かなぁ~(笑読み終わった後に心が温かくなった・・・最近どうも,涙腺が緩くて緩くて・・・(涙未来 良い名前だなっ!推奨作です!
2012年08月01日
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荻原浩 著 神様からひと言 を読了した読み出したら止まらなくなって,完徹になってしまったよ~~~トホホ内容情報:大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。入社早々、販売会議でトラブルを起こし、リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。クレーム処理に奔走する凉平。実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。サラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。(「BOOK」データベースより引用)感想:脇役の設定が実に上手い!今回もいろんな脇役に楽しませて貰った。これだけの脇役設定が出来るのは,日頃,人間観察をやっているんだろうなぁ・・・中でもお気に入りは篠崎ダラシナイ!の究極系人物なんだけど,人道を外さないキレモノ。生まれ変わったら,篠崎みたいな性格になりたいなぁ後はジョンジョンの短い言葉が,この小説で著者が言いたかった(表現したかった)事なんだろうなぁ・・・どうしても気になるのが,宍戸妄想してしまった・・・(笑読んでいる最中に自然と出て来る嬉し涙どうしてなのかは解らないが,心が温まると言うか,勇気を貰えると言うか・・・とにかく,元気が出て来る事は間違いない!著者のユーモアがそうさせているのかも知れないな!浦和レッズの事で落ち込んでる自分がウソのよう!(笑週末のガンバ大阪戦・・・勝てそうな気分になって来た!(爆やっぱり同年代の作者だと色々な物が懐かしい・・・エアフォース・ジャケット 天神の照和 etcあの時代に青春を謳歌した者達だけに理解できる色々なキーワードもてんこ盛り隠れキャラ的に飛び出してくるキーワードが著者の遊び心なんだろうなぁ・・・内容的なもの眉間にシワを寄せるような表現や内容は全くなし!軽い気持ちでスラスラ読めるのも著者の技量なんだろうなぁ・・・評価:読み終わった後の爽快感!最高です!!!明日から,頑張るぞ~~~! ってな気持ちにさせてくれる。推奨作です!
2011年09月29日
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現代百物語 生霊 岩井志麻子著解説:普段から恨みを買っていた不良女の交通事故。共依存する母子がお互いに抱く心の闇。いじめっ子の少年が落ちた陥穽。相性の悪いアシスタント同士の意外な関係。妻子ある男に恋した姉妹の相剋。実話になってしまった創り話。そして著者の肩に四十肩のように重くのしかかる生き霊…。意識、無意識のうちに身内や他人に対して抱く想念が、嫉妬や恨みとして顕在化するとき、生き霊となるのか?大好評実話怪談第3弾。「BOOK」データベースより引用感想:この方の本は初めて手にした・・・う~む,確かに温度差を感じた!独特の世界と言うか,感性?? ・・・賛否両論あるだろうなぁ・・・しかも両極端だろうな!自分なりの都合の良い解釈にしか聞こえて来ないよ~~~!人間の深層心理を表現している事は解らんでもないが,全て霊絡み・・・(怖まっ,生きた人間が一番怖いよ!ってのは,理解出来ました・・・とさ。著者を知ろうと思えば,まだまだ作品を読まなきゃ理解出来そうにもないや!それだけの体力が私に有るかどうか・・・だな!評価:なんだかなぁ・・・もう一冊読んでから評価しようかなぁ・・・
2011年09月14日
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東野圭吾著 あの頃の誰か を読了した。解説:東野圭吾氏の単行本未刊行作品を一挙に集めて文庫オリジナルで(ゼイタクに)刊行! 単なる蔵出しではなく、著者自身のアイデアによる大幅な改稿によって、あの「バブル時代」を改めて振り返る作品集として、見事に生まれ変わっています。あの頃のあなたに出会えるかも? 全8編。 (JBOOK 引用)感想:シャレードがいっぱい彼氏が殺され,遺産相続を巡る争いに巻き込まれた彼女・・・このダイイングメッセージは後付けの匂いが強すぎる!わけありだなぁ・・・感想的な物は特にないが,バブル期の事がてんこ盛り状態!(笑ゴルフ会員権なんて,今じゃ 死語 だもんなぁ~~~(笑玲子とレイコ多重人格者の殺人事件の事を書いたつもりが・・・凶暴なレイコと穏やかな玲子を比較したかっただけになってしまった(笑最後の1ページを言いたいがために葉っぱを付け過ぎた気もするが・・・デュポンのライター・・・バブル時代を象徴するよなぁ・・・(笑再生魔術の女おぉぉぉ~~~! この作品,ツボです!!!人間心理の裏側を読み合う 読み合い合戦見事です!でも,題材が わけあり かもね・・・さよなら『お父さん』ご存知,長編 秘密の原型だ!あっ,そこがわけありだったのか・・・先の展開が解ってはいるものの,愛娘を持つ身としては最後にはホロッと来てしまった。そうそう,東野作品にはこんな人情話がよく似合うぞ~!名探偵退場ある探偵が解決した事件と同じ事が起こってしまう・・・同じシーンの繰り返しみたいで,結局,ストーリーが解らなくなってしまった・・・トホホこの本の中で唯一眠たくなってしまった作品(笑読者を眠たくさせる作品は わけありだな!虎も女もあはは・・・的な終わり方!死&女性も怖いが,酔っ払いの女性はもっと怖い!といったお話でした・・・とさ。東野作品らしくないお笑い系作品! 当然,わけありだぁ~~~!(爆眠りたい死にたくない寝ているのか??死んでいるのか??解らない!そんな事はどっちでも良いでしょ!!!と言った作品でした(爆だから何なんだ!!! プンプン!読者を怒らせて,どうしたかったんだろう?? そこが わけあり・・・??二十年目の約束最後のオチを知るまでは集中して読めたのにぃ~~~あんなオチでは読者は納得しないでしょ!インパクトが弱い分,わけありなんだろうなぁ・・・評価:著者自ら わけあり と語っているが,そのわけありを発見するのは容易だった!(笑読む前は読者に対する挑戦かぁ~?? なんて思っていたが,わけありは感覚的に直ぐに理解出来たぞ!違っているかも知れないが,自分なりには納得できる(自己満足(笑読者と著者の新しいコミュニケーション方法かも知れない・・・ぷぷぷ(爆東野ファンには許せるかも知れないが,初対面(??)の読者には魅力が伝わって来ないかもなぁ・・・テンポの良さはさすがです! と言っても,バブル時に書いたものなので,著者の原型もここにあったんだなぁと再認識。例えて言うなら,浦和レッズに在籍していた長谷部誠選手・・・攻撃的MFで幾度かの危機を救ってくれた。攻撃的な姿勢が頼もしかった!今やザックジャパンのキャプテンで攻撃的なチームを牽引していると言っても過言ではない!時は経っても根本的な資質は変わらないって事を言いたかっただけ~~~!(笑と,まぁ・・・東野ファンは必見の作品です!ご堪能あれ!!!
2011年09月04日
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沼田まほかる著九月が永遠に続けば を読了した。解説高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか――。人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。(新潮文庫より引用)感想彼女の作品を読むのは三作目。あぁ~~~,読む順番を間違えた~~~!(笑この作品がデビュー作だったんだね。『猫鳴り』『彼女がその名を知らない鳥たち』そしてこの作品の順に読んだので,この作品がインパクト有りすぎ!!!(笑デビュー作品から順に読めば,彼女の穏やかになって行くプロセスが理解できたのかなぁ??って,そんな事はどうでも良いかぁ・・・あははグロテスク そんな言葉が似合う作品の中にも,計算された人間関係の駆け引きを上手に表現しているなぁ気心が知れた人間関係ではなく,親子・夫婦なんだけど他人の意識が強い人間関係の中,疑えば疑う程,深みにハマって行く心理状態を上手く表現していたなぁ・・・恐るべし!沼田まほかる!!!読み始めて少ししてからこの本を手にした事を後悔した・・・中盤あたりからどうにか集中して読めるようになった・・・どうなってしまうのか??誰が犯人なのか??登場人物全員が怪しく思われて来る・・・ラストのスピードの切れの良さはさすがだな!とまぁ~,その辺の作風は賛否両論あるだろうが,恐るべし!沼田まほかる!!!ジャンルがホラーになっているが外見的ホラーじゃなくて,人間の深層心理のホラーなんだね!元夫の雄一郎の二重人格的表現をあんな表現にするとは・・・(怖改めて,恐るべし!沼田まほかる!!!許せないのが,ラストシーン・・・生理的に嫌悪感を持っていたはずの無神経男に何で雪を払ってやるのよ??そのままでいて欲しかったよ~~~!女性感覚なんだろうか?? 著者の人間性なんだろうか??どう評価して良いやら解らなくさせる辺りが不思議だ!またまた,恐るべし!沼田まほかる!!!って,許してるし・・・あはは評価まっ,この作風を好きな人は好きで,嫌いな人は嫌い!なんだろうなぁ・・・あはは私個人的には嫌いじゃない!って感じ(なんのこっちゃ??)怖いもの観たさ!って所でしょう・・・(爆
2011年08月07日
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フィッシュストーリー 伊坂幸太郎著を読了した。解説:密林「BOOK」データベースより引用「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を越えて奇蹟を起こす。デビュー第一短編から最新書き下ろし(150枚!)まで、小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。 感想:伊坂幸太郎の13冊目作品。短編と中編の四つのストーリーからなる作品集である。動物園のエンジン中途半端な感じがオーデュボンの祈りを想い出させる。そうそう,彼の作品はこんなシュールな部分が物事を有耶無耶にしてしまうんだよね。彼らしい作品と言えばそれまでだが,短編だとなんだか物足りなさの方が残るなぁ・・・サクリファイスえっ?? 黒澤・・・(笑遊び心満点だね!過去の作品を読んだ人へのご褒美か??柿本先生のオチにはニヤッとさせられた(爆フィッシュストーリー新宿西口で反戦歌を唄っていた時代(私はもう少し若いので想像の世界で)の匂いがする。自分達のポリシーを他人に認められた時の嬉しさ・・・優等生には解って貰えないかもしれないが,その感覚を表現してくれてありがとう!ポテチ今回の作品の中で一番好きかも・・・(笑若者たちの日常会話を表現させたら右に出る者はいないだろうなぁ・・・恐るべし伊坂幸太郎! 随所に笑う所があり,考えさせられる所がある。そのバランスが絶妙! テンポの良さにもにも繋がってくるんだと思う。この作品にも黒澤が出てる・・・脇役だが良い色を出してるね。人情らしさは前面には出していないが,読者に想像させるなぁ(私だけかな??)取り違え・・・あってはならい事だよなぁ・・・最近,沼田まほかる作品を読んでいたので,久々にライト感覚を味わえた・・・とさ。評価:推奨作品にしたかったが,ほんのちょっとの物足りなさが残る作品だった。伊坂ファンは抑えて置きたい作品だ!文章のスマートさは健在だな!
2011年07月24日
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沼田まほかる著 彼女がその名を知らない鳥たち を読了した。解説:八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。衝撃の長編ミステリ。(密林の「BOOK」データベースより ここ参照)感想:うへ~・・・!こんな時間になっちまった!!!(笑前に読んだ猫鳴り(感想は ここ)で衝撃を受けたので,この作品も読んでみようかなって事で・・・こっちの作品は生理的に受け付けないや・・・トホホテンポが合わないし,内容も過激過ぎた。前半のクドクドとしたスローテンポから,後半のたたみ掛けるような間の取り方は自分には合わない。だからと言って,批判しているつもりはない!夢と現実・・・映画でもそうだが,最終的に犯人は夢を見ていた!とか狂っていた!での結末は私としては許せない訳で・・・ガッカリ来たのが本音である。そんなので片付けられては推理した意味がないぞ!人生経験豊かな著者・・・この内容は経験がないと描写出来ないだろうなぁ・・・と,思った場面が・・・(笑男と女の心のかけ引きが実に巧みだと感じたが,世の中の男全部が思うようになるもんでもないよ・・・と。あ~・・・疲れたよ! これが本音の感想かな(爆人に推奨できる作品では無かった・・・トホホ
2011年06月29日
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沼田まほかる著 猫鳴り を読了した。密林の紹介はこんな感じ ここ参照出版社/著者からの内容紹介宿した命を喪った夫婦。思春期の闇にとらわれた少年。愛猫の最期を見守る老人。それぞれのままならぬ人生の途に「奇跡」は訪れた。濃密な文体で、人間の心の襞に分け入ってゆく傑作長編。一匹の猫の存在が物語を貫く。感想:まずは,この著者:沼田まほかるさんに拍手だな!何が良かったって,優しさと薄情さの陽と影の使い方が実に巧みな所・・・アッパレ!読んでるとやっぱりアンディ君の事を想い出してしまった・・・(涙当然の事なのかもしれないが,日が浅い分,感情移入指数が高くなってしまった(涙そう!涙なしでは読めなかった作品である。藤治がじいさんに,行雄が愚息に,アヤメが愛娘に,そしてモンがアンディ君に思えてならなかった。あと何年かして,私も藤治のような優しい人間に成れるのだろうか??まだまだ,人生勉強が足りないなぁ・・・と,再認識!第二部の母親に抱かれた子供に対しての嫉妬心(違和感)・・・深層心理の中の残酷さを上手く表現していたと思うんだけどなぁ解る気がするオイラは精神的に異常なのかなぁ・・・注文を一つ第一部,第二部,第三部のそれぞれの主人公の違った目線が,点が繋がって線になり,そして最終的には面になるのかなぁ・・・と期待していたが,数行の表現で終わってしまった事は残念であった。異なった視線を最後にはモンの目線でそれぞれの主人公を繋げて欲しかったなぁまだまだ人生勉強が足りない事を再認識した Andy でした・・・とさ。推奨作品です!
2011年06月01日
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司馬遼太郎著 峠 をこの連休で読み直した。マイバイブルの中の一冊である。 河井継之助 はこんな人 ここ参照継之助は7月24日の戦闘で足に銃弾を受け負傷する。不衛生な戦場の中日に日に病状は悪化し,ついに長岡を撤退する事になる。戸板に乗せられ会津に落ち延びる途中自らを自嘲して詠んだ歌が「八十里,腰抜け武士の越す峠」である。そして8月16日継之助はこの世を去る。死の間際従僕の松蔵を枕元に呼び自分の死骸を火葬にするよう申し付け,かつてない優しい顔で「長々ありがたかったでや」とこの忠実な従僕の労をねぎらったという。★「英雄というのは,時と置きどころを天が誤ると,天災のような害をすることがあるらしい」司馬遼太郎著・「英雄児」より以上幕末人物セレクションより引用歴史上『たら,れば』を言えばきりがないが,北越戦争直前に継之助と会見した新政府軍の代表者が岩村精一郎ではなく山形有朋であったら,戦争を回避出来たかも知れない!(根拠なし)菅は平成の岩村だ!岩村ファン&関係者のみなさまには申し訳ない!!!でも,そんな事を感じたぞ!継之助の考える武士としての生き様に共感する所が多いのでこの本が好きだ!我武者羅な人生を歩んでいた事がこの本から伝わって来る!学問は行動に移してはじめて完成するという考え方(陽明学)を学んだ継之助行動を取らない(取ってはいるが表面化しないのか??) 我が国のリーダーいかがなものか・・・??継之助曰く,人間万事,いざ行動しようとすれば,この種の矛盾がむらがるように前後左右にとりかこんでくる。大は天下の事から,小は嫁姑の事にいたるまですべてこの矛盾にみちている。その矛盾に,即決対処できる人間になるのが,おれの学問の道だこのワンフレーズが心に響く! Andy でした とさ。記: 間違いに気付き2011/03/23 0:01 訂正問題 何処を訂正したでしょう?? (正解者は私に何かプレゼントをください!)
2011年03月21日
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伊坂幸太郎著 砂漠 を読了した。解説(「BOOK」データベースより)入学した大学で出会った5人の男女。ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決…。共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれ成長させてゆく。自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代。二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、爽快感溢れる長編小説。 雑感いやぁ~~~,この本は読み終わったあとの爽快感を味合う本だな!東堂,南,西嶋,北村・・・麻雀をするために集まった連中が繰り広げる青春ストーリーその他の登場人物も個性豊かである。鳥井,鳩麦さん,長谷川,佐藤一郎(礼一),東堂の家族&シェパード,幹事の莞爾,ジョー・ストラマー,ジョーイ・ラモーン(爆でね,誰に感情移入しながら読むかって事がこの本の読者の特権なんだろうなぁ・・・私の場合やっぱり西嶋かなぁ・・・個性豊かな所が大好きだ(笑そんな考えにしてくれる伊坂ワールドはやっぱり凄いや!自分の周りに彼みたいなのが居たら少々迷惑かも知れないが,居たら居たらで楽しいだろうなぁ・・・残念ながら,今まで生きて来た中でも居ないなぁ・・・だから余計に新鮮さを感じたのかも知れない!あとね,東堂の父親が良い色を出している!まるで今の私の立場と同じかもしれない・・・ぷぷぷ私をご存知の方はニヤリとするだろうなぁ・・・(爆卒業式の学長からの祝辞・・・感動したよ~! なので敢えてここに記す!学生時代を思い出して,懐かしがるのは構わないが,あの時は良かったな,オアシスだったな,と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ・・・人間にとって最大の贅沢とは,人間関係における贅沢の事である。この台詞,この本を最後まで読んだ読者へのご褒美みたいな物を感じた Andy でした とさ。この作品も推奨作です。伊坂作品の中で図書館で予約が出来る作品は,残す所, 魔王 だけになってしまった(笑読者にも読む権利ってのがある! と思うくらいの苦評作品だが・・・他の本から読もうかなぁ・・・読む意思がないのが自分でも解るなぁ(爆
2011年02月20日
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54年間生きて来て初めて知った!先日読んだ 伊坂幸太郎著 終末のフール をさらっと読みなおそうと1ページ目を探そうとしたら・・・1ページ目がない!そうなんです!(ふるっ第一章目の最初のページは表紙から数えるので,目次やらなんやら入れると,もう既に始まった数字になっています!これって知ってた??今まで知らなかった人,この指と~まれ!ちなみに,ウキウキ気分で嫁さんと愛娘に聞いたのだけど,二人とも知りませんでした・・・(勝ち誇ったぞ!!!(爆愚息は質問の内容すら理解してなかったみたい・・・頭の中は指原莉乃ちゃんで一杯なんだろうなぁ・・・トホホ
2011年02月01日
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伊坂幸太郎著 終末のフールを読了した。今晩の決戦に備えて心を落ち着かせるために,きょうの日中に読み終われば良いかなぁ・・・と思って昨晩から読み始めたのだが・・・次はどうなるのかなぁ?? なんて思ったら,止められない!結局,昨晩と病院の待合室で全部読んでしまった・・・トホホ解説2***年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年が経った。恐怖心が巻き起こす、殺人、放火、強盗…。社会に秩序がなくなり、世界中が大混乱に陥る中での、仙台市北部の団地に住む人々の葛藤を描く。自分の言動が原因で息子が自殺したと思い込む父親(「終末のフール」)、長らく子宝に恵まれなかった夫婦に子供ができ、3年の命と知りながら産むべきか悩む夫(「太陽のシール」)、妹を死に追いやった男を殺しに行く兄弟(「籠城のビール」)、世紀末となっても黙々と練習を続けるボクサー(「鋼鉄のウール」)、落ちてくる小惑星を望遠鏡で間近に見られると興奮する天体オタク(「天体のヨール」)、来るべき大洪水に備えて櫓を作る老大工(「深海のポール」)など8話で構成される短編小説集。(JBookからの引用) 雑感いやぁ~~~,またも伊坂ワールドに打ちのめされた!余命3年の中で,人生を見つめ直すヒルズタウンの住人達・・・色々なドラマが展開し,色々な人間心理を表現している。最終的には,人間は生きようと努力する。前向きに生きて行く。そんな人間の力強さを感じさせる作品に仕上がっていた。どの章でも,近隣の住人が友情出演しているのが憎い演出(笑短編なので各章の感想は以下の通り終末のフール息子の死によって不仲になった父と娘の話なのだが,見落としてはならないのが妻の台詞。「せっかくですから,和也に魔物を退治させたかったんですよ」「わたしは簡単には許さないですから」これら台詞から温かい心の温もりを感じ取れ,これから助け合って行く様子が伺える。太陽のシール子供が出来なかった夫婦だったが,今になって妊娠。夫の優柔不断な性格に同情した。産むか産まないかの葛藤の表現が実に巧みである。最後のオチ(??)も良いねぇ・・・(笑今後この夫婦は,新しい命によって,逞しい夫婦になるんだろうなぁ・・・と感じ取れる。籠城のビール兄の冷静な人間観賞には恐れ入った!自殺志願者に対して自殺をさせない事がどれだけの苦痛か・・・究極のSだな!(爆冬眠のガールどうなんだろうなぁ・・・伊坂ワールドの幅が広がった!とでも言っておこうかな(笑まっ,この女性が近くに居たら,私としたら迷惑だと思うぞ~(爆でもね,この話は他の話とは違って,ほのぼのした感じが良いなぁ~~~鋼鉄のウール冷静沈着や泥臭さを表現したかったのかなぁ・・・この章だけは感情移入量が少なかった(笑天体のヨール考え方が正反対な2人の男の友情を表現したかったのだろう。タダなぁ・・・夜 → ヨール は強引すぎるぞ~!(爆ラストのシーン・・・月を眺めたら前向きに生きるようになって欲しいなぁ,いや!きっとなる!!!そんな事を感じさせる章だった。演劇のオールこの章が伊坂ワールド色を一番出している章だと思う。色々な登場人物が続々と集結する・・・点が集結して線になる表現がたまんないなぁ~!人間の持っている共存意識(群集心理)を上手に表現してるよなぁ~助け合って行けば何とかなるという気持ち・・・人間らしくて好きだ!一人で生きるよりは何倍もの力が沸いて来るだろう・・・深海のポールこの父親,尊敬する!子供を持って知る親の心・・・息子が自分の娘を1cmでも上に上げたくなる気持ち,解って貰えてウルウル状態になってしまった。何故か,この章だけは涙腺が緩んだ Andy でした とさ。推奨作品 です!
2011年01月29日
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気になっていた本を買った。告白 湊かなえ著 途中まで読んだが,明日が早いので読了するのは諦めたが・・・驚いた!!!独り言仕立ての独特な進行!この手法は一種独特な恐怖感を与えるには充分すぎる。湊かなえ!恐るべし!!!
2010年05月29日
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カッコウの卵は誰のもの 東野圭吾著 を読了した。解説:楽天ブックス引用東野圭吾さん、最新長編。スキーの元日本代表・緋田には、同じくスキーヤーの娘・風美がいる。母親の智代は、風美が2歳になる前に自殺していた。緋田は、智代の遺品から流産の事実を知る。では、風美の出生は? そんななか、緋田父子の遺伝子についてスポーツ医学的研究の要請が……。さらに、風美の競技出場を妨害する脅迫状が届く。複雑にもつれた殺意……。超人気作家の意欲作!感想:ネタばれあり!未読の方は読まないでね。いや~・・・悔しいなぁ 見落としていた!&騙された!乾燥室から出て来た男・・・日焼けをしていたので,てっきりスキー関係者と思っていたが,名前も書いていなかったので気にはしていたんだけどなぁ・・・ここが重要な前振りだったんだね。生活環境の違う3つの家族の生きザマを徐々に徐々に近付けていく。各々にリスクを抱え,今にも爆発しそうな危険な状態で話が進む。次はどんな展開になるのだろうと推理しながら読んでいるので,切の良い所がなかなかない。どんな展開になってもおかしくはないが,私の予想展開をどんどん裏切ってくれた。一気に読むしかないんだよなぁ・・・まんまと東野圭吾の術にはまってしまった。ラストの騙し合い!説得力があるよなぁ・・・こんな発想がどこから出てくるんだろう??カッコウの習性を知っていたので,題名から何となくは想像していたが,まさかの結末だった。と共に,深いテーマを著者は読者に投げかけているように思われる。はたして,卵から雛になった時の雛は誰のものなのか・・・??雛には罪はないのである!競技をする風美のシーンで終わって,なにより!なにより!おりしも冬期オリンピック開催間近!アルペンスキーの人気が高まれば良いが・・・流星の絆以来だなぁ・・・その後の作品はTVや映画向けの小手先作品ばかりだったので立ち読み程度に留めていたのだが,新参者にしようか,こちらにしようか迷った甲斐があった。久々に東野圭吾に騙されたぞ! 快感!
2010年02月05日
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夕方の打合せが終わったのでそそくさと帰って来た。JR三鷹駅に着いて,駅中の本屋さんに顔を出してみた。何気に見ていたら,一冊の本が買ってくれ~!と訴えていた。ペットショップの犬たちのように・・・購入意欲を掻き立てられた!先日,図書館に予約を入れたカッコウの卵は誰のものあまりにも買ってくれコ~ルをしていたので,予約は断わっても良いかなぁ・・・と思って購入してきた。読み始めたら止まらないのは解っちゃいるがついつい読んでしまう。これじゃぁ,早く帰った意味がない!ある程度読んだので,残りは明日以降に楽しみに取っておこう・・・東野作品が出て来た時は,今までの作家とは異なった彼独特のものだった。人気が出てきても,某三毛猫作家のように,ありえない設定を長々と推理はしない!(三毛猫作家のファンのみなさんには大変申し訳ありません)今でも,常に新しい感覚を持っているのには驚かされる!この本も,次はどんな展開になるのだろう??と,ついつい一気に読んでしまいそう。落ち着いてゆっくり読みたいが,彼の作品はそれを許してくれない!レイクサイド マーダーケース 原作『レイクサイド』の舞台挨拶で拝見した事があるが,ちょっとはにかんだ感じも素敵だったなぁ・・・そんな事を思い出した。
2010年02月04日
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伊坂幸太郎著 死神の精度 を読了した死神の精度・死神と藤田・吹雪に死神 恋愛で死神・旅路を死神・死神対老女の6編の短編集。内容情報(「BOOK」データベースより)CDショップに入りびたり,苗字が町や市の名前であり,受け答えが微妙にずれていて,素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら,死神かもしれません。一週間の調査ののち,対象者の死に可否の判断をくだし,翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。感想:死という重いテーマの作品なのだが,登場人物の千葉(死神)が実にユニーク。こんな死神なら一緒に生活しても楽しそうだなぁ・・・そして「見送り」にして貰いたい。主人公は別として短編集の中で好きになった登場人物は 藤田今時,任侠の世界を云々はありえないが,お気に入りの台詞を発見!死ぬことよりも,負けることのほうが怖い だ,そうだ。解る気もするなぁ・・・現実的ではないが悪くはない台詞だなぁブラウン・シュガ-(ローリング・ストーンズ)を好きなだけども藤田贔屓になってしまう。これも伊坂氏の遊び心だろうな!我々世代にはたまりましぇ~ん!!!寓話とは解ってはいるが,主人公千葉の質問に現代社会の風刺を感じた。これがこの本の伊坂氏からのメッセージだと感じた。なかなか面白い質問だらけなので,今から読まれる方は注意してくださいな。別々の短編だが最後の死神対老女ではやはり伊坂氏の遊び心が顔を覗かせていた。「やっぱりそう来たか!」これは読めてましたねぇ・・・ジャケットが出てきた段階で気付くでしょ!(笑まっ,期待を裏切らないと言えばそうなんですが,これが伊坂ワールドなんだよね。読み終わって,主人公千葉をどう思うか??によって評価が異なるだろう。私は,人間臭く&滑稽&切ない雰囲気を出し切ってる この千葉調査部員を大好きです!よって,推奨作品!!!
2009年07月12日
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4-2-3-1 サッカーを戦術から理解する を読了した。杉山茂樹著 光文社新書解説:内容(「BOOK」データベースより)これは、ピッチ上に描かれる“デザイン”についての本だ。つまり、サッカーゲームの進め方の話であり、戦術の話であり、布陣の話である。「やっぱり、4バックより3バックのほうがいいよね」「オレは4-3-3が最強だと思うけど」といったサッカー談義をよく耳にするが、いくら熱っぽく、理屈っぽく、監督目線・評論家目線でその理由を語ったところで、ベースとなる戦術や布陣に対する知識がなければ、まるで説得力はない。しかし残念なことにその知識は、欧州では日常的に語られていても、いまの日本では満足に語られるものではない。いや、むしろすっぽり抜け落ちているものだと言っていい。けっしてまだ、「常識」ではないのだ。―本書では、攻撃サッカーを象徴する現在流行の4-2-3-1をはじめ、サッカーの代表的な布陣を戦術的な観点から分かりやすく解説していく。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)杉山 茂樹スポーツライター。1959年静岡県生まれ。大学卒業後、フリーのライターとしてスポーツ総合誌やサッカー専門誌などで執筆。海外取材も豊富で、世界各地から現場の“熱”を、紀行を交えながら発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 感想:フィンケ監督がピッチ上に描いた今年のデザインがこのスタイルだった。4-2-3-1の「4」の部分は左から萌・闘莉王・坪井・暢久,「2」は阿部ちゃん・啓太,「3」の左から元気・直輝・ロビー(セル),「1」はエジ。「3」+「1」の部分が試合中にローテーションをしている。早くて短いパスサッカーを目指しているのが窺える。と,まあ,いっぱしの口が利けるように私自身がなってきたがまだまだ奥は深い!「サッカーは布陣でするものか??否か??」と疑問を持ちかけては来るが「布陣でするもんだぜ!」と言わんばかりの説得工作のオンパレード!著者はヒディング監督が好きなんだろうなぁ『ヒディングコリア』・『ヒディングロシア』『ヒディングPSV』を例にして「ヒディングマジック」を絶賛している。何処となく「そんなものなのかなぁ」と思わせる程の説得力は認めたい。アリゴ・サッキも好きなんだろうなぁ・・・「プレッシングサッカー」「モダンサッカー」最近良く耳にするサッカー用語である。近年の日本A代表の戦いぶりを酷評している所はニヤリとさせられる。この本の中でこの部分は波長があった感じである。加茂周→岡田→トルシエ→ジーコ→オシム→岡田の悪い所だけをピックアップしている。W杯に出場しても良い所がなかった岡田・トルシエ・ジーコ,だからその分オシム氏が新鮮だったのかもしれないな・・・と再認識。以前,著者の「浦和サポは云々・・・」「応援スタイルは云々・・・」と言うコラムを読んだ事があり,その時は「何言ってんの??」と思った。そんな事が有った事を思い出したぞ!著者は物事に対して型に嵌める考え方が好きなんだろうな!だから,レッズの応援をスタンダードじゃない!と欧州と比較したんだろう。何でも型に嵌めなくても良いのになぁ・・・まっ,とりあえず,スタジアムに足を運んで観戦するのが布陣の勉強にはなるよなぁ・・・テレビ画面からでは布陣は読み取れないもんね。その前に,レッズサポは参戦という使命があるので観戦は二の次だな!!!(笑面白くて・勉強にはなった一冊だが著者の哲学を鵜呑みにはしたくはない。血の通う人間がプレーをする事と選手のハートを後押しするサポの事もお忘れなく!
2009年05月23日
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4-2-3-1 サッカーを戦術から理解する 杉山茂樹著 光文社新書解説:内容(「BOOK」データベースより)これは、ピッチ上に描かれる“デザイン”についての本だ。つまり、サッカーゲームの進め方の話であり、戦術の話であり、布陣の話である。「やっぱり、4バックより3バックのほうがいいよね」「オレは4-3-3が最強だと思うけど」といったサッカー談義をよく耳にするが、いくら熱っぽく、理屈っぽく、監督目線・評論家目線でその理由を語ったところで、ベースとなる戦術や布陣に対する知識がなければ、まるで説得力はない。しかし残念なことにその知識は、欧州では日常的に語られていても、いまの日本では満足に語られるものではない。いや、むしろすっぽり抜け落ちているものだと言っていい。けっしてまだ、「常識」ではないのだ。―本書では、攻撃サッカーを象徴する現在流行の4-2-3-1をはじめ、サッカーの代表的な布陣を戦術的な観点から分かりやすく解説していく。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)杉山 茂樹スポーツライター。1959年静岡県生まれ。大学卒業後、フリーのライターとしてスポーツ総合誌やサッカー専門誌などで執筆。海外取材も豊富で、世界各地から現場の“熱”を、紀行を交えながら発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 感想:本日購入したので,感想はまた後日・・・。面白そうなのは事実である!
2009年03月10日
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気になって,気になって・・・,ついつい買ってしまった。Number 722ここ にも半分掲載されてあったが,ここからが核心部分!『大事なのは,王者になりたいと思うことではない。日々の練習に打ち込むことだ』新連載!オシム氏のレッスンもなかなか勉強になる・・・唸らせるよなぁ。こりゃぁ,週末はレッズマガジンと共に読書三昧だな・・・(嬉それにしても,字が小さすぎる・・・眼が疲れるなぁ・・・トホホ
2009年02月13日
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伊坂幸太郎 著 重力ピエロ を読了した。解説:兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。 解説参照したのは ここ感想:またしても,伊坂ワールド炸裂!ただ,この作品は好き嫌いがハッキリと出てくる作品だろうな。ミステリーとヒューマンの割合がハッキリしすぎたかな。後者の方がメインとなった。ミステリーファンのブーイングが聞こえてくるようだ。私としては,「ラッシュライフ」「アヒルと鴨のコインロッカー」(各々の感想は ここ とここ)の次ぐらいに来る好きな作品となった。ヒューマン色と言うか,現実には起こりえない設定が寓話っぽくて信憑性には欠ける所もあるが,重いテーマを重く取り上げないようにしてる著者の意向が汲み取れる。ピエロは,重力を忘れさせるために,メイクをし,玉に乗り,空中ブランコで優雅に空を飛び,時には不恰好に転ぶ。何かを忘れさせるために,だ。・・・その重力に逆らってみるべきではないか。文中に出てくるこのフレーズで救われた。罪に対しては肯定も否定もしないが,そんなものはどうでも良い。生きる上で,頭の中の整理が付いていれば悔いは残らないよな。何事にも前向きに向かって行く姿勢に拍手を送りたい。おまえは俺に似て,嘘が下手だ!この台詞,最高! お父さん,かっこ良いぞ~~~!涙腺が緩んだ瞬間だった。春がビデオを何回も観た本当の理由を知った時にも涙腺が緩んだなぁ・・・そこなんだよなぁ・・・それこそが伊坂ワールドだよな。上辺の「見た目」の中には「本当の理由」がある!そんな事を表現したかったのかな。伊坂作品に登場する人物は毎回,実に個性派揃いだ。今回も楽しませてもらった。特に今回の影の主人公は春!犬好きには悪い奴はいないんだよ!毎回そうだが,主人公が一番まともに見えてくるのが滑稽である。後は・・・未来を預言する案山子や黒澤が登場してきたのにはニヤリ!でした~~~ご存知の方はかなりの伊坂ファンだな・・・(爆始まりと終わりの一行を同じ感覚では読めない! そんな作品だった。他にもまだ見落としてる所があるんじゃないか??と思わせる・・・もちろん 推奨作です。
2009年02月01日
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図書館に予約してた伊坂幸太郎著重力ピエロをやっと読めるようになった。なかなか予約の順番が廻って来なかったが,知らせがあったので取りに行ってもらった。さ~て,気合を入れて読む事にしよう!
2009年01月28日
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伊坂幸太郎著オーデュボンの祈り を読了した。解説:コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は,気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には,妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家,「島の法律として」殺人を許された男,人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ,頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは,なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?卓越したイメージ喚起力,洒脱な会話,気の利いた警句,抑えようのない才気がほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作,待望の文庫化。「BOOK」データベース引用感想:これが伊坂幸太郎氏のデビュー作かぁ・・・伊坂ワールドの原点に触れた感じがする作品。読む前は,「案山子がしゃべる」「未来を予測」etc 私の嫌いなキーワードがいくつか眼に入っていたので,なかなか手が出なかった。最後の解説と同じになってしまったが,読了してから感じた事は,シュールという言葉で覆われたミステリー!そのため(毎回の事だが),彼の作品には個性豊かな人物が登場する。その人物たちが,人間の持っている優しさを形に表す。より一層表現したいために,その逆の人物(今回は城山)も登場させる。だから伊坂ワールドは単なるミステリーではなく,人情劇になってしまう。ファンを虜にさせるのはその辺だろう。著者の狙いもそこら辺りだと判断しているが・・・まだまだ奥が深い。主人公が「普通の人間」に思えてくるのが滑稽である。「この島には何かが欠けている!」・・・深い言葉だ!島民が思っていることだが,我々が(私は)普段生活してて,そんな事を考えるかなぁ余りにも恵まれた環境下に位置しているのかも知れない。何処にでも存在し,誰もが自由に表現できるものだしね。この物語では最終的に気付く訳だが,我々の世界ではその「何かに」気付かないまま,そんな事を考えないまま,何不自由なく暮らしているのかも知れない。その事が著者にとっては一番怖い事だ!と言うメッセージだろう!自分の将来を知りたいが,知ってしまったら,人生の面白みがなくなってしまうよなぁ教えてくれると言われても耳を塞いで聞かないだろう。と私は考えるのだが,このポイントは読者への問いかけだろうな?今回,心に刻んだ一言飛行機雲を見た人はやるべきことをやる!推奨作です。サムロクさんに感謝!
2008年12月11日
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アヒルと鴨のコインロッカーを読了した。解説:引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!注目の気鋭が放つ清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。(「BOOK」データベースより)感想:著者は伊坂幸太郎。またまた,伊坂ワールドに打ちのめされた。映画ではよく使われるカットバック方式だが,ラスト近くまで接点がなかなか見つからない。徐々に繋がりが見えて来るが「あれれ??」と思い,数ページ後戻りして読み直す。重要な部分を読み落としたのかも知れないと思って読み直していたら,小憎たらしい演出をしている事に気付く。その憎たらしさが,徐々に快感へと変わる・・・妙な感動を得た瞬間である。ボブディランの「風に吹かれて」を出してくる著者に惚れ惚れ!使い方が良い味を出している。人生の中で試行錯誤する時期は誰にでもあるが,そんな時に聞くと「感動する曲」の一つと言っても過言ではない。時代によっても違うかな??テンポも良いね。カットバック方式だけじゃなく,各空間の2人の気性から来るものなのか,ジメジメしていない表現が巧みである。健全な青春小説部門の要素が強いのを感じた。ブータンという国に多少は興味を持ったかな。機会があったら訪れてみたいなぁ・・・鳥葬 について,2つの世界でドルジ&琴美ペアと河崎(ドルジ)&椎名ペアが語るが,そのやり取りがこの本のテーマっぽいな。恐るべし!伊坂幸太郎!!!ソウデスネ・・・すっとぼける時に使ってみようかなぁ・・・(笑愛犬家としては,柴犬がラストに現れてホッとした。こんな所にまで,気を使ってくれている伊坂幸太郎氏に拍手だな!!!推奨作です!
2008年10月28日
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陽気なギャングが地球を回す 伊坂幸太郎著を読了した。解説:成瀬(リーダー)は嘘を見抜く名人,さらに天才スリ&演説の達人,紅一点は精確な体内時計の持ち主・・・彼らは百発百中の銀行強盗(ギャング)だった・・・はずが,その日の仕事(ヤマ)に思わぬ誤算が。逃走中に,同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇。「売上」ごと車を横取りされたのだ。奪還に動くや,仲間の息子は虐め事件に巻き込まれ,死体は出現,札付きのワルまで登場して,トラブルは連鎖した! 最後に笑うのはどっちだ!? ハイテンポな知恵比べが不況気分を吹っ飛ばす,都会派ギャング・サスペンス!感想:実に愉快だ!あっぱれ!伊坂幸太郎!!!映画好きな著者ならではの作品だろうな。読んでいてワクワクさせる作品に久しぶりに出逢ったなぁ・・・大満足である。テンポが良いので,想像しながら活字を追えた。「息つく暇もなく・・・」ってのは,この事なんだなぁ・・・と感じさせる作品。会話の鋭さを感じさせるのはこの著者ならではの作風である。恐るべし!伊坂ワールド!!!この作品が伊坂作品の中でも一番のお気にになりそうだ!勉強になった事:『フラッシュレスカメラ』『内側から開けれない車』気になった事:昨日のブログで『スティング』のどんでん返しの話題に触れた。この本も同じような感覚だ。もしかしたら,伊坂さん!『スティング』へのオマージュかな??あとがきでも感銘を受けた。現実世界とつながっているように見えながらも,実はつながっておらず,また,寓話のようにも感じられるかもしれませんが,寓意は込められていない。そういうお話になりました。 との事。先日観た映画『奇跡のシンフォニー』のもやもやが,何か歴然たるものとして形になった。そこなんだな!製作者側が寓意を込めていなければ立派な作品となるが,寓意を込めたら製作者側の逃げ道になってしまう。ごまかしが通用しても,しらけてしまうんだよね。そんな事を考えてしまった。ロマンはどこだ?? 口癖になりそうなフレーズである。
2008年09月29日
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伊坂幸太郎著 チルドレンを読了した。チルドレン解説:楽天ブックス引用吉川英治文学新人賞作家,会心の受賞第1作!こういう奇跡もあるんじゃないか?まっとうさの「力」は,まだ有効かもしれない。信じること,優しいこと,怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい,ファニーな「五つの奇跡」の物語。こんな解説ではこの本の良さが解らないぞ~!!!楽天さ~ん!で,私なりの感想・・・この本は「チルドレン」の本当の意味を読み取る謎解きだな!後は~後は~・・・特にないか・・・。100人読んだら,100人の感想があるんだろうなぁ・・・そんな感じかなぁ。珍しく,悪役がそんなに出てこない。家裁調査官の陣内と盲目の永瀬&ゴールデン・レトリバー(意味深)の関係が絵に描いたような「良きお友達」過ぎるんではないかい??と思う私は,かなり皮肉れているんだろうな!と反省させられる作品。一つ一つの短編はそれなりのもので,全体を読み終わった後に,登場人物に感情移入が出来たか出来なかったかによってこの作品の評価が決まってくるんだろうなぁ・・・『グラスホッパー』『ラッシュライフ』とは大幅に違った伊坂ワールドである。奥が深いな!あはは・・・楽天ブックスさんの解説より酷くなってしまったな(爆興味ある方は読んでくださいな,程度の作品でした~~~
2008年09月08日
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ラッシュライフ (新潮文庫)伊坂幸太郎著 を読了ラッシュライフ解説:新潮文庫解説引用泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。作者のプロフィールを含め,新潮社HPは ここ感想:五つの人生が最終的に一点に集中する。仙台駅近傍のとあるビルに向かって五つのピースが集結!完成されたジグソウパズルがそのビルで展示されてあるエッシャーの騙し絵である。そんな比喩を楽しむ作品でもあった。人生,登り階段もあれば下り階段もある。そう,この絵の通り,ゴールがない。人生のルーチンだ・・・新潮文庫の作品紹介では「並走する四つの物語」とあるが巻尾の解説者:池上冬樹氏の解説ほ方が正しく思えるので,引用させてもらう。A:拝金主義者の画商戸田と,彼に振り回される新進の女性画家志奈子B:空き巣に入ったら必ず盗品のメモを残して被害者の心の軽減をはかる泥棒の黒澤C:新興宗教の教祖ににひかれている画家志望の河原崎と,指導役の塚本D:それぞれの配偶者を殺す計画を練る女性精神科医京子と,サッカー選手の青山E:四十社連続不採用の目にあっている失業者の豊田この五つのストーリーは「隠し絵」の中の,階段を移動している人達である。興味深い所は,「騙し絵」の中に2名ほど,見物人が描かれている。この2名が白人女性と柴犬に値すると判断した。白人女性が駅前でスケッチブックに「日本人の好きな漢字」を書いてもらうが,登場人物が書く漢字が微妙に心境の変化を覗かせる。特にラストの豊田が書いた「イッツオールライト!」・・・漢字ではないが,私をホッとさせた。伊坂ワールドってこの当たりだろうな!感想が巻尾の解説と同じで申し訳ないが,この作品,映画の1シーンを連想せる。映画好きの方は想像を膨らましてくださいな。私もいくつかは連想できたが,池上冬樹氏のような気付き方はできなかった。まだまだ,勉強しなくちゃな!!!
2008年06月22日
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横山秀夫著 真相感想:「真相」「18番ホール」「不眠」「花輪の海」「他人の家」5つの短編集から構成されている。どの短編も,人間の心を徐々に壊して行く感じがした。著者独特の「人間の悲哀を感じさせる」表現方法である。中でも「18番ホール」は主人公の「必死さ」に怖さを感じた。最近,ぬるま湯生活を送っている私には少しばかりの忠告かも??と受け止めた(笑)。「必死になる」・・・一線を越えると恐怖になる。
2008年05月16日
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愚息の塾の本(中学3年間のまとめ 理科)が出しっぱなしになっていたので目を通した。1.顕微鏡のレンズが2種類あって,「接眼レンズ」「対物レンズ」って言うだなぁ・・・2.ガラスの板の事を「プレパラート」って言うだなぁ・・・3.顕微鏡の種類には「ステージ上下式」「鏡筒上下式」があるんだぁ・・・と言う具合に,聞いた事があるようでないようで・・・ふむふむ・・・こう言う単語が日常会話ですんなりと出て来たら尊敬するよなぁ・・・「あれ!あれ!」とか「それ!それ!」じゃぁ通じない訳だ(反省)他にはガスバーナーの使い方・上皿てんびんの使い方etc・・・時間を忘れて読んでたら今になってしまった。近いうちに,他の科目にも挑戦してみようかなぁ・・・「あれ!あれ!」で,こんなチャントを思い出した。アレ~アレ~アレ~ うら~わ~アレ~アレ~アレ~ うら~わ~アレ~アレ~アレ~ アレ~アレ~アレ~アレ~アレ~アレ~ うら~わ~オ~オ~オ~オ~ オ~オ~オ~オ~オ~オ~オ~ オ~オ~オ~オ~オ~オ~オ~ オ~オ~オ~オ~オ~オ~オ~ オ~オ~オ~
2008年05月13日
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横山秀夫著 震度0 を読了した。解説:阪神大震災のさなか,700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し,人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか??本部長の椎野勝巳をはじめ,椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長,準キャリアの堀川警備部長,叩き上げの藤巻刑事部長など,県警幹部の利害と思惑が錯綜する。ホステス殺し,交通違反のもみ消し,四年前の選挙違反事件なども絡まり,解決の糸口がなかなか掴めない・・・。感想:読み終わった後に爽快さを感じる。誰一人共感できる登場人物が出てこないから,自ずと,感情移入できる訳がない。だからこそ,あのラストに爽快さを感じるのだろう・・・横山秀夫らしい作風である。利害関係のみが存在し,悲しい事に誰一人不破の安否を気遣わない。妻静江もそこを指摘していた。不破にとって麻生ひとみは娘ではなく,女だった!妻静江の居場所がなくなったのである。横山作品でこれほどまで女心を巧みに表現していたものは初めてだ。ドラマ化されDVDがあった。 詳しい事は ここ この中の人物相関図は参考にはなるが,公舎での奥さん連中のギトギト感が現わされてないのが残念である。あのギトギト感が男達の利害関係に拍車を掛けていたのになぁ・・・やはり,原作おそるべし! である。このDVDは,原作をどこまで表現できたか!・・・機会があれば観たいな。もし私がキャストを決めて良いならば(読みながら想像していた俳優さんたち)・・・ 椎野本部長:時任三郎 冬木警務部長:堤真一,妻紘子:松浦亜弥 堀川警備部長:大杉漣 倉本生活安全部長:高田純次,妻可奈子:高畑淳子 間宮交通部長:阿藤快,妻敦子:名取裕子 不破警務課長:吉岡秀隆,妻静江:西田尚美 麻生史子,ひとみ親子:釈由美子(一人二役) 桑江高明:八名信夫この方たちの顔を想像しながら読んでいました(笑)。その他の方は想像困難でした。本にはこういう楽しみ方もある。
2008年05月11日
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流星の絆 東野圭吾氏著を読了した。解説:ハヤシライスが看板メニューの洋食店『アリアケ』の経営者夫妻が殺された。功一,泰輔,静奈の三兄弟がペルセウス座流星群を見に出ていた間の惨劇だった。泰輔は店の裏口から出ていく男を目撃したが,犯人特定は難航し,時は流れる。14年後。ひっそりと肩寄せ合ってきた三人は,静奈と功一がたてつづけに騙されたことで,静奈の美貌を利用した結婚詐欺で生き抜いていく。その最後のターゲットが,レストランチェーン『とがみ亭』の御曹司・戸神行成。功一のたてた作戦で,擬態名人の泰輔と静奈は行成に近づく。だが・・・泰輔が見た行成の父親は,あの夜に目撃した男だった。静奈が口にした『とがみ亭』のハヤシライスは父親の味だった。功一は,結婚詐欺ではなく,両親の仇を討つことを決意する。 感想:あちゃ~・・・やっちゃいましたね。安っぽいドラマになってしまった。このラストはないでしょ!「なんじゃこれ??」って声を出しましたもんね。期待を裏切られても,「心地良い裏切り」ならまだしも,この持って行き方はなかったんじゃないの??3人のミスリードに対しての反応・・・読んでてなんとなく「あれれ??」と感じたもんね。気になったのはその辺の所。兄弟が偽名を使って刑事のふりをする場面。東野ファンにはたまらない刑事の名前・・・コレは東野氏の茶目っ気が良く出てたなぁ・・・詐欺行為は悪い事だと思う。が,この本では悪さを感じさせない。騙される方が悪い!と言うメッセージが伝わってくる。同感である。真犯人が解かるまでのハラハラドキドキ感は充分に楽しめたのだが,やはりラストだな・・・ブツブツ。佳作 と判断した。
2008年04月17日
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明日の記憶 著:荻原浩 を読み終えた。内容:知っているはずの言葉がとっさに出てこない。物忘れ,頭痛,不眠,目眩――告げられた病名は若年性アルツハイマー。どんなにメモでポケットを膨らませても確実に失われていく記憶。そして悲しくもほのかな光が見える感動の結末。上質のユーモア感覚を持つ著者が,シリアスなテーマに挑んだ最高傑作。感想:我々世代(私だけかも知れないが)には考え深い作品である。身に詰まされる思いであった。著者が読者と真っ向勝負ってとこかな。若年性アルツハイマーを知って欲しい事や優しさ・信頼関係を読者に再認識して貰いたい事が伝わって来た。ココから先はネタバレのため,読みたい方はドラッグしながらお楽しみください。映画ではどんな表現をしたのか解からないが,活字だから表現出来た著者に拍手を送りたい。4月24日の日記から,通常使う漢字がひらがなに変わった。少しづつ別人になって行く描写が上手い。背筋がぞ~っとした。リアルすぎた。ラストシーンの吊り橋が何とも言えない雰囲気を作っている。【前の自分】と【別人】の区分があの吊り橋であるように思える。救い所は,妻と一緒に渡った事だ。主人公が名前を聞くと「枝に実る子と書いて,枝実子」と答える。2人の馴れ初めのシーンを再度繰り返す。繰り返す事によって,リセットスタートである。妻が聖母マリアに思えてきたシーンであった。次に読む本は・・・我がレッズ堀之内聖選手がほぼ2日で読み終えた「流星の絆」に決定!堀之内選手のブログ ここ に書いてあった。図書館の予約がまだまだ先になりそうなので,本日,購入した。
2008年04月09日
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伊坂幸太郎著:グラスホッパー を読み終えた。内容:「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は,妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため,彼の後を追う。一方,自殺専門の殺し屋・鯨,ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに・・・「鈴木」「鯨」「蝉」,三人の思いが交錯するとき,物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた,分類不能の「殺し屋」小説!感想:それぞれの登場人物の個性を生かしているのが実に良い。上記3名の他,「槿」「健太郎&孝次郎」「すみれ」「比与子」,どこにでもいそうな自然なキャラが楽しませてくれた。構成が面白い。サーバー内のフォルダを1つづつ開いていく感じで,それぞれのフォルダにそれぞれの視点,それぞれの主人公が存在する。そのフォルダの主人公に共感するものがある。ココから先はネタバレのため,読みたい方はドラッグしながらお楽しみください。私が特に共感を得たのが「鯨」。策士ではなく行動のみの殺人鬼である。大柄だが機敏さが窺える。身長:190cm,体重:90kg・・・身長-体重=100は少々痩せタイプかもしれない。110が標準のはずだ。愛読書が「罪と罰」(反対から読むと「唾と密」),その中から引用する台詞が著者の個性が出ていると思う。彼の最期が悲しすぎた。キッと指輪を届に来たのだろう・・・と思いたい。お人好しのフランケンシュタインを想像する。引用を楽しむ部分が多々ある。ジャック・クリスピン音楽活動をやめる時に雑誌の記者に「引退したら何をやりたいか」という質問に,「ピザを食いたい」と言ったそうだ・・・他には,ガブリエル・カッソやブライアン・ジョーンズのエピソード??私の壷を押さえたような終わり方は,少しばかり「卑怯」な手口かも知れない。子供や動物の登場する小説や映画作品は感動しない訳がない。ラストは賛否両論あるだろうなぁ・・・サムライ・ロックンロールさんが推奨してくださった作品です。私も当然推奨作品です。さて,次は何を読もうかなぁ??
2008年04月03日
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松本隆博著 松本の兄キャッチコピーいつも泣いてばかりいた弟が,気づいたら芸能人になっていた。それも日本一有名なお笑いスターに! ・・・兄だから知っている,弟・人志の素顔と松本家の秘密。“日本一有名な兄”の初エッセイ!! 愚息が買った本なので順番待ちをしていた。愚息→愛娘→私→嫁の順で読む事になった。松本人志は好きな芸人である。その兄が書き下ろしたものだ。弟のエピソードばかりだろうと思ってはいたが,まさにその通りであった。しかし,垣間見るオカン&オヤジが良い色を出している。この親にしてこの息子達(姉もいるが)って言った所だろう・・・たまには,脳みそをほぐす為にも,お笑いネタも良いもんだ~
2008年03月25日
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さよならバースディ を読了したが,ラストは,一気に読まなくてはならないほどの勢いがあった。で,日記が今の時間となってしまった。バースディはボノボ(ピグミーチンパンジー)という種類の小猿である。大学助手の真(主人公)や院生の由紀達が研究をしている「バースディ・プロジェクト」において100弱の単語を理解し,特殊なキーボードを使って簡単な質問にも答えられる様になったと,主人公は思っていた。そこまでのお話はどこにでもあるようなお話・・・ここからが迫力満点。そして由紀の死からは,荻原浩氏特有の 個人VS組織 の仁義なき戦いが繰り広げられる。ラストは感動場面。単語の配列を読むだけで目頭が熱くなった。由紀の残したプログラム,トリック的に凄いなと感心。何よりも,主人公の小猿への愛情が半端じゃない。だからこそ,ラストが盛り上るのだろう。我が家のアンディ君と話が出来たらなぁ と思った。『アンディ ごはん たべる』:アンディお坊ちゃまはお食事をされたいと申しております。『アンディ ねる』:アンディお坊ちゃまは睡眠をされたいと申しております。『Andy56 め みず』:Andy56は泣いています(花粉の影響)『Andy56 はな みず』:Andy56は鼻をたらしています(花粉の影響)こんな感じになるだろう(笑
2008年03月13日
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