天使のお気に入り

天使のお気に入り

その向こうに見えたもの


その向こうに見えたもの


子供の頃、窓の外を眺める事が大好きだった。

頬杖をつきながら眺めるその向こうの景色からは

いろんなものが、映し出される。

そしてそこからは、いろんなことが感じられた。

その時から、僕はこの小さな部屋の中よりも

窓の外には、無限の世界が広がっている事に、気がついた。

数え切れないほどの輝きが、窓の外には感じられたから。

僕が窓の外を見ているとそんな僕に大人が言った。

「そこになにがあるんだい?外には何もみえないじゃないか。」

僕は思った。

こんなに綺麗なきらきらひかる木漏れ陽も、

鮮やかに色づいた花の姿も心を穏やかにする甘い香りも

透き通るようにどこまでも続くおおきな空も

頬に当たる風さえも感じる事ができないなんて。

僕はそんな大人にだけはなりたくないと


そして、大人になった今

僕はたくさんの事を教え感じさせてくれる偉大な地球に感謝して

透き通る空の下、太陽の光を受けながら頬にあたる風を感じている。



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: