太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2006.09.02
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カテゴリ: アラカルト
昔、中国の胡との国境の塞に住んでいた翁(老人)の馬が逃げてしまった。隣人は同情するが、老人は「悲しむ必要はない。どんな幸福がやってくるかもしれない」と失望しませんでした。すると、やがてその馬が一頭の駿馬を連れて帰ってきた。隣人が祝うと、老人は「これが禍になるかもしれない」と言った。すると今度は、老人の息子がその馬から落ちて足を折ってしまいました。やがて、胡の侵略によって戦争が始まり、多くの若者が戦死しました。しかし、老人の息子は足が不自由だったために戦場に行かずにすみ、生き残ったのです。
有名な「塞翁が馬」の故事です。

あることが叶ったために新たな厄介事が次々に起きることもあれば、あることが叶わなかったために慶事が次々と持ち上がってくることがあるのがこの世です。
だから、目の前のことに一喜一憂しないことです。
でも、目の前のつまらぬことに一喜一憂するなと言われても、それが実行できないのが人間です。何かと考え込んだり、落ち込んだり、悔やんだり、人を呪ったり、あの世に持ってもいけない財産や地位にこだわったりして、暗いギスギスとした人生を送っている人がたくさんいます。

杏林大学医学部の石川恭三教授は、絶えず「あと5年の命」だと思って自分を律せよと仰っています。私も60歳からは後5年の命と思い定め、昨年末に5年更新をしました。
もし、自分の命があと5年だと知ったらどうしますか?

その命ある5年間に、自分が「すべきこと」「したいこと」をいろいろ書き出して優先順位をつけてみて下さい。
すると、その過程で、今まで見えなかったものがきっと見えてくるはずです。


私たち人間がエゴや欲望の虜になってしまうのは、100年も200年も、いや永遠に生きられるように錯覚しているからです。
ところが、残りの人生があと5年と思ったら、それまでの自分が大した理由もなく欲の衣を幾重にも身につけて心の不自由を奪われていたことや、絶えず他人と比較して心の平安を失っていたことの愚かさに気づくはずです。





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Last updated  2006.09.02 05:22:47
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