May 10, 2004
テーマ： 新撰組！(307)
カテゴリ： カテゴリ未分類
そんな日があってもいい。
*****
まずは、歳三。
浪士組のポスト配分で手腕を発揮した。
局長三人制という不自然な布陣であるものの（これさえも歳三の予想の範疇内だったかもしれない）、勇を局長に就けることにひとまず成功。
何といっても、隊士を直接束ねる副長職を試衛館一派で独占する経緯が見事。最初は試衛館から副長を３人出すとぶち上げ、予想通り人の好い源さんが辞退すると、ならば２人で結構と一見譲歩するような形で芹沢たちをうやむやのうちに納得させた。その上、山南には役職名の発案と決定事項の筆記に専念させ、実質的な討議は歳三が万事を仕切って副長としての存在感を印象づけた。
醜い権力争いの場も、幸いにして自分が「かませ犬」だったことに気づかない源さんが、最後に愛嬌たっぷりに欲を出してくれたおかげで丸く収まった。
その一方で、「つるむのは嫌いだからな」と、
勇が先日助けた娘のことを気にする素振りを見て、
「あんなのが好みなのか？まあ、かみさんも小柄だしな」
と、ニヤリとしてみたり。
歳三が活き活きとしてきた。
山本耕史も、素顔より髷姿の方が断然凛々しい。
*****
次に、総司。
芹沢とお梅が、いつの間にかいい感じ。
お梅へのほのかな憧れは打ちのめされ、
かと思えば、お梅の他愛ない戯れに気が惑う。
翻弄されるのも恋とはいえど、
数カ月後に訪れる芹沢粛清の際には、
お梅は総司の手にかかって息絶えるのだろう。
そんな総司を見つめるひでも、
やがて総司を襲う病魔の前に、
今の総司のような想いを味わうのだろうか。
藤堂は芹沢派との親睦企画を委ねられ、
律儀に真面目に取り組んでいた。
芹沢派の野口とも打ち解け、
彼の発案で相撲をやることに。
あいにく、頼りの永倉は大坂へ出かけて不在。
後に自分の配下となる島田魁を連れてくることになろう。
あるいは、宇八郎の願いを果たしに行ったのか。
それとも山口智充の芸人としてのスケジュールの都合か（笑）。
相撲と聞いて、暇を持て余していた原田は大張りきり。
病床にあった八木家の久婆さんも、原田の奮闘に大喜び。
斎藤には今でも切れない悪縁がある。
だが、皆に背中を押され、夢中で相撲をとった。
一瞬でも、自らの影の部分を忘れることができた。
存外にも藤堂企画の相撲大会は効果を発揮し、
両派はかつてない和やかな雰囲気に。
悪人ヅラの芹沢一派もさほど悪い奴らではないと思えてくる。
この後の暗澹たる展開が難しくなったが、これも三谷氏の性か。
*****
平穏は突然破られた。
初出動のミッションは、長州過激派が掲げた高札の除去。
見かけこそ地味だが、その意味合いは極めて重い。
竜馬が八木邸へ勇を訪ねに来た際、相変わらずスケールの大きい野望を嬉々として語る竜馬の姿には勇もまばゆく思ったものだが、桂たちと飲もうという竜馬の提案には断固口をつぐんだ。久坂との一件以来、長州とはいずれ対決せねばならぬことを感じている。
山南はいまだ心情的には尊攘の長州を敵に回したくない様子。
だが、勇にもはや躊躇はない。
公方様を愚弄するあらゆる者を敵とみなし、
敢然と立ち向かう姿勢をいよいよ鮮明にする。
「我々は会津藩お預かり、壬生浪士組である！」
勇の口から発せられたのは、紛れもない「宣戦布告」だった。
もう引き返すことはできない。
束の間の平穏は一瞬の幻。
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まずは、歳三。
浪士組のポスト配分で手腕を発揮した。
局長三人制という不自然な布陣であるものの（これさえも歳三の予想の範疇内だったかもしれない）、勇を局長に就けることにひとまず成功。
何といっても、隊士を直接束ねる副長職を試衛館一派で独占する経緯が見事。最初は試衛館から副長を３人出すとぶち上げ、予想通り人の好い源さんが辞退すると、ならば２人で結構と一見譲歩するような形で芹沢たちをうやむやのうちに納得させた。その上、山南には役職名の発案と決定事項の筆記に専念させ、実質的な討議は歳三が万事を仕切って副長としての存在感を印象づけた。
醜い権力争いの場も、幸いにして自分が「かませ犬」だったことに気づかない源さんが、最後に愛嬌たっぷりに欲を出してくれたおかげで丸く収まった。
その一方で、「つるむのは嫌いだからな」と、
勇が先日助けた娘のことを気にする素振りを見て、
「あんなのが好みなのか？まあ、かみさんも小柄だしな」
と、ニヤリとしてみたり。
歳三が活き活きとしてきた。
山本耕史も、素顔より髷姿の方が断然凛々しい。
*****
次に、総司。
芹沢とお梅が、いつの間にかいい感じ。
お梅へのほのかな憧れは打ちのめされ、
かと思えば、お梅の他愛ない戯れに気が惑う。
翻弄されるのも恋とはいえど、
数カ月後に訪れる芹沢粛清の際には、
お梅は総司の手にかかって息絶えるのだろう。
そんな総司を見つめるひでも、
やがて総司を襲う病魔の前に、
今の総司のような想いを味わうのだろうか。
藤堂は芹沢派との親睦企画を委ねられ、
律儀に真面目に取り組んでいた。
芹沢派の野口とも打ち解け、
彼の発案で相撲をやることに。
あいにく、頼りの永倉は大坂へ出かけて不在。
後に自分の配下となる島田魁を連れてくることになろう。
あるいは、宇八郎の願いを果たしに行ったのか。
それとも山口智充の芸人としてのスケジュールの都合か（笑）。
相撲と聞いて、暇を持て余していた原田は大張りきり。
病床にあった八木家の久婆さんも、原田の奮闘に大喜び。
斎藤には今でも切れない悪縁がある。
だが、皆に背中を押され、夢中で相撲をとった。
一瞬でも、自らの影の部分を忘れることができた。
存外にも藤堂企画の相撲大会は効果を発揮し、
両派はかつてない和やかな雰囲気に。
悪人ヅラの芹沢一派もさほど悪い奴らではないと思えてくる。
この後の暗澹たる展開が難しくなったが、これも三谷氏の性か。
*****
平穏は突然破られた。
初出動のミッションは、長州過激派が掲げた高札の除去。
見かけこそ地味だが、その意味合いは極めて重い。
竜馬が八木邸へ勇を訪ねに来た際、相変わらずスケールの大きい野望を嬉々として語る竜馬の姿には勇もまばゆく思ったものだが、桂たちと飲もうという竜馬の提案には断固口をつぐんだ。久坂との一件以来、長州とはいずれ対決せねばならぬことを感じている。
山南はいまだ心情的には尊攘の長州を敵に回したくない様子。
だが、勇にもはや躊躇はない。
公方様を愚弄するあらゆる者を敵とみなし、
敢然と立ち向かう姿勢をいよいよ鮮明にする。
「我々は会津藩お預かり、壬生浪士組である！」
勇の口から発せられたのは、紛れもない「宣戦布告」だった。
もう引き返すことはできない。
束の間の平穏は一瞬の幻。
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